日常の片隅で、ものたちや動物、植物がひそかに語り合う──。
ボールとグローブは息が合わずにケンカばかり。
猫は飼い主の行動にツッコミを入れ、犬は自分の立場をアピール。
そして観葉植物は、部屋の中の秘密をじっと見守る。
誰も気づかないけれど
、彼らの声には少しの哀愁とユーモアが詰まっている。
これは、見過ごされがちな小さな世界の、ちょっと不思議で、ゆるやかなおはなし。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-17 20:34:34
5780文字
会話率:45%
傷つける行動言葉を選んで言う人が居る環境
最終更新:2025-07-17 17:43:10
1159文字
会話率:0%
金曜の夕方。
会社員のAさんは、飲み会を盛り上げようと一枚のジョークカードを仕込んでいた。
赤いハートに金文字で書かれた言葉――
「愛してるわ、あなた♥」
ありすより
ほんの軽い悪ノリのはずだった。
けれど駅の混雑で誰かとぶつかった拍子
に、
そのカードは、まったく面識のないBさんの鞄へと舞い込んでしまう。
そのことに誰も気づかないまま、Bさんは帰宅。
そして――
奥さんが、そのカードを見つけてしまった。
「……誰からの“愛してる”なの?」
言い訳も証拠も通じない。
ただひとつの赤いカードが、夫婦の信頼に影を落とす。
翌朝も気まずい空気のまま。
言葉はすれ違い、互いの心に小さな刺を残す。
だが夜になって、奥さんはカードの裏に
「イベントグッズ会社」の名前を見つけ、真相を知る。
――誤解だった。でも、少し寂しかった。だから少しだけ、意地悪をした。
冗談のカードが引き起こした“静かな波紋”。
それは、あらためてお互いの気持ちを確かめる時間にもなった。
そして最後に、奥さんは新しいカードを手書きする。
「ほんとに愛してるのは、私だけにしてね♥」
ところで、この騒動――
いったい、誰が悪かったのだろう?
カードを仕込んだAさん?
気づかず持ち帰ったBさん?
すぐに信じられなかった奥さん?
それとも……こんなカードを作ったパーティ会社か?
すべてが「たまたま」だったこの物語。
でも――
「たまたま」こそが、日常を揺らす最もリアルな魔法なのかもしれない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-13 22:16:59
3182文字
会話率:26%
仕事も、見た目も、人生も「普通」。
ただ一つ、人よりも“優しすぎる”ことを除いては。
友人の悩みも、同僚の仕事も、後輩の失敗も――
「助けて」と言われたら断れず、すべてを背負い込んでしまった。
その優しさに、誰も報いず、誰も気づかないまま、
彼は静かに壊れていった。
そんな彼が唯一、癒やされていたのは一つのゲーム。
美しい世界と魅力的なキャラクターたちに心を預け、今日も眠りについた……はずだった。
目が覚めると、そこはゲームの世界。
だが与えられた役割は、名前すらない“モブキャラ”だった。
ステータスもチートもない、ただのその他大勢。
それでも、誰かの役に立つたびに「ありがとう」が返ってくるこの世界で、
彼はようやく――“生きる意味”を見つけていく。
「今度こそ、俺は“俺のために”生きる」
優しさで壊れた男が、モブとして人生を再構築する。
癒しと再生の異世界ストーリー、ここに開幕。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-13 20:55:38
2619文字
会話率:28%
紅蓮花が……青くなってる?
麗王朝の後宮、西苑の花苑にて。
朝日に映えるはずの紅い蓮花が、なぜか真っ青に変色していた。
その異変に触れた侍女は、ほどなく泡を吹いて――毒死。
「呪いだ」「妃に恨みを?」
宮中に恐怖と混乱が広がるなか、誰
も気づいていなかった。
花の“色の変化”こそが、犯人が仕掛けた罠であり、事件の核心だということに。
「……ふうん、アントシアニン。酸性か。なるほど」
花を前にしゃがみ込み、青く染まった花弁を指先で撫でる一人の少女。
名前は通称リィエ。
火薬、香料、染料、あらゆる物質の性質に通じた、かつての理館技師。
今は下女の身分で、ただ黙々と洗い場を任されるだけの日々。
だが彼女だけが知っていた。
「花が青くなるのは、魔ではない。科学反応だ」と。
呪いを恐れ、目に見えぬ毒に怯える者たちの中で、
たった一人、“見える者”がいた。
誰も知らない知識で、誰も気づかない真相を暴く――
化学と論理を武器に、静かな宮廷を歩く少女の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-12 07:57:31
12202文字
会話率:40%
交通事故で死んだ俺は、神様の手違いで異世界に転生することに。
しかし——チートスキルの配布はミスで“無し”!?
何も持たず、無力のまま放り出された俺は、王都のはずれにある寂れた図書館に住み込みで働くことに。
だがその図書館は、かつて神
々が知を蓄えた“無限の書架”だった。
誰も気づかないその秘密に気づいた俺は、知識を盗み、スキルを解析し、
やがて魔王さえも超える力を手に入れていく。
「スキル?才能? そんなもん、俺は“知ってる”だけで勝てるんだよ」
これは、無能の少年が“知の強奪者”として世界を覆す物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-28 18:14:52
608文字
会話率:31%
遥かなる多重世界《アストレイン》。
神々が支配する七つの上位世界と、種族と文化が交錯する五十七の下位世界。
そこに“絶対”は存在した。
――誰も、神を倒せるとは思わなかった。
ある日、ひとつの神が滅びた。
それは、原初から在った“混沌の神
”。
世界は震撼し、神々は動き、秩序は揺らぎ始めた。
ひとひらの断片。静かに舞い降りたそれは、確かに何かを揺るがせた。
けれど、それに気づいた者はいない。
彼自身さえ知らない。
自らが“誰かの意思”によってこの世界に生み落とされたことも、
その小さな出会いが、やがて“界”すら越えて広がっていく引き金であることも。
世界を揺らしたのは――
誰も気づかない、小さな羽ばたきだった。
その邂逅は、ごくささやかで、取るに足らない出来事だった――
世界が揺らぎ、神々の秩序が崩れ始めるまでは。
神話は語る。終焉は天よりも高く、地よりも深き場所から始まった、と。
これは、小さな羽ばたきがすべてを変える、神話のはじまり。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 21:01:35
6844文字
会話率:27%
世界が終わる音が、潮騒に紛れて聴こえた。
誰も気づかないまま、確かに何かが終わっていた。
でも、僕らは気づかないふりをして、
それでも今日を生きていた。
僕は、貴方に出会うことが出来て、本当に良かったと、思っている——。
最終更新:2025-06-16 01:05:52
36586文字
会話率:34%
王都にそびえる白亜の講堂。七色の光が天井のステンドグラスから差し込み、生徒たちのローブをやさしく照らしていた。
王立魔法学院、卒業式。
「アンジェ=オルレアン嬢!」
壇上から響く怒鳴り声。赤髪の男、カストル=アングレーム。彼はアンジェの“婚
約者”であったはずの存在。
「俺は、おまえとの婚約を――ここで破棄する!」
講堂がざわめく。
「な、何を言って……?」
「理由は明白だ!」
カストルが腕を振り上げ、指さした先にいたのは、桃色の巻き髪に黄色い瞳の少女。アミアン=ミュルーズ。
彼女はぶりっこ調の笑顔を浮かべ、胸元を押し上げるようにして立っていた。
「アミアン嬢をいじめていたって話だ!」
「そんな……わたくし、していません!」
「アタイのこと“乳だけのぶりっこ”って呼んでたン♡ 証拠もあるン。手紙もあるし、窓に彫られた文字も♡」
「そ、そんな馬鹿な……っ!」
足元がふらつく。視線が周囲を彷徨う――けれど、誰も、誰一人として彼女を見ようとしない。
「……誰も、助けてくれないのですね」
その瞬間、校長が口を開いた。
「アンジェ=オルレアン嬢。複数の証言と証拠に基づき、重大な素行不良があったと判断する。よって、今後の爵位継承および家格に関して、王宮に報告がなされる」
「……っ!」
誰かの悪意で仕組まれた罠。なのに、その罠に誰も気づかない。いや――気づいていても、見て見ぬふりをしているのかもしれない。
足が、がくりと崩れそうになった。
「わたくしは……何もしていませんのに……」
声にならない叫び。
「……退場なさい、オルレアン嬢」
護衛の魔法騎士が近づいてくる。アンジェは、最後の力を振り絞って立ち上がった。
「わたくしは――絶対に、負けませんわ」
涙をこらえながら、真っ直ぐ前を向いた。
わたくしは、信じています。いつか、真実は明かされると。
たとえ、今この瞬間、誰一人信じてくれなくても。
講堂を去る背中に、誰も声をかけなかった。
――これは、断罪のはじまり。けれど、物語はまだ、終わっていない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-08 05:30:00
75155文字
会話率:29%
かつて「日本」と呼ばれた島国は、今や巨大帝国の植民地。
名は奪われ、「特別自治区」として形式上の自治が残るだけ。
言葉は帝国語に書き換えられ、報道は統制され、学校は廃校、文化は“矯正”の名で塗り潰された。
そんな街で暮らす十八歳の青年・ア
ウレリオ・グランツ。
彼は役職も権限もない、ただの“無職の若者”。だが、抜けた監視の網の隙間から数字を読み、矛盾を嗅ぎ取り、誰も気づかない帝国のほころびに気づいていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-04 08:41:42
42696文字
会話率:24%
鏡の中には、もう一人の自分がいる。
スマホの裏アカに届いた奇妙なメッセージ、「鏡の中で待ってるよ」。それをきっかけに、女子高生ナミの日常は静かに歪み始める。
誰にも話せない恐怖、誰も気づかない異変。そして、鏡の向こうから手を伸ばす“何か”…
…それは一体……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-18 02:17:58
3542文字
会話率:16%
いつもひとりだった。
けれど、それは孤独ではない。ナズナは“選んで”距離を置いていた。
誰も知らない視点で、誰も気づかないものを見ていた少女。
声なき優しさと、わずかな違和感を見逃さない鋭さ──
この静かな日々の中に、後の“探偵ナズナ”の
原点があったのかもしれない。
名も残らぬ日常にこそ、真実の種は潜んでいる。
彼女がまだ「ただの少女」だったころの、小さな物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-16 08:33:23
1098文字
会話率:0%
「余計なものなんて、見えなければいいのに」
そんなふうに思っていた。
篠宮椎名は、“普通でいること”をなにより望んでいた。
誰かとかかわることも、何かを見てしまうこともなく、ただ静かに、毎日を過ごせればそれでいい。
――そう思っていたは
ずだった。
けれど、転校した先の学校で、彼女は不思議な先輩としゃべる白猫に出会う。
「旧校舎の案内人」「弾いてはいけないピアノ」「雨の日に満ちる湖」――
校内に伝わる“七不思議”は、噂話のままでは終わらなかった。
それは、誰も気づかない“余計なもの”を見てしまう少女が、少しずつ、自分と向き合っていく物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-14 18:00:00
147253文字
会話率:32%
誰かが、いなくなった。
けれど、その“誰か”の名前は思い出せない。
手元に残されたのは、一枚の写真。
そこに書かれた言葉だけが、なぜか“読めてしまった”。
誰も気づかない違和感を、ただひとり見つめ続ける少女。
これは、観測されなかった
者を、
それでも“見ていた”存在の記録。
彼女は言葉を残した。
「自分で決めた道なら、どこを歩いても正解だよー!」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-01 00:08:27
1258文字
会話率:3%
──常識の外側から始まる、静かな反逆の魔法譚。
魔法を使うには、精霊と契約し、宝石を媒介にしなければならない。
世界の誰もがそう信じているなか、名門・魔法学院に入学した少年アマネは、
“宝石じゃない何か”から精霊の声を聞いた過去を、誰にも
言わず胸に秘めていた。
目立たず、ただの「標準的な生徒」として振る舞う日々。
けれど、その静けさの裏で彼は、捨てられた石に、壊れた道具に、
誰も気づかない魔力の流れに、ひとつひとつ耳を澄ませていく。
これは、“魔法とはなにか”を問い直す物語。
そして、標準の仮面をかぶった少年が、「標準じゃない答え」にたどり着くまでの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-16 17:00:00
35327文字
会話率:24%
確認されなかった子供は、薪の中で目を閉じた。 火が灯る、その前に──。
誰も確認しなかった。 そして、また火は灯る。
「ここなら、ぜったい見つからないよね?」 その言葉が、また繰り返される。
祭りの火が燃やすのは、子供の命。 何度も、
何度でも、また薪が組まれる。
ひとり足りない。でも、誰も気づかない。 そして、火がつく──。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-15 00:04:40
2664文字
会話率:18%
ある日、世界は静かに書き換えられた。
誰も気づかないまま、ただ一人の不運な天才ハッカーによって。
夏の東京。下半身不随の青年・一条悠は、終わったはずの身体に微かな“熱”を感じた。
それは奇跡か、偶然か――それとも、神のコードか。
やが
て彼は、世界の裏側に“REAL”と呼ばれる言語が存在することに気づく。
その記述によって、現実は「実行」されているのだと。
彼は書き換える。
愛を、過去を、存在を。
そして、静かに崩れていく。
恋人が笑うとき。
街に“神の啓示”が溢れ出すとき。
世界は、もう止まらない。
最後に「自分自身」を削除するとき、
彼は知る。
この物語そのものが、最初から“誰かによって書かれていた”のだと。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-02 04:37:18
8623文字
会話率:16%
白い男の子と黒い男の子、そして私。
3人で仲良く幸せになると思っていました。
誰も気づかないでほしかった。
だって、私はすごくわがままだから……
いつか見た夢を文章にしてみました。
設定はふわっとしています。
最終更新:2025-03-27 19:58:52
1799文字
会話率:10%
産まれてすぐ教会の前に捨てられたポルンには、大切な人が1人しかいなかった。
同じ教会に預けられた聖女のララだ。
ララは、平民に多いこげ茶色の髪に、それよりは少し薄い茶色い目をした女の子。
聖女と言われなければ、誰も気づかないほどありふれた容
姿をしている。
それに対してポルンは、ウサギのように白い髪に赤い瞳。お人形のように綺麗な顔をしていた。
2人はいつも姉弟のように、恋人のように仲良く育った。
成長した2人の間に、異物のように入り込んだバーバラ。彼女は領主の娘で、美しい黒髪に翠の瞳の、ポルンの隣に立っても見劣りすることのない美しい少女だった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-16 21:47:44
2405文字
会話率:32%
断頭台の上、悪役聖女エリス・フォン・ルーエは静かに微笑んでいた。王太子が宣告する。「お前は偽聖女だ。王国を欺いた罪で処刑する」民衆は歓声を上げ、妹は誇らしげに微笑む。執行人の剣が振り下ろされる瞬間、赤い閃光が走り、彼女の姿は消えた。
処刑
は失敗。王都は騒然となる。彼女は死んでいなかった。それどころか、王国が最も恐れる存在と契約を交わしていた。魔王レオンハルト。「私と契約結婚しなさい」その言葉と共に、彼女は王国の敵となる。
貨幣価値が暴落し、交易は崩壊。貴族の財産が失われ、国庫は底をつく。誰も気づかないうちに、王国は静かに壊死していく。王太子は焦り、妹は動揺し、貴族たちは没落する。国全体が揺らぎ始めたとき、魔王軍が進軍を開始。
漆黒の軍勢を従え、玉座を見下ろすエリス。絶望に沈む王太子を見下ろし、静かに笑う。「ずいぶんと、落ちぶれたものね」運命を操るのは、もはや王族ではない。悪役聖女と魔王が紡ぐ、冷酷な復讐劇が今、始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-06 18:08:45
44492文字
会話率:32%
断頭台の上、悪役聖女エリス・フォン・ルーエは静かに微笑んでいた。王太子が宣告する。「お前は偽聖女だ。王国を欺いた罪で処刑する」民衆は歓声を上げ、妹は誇らしげに微笑む。執行人の剣が振り下ろされる瞬間、赤い閃光が走り、彼女の姿は消えた。
処刑
は失敗。王都は騒然となる。彼女は死んでいなかった。それどころか、王国が最も恐れる存在と契約を交わしていた。魔王レオンハルト。「私と契約結婚しなさい」その言葉と共に、彼女は王国の敵となる。
貨幣価値が暴落し、交易は崩壊。貴族の財産が失われ、国庫は底をつく。誰も気づかないうちに、王国は静かに壊死していく。王太子は焦り、妹は動揺し、貴族たちは没落する。国全体が揺らぎ始めたとき、魔王軍が進軍を開始。
漆黒の軍勢を従え、玉座を見下ろすエリス。絶望に沈む王太子を見下ろし、静かに笑う。「ずいぶんと、落ちぶれたものね」運命を操るのは、もはや王族ではない。悪役聖女と魔王が紡ぐ、冷酷な復讐劇が今、始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-25 19:40:25
52539文字
会話率:33%