傷付いた仲間が横たわっていた。
先刻まで笑顔を見せて、今まで共に戦ってきた戦友だ。
背中に致命傷を受け、もう言葉を発することもない。
流れ出た血液が、懐かしい思い出と共に溢れ出る。
こんなはずではなかった。
いくら魔物が結集したと
ころで、
この城がここまで攻め入られるなんて、
誰が予想しただろうか。
己の剣の柄を握りしめる。
剣先を敵に向ける。
あれだけ研鑽を積んだ日々を裏切るように、
手の震えが止まらない。
恐怖にすくみ、足も重い。
眼前には、巨躯の魔物。
牛頭で鋭い双角をもつ。
両手には鍔のない刀を一振りずつ。
戦友の背中を心臓ごと貫いた刀を抜き、付いた血を払う。
光の無い双眸を、こちらに向ける。
ゆっくりと歩き出したその動作に
脈動する心臓が、凍てついた。
震える剣を振る間もなく、凶刃は体を引き裂いた。
凍てついたはずの血は、思ったよりも、暖かかった。
止めどない吹雪がふきあれるこの地より、遥か遠い場所。
とある教会で一人の捨て子が拾われた。
夜空の色をその目に宿し、
後に、目に映る全てを救ったとされる子ども。
混乱を収め、万世を平和に均した
彼の者たちと、同じ力。
この物語は、その少年が歩んだ軌跡。
魔王をめぐり、星を救う
少年たちの冒険譚である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-17 08:26:34
83370文字
会話率:14%
見た目がぱっとしない高校生、橋本俊介は普通の学校生活を送っている。だけど、何をしてもやり返せない俊介は、一部の生徒から他者からはバレにくい方法で軽いイジメを受けていた。
そんなある日、俊介のクラスに転入生がやってきた。
名前は、瀬戸内
希。
しかも希は、すれ違った人を二度見させてしまうほど可愛い上に、明るい性格で誰とでもすぐ仲良くなれて、正義感も強い。
でも希は、中学生まで俊介と同じ境遇だった。だけど、そんな自分を変えたくて努力した。希は、転入してから数日が経つと、俊介が過去の自分と重なり気になり始める。何度か会話をしていくうちに、昔よく一緒に遊んでいた幼馴染と同じ雰囲気を感じるようになる。
希は、感じた雰囲気を確かめるために、学校の正門で俊介を待ち伏せる。歩きながら幼き日の事の会話をそれとなく俊介に話す。すると、会話の中で「見晴台の公園」の言葉を聞いた瞬間、幼馴染があの時の「俊介」だと気づき、俊介もまた「希」と思い出す。
当時はお互いの事を「しゅん君」と「のんちゃん」の愛称で呼び合っていて、二人は六歳の頃まで「見晴台の公園」で一緒に遊んでいた幼馴染で大の仲良し。だけど翌年、希は遠くの他県へ引っ越をする。それ以来、疎遠になっていた。
当時の懐かしい思い出話で会話が弾む。
これまでの会話の中で、俊介は自分も変われるなら変えてみたいと強く思うようになり、別れ際に俊介は自分の思いを希に伝えた。だけど、自分がイジメらていることは話せなかった。
翌日。俊介と希が登校すると、クラスのみんなは二人が急に仲良くなったことに疑問に思う。また、俊介と希が仲良くなったことを、一部の生徒は気に入らない。俊介へのイジメは、徐々にエスカレートしていく。
だが、自分を変えたいという強い気持ちで、俊介はイジメに立ち向かう。
でも、希は俊介がイジメられていることを知らない。
俊介は誰にも言わない。自分がイジメられている事を。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-10 02:54:31
3789文字
会話率:50%
どこからか来た男の子
懐かしい思い出
最終更新:2024-04-28 09:48:33
8099文字
会話率:8%
日曜日の夜、ラジオから流れてきた懐かしい曲。その曲と共に懐かしい思い出も溢れてくる。そして、呪文のようなメッセージの意味は?
最終更新:2024-04-15 00:06:47
2484文字
会話率:45%
懐かしい思い出とは・・・
最終更新:2024-01-26 13:34:21
203文字
会話率:0%
小さいけれど空が広くて高い。いつも、葉っぱのにおいのする風の通り道がある町。太郎はそんな町で暮らしています。
太郎は、どろだんごを作るのが大好き。作ったどろだんごに「小太郎」と名前も着けました。
大好きな太郎の想いを守るために、走って とん
で 転がる どろだんごの小太郎の物語です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-04 14:05:37
5041文字
会話率:9%
子供の頃の学校の帰り道、懐かしい思い出と消えた記憶を物語る。
最終更新:2023-07-03 00:30:21
2734文字
会話率:0%
5月の懐かしい思い出・・・
最終更新:2023-06-07 03:55:17
372文字
会話率:0%
山岳信仰の強い地で、行方不明になった叔父の消息がわかったのは、春雪の季節だった。沢に転落したらしい遺体は、頭部のみで、叔父とわかるのは、携帯とカメラと車の鍵のみ。母親に急かされ、駆けつけた15歳の桂華にとって、寂れた山々は、懐かしい思い出ば
かりで。亡くなる前、叔父さんは、山岳信仰について、話をしていた。山で、遭難したらおおかみさんが助けてくれる。狼=大神。叔父さんが、山岳ガイドとして務める以外は、寂れた高校の共闘をしていて。訪れた高校の図書館には、不思議な絵があり、桂華は、狼達の世界へと足を踏み入れる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-17 21:30:06
11863文字
会話率:60%
いつかの春、土曜日の午後。
懐かしい思い出のお話です。
毎週土曜日、おやつの時間。
まいど日記。
どうぞお楽しみください。
最終更新:2023-05-13 15:18:43
693文字
会話率:0%
懐かしい思い出を書きました。
毎週土曜日、おやつの時間。まいど日記。
どうぞお楽しみください。
最終更新:2022-04-09 15:02:00
747文字
会話率:0%
懐かしい思い出を書きました。
毎週土曜日、おやつの時間。まいど日記。
どうぞお楽しみください。
最終更新:2022-03-05 15:04:35
702文字
会話率:0%
チュゴイネルワイゼンと同じくさすらいの民ロマの音楽とされてるのが、
モンティ作曲の『チャルダッシュ』、酒場という意味らしい。
葉裏はそれに歌詞をつけてみました。
曲の中のテンポの遅い部分(ラッサン)にだけ歌詞をつけました。
内容は貧しい身寄
りのない女が寒い中辿り着いたのは酒場の片隅の古いテーブル。
かじかんだ手でグラスを掴んで酒を飲んでいると
そのとき店のピアノが鳴り響き、自分にとって懐かしい曲が聞こえて来た。
自分が溢れる愛に満たされていたあの頃の歌が甦り
思わず口ずさむ
けれどもその時の人たちは今はどこにもいない。
そういう淋しい歌詞です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-08 15:59:41
847文字
会話率:0%
懐かしい思い出と共に
最終更新:2022-12-25 22:00:00
268文字
会話率:0%
引っ越しの時の出てきた、一本のえんぴつ。それは懐かしい思い出だった。
♢『第4回「下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ」大賞』参加作品です。
最終更新:2022-12-06 14:51:43
1000文字
会話率:20%
音楽から聴こえたのは、懐かしい思い出……。そのメロディーを辿って。
♪この作品は仙道アリマサ様の主催企画『仙道企画その4(ボカロ企画その1)』参加の詩です。
仙道アリマサ様の音源はこちら→【https://www.youtube.com
/watch?v=-CfdrE6_UM4】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-29 17:35:48
456文字
会話率:0%
海に面した喫茶店、懐かしい思い出
最終更新:2022-09-29 12:18:13
629文字
会話率:0%
ある日異世界の魔王が、侵略のために日本と異世界とを融合した。
「力を使えぬこの世界の人間など、蹂躙するのは容易い」
異世界の『想像を具現化する力』を盾に侵略を進めようとする魔王。
その時、子どもの頃に訓練を重ね続けた人々が立ち上がった!
最終更新:2022-08-26 12:58:56
1352文字
会話率:66%
次の赴任先は子どもの頃に住んでいた懐かしい思い出のある町になった。引っ越してから最初の休日に、昔住んでた家のある場所に行ってみた。そこは随分と様変わりしていた。今は無い公園には、小学生だった頃の苦い思い出がある。あの日、長い木の棒を持った6
人くらいの見たことの無い小学生集団に、僕の公園は襲撃を受けた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-23 18:56:33
3356文字
会話率:54%
わたしの幼馴染はいわゆる高校デビューしたヒーローだった。保育園の時に恋をして、彼の引っ越しで別れて、小学校で再会したときは運命の相手だと思っていた。
そんな彼との懐かしい思い出を語りたいと思う。
※この話はフィクションです。登場
する人物は実在する人物と関係ありません。時代背景についてはリアリティを出すために実在する人名、団体名を引用している場合がございます。また、地形など場所に関しても昨今の聖地巡礼などを意識してモデルにしている場所はありますが、リアリティを追求したフィクションとしてお楽しみください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-29 18:46:48
168224文字
会話率:45%
忘れ得ぬ想いはありますか?
あの時の、あの輝いた季節が在ったからこそ、この街も関わった人も、全てが美しく懐かしい思い出なのだと。紫草に重ねた儚くも鮮烈な恋の歌。
※カクヨムにも掲載しています。
最終更新:2022-03-23 20:46:12
1510文字
会話率:0%
還暦を迎えた老夫婦の孝蔵と保子。
二人は長い時間を共にし、言葉ない生活を送っていた。
押し入れから出てきた浅緑のアルバム。
老夫婦の、懐かしい思い出。
愛情は、変わらない。そんな話です。
最終更新:2022-03-23 18:12:39
1798文字
会話率:22%
・第一部【新婚病にはまだ早い!】
高校二年生の男子、森田直人は同じマンションの隣の部屋に住む幼なじみの美少女、押田奈月が膀胱炎になったことを知る。
ここ数年疎遠になっていた二人だったが、直人はどうしても奈月の身体が心配になり、協力を申し
出た。しかし、協力初日は上手くサポート出来ず、二日目も良い案が浮かばず。なかなか役に立てないことを悩む直人だが、奈月はなんだか直人に優しくなってきて?
・第二部【新婚旅行にはまだ早い!】
直人と奈月は、思い付きからちょっと不自由なデートをすることになる。しかし、二人のデートは幸せいっぱい。そして、子供の頃に遊んだ公園で、懐かしい思い出を語り合う。二人はそもそもなぜ疎遠になっていたのか。あの頃の気持ち、今の気持ち、そしてこれから先への気持ちを二人は考える。
・第三部【最後の恋にはまだ早い!】
中学時代、直人と飯田が仲良くなったきっかけの事件。直人の初恋と、その苦い結末。そして、淡い再会。直人は、今の想いを正直に奈月にぶつける。奈月の答えは……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-27 07:08:25
476895文字
会話率:63%