沖縄出身の内間智明は、勤務している会社の転勤で本社に戻ることになった。
智明には四年間交際して、結婚を約束している恋人の黒岩碧がいる。本社勤務に戻るのをきっかけに、二人は横浜にある碧の部屋で一緒に生活をする予定にしていた。だが、智明が大
阪から戻る予定の前日に、あるトラブルから同居する計画が頓挫した。
東京で住む場所が無くなった智明は、新小岩のビジネスホテルの近くにある不動産屋で、シェアハウスのような部屋を紹介される。人一倍の人見知りだが、大型家具や家電製品等の設備が充実していて、家賃も破格だったので、智明は契約をして入居することにした。
〈シンビオシス〉という名のハウスには、訳あり風で個性的な住人が入居していた。週末ごとにどこかに帰る元一流企業のお偉いさん。容姿端麗だがLGBTだという女性公認会計士。自活している高校生。バンド活動をしていて、デビューを目指している居酒屋の店員。風采の上がらないバツイチの中年男性。
当初は入居者たちと距離を置いて接しようと考えていたが、ハウスの中で過ごすうちに、入居者たちの肩肘を張らない接し方に、自然な感じで居場所を見つけていた。
そんなある日、会社の仲間と飲んだ帰りに碧と電車の中で再会した。だが、三か月ぶりに会った碧に、智明は気持ちとは裏腹に、冷たい対応をしてしまい、後悔をする。
年末年始のある日、〈シンビオシス〉に新しい入居者が引っ越してきた。実家に帰らず、寝正月を決め込んでいた智明は、新しい入居者を共用のリビングで見つけ、挨拶をしようと恐る恐る近付いて、後姿の女性に声をかけると、その女性は碧だった。
驚く智明に対して碧は動じることなく、〈シンビオシス〉を探しだして、引っ越してきたと語った。
そんな健気な碧の気持ちに智明も応えるように、再び付き合いをして欲しいと告げ、二人は部屋は別々だが、他の住人と共に生活を始める。
引っ込み思案で人見知りだた智明は、〈シンビオシス〉での生活を通じて、人との交流の仕方が変っていくのが実感できるようになっていた。
今までは人との付き合い方、コミュニケーションの取り方を難しく考えていた。相手の懐に深く入
何の取り柄もない今の自分と、損得抜きに付き合ってくれているのは誰なのか。肉親以外で、常に近くにいてくれ、いつも深い愛情を包隠さずに表現してくれているのは誰なのか……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-29 16:00:00
129720文字
会話率:45%
ある家具屋で出合った私と彼女。出合ってから同棲までの2日間という短い期間を切り取った話。
最終更新:2023-09-23 17:22:18
735文字
会話率:0%
異世界に飛んだ。そんなことが有った。そう言ってしまえばただそれだけな話であるのは、今私がここにはいないから。今更どこの誰に声を掛けようと、誰も何も驚くことなど無いのである。そう。私はカメラである。
ストーリーテラーの人物は、得てして私を陥
れようとしてくるものであり、この場合のそれは主人公ではないところの私である。
今更ストーリーテラーとして紹介されたところの奇妙な少女は私を家や家具に変えて、それを見せようとしてくるだろう。しかし最後には「外された窓のあったところ」などという不条理を言い渡し、私を消すことを企んでいるに違いない。
ほら、もう彼女を好きになりつつある。
どうして小説には大概人間が登場するのだろうか。私は思い出したのだ。これは、そう。私がギリギリ人間であった頃の……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-17 19:40:13
5646文字
会話率:12%
19歳の頃、私(マリー)は知人の紹介で、エリオットという地元の貴族と結婚しました。
エリオットは憂いを秘めた美青年で、彼の愛は一見、深くて熱いもののように見えました。
しかし、屋敷の中での日々が続くうちに、彼の愛が何か歪んでいることに気
づき始めたのです。
ある夜、屋敷の古い倉庫の二階でエリオットが謎の女と囁き合っていることを突き詰めました。
翌日、私は真相を知るためにその倉庫に足を運びましたが、どこを探しても女の姿はなく、ただの古い家具や埃だけが残されていました。
そして、その中には人が居た痕跡すら感じられなかったのです…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-05 23:00:04
11761文字
会話率:2%
美麗で細かな模様に造り上げられた黒鉄の鳥籠が天井から吊り下がる。
荘厳な屋敷の家具の一つとして。
檻の中では一羽の小鳥が囀る。
小気味良い旋律を、機械じかけの楽器のように。
小鳥はやがて空へ舞い飛び、その羽根を存分に広げ大きな空へと
飛び立
つことなくその一生を終えた。
広い庭の一画に寂しく埋葬される。
暗く温かい土の中に。
カチ、カチ、カチ。
歯車は廻る。
いつもどおりに。当たり前に。
美しい屋敷の一画で小鳥が鳥籠に囚われていた。
羽ばたいては揺れる鉄製の鳥籠。
天窓から見える蒼穹の光に照らされて
小鳥は息を引き取った。
悲しげな旋律を残して。
カチ、カチ、ガチ。
楽しげな朝の音色。小鳥の囀り。
絵画の中の曲目。
小鳥が揺れ、鳥籠も揺れる。
鉄格子は壊れない。か弱い心が朽ちて錆びてもなお。
ガチ、ガチ、、、、、、がたん。
歯車が軋みを上げ、ついには外れる。
予定調和の理が劣化し、故障し、狂わす。
。。。。
歯車は止まった。
1人の家政婦が鳥籠の小鳥を眺めていた。
小鳥の世話をするのが仕事だった。
いつものように餌を食べさせ、
いつもとは変えて鉄の小窓の鍵を開け放した。
小鳥がひょこりと飛び出る。
小鳥はしばらく辺りを見渡し、
他の鳥たちが歌う森の中へと羽ばたいていった。
それは陽光きらめく穏やかな朝。
家政婦、否、彼女はすっきりとした面持ちで立ち上がり、外を見据えた。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2023-07-29 14:08:35
559文字
会話率:0%
ルロア城に向かう…問題の女はァンにそっくり。
部屋の前をたまたま通りかかったメードの女に暗示を掛ける。
城の家具や調度品に心奪われそうになる。
次の夜は夜会。
どんな格好で出ようか?
……こっちにしよう。
最終更新:2023-07-16 07:00:00
3533文字
会話率:18%
一生遊べるRPGを謳い文句にリリースされたMMORPG、ミドガルファンタジア。
その謳い文句に恥じない程、ゲーム内では何でも出来た。
武器や防具、スキルや魔法からアイテムや家具まで無数にある。
自分だけの家を買い、家具を作り、より強い装
備を求め仲間と共に大規模戦<レイド>に挑む。
正しく一生遊べるRPGだ。
累計ダウンロード数は1億を突破し、今も更新し続けている大人気MMORPG。
だがある日、ログイン中の全プレイヤーが行方不明になる事件が起きた。
俺もその被害に合った1人である。
ミドガルファンタジアをプレイしていた俺は謎の光に包まれ、気付けばミドガルファンタジアの世界に転移していたのだ。
ゲームから現実となった今、元の世界に帰る方法を探しながらこの世界を攻略していく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-12 10:12:05
135257文字
会話率:37%
「かぐや姫」じゃないよ「家具屋姫」だよ。
最終更新:2023-06-11 21:19:50
485文字
会話率:14%
実家の家具工房で、職人として修行していたわたしは、親方である父親が男爵位を授けられることになり、貴族令嬢の身分を得た。
そのせいで突然、行き遅れと呼ばれる立場に立たされる。
最終更新:2023-06-10 15:12:26
7542文字
会話率:44%
休日、倉庫で、罠な家具達は、雑談する。
お客さんがはまる、幸せな罠になりたいから、
自分や仲間、お客さんの思いを、
「味わい」「拘り」「叫び」……『命に積み増す』
※婚活チャージ・元ネタ 521※
ダンジョンの罠を、生活家具として使
う。
例
トゲ罠のハンガーラック。
落とし穴の収納ボックス。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-05 04:00:00
2742文字
会話率:0%
「どうか異世界転移して世界の文明を発展させてください」
「私は結構です」
「!?」
自他共に認めるコミュ障、出不精、無愛想な室内系非リア充女子、小森瞳子、17歳。
安全でおいしい食べ物が揃ってて、娯楽も充実した地球からわざわざ危険・不衛生
・娯楽なしの異世界には行きたくない彼女は異世界転移を断った。
そしたら女神に勝手にステータス見られて失望された挙げ句に問答無用でダンジョンに押し込められた!?
ステータスも見れない?スキルも使えない?魔法も使えない?そんなの超クソゲー!
ダンジョンで出逢った平和的なゴブリン、ゴブ郎くんに連れられるままダンジョンマスターになって超有能AIアシスタントスキル<オペレーター>を仲間にした!
衣食住を求めて半ばやけくそにユニークスキル<ホーム帰還>を使ってみたら、そこに待っていたのはネットも家具も揃った夢のマイホームだった!?
神様に捨てられたなら、もう開き直ってネットも家具も食べ物も充実したマイホームに引きこもってぐーたらダンジョン経営してやる!
そんな平和で快適な異世界ほのぼのストーリー!
のんびり気ままに書かせていただこうと思います!
是非読んでください!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-26 20:00:00
1591180文字
会話率:40%
死は超越できるか。
恐怖は共存の道か。
記憶は生死の分かれ道。
そこは渋滞です。
引き返せません。
最終更新:2023-05-16 12:00:00
4141文字
会話率:16%
ある日、神武 創治は交通事故に遭ってしまう。
自分の死を確信しながら意識を落とした。
目が覚めるとそこは真っ白な空間だった、
自分以外に何もなく、ただただ白かった
何日かあてもなく彷徨っていると
そこには明らかにこの空間に合っていない
小さ
な小屋があった。
小屋はどこか神聖さを持ち合わせながら
廃墟のような雰囲気があった、
自分が何故ここにいるのか
わからない創治はそこに手掛かりが
あると思い、小屋に入ることにした。
中には人の気配は全くなく、家具などには
埃が積もっていた。
中を軽く見渡してみると、妙に目を引く
手記があった、題名は…………
これは世界を創造することになった、
平凡な主人公が面白おかしく、
過ごす、世界創造系ファンタジー!!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-30 11:56:24
1509文字
会話率:21%
恋さんは自宅ではアンティークな家具や品に囲まれているみたいです。愛さんが毎月1つ仕入れてきます。白夢さんは家族で相談していらないものを1つ質屋に売っています。なので半額くらいで手にいれている品々だそうです。
最終更新:2023-04-18 14:25:49
1573文字
会話率:0%
上京するとき親から渡されるもの。お金、家具、今回は母親が作ったモノのようだ。さて。
最終更新:2023-04-17 20:31:38
460文字
会話率:32%
普通の高校生だった杏奈は転生してナフィタリアの王女、シャルロットになった。
小国だけど王女は王女。
前世の庶民の暮らしとは大違い!
レースたっぷりの着心地のいいドレス、煌びやかなアクセサリー、豪奢な家具、美味しい食事、そして傅く大人たち。
お皿を割っても授業をさぼっても怒られることはない。
だって私は王女なんだから。
それに私の左手には"神の祝福"を授かった証である痣がある。
国で一番偉い女の子として生まれ、さらに神からも才能を付与された完璧な人生だ。
将来は立派な女王になって優雅な生活を送るのよ!
そんなとき王宮の片隅でアシルという黒髪の不思議な少年に出会う。
彼もまた"神の祝福"を授かった特別な子どもだった。
アシルの夢は誰もが魔物に怯えなくていい世界にすること。
王女という身分に浮かれていた私と違い、民のことを考える彼に敗北感を覚えると同時に惹かれてしまう。
その後『アシル』という名前の貴族令息を探したけれど見つけることは出来なかった。
半ば諦めていたが十五歳の叙任式に魔術師となったアシルと再会する。
ずっと貴族の子だと思っていたのにアシルは平民だった。
王女が平民と結婚?
無理に決まってる。
「平民だから結婚できないというのなら貴族にすればいいのよ!」
一目惚れした平民の男の子と結ばれたい転生王女が頑張るお話。
※この作品はアルファポリス様にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-14 22:00:00
151774文字
会話率:27%
──世界暦1424年──
エルダナが初めての友達を一気に5人作るお話。
2023/04/01のエルダナ誕生日記念の書き下ろしです。
最終更新:2023-04-01 00:00:00
4302文字
会話率:37%
収納家具を変えたい。
最終更新:2023-03-21 20:31:49
1332文字
会話率:0%
地球、日本から召喚された家具輸入業者の慶路 來(けいじ らい)は目立った能力を持たず、その日のうちにはした金と共に王宮から放り出された。
初めは怒りを感じていたライであったが、生きている以上腹が減る。
腹が減れば、飯を食べたくなる。
飯を食べたいのならば、働いて金を稼ぐ必要がある。
これは異世界で商人となった彼が、その世界独自の食材を使った料理に舌鼓を打つ物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-09 19:33:01
6643文字
会話率:27%
クリスマスイブ。俳優の七瀬要が、映画の撮影のため数週間ほど留守にしていた自宅へと戻る途中、友人のアキラから電話がかかってきたため、自分はこれから、料理を作って待っているはずの半同棲中の恋人とお楽しみなのだと自慢する。だが、戻った部屋には恋人
の姿はなく、ならば同じマンション内の自分の部屋にいるのかと訪ねてみるが、不在どころか、そこにはなんと家具ひとつ残っていなかった……。
電話口で全てを聞いていたアキラは、ひとしきり笑った後「お互い近くに住んでて便利だから、恋人ごっこしてただけなんじゃないの?」などと失礼なことを言ってくる。
そんなことはないと反論し、自分がいかに恋人を愛していたかを語って聞かせる要だが……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-07 00:00:00
26840文字
会話率:55%