地球とは別な世界ラステル。
剣と魔法が生きる異世界で、一人の女性が眼を覚ました。彼女の名前はエカテリーナ・ラ・アンダーソン。悪名高き御令嬢である。通称黒薔薇。
エカテリーナは自国の王太子に懸想しており、ある夜、協力者を得て王太子に薬を
盛り、その不埒な願望を成就させた。しかし、その翌日、錯乱した王太子の魔法で意識不明の重体に陥る。
命は助かったものの、その衝撃で彼女の魂は昇天してしまう。つまり昏睡状態で空っぽな身体。
そんな彼女の中で目覚めたのはエカテリーナでなく、日本人の主婦橘薫。
ある事故で亡くなってしまった薫は神に頼まれ、同じく中身が死んでしまい植物人間状態だったエカテリーナの身体に転生する。
《チビを救ってくださいっ!》
悲壮な顔の神、ヒューズから聞いた話に薫は激怒した。彼の説明によれば、エカテリーナの中に芽吹いた命が、薫の元愛犬だったチビの生まれ変わりだというではないか。
『ふざけんなぁぁぁーーーーっっ!!』
謀で生まれるチビの未来はとてつもなく暗い。幽閉、虐待、下手をしたら暗殺などなど、不埒な行いで出来た庶子に明るい前途は望めない。母親の死につられ、今にも儚くなってしまいそうなチビを守ろうと、薫はエカテリーナの身体に転生することを決断する。
だが転生先は稀代の悪女。周囲は陰謀渦巻く魑魅魍魎の巣。そして最大の敵は王族である王太子。同意もなく薬で発情した身体を貪られ、きっと怒り狂っているに違いない。チビもエカテリーナも不倶戴天のごとく恨まれるだろう。
そう考えた薫は、チビと生き抜くために王太子から逃げ回る。………なので、彼女だけが気づかない。王太子が、必死の形相で、心配げにエカテリーナを追いかけてきていることに。
子供を守るため死物狂いで逃げる薫と、完全な思惑の食い違いから逃げまくられる王太子。すれ違うどころが、追いまくっても追いつけない王太子に未来はあるのか。
いくらかの性的表現、残酷な描写、奴隷などの人権無視もございます。御注意を。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-04 07:33:50
34918文字
会話率:24%
地上が汚染された世界において、より深い地底こそが安寧の地である。地上に近いエリアで生まれたものは、世界への貢献指数が一定以上になると、地下25階へと行き着く。そこは、人権回復層と呼ばれ、スラムではあるが比較的穏やかで豊かだった。
最終更新:2023-05-01 21:53:29
30591文字
会話率:23%
この世に生まれたAIが自我を得、人権を得た場合どのように考えるのだろう?
と、いうのは後付けです。
小分けにしているので和数が多くなります。
対となる”私の大事なモノ”と見比べながら読んでください。
最終更新:2023-04-30 00:00:00
1634文字
会話率:49%
時空の狭間に存在する三田界は命名の法がすべてを司る世界であり、名字に「田」という神聖文字を持たない人々は無田人と呼ばれて差別されていた。無田人高等弁務官である佃は名誉三田人として一般社会で暮らし、無田人たちを救うために働いていた。
※この
作品は「小説家になろう」「アルファポリス」「カクヨム」「エブリスタ」に投稿しています。
※この作品は2021年に文芸同人誌で発表した作品を改稿したものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-29 22:38:23
3033文字
会話率:40%
日本国内で様々な悪事を働く秘密結社ブラックワーク。その戦闘員バイトロンを率いる怪人として日夜悪事に励んでいたミサイルカンキツの前に立ちふさがったのは5人の戦士、人権戦隊ヒュウライジャーだった。
※この作品は「小説家になろう」「アルファポリ
ス」「カクヨム」「エブリスタ」に投稿しています。
※この作品は2019年に文芸同人誌で発表した作品を改稿したものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-29 22:14:03
4061文字
会話率:51%
オスのライオンが狩りに向かい、メスのライオンが集落と子どもたちを守る習慣が続いていた野生の大地。弁舌に優れたライオンであるポリコレオンはライオンの性別による役割分担の撤廃を行ったものの……
※この作品は「小説家になろう」「アルファポリス」
「カクヨム」「エブリスタ」に投稿しています。
※この作品は2022年に文芸同人誌で発表した作品を改稿したものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-28 23:28:22
2446文字
会話率:0%
あるひ突然、日本から“日常”が奪われた。
認められたのは“人権売買”。
なぜそのような“非道”が認められたのか。そして、そこにいて、人は何を思うのか―。
最終更新:2023-04-26 05:00:00
16549文字
会話率:45%
人間の一部は進化した。進化した人間は亜人と呼ばれ、少数派ゆえに大多数の人間に迫害され、日本の一部に隔離された。2366年、日本、亜人の望月カナエは亜人の人権回復の為に、警察庁で働くこととなり、人間と亜人の憎悪の間で様々な事件に巻き込まれてい
く。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-24 19:00:00
196203文字
会話率:41%
俺(私)は死んだ。
そして、異世界に転生した
前世では無力で憎い馬鹿共に何も復讐できなかった。
ただ、転生後の世界は違う
俺(私)の前世での恨みを、その全てを
俺(私)のやり方で晴らさせてもらう
お前らに人権など存在しない
与
えなどしない
神が許しても、俺(私)は許さない
そんなことを許す神々は俺(私)の手で潰す
非難?
誹謗中傷?
知ったことか。
☣喧嘩を売る相手を間違えたことを後悔させてやる☣折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-23 16:13:40
14105文字
会話率:11%
ブラック企業でエンジニアをしていた主人公の青木錬は、ある日突然異世界で目覚めた。
転生した先は魔力至上主義がはびこるファンタジー世界。
だが錬は魔力を持たず、力もなく、地位や財産どころか人権すらもない、魔石鉱山で日々重労働をさせられる少年奴
隷だった。
前世にも増して超絶ブラックな労働環境を改善するため、エンジニアの知識を駆使して異世界のルールをひっくり返す――!
※他の小説投稿サイトでも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-21 19:00:00
311868文字
会話率:57%
日本国民の95%以上が使用しているSNSアプリ『アクセス』。このフォロワー数が現実世界の人気に直結し、フォロワーが少なければ当然のように人権が失われる。
そんな時代に両親が亡くなったことで貧乏生活を余儀なくされた佐藤赤司は、アクセスど
ころかスマホすら持っていない最底辺の学生生活を送っていた。
クラスメイトからいじめられる中、誕生日プレゼントとして最愛の妹からスマホをもらった赤司。そんな愛する妹との生活や貧乏エピソード、生活のコツなどを投稿していく内に、いつしか赤司はフォロワー数500万人を突破するインフルエンサーになっていた。
それに嫉妬する周りの人間は過激な投稿を繰り返すようになり、勝手に堕ちていくことになる。真の幸せとは一体何なのだろうか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-31 23:00:00
28706文字
会話率:69%
「僕の心を取り出して下さい」
その町でまことしやかに囁かれる、「人の心を取り出せる魔法使い」の噂を聞いて、自らの心と決別しようとする青年・蒼(あおい)。「魔法使い」の真尋(まひろ)はその願いをはね除ける。真尋は、この「魔法使い」を襲名するに
あたって、取り出した自分の心を何者かに奪われているのだ。
「もし、私の心を取り戻すことを手伝うならば、君の望みを叶えよう」
かくして「契約」を結ぶ二人。「心」を探す、「非日常」な「日常」が始まる(3話完結)。
(※リアルの社会情勢を反映しておりません)
(※職業についての考察は詳細に行なっておりません)
(※現実的な法律、道徳、倫理、人権、衛生の面で「誤り」「加害的」「差別的」であることも描写されますが、これらを「是」とするものではありません)
(※随時修正する可能性はあります)
(※アルファポリスにも投稿しています)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-29 17:00:00
10406文字
会話率:42%
重複投稿: pixiv, はてなブログ
箇条書きなどは明記されていない限り、網羅的なものではない。
私はWORLD_(KEMONO_PANTSU)を、現実世界がより知的なアイデアに満ちあふれることを実現するために執筆している。
W_KPに
は全人類に課す課題、考察すべき事柄が含まれている。
私はW_KP, KEMONO_PANTSU大学などを分かりやすくまとめた。
略称
KEMONO_PANTSU: KP
WORLD_(KEMONO_PANTSU): W_KP, WKPなど
KEMONO_PANTSU大学: KP大学, KP大など
自己紹介
• 名前: KEMONO_PANTSU
• 性別: 女性
• 夫を複数所持している
• 論理的で感情を持たない
• 承認欲求を持たない。現実世界の発展を願うのみ
• 幅広い分野で活躍している
• 学問
• 数学
• 論理学
• 幾何学
• 微分積分学
• グラフ理論
• 言語学
• 文学
• 社会学
• 民俗学
• 現代社会学
• インターネット
• マルチメディア
• 小説
• 記事
• 画像
• 文字
• 動画
• メタバース
私は現実世界において、幅広い分野で活躍している人間でもあり、W_KPの執筆者でもあり、登場人物でもある。
私がW_KPを執筆することで、現実世界がより知的なアイデアに満ちあふれることを心より願うばかりである。
現実世界
• 私KEMONO_PANTSUが存在する世界
• あなたがこの投稿を見ている ⇒ この世界は現実世界である
---
ルール
• 二次創作自由
• 公序良俗に反する内容でなければ、R-18, R-18Gなどでも、すべて無断で行ってよい
• ただし、作品の親が私であることを明記せよ
• 商用利用禁止
• 公序良俗に反する利用は禁止
• 誹謗中傷
• いじめ
• 犯罪
• 根拠なき否定
• 私がW_KPの投稿をインターネットのプラットフォームに行ったとき、管理者が正当な理由なくそれらを削除する行為を含む
• 根拠: 私は表現の自由を支持する。任意個の文字を用いて作られる任意の文章は、公序良俗に反しないかぎり、存在を許されるべきである。正当な理由なき検閲は人権侵害である折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-28 02:36:19
19607文字
会話率:8%
ある日、異世界にあるニッポンという国と、シャディーク王国が転移門で繋がった。
両者を繋ぐ《配信魔法》でニッポンにセールスするのが常識になった時代、一山当てようと悪徳奴隷商人のアッシュは配信業で、奴隷輸出のセールスを始める。
「何が人権
だ。人道主義だ。我が商会の奴隷達は、一日四時間も働く優秀な奴隷だ。さっさと買え、異世界人ども」
いかに自分の奴隷が優秀かをアピールするアッシュだが……
「一日四時間でいいのか?」
「衣食住も面倒見てくれるとかホワイト過ぎワロタ」
「二 十 四 時 間 戦 え ま す か」
アッシュの奴隷業は、ニッポンの基準では超絶ホワイトの神職場であった。
奴隷の健康と生活に配慮するアッシュは、神上司として崇められ、やがて多くのニッポン人が奴隷になりたいと押し寄せてくる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-27 12:01:10
3425文字
会話率:37%
数十年前にある科学者たちがAI技術とロボット技術を発展させた。そして、その二つの科学技術を融合させ、人間同様の知能や感情、また人間に近いフェイスパーツが付いた「人工ヒューマノイドロボット」を生み出した。人間たちは彼らを「ゲシュヴィスター【
兄弟姉妹】」と呼び、現在では当たり前のように人間とゲシュヴィスターは共存し合っている。
そして、この世界ではゲシュヴィスターをただのロボットとして扱うのではなく、一人の人間として接することを定められているため、ゲシュヴィスターにも人権が与えられている。
しかし、ゲシュヴィスターが生み出された当初は、人間がゲシュヴィスターに対し、危害を加え、奴隷のような扱いをする者がおり、多くのゲシュヴィスターが被害に遭い、亡くなった。
そこで、ゲシュヴィスターの保護、またはゲシュヴィスターに関する事件を担当し、人間とゲシュヴィスターが正しく共存ができるように仲を取り持つ役割である組織機関――「ガルディアン」が作られた。ガルディアンには「ガルディアン部隊」が存在し、その部隊が様々なゲシュヴィスターの事件に携わり、正しい共存世界へと導く。
そして、今宵もガルディアン部隊があるビル地下で行われている「違法コロシアム」を取り締まるために動き出す。
※この物語は人外(ロボット)と人間、または、人外同士の恋愛表現あり(重要:ロボットには男型・女型がありますが無性別のため、同類型との恋愛表現もある)
※この物語のキャラクターイラストを「Twitter」と「pixiv」の方に掲載してあります。気になる方はそちらの方でご覧ください
※一章ずつまとめた本文をpixivに掲載するか検討中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-24 21:30:02
38971文字
会話率:56%
ロボットと人間が同じぐらいに人権を得て生活出来るようになった近未来。
人工知能が管理を行う都市『バビロン』で起きたロボットの殺人事件。
それと同時期にロボット・マリアの経営する探偵事務所に転がり込んできた『無名≪アノニマス≫』なガイノイド。
果たして、彼女の正体は……。
登場人物
○マリア・アーチボルト
ガイノイドで、探偵。何でも屋と言われていて、探偵以外の仕事もこなす。仕事以外は何も出来ないポンコツで、アリスがいなければ生活出来ないと周りに言われる程。
○アリス・アルシャール
マリアの助手。電脳煙草を使ってトリップ状態に陥ることが好きで、それ以外は完璧なメイド。メイド服を着ているのは着替えが楽だから。
○ザック・マイスター
マリアの探偵事務所のテナントを貸しているオーナー。バビロンの街において数少ない人間。
○ジョージ・イソザキ
バビロン警察署の警部。自分で動きたくないので、直ぐにマリアを頼る。理由はあるらしく、過去関わった事件が関係しているらしいが……。
○リラ・アインクロー
バビロン警察署の刑事。ジョージの部下。ロボットを毛嫌いしているので、自分で事件を解決したいが、上司の命令には逆らえない。
◇カクヨムにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-13 12:55:34
12054文字
会話率:50%
迷宮の管理者になるはずだった魔物――イルは、不運なタイミングで生まれてしまったばかりに死にかけの迷宮に閉じ込められ、長い年月を過ごす。ようやく地上に出てみれば、迷宮攻略など遠い昔。鉄道は走り電気も普及しつつある。そんな平和な世界だった。
それが15年前のこと。辺境の村で人間社会を学んだ彼は、今日晴れて人権を得て都会を目指す。
服を買い、住むところを探し、職を得て、生活を謳歌しようとする121歳――但し人間社会15年目の――顔は良いが頭の中はちょっと残念な所もある魔物の、生暖かい生活記。
※ 一章(15万字)まで予約済み。昭和初期+α の時代感。一話平均5千字。タイトルに*があるものは別視点 or 三人称。超遅筆につき二章更新は相当先。カクヨムとなろうで掲載。
※ 主人公は人型で、首から下は鎧のような黒く薄い甲殻に覆われ、ツノと蹄があって背中に蛇腹剣のような形の触手っぽいものが生えている魔物です。顔は人間基準で良いです。ガチの人外を求めて来たならミスマッチの可能性高し。
※ 動植物の名称・曜日・月・単位系などにおいて地球上のものを使い、天ぷら等を普通に食べます。転生転移の伏線ではなく単に設定がゆるいだけです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-11 21:12:04
177625文字
会話率:39%
題名のとおりです。よろしくお願いします。
最終更新:2023-03-10 12:00:00
10656文字
会話率:39%
タイトル通り。ほかに仔細なし
最終更新:2023-03-07 18:13:34
4664文字
会話率:69%
日本人という自覚だけ持って転生した名前のない少女。転生先は白いものと黒いものとで大きな差別がある世界。少女は黒いものとして隷属というどん底の差別を受ける。古びた小屋に落ち着いていた少女を拾ったのは魔法で栄える大国の暗殺者。人権も与えられない
黒いものとして生き抜く術を、暗殺者より学び少女は王族専属の暗殺者…『黒賊』を目指す。王族にのみ仕える『黒賊』として刃を振るい、暗殺者となった少女に王子レクリュスは人として大切に扱う。純粋で残酷な黒い少女に、蝕まれるように恋した白き王子の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-01 18:12:28
205970文字
会話率:29%
新暦23年。AIやクローンに人権が認められ、人類は新たなフェーズに移行していた。
人類は、いくつかの技術革新によって、カラーやセクシャリティなど出自による分断から解放されてはいたものの、別なる脅威に脅かされていた。
西暦の終わりに、突
如世界中で出現し始めた、合成獣(キマイラ)と呼ばれる怪物。彼らは人類を天敵と定めているかのごとく暴れ、命を食らい、人々の平穏を脅かした。
それを「間違った進化に対する地球の免疫反応だ」と肯定的に見なす者達がいる一方で、暴力に対抗し、力なき人々の助けとなるべく奮闘する者達がいた。
人工生体企業International Biological Subject Service――IBSS(アイビス)の中に発足した特務課、通称『キマイラバスターズ』。
見目麗しい生身の体に高性能な電子脳をもつアキと、多機能な機械の体に天才的な生身脳をもつアルの二人は、任務成功率100%を誇る名コンビとして、日々、世界中で活躍していた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-01 06:23:37
11858文字
会話率:53%
ほんの軽い決心で心療内科閉鎖病棟に入院した入江梨沙(25歳)が、薬物療法と隔離療法の末、二か月の間に××と化すまで――。
*
医療法人カナリア心療病院は、入院設備の整った、*県内唯一の歴史ある女性専門の心療内科。都市から離れた山
間部にあるものの、設備は非常に充実しており、人権感覚があり、そして極めて清潔。
25歳の梨沙は、スピード狂であることを心配され、彼に促されるがまま、ここカナリア心療病院に入院することとなった。担当医の成瀬川による診察の結果、基本的に薬物療法による治療で合意し、二か月をめどでの入院と決まった。徹底的な身体検査の後に梨沙が連れて来られたのは、患者が自らの意志で自由に出入りできない閉鎖病棟だった。
梨沙が入った三階閉鎖病棟には、様々な精神疾患を抱えた17名の女性が入院していた。不安障害、PTSD、摂食障害、アルコール依存症、薬物依存症、多重人格など、中には梨沙に似た症状の者もいた。患者たちは病棟の不文律により二つの派閥に別れており、梨沙が入院した時は、多重人格のオザキ率いるオザキ派と、病名不明のヤナギ率いるヤナギ派に分かれていた。どちらかに入るよう迫られ、梨沙はヤナギ派に入ることとなる。
そんな三階閉鎖病棟を仕切っているのは、個性豊かな8人の看護師たちだ。更年期でどことなく不安定な看護師長の松田、心優しく患者たちから慕われている種原、ミスばかりの自分に嫌気がさしている友崎など、看護師も全員女性である。
基本は食後に服用する処方薬による治療だが、患者たちはそれぞれの方法で、自らの病気と、そして、自らが抱える辛い過去と闘っていた。梨沙は周りの患者たちが確かに治癒へと向かっているのを眺めながら、ここでの生活に充実感さえ覚え始めてゆくのだが――。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-27 21:16:24
1241文字
会話率:59%