わたし、スカーレットは燃費が悪い神殿暮らしの聖女である。
ご飯は人の何倍も食べるし、なんなら食後二時間もすれば空腹で我慢できなくなって、おやつももりもり食べる。というか、食べないと倒れるので食べざるを得ない。
この調子で人の何倍ももり
もり食べ続けたわたしはついに、神殿から「お前がいたら神殿の食糧庫が空になるから出て行け」と追い出されてしまった。
もともと孤児であるわたしは、神殿を追い出されると行くところがない。
聖女仲間が選別に暮れたお菓子を食べながら、何とか近くの町を目指して歩いていたわたしはついに行き倒れてしまったのだが、捨てる神あれば拾う神あり。わたしを拾ってご飯を与えてくださった神様のような公爵様がいた!
神殿暮らしで常識知らずの、しかも超燃費の悪いわたしを見捨てられなかった、二十一歳の若き公爵様リヒャルト・ヴァイアーライヒ様(しかも王弟殿下)は、当面の間わたしの面倒を見てくださるという。
三食もりもりのご飯におやつに…とすっかり胃袋を掴まれてしまったわたしは、なんとかしてリヒャルト様のお家の子にしてもらおうと画策する。
しかもリヒャルト様の考察では、わたしのこの燃費の悪さには理由がありそうだとのこと。
ふむふむふむ、もぐもぐもぐ……まあ理由はどうでもいいや。
とにかくわたしは、この素敵な(ごはん的に!)環境を手放したくないから、なにが何でもリヒャルト様に使える子認定してもらって、養女にしてもらいたい。願いはただそれだけなのだから!
そんなある日、リヒャルト様の元に王太子殿下の婚約者だという女性がやってくる。
え? わたしが王太子殿下の新しい婚約候補⁉
ないないない!あり得ませんから――!
どうやらわたしの、「リヒャルト様のおうちの子にしてほしい」と言う願望が、おかしな方向へ転がっていますよ⁉
わたしはただ、リヒャルト様の側で、美味しいご飯をお腹いっぱい食べたいだけなんですからねー!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-18 21:00:00
87149文字
会話率:31%
ありとあらゆる商品を取り扱う夢のようなお店、万屋の店主にして創造神のルーツは今日も働く。愛らしい幼女のアンリと共に。非常識が支配する世界で更なる非常識で塗り潰す、そんなお店での記憶に残るような生活談。
最終更新:2024-05-05 23:51:42
3317文字
会話率:40%
『姫騎士デュエル』
それは美しい姫騎士たちが、安全かつ公正なルールの下でド派手な魔法戦闘を行う、極上のバトルエンターテインメントである。
ヤマト・リンドウはそんな姫騎士デュエルの1部リーグ『ゴッド・オブ・ブレイビア』で、前年2位の強豪チ
ームのデュエル・アナリスト(データ分析担当)をしていた。
……ついさっきまで。
「だってそうでしょ? 個人ランキング2位のキャサリン・マオが、ただのデータ分析しかできない裏方の男ごときに、なんであれこれ言われないといけないわけ?」
男に色々と口出しされるのは不愉快だという理由で、ヤマトはクビにされてしまう。
姫騎士デュエルの世界は一事が万事、女尊男卑なのだ。
しかし捨てる神あらば拾う神あり。
ヤマトはチーム『ライトニング・ブリッツ』のオーナー、ミューレからスカウトされた。
しかしライトニング・ブリッツはオフに不祥事を起こし、姫騎士やスタッフがごっそり辞めたすっからかんのチーム。
最下位確定、シーズン中にチーム解体まであると言われている最弱チームだった。
しかも新たに採用した姫騎士はというと、
・魔力量は膨大ながら、運動神経が壊滅的で、去年は4部で1勝24敗だったリュカ・フリージア
・ツンケンしていてまともに会話すらしてくれない、今季初参戦の訳ありルーキーのマリーベル
の2人だけ。
チームの拠点は昨年、廃校となった小学校。
懐事情は借金まみれの真っ赤っか。
「開幕戦は3日後だ。なんとか頼むよ」
ヤマトは最弱チームに勝利をもたらすために、裏方として奮闘する!
―――――――
◆姫騎士デュエル・マスタールール(統一規則)
・第1条 ガードアウトした姫騎士は敗北となる。
・第2条 ガードアウトした姫騎士を故意に攻撃してはならない。
・第3条 デュエルの続行が不可能となった姫騎士は敗北となる。
・第4条 事前に申請したマジックウェポンを1つまで持ち込むことができる。
・第5条 1対1で雌雄を決すべし。
第5条補足 ただしチーム戦、タッグ戦などは別とする。
・第6条 姫騎士道に基づくべし。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-18 07:20:00
173813文字
会話率:46%
ゴミ溜めみたいな場所にゴミのように捨てられた。
それでも、捨てる神あれば拾う神ありとはよく言ったもので。
最終更新:2024-03-24 12:19:32
7296文字
会話率:24%
闇バイト。自分がやっていたことが世間ではそう呼ばれているということを知ったのは、つい昨日の夕方のことだった。
少し汚い、定食屋に置いてあったテレビのニュース番組。『逮捕』『報酬は支払われない』『すぐ捕まる』『使い捨ての駒』『愚か者』気が
滅入るようなことばかりコメンテーターのお爺さんが言っていた。
知らなかったんだ。テレビなんて見ている暇がなかったんだから。それに芸能人の不倫だなんだどうでもいいのの他は暗いニュースばかりで、自分に必要な情報なんて全然……そう、届いた時にはもう遅い。
きっと捕まった人たちもそうだったんだろう。使い捨て人間。社会でも。どこへ行っても。拾う神ありと思ったのに、もう引き返せないところまで来てしまった気がする。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-05 11:00:00
2690文字
会話率:52%
お酒を一献。
とある男の人の人生の一幕。
最終更新:2024-01-03 07:00:00
1520文字
会話率:47%
「見習い聖女のセイカ、あなたをこの教会より追放します!」
セイカはこの教会に捨てられた孤児だった。
しかし15歳になったある日セイカはその教会を追い出されることになってしまった。
それはセイカが大した力を持たない失格聖女だったからである。
しかし『捨てる神あれば拾う神あり』。
セイカは小さなパン屋の若夫婦に助けられることになる。
この物語は彼女の『幸せのクッキー』が作る笑顔の魔法である。
(全11話、完結済みです)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-04 23:20:17
29405文字
会話率:47%
濡れ衣を着せられて婚約破棄された挙げ句、家から捨てられた男爵令息ダイアン・グリッド。
そんな彼を助けてくれたのは、服のデザイナーである女性口調の男性オルガ。彼と暮らすことで、ダイアンは今までの生活から、少しずつ前向きになっていく・・・。
自分らしく生きるオネエ×自分を押し殺していた元男爵令息折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-11 20:11:54
9632文字
会話率:48%
青の国、黒の国、赤の国、紫の国、オレンジの国、緑の国、倭の国という7つの国が混在する世界。そこは魔法あり、王族あり、神あり、クローンあり、という何でもありの世界。しかしクローンの研究が進むにつれその技術は高度になり、人々はその技術を争いに使
い、科学者たちはもっと高度な技術をクローンに与えて争いを起こそうと一般社会で生活をして、ある程度の知能を持ったクローンを回収しようとする。その中でお穣様気質のあずりは、クローンのレオンを欲深い大人という悪魔から守り切ることはできるのか?モフモフ動物たちやまともじゃない同級生や先生たち、ハイレベルな赤ちゃんに振り回されながらも、究極の何でもあり世界で何でもありの戦いが始まる!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-06 13:54:59
2445文字
会話率:38%
「今日限りでお前をこの御手杵ゼミから追放する!」
ある日、突然に大学の探索者ゼミを一方的に追い出された『相沢 裕太』。
理由もわからないまま除籍処分とされ、大学の公認探索者資格までも失ってしまった裕太だったが、そんな彼に声をかける人物がい
た。
幼馴染にして兄貴分の、『明智 藤一郎』である。
幼いころから裕太を知っていた藤一郎は、信頼のおけるビジネスパートナーとしてとある事業を裕太に持ちかける。
「探索配信を、やってみないか?」
最近流行の兆しを見せ始めた迷宮の配信事業。
藤一郎は迷宮探索配信と各種ツール開発を目的とした新事業のために会社を立ち上げ、そのスタッフ第一号として裕太をスカウトしに来たというのだ。
迷宮関連事業の会社に所属すれば、公認探索者資格を得ることができる! ……そう考えた裕太はそれに快諾し、探索者として新たな一歩を踏み出す決意を固める。
一方その頃、裕太の追放に成功した大学の探索者ゼミ『御手杵ゼミ』は、いくつかの迷宮への進入許可が下りないことに苛つきを募らせていた。
裕太が個人で取得していたいくつかの探索者資格が『御手杵ゼミ』から失われたことによって、これまで潜れていた迷宮に潜れなくなってしまったのだ。
加えて、妥協して攻略を開始した下位迷宮でも思う通りに進まず、怪我人を出して撤退する失態をおかしてしまう。
もはや、これまでの遊び感覚での攻略が不可能だと悟った『御手杵ゼミ』では徐々に内部分裂が起き始め、リーダーの丸樹はメンバーの説得と学校側の圧力から、渋々に裕太を呼び戻すことを決める。
……しかし、そんな彼が目にしたのは配信探索者として有名になりつつある〝Mr.ピルグリム〟──相沢 裕太の姿であった。
追放転じて福となす、捨てる神あれば拾う神あり!
自らの居場所を再確認する現代版〝あなたのためのファンタジー〟、ここに開幕!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-02 19:00:00
112794文字
会話率:44%
一度映画関係者の方に読んでもらった文章を肉付けして投稿して行こうと思っています。
フェミニストに翻弄される世の中。同調圧力。変わっていく知人。捨てる神あれば拾う神あり。
最終更新:2023-05-20 07:07:19
1336文字
会話率:23%
異世界人である【落とし者】のアイは家族も同然だ。これから語るのは、彼女と俺と祖父母の特筆すべき点もないただの想い出話だ。
最終更新:2023-03-09 21:25:05
3969文字
会話率:20%
俺はただ、人々に平等な世界にしたかっただけなんだ。
だからやれることをやっていたら、どうやらそれはルール違反だったらしい。
だから、排除されることになったんだけど。
どうやら捨てる神あれば拾う神ありらしい。
神に拾われて逝った世界は、住んで
いた世界とルールというかすべてが違う世界。
元の世界から排除された俺に求められたのは、その世界のゲームチェンジャーだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-19 10:00:00
62250文字
会話率:18%
内容は題の通りです。
※※※
リハビリで書いた短編です。
最終更新:2022-12-17 20:36:57
2421文字
会話率:32%
この物語は、捨てる神あれば拾う神あり、と言う視点から語らます。
理不尽な昨今の世の中、皆様は大変な努力を払われて日々の生活を送っておられます。
この物語の主人公であるシンジも同じです。では是非、この物語をお楽しみ下さい。
最終更新:2022-10-16 15:23:00
5653文字
会話率:16%
時坂杏奈は仕事をクビになり、彼氏にも振られた可哀想な子である。
だが、捨てる神あれば拾う神あり。
偶然出会った神によって、即席勇者に仕立て上げられてしまう。
だが、ともすればスライムにさえ負けそうな貧弱な杏奈の旅の為に、
神によって、とんで
もないギフトが与えられる。
杏奈は無事、旅を遂行することが出来るのか。
本作は、他小説投稿サイトでも順次公開していく予定です。
皆様、お付き合いのほど、よろしくお願いいたします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-31 07:02:45
182034文字
会話率:28%
「ミッシェル。君との婚約を破棄させてもらう」
学園の真ん中でわたしこと、ミッシェル・レイストンは婚約していた男性にそう告げられた。
彼は心から愛せる人と出会ったらしく、別の令嬢と新たに婚約を結ぶらしい。
でもね、 わたしは捨てられた本当の理
由を知っている。
自業自得と言われればそれまでだけど、別の道を歩めるのならそれも悪くないかも。
まさに『捨てる神あれば拾う神あり』とはこのことね。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-11 09:21:00
7352文字
会話率:34%
主人公、玲は高校1年生から2年生に進級する際に、学校内でも優れた容姿を持つ同級生、梨華に告白され付き合うこととなった。
いつものように玲の教室で梨華の作った弁当を食べようとすると、意識が遠のいていき、目が覚めた時には異世界にいた。
そこ
に待っていた玲の人生の分岐点。
召喚されたのはその時教室にいた玲の親友の仁などクラスメイト達と梨華。
スキル制の異世界で玲に与えられたスキルは〈収納魔法〉。
他は剣士や魔法使いなど戦闘職。
サポートスキルを唯一持つ玲は一緒に召喚されたクラスメイト達に馬鹿にされ、傷心する。
そんな中、梨華や仁が玲に取った行動とは。
また、この世界のスキルの常識を知らない愚者たちはどうなるのか。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-27 00:11:41
1626文字
会話率:57%
武器商人の鮫浦才人は取引が破談になり、在庫となった武器を保管するべく東南アジアの某国に倉庫を購入する。
だが、その倉庫の裏口はなんと異世界に繋がっていた。
捨てる神あれば拾う神あり。
破談になって余った在庫を処分すべく、鮫浦は
異世界の住民に取引を持ち掛ける。相手は侵略してきた帝国の支配に抵抗しようとするレジスタンスたち。
倉庫の繋ぐ兵站線と価値観の変わる世界。
たとえどれだけの血が流れようと儲けることに全力で行こう!
兵器を通じた史上最低な異世界交流開始!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-12 19:11:28
207054文字
会話率:45%
主人公・|鷹ノ目直実《たかのめなをみ》は女子プロレスラーを夢見る十三歳の少女。
舞台は1990年の|熊谷《くまがや》。中一の春休み、直実は一人独自の筋トレをこなしていると突然、所属する女子卓球部の部長・|長谷川葵《はせがわあおい》に卓球
の試合を申し込まれるところから物語は始まる。
この試合、直実が勝てば今まで通り独自の筋トレをこなしても黙認するという物ものだった。しかし、長谷川が勝てば直実は部を去らねばならない。ただひたすら自己流の筋トレを行う直実は、もうすぐ入って来る新入部員にとって迷惑な存在になるであろうという部長の立場ゆえの決断だった。
結局、直実は退部を強要されるのであるが、そこは捨てる神あらば拾う神あり、体育教師・三浦の目に留まり、彼が顧問を務める野球部へ入部をする事になる。そして直実はラリアットから繰り出すサイドスローの剛速球を武器に野球少女へと目覚めていく。
挫折・初恋・失恋・復活を交えた青春スポーツもの。あなたはラリアットとジャーマン、どちらを選ぶ?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-07 01:12:49
80906文字
会話率:39%