「ふー……」
夜。とある屋敷に侵入した男は大きく、しかし静かに息を吐いた。
そう、彼は泥棒。地主であろう、田舎の大きな屋敷に独り暮らしの男が大金と共に眠っていると噂を聞きつけ、やってきたのだ。もし、家主に見つかっても縛り上げてしまえば
いい。よその家と大きく距離があるので多少の騒ぎは聞こえやしない。
覆面にツナギを着用。遠くに車を停め、そこからここまで乗ってきた自転車も後々処分する。完璧だ。証拠は残さない……はずだった。
「ど、泥棒か?」
「え……」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-15 11:00:00
2086文字
会話率:84%
とある夜。男はそっとドアを開け、家の中を進む。彼が目指していたのは、この僅かに聞こえる音のもと。心臓はそれを阻害、張り裂けそうなほど激しく鼓動していたが、気づかれてはならない。不意打ちを狙っている。ある意味ではそうだ。彼は泥棒……違う。そ
れはある意味、相手のほうだ。
――ガチャ!
「え、あ、あなた、出張じゃ! あ、こ、これは違うの」
「お前ぇ……いや、お前らぁぁぁ……」
彼が今朝、妻に出張と偽り家を出た理由。前々から浮気を疑い、この夜。その現場を押さえよう考えたのだ。
その企みは成功といえた。だが、彼は何度も頭の中で(苦痛を伴いつつ)シミュレーションしたにもかかわらず、戸惑いを見せたのはその相手の男というのが
「……よう」
「よう、じゃねえぞぉぉぉ、お、お前、親友だと思ってたのに!」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-03 11:10:00
1930文字
会話率:91%
とある男がいた。彼はその道のプロであり、今いる場所もその仕事に関係する。
しかし、プロと言っても資格や検定もない。それで金を稼ぎ、食えているというだけに腕があることは確かだが運の要素が大きい。
ゆえに、ツキに見放されればそこまで。そし
て、いつまでもうまくはいかないものである。
「うおい! この!」
「ぐっ、クソッ!」
しまった、と思ったときには腕を捻られ、床に押さえつけられた。頬からフローリングの冷たさと絶望が体全体に染み渡っていく。
「この泥棒がぁ……」
「うぐ……」
そう、彼は泥棒。真夜中、入り易しと見た家に侵入したものの、金目の物を探すのに夢中で後ろから近づかれていたことに気がつかず、このザマであった。
謝ったところで見逃してはくれないだろう。まだ本腰入れて抵抗を試みてはいないが、今にも腕をへし折られかねない気迫を首筋にひしひしと感じる。この家主は武術の心得があるのかもしれない。彼はまだ警察に捕まったことがないだけに、これからのことを思うと体が震えた。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-03-30 10:30:00
3250文字
会話率:56%
遺伝子能力。
それは人それぞれが持つ遺伝子の中で特に突出している能力。
銀河ではある遺伝子能力についてまことしやかに噂されていることがあった。
御伽噺として語られる、願いを何でも叶えるという万能遺伝子。
これは実在すると。
ある青年は万能遺伝子を求め、そして大事な存在を助けるため仲間たちと銀河を回っていた。
大きな陰謀や思惑に巻き込まれているとも知らずに。
これは、電撃の能力を操る青年『ウラズマリー』が、仲間と共に万能遺伝子『My Gene』を巡って織りなす物語。
異能力×スペースアドベンチャー!!
第二部「血に染まった獣」
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少年漫画風な冒険もの小説です。
しっかりと読んでいただけるような物語を目指します。
楽しんでいただけるように頑張りますのでよろしくお願いします。
チート、無双、ハーレムはありません。
【おそらく楽しんでいただける方】
・異能力バトルが好きな方
・細かめの戦闘描写がいける方
・仲間が増えていく冒険ものが好きな方
・伏線が好きな方
・和気あいあいな感じが好きな方
・ちょっとダークなのが好きな方
第二部はダークな雰囲気が強いかもしれません。
第一部は完結済みですが、見ていなくても二部だけで楽しめるように書いていくつもりです。
もし一部が気になったら先に読んでもいいですし、後で過去編的な感じで読んでいただいても大丈夫です。
誤字脱字や表現おかしいところは随時更新します。
ヒューマンエラーの多いザ・ヒューマンですのでご勘弁を…
※各話の表紙を随時追加していっています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-15 07:49:52
158531文字
会話率:42%
「My² Gene*マイジーン~宇宙冒険譚」のキャラ資料集。
ほぼ作者用。
最終更新:2024-04-13 12:25:43
16075文字
会話率:0%
報復が公務として認められた機関《報正庁》。
グランフェス領地報正庁報正課報仇係で勤務するダークエルフとアルラウネ(人型植物種)のハーフ、自称美魔女の41歳女性係長がいた。
彼女の勤務する報仇係の主な仕事は、犯罪被害者の要請に基づき、
裁判所の許可のもと犯人に対して報復を与えることだった。
性格癖あり難あり、特殊能力持ちの係員たちと共に、正しい報復を与えるべく美魔女は今日も公務に奮闘する……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-04 07:43:44
13192文字
会話率:46%
遥か昔、1つの大陸を分裂させる程の熾烈な争いが神と悪魔、そして人類の間で発生した。
目的は地上と人類の支配、所有者の願いを叶えるとされる大樹の出現により発生した大戦である。
この大戦は100年間続いたとされ神と悪魔が恐れる禁断の技術『魔術』
を使用し、最高神ラナウェと魔王アルナカートを封印することによって神と悪魔の支配を退けることに成功する。
しかし、人類は時が経つとともにその大戦をただの伝説として受け継ぎ英雄と謳われる魔術師の存在を忘れ、世界を動かす歯車はいつしか完全に動きを止めるのだった。
時間だけが進み数千年後、4つに分裂した内の1つ東大陸に住まう泥棒を生業とする孤児の少年ソラはとある組織から1つの種子がある力があると噂を耳にする。その種子がもつ力とは所有者の願いを叶えるという力であり、彼はその噂の真偽を確かめるために挑戦するのだったが――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-14 20:40:00
52628文字
会話率:31%
トラウマを抱えつつも、戦闘機のパイロットとして空を舞う伯爵令嬢であり、エースのキャロル・シルバーバレット。そんなある日、彼女は自国のエースパイロットを集めた部隊に召集される。一癖も二癖もある部隊の連中と交流しながら、緊張状態が高まる隣国と、
にらみ合いを続ける日々。そうした中で、遂に戦端が開かれてしまう。敵の爆撃部隊を撃退したり、エースと戦ったりしているうちに、部隊のイケメン隊長とイイ感じに。彼と幸せになる為にも、戦争は着実に泥沼化の一途を辿る。キャロル達は戦争を終わらせ、幸せを掴みとる事が出来るのか?!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-14 16:35:28
10802文字
会話率:48%
日本で暮らす現代忍者遠藤段蔵はスケベ心から家宝の宝玉を使い異世界へと旅立つ。
降り立った王国にて怪盗となった彼の美女とお宝と冒険の物語をお楽しみください。
最終更新:2024-05-14 12:58:58
835287文字
会話率:60%
「血は水よりも濃く、水は命より重い」
四大災害により世界人口が激減し文明は後退、国家の多くが解体された時代。
民間企業による【統治区(ドミニオン)】のなかでは民営化水道局が人々の生死を握り、最下層の貧民は命をつなぐための水にすら困窮する
始末。
そこで貧民窟を根城とする極道・華僑・商業組合の三組織は手を組み、水道網から水の窃盗を繰り返していた。
張り巡らされた水道網を守るのは末端子拡張機構(エンデバイス)と呼ばれる増幅器で感覚器官の能力を強化された――水道警備兵。
挑むのはトラウマを種に目覚める特殊能力『プライア』を宿した――水泥棒たち。
もはや日常と化した水の奪い合い。
そのさなか、水泥棒のひとりである円藤理逸は異邦人の少女と出会う。
「少しだけ──頼らせてもらっても、いいですか」
言って、彼女は水道局の強力な電子制御錠を単独で支配(ハック)した。
失われたはずの電子技術を持ち、追われる身の少女。莫大な価値を持つ彼女と共に、理逸は否応なしに事件に巻き込まれていく。
雨の恵みを求めてうごめく、アポカリプティック・サイバーパンク始動。
※カクヨムにも同タイトルで掲載しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-14 03:57:11
500932文字
会話率:42%
日本列島内陸部に位置する泥間市。
人口140万人。面積480平方キロメートル
圧倒的な人口密度の下、貧富の差は激しく、治安は最悪だ。
醜く、汚く、残酷な町。
しかもこの町には、一部の者だけが知る恐ろしい秘密があった。
最終更新:2024-05-14 00:00:00
19388文字
会話率:24%
ダンジョンの中でゴブリンと泥くさい死闘を繰り広げる男冒険者の男がいた。男の名はレオン、魔法使いだ。だが彼は普通の魔法が使えない。そのせいで他の冒険者からは魔法使いとして認めてもらえず、パーティーへの加入を断られ続け、ソロの冒険者として活動し
ていた。だが、ボッチな彼もボッチでの活動に限界を感じ始める。そんな時、奴隷で作ったパーティーをダンジョンに送り込んでいる者がいることを知り、「そうだ、奴隷を買ってダンジョンに潜ればいいんだ!」と思いつくレオン。今までの冒険で集めたなけなしの金を革袋に詰め、奴隷市場へ向かうと、何やらそこにはワケアリの奴隷が売られていて…?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-13 20:00:00
131096文字
会話率:35%
十数年に渡り続いたマルダ鉱脈戦争。
ロクナム国とリキュア国との泥沼の戦は、たった一人の男によって終結した。
銀狼将軍と、ひと振りの長剣。
リキュア国の王都クサントスに単身で斬り込み壊滅させた『銀狼将軍』はロクナム国の英雄として語り継
がれ、あまたの敵兵を次々と斬り伏せおびただしい返り血で染まった彼の剣は『朱の狂剣』と呼ばれ両国から畏怖された。
約500年後。当世におけるロクナムの幼い王女フィレリアは、王城の地下室で偶然、銀狼将軍と思しき男性を閉じ込めた氷塊を発見する。
その数年後。再び両国間で戦争が勃発するが、今回窮地に追い込まれたのはロクナム国の方だった。
父である先王の急死により若くしてロクナムの女王となっていたフィレリアは、一縷の望みを賭け、かつて見た地下の氷塊の中で眠る狼将軍の復活を試みるのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-13 00:54:44
409520文字
会話率:43%
飲みすぎで泥酔し異世界転移で貰えるチートの変わりにゲームのキャラクターになってしまった男。
説明も聞かず異世界にダイブしたため戦術戦略ゲームまで対象になってしまいすべての技能とアイテムが凍結されてしまった。
自身は考察を重ねに重ねうまいこと
異世界に溶け込んでいるつもりだがすべて的外れ。まわりからはいい加減にしてくれないかなと思われている残念エルフ娘として元気に生きる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-13 00:00:00
1853430文字
会話率:31%
地震のあと、台所の床下に穴が開いた。
侵入した火事場泥棒がでてこない。
なんか中から声が響く。こわい。
きっとコレはダンジョンだ。見たことないから知らないけれど。
どうしよう?
最終更新:2024-05-12 18:15:24
76865文字
会話率:21%
春先、ウチは高校生になりました。大人の仲間入りよん。
でもごめんね婆ちゃん、“なぎなた”はしないかも。思い出したくない過去があるから。
そんな日の帰り道、いきつけの神社で出会った不思議なガキ。貴女は私を何処へ運ぶの……ってえ? 日本にとん
でもない災いが振りかかろうとしているですって? 大変。
これはとある少女達が紡ぐ、絶望と希望の物語である。泥濘から這い上がれ。
基準:A
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-12 14:38:07
158815文字
会話率:26%
亡者が転生の時を待つ、死後の世界。
魂の交差点、生死の境。
生者が暮らす、生前の世界。
魂は、この三つの世界を巡る。
しかし、その魂の巡りを邪魔する者がいた。
生者に取り憑き生気を奪う、悪霊。
己の怨みを晴らすために生者を生死
の境に閉じ込め殺す、怨霊。
そして、魂を捕食する黒い鎧の化け物、化穢(ばけがれ)。
化穢が効率的に魂を集めるために作り出す泥の化け物、穢憑き(けがれつき)。
そんな奴らを取り締まる、亡者のみで構成された組織が生前の世界中に存在していた。
その組織に所属する、生前の記憶がない少女、花耶は穢れの天敵とも言える能力を持つ一人である。
これは、死んだ後も魂を守る屍霊達の日常活劇。
それでは、開幕。
※これはスランプから脱出するために書いている小説です。
至らない箇所、稚拙な文章はあるかもしれませんが、あたたかい目で読んでください。
また、章ごとに六話で分けています。そのため、文字数はバラバラです。
また、私は執筆ペースが遅いので、一週間に1話くらいで投稿できるといいなぁと思っています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-12 08:00:00
382850文字
会話率:42%
作家デビューを果たし、多忙ながらも順調にキャリアを積上げる
田町レン。
たちまち人気作家となった彼は旅先で就労支援サービスで働く
カオリという名の女性と偶然出会う。
突如姿を消した元恋人・ナオミと酷似したその容姿に心惹かれた
彼は取
材と称し彼女との接触に成功。
だが彼女の不当に搾取され続ける劣悪な環境に同情し、彼は
突発的に施設の許可なく彼女を連れ去ってしまう。
人気作家から誘拐犯となった田町レン。
全てを失った彼に待ち構える厳しい現実、そして隠された真実
と共に迎える衝撃のラストは彼の想像を遥かに超えていた。
*飲酒していても、いやかなりの泥酔状態でもサクサク読めちゃう
劇場型長篇ファンタジー第2弾【劇作家・田町レン パート2】
をぜひお楽しみください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-11 15:35:08
106201文字
会話率:47%
光魔法を使い人々を癒し、世界を調律する能力を持つ『聖女』
その妹リーゼロッテは姉とは逆に闇魔法の使い手だった。常に姉のものを欲しがるリズは『欲しがりのリズ』と呼ばれ、自国ジルドニアの人々からは疎まれてきた。
泥かぶり担当のリズだが、彼女は『
破滅回避の魔眼』を持ち、姉が地雷を踏むのを幼少の時より、必死に回避させ続けてきたのだ。
直近の問題は姉の婚約者である、ジルドニア王国第一王子のアランだ。
リズの魔眼によれば彼は特大の地雷である。
姉を救うために進んで悪い子活動をしていると、今度は帝国の竜皇子からお声がかかる。魔眼の鑑定結果はなんとSSRクラスの大当たり。
「これはお姉さまの婚活チャンス! なんとしてもくっつけないと!」
「そんなことよりも俺と一緒に帝国に来てくれ」
「ええええぇ」
『欲しがりのリズ』は、本当に欲しいものは手に入るのだろうか。
初の令嬢ものに挑戦です。お気に召していただけると幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-11 12:21:52
33646文字
会話率:43%
真冬の札幌で泥酔して凍死した若者と、真夏の京都で急性アル中で死んだ若者と、前者が昔飼っていて大往生した猫の死後の世界の話
キーワード:
最終更新:2024-05-11 10:14:56
1286文字
会話率:8%
ろくでもないこの世界で、唯一大切なものがあった。ろくでもない理由で奪われ、隠されてしまったそれを取り返すため、泥水を啜り、草の根を食い、盗みを犯して生きる少年。ある時盗みに失敗し、異様な風体の集団──星の女神オルシュアを信仰するノマの民に捉
えられてしまう。窃盗の罰として腕を切り落とされそうになった少年は、そこで彼と出会った。
狩猟民族の青年×人間不信の浮浪児のファンタジーBL折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-11 00:10:00
53182文字
会話率:31%
男爵令嬢、リフレクシア・リターナは、万象の反射という桁外れに凶悪無比な特性を持ってこの世に生まれ落ちた。
魔物の群れを鎧袖一触、ただそこにいるだけでことごとく蹴散らした恐るべき力を買われたのか、さして高くもない身分でありながら、美貌の見事さ
とオツムのよろしくなさで知られる第二王子の婚約者として選ばれたリフレクシアであったが、
「リフレクシア・リターナ! 今日この時をもって、お前との婚約を破棄させてもらう!」
バカ王子が、バカなことして、バカな取り巻きやバカな泥棒猫共々、バカな末路を辿りましたとさ。
かくして男爵家に出戻りしたリフレクシア。
やることがなくなり手持ち無沙汰となった彼女が、ある日、男爵領にある広い森へと暇潰しの散歩に行くと、一人の少年が太い木にもたれるように倒れていた。
「行き倒れですわね。別に珍しくもありませんわ」
そのままスルーするかと思われたが、少年がまだ息があるとわかり、リフレクシアはやむなく彼を助けることにするのだった──これが運命的な出会いだったと知ることもなく。
今作は、短編『婚約破棄はよろしいですけど、私の異名をお忘れではなくて?』のその後の話となっております。短編が未読でも今作を読むのに特に支障や問題はありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-10 18:05:15
49538文字
会話率:52%
悪役令嬢は登場しませんのでご注意ください。
この作品は「カクヨム」にも掲載しています。
最終更新:2024-05-10 12:49:25
63611文字
会話率:60%
無責任な救いが命を助け、
偽善心が生きる力を与え、
一人の男は出来上がった。
最終更新:2024-05-09 17:45:51
1736文字
会話率:8%