獣が車輪を牽き、風が帆船を走らせ、川が水車を回す原始的な社会。そこには、魔法使いと呼ばれる特殊なちからを持った人間が存在しています。その一人を求めて、主人公は旅立ちました。物語は、魔法使いが棲むという噂の深い深い森に、もっとも近い宿場町に
到着したところから始まります。主人公の視点で描かれます。そこに生まれ、そこで見るもの。旅人は、重い荷物を背負っていました。──以下、本編【1】の冒頭をご紹介。
* * * * *
最終便で到着し、疲れもあって目を覚ましたのは、翌日の午後だった。携行食の調達が必要だったが市場を見てまわるのはあとにして、おれは地図を売る店を探しに出た。碁盤割りの区画に腰折屋根の木造家屋が井然と並んでいる。公共の施設や商店はそれなりに独自の外観を見せていたが、一般住宅に至っては見事に画一的で、せいぜい軒先の趣にわずかの違いを見いだすのみだった。店の場所はあらかじめ聞いてはいたものの、あちらこちらの筋道を何度も行ったり来たりしてしまって、通行人の助けを借りてようやく見つけ出すことができた。地図を売る店は、通りに面した古書店の真裏にあった。棟続きだったのでどうやら地図屋の店主は古書店の店主でもあるようだった。斑のある硝子窓から中を覗くと、真正面の机に向かっている初老の男と目が合った。白髪まじりのあご髭をたくわえた店主然とした男だった。ためらいがちに扉を叩いてすぐ、背の高い細身の青年が顔を出し、どうぞ、と身をひらいた。こじんまりとした店内の壁一面に、町全体の大きな鳥瞰図が貼り出してあった。世界各地の精細な地形図も十枚ほど貼られており、その中にはロヴリアンス地方の宇宙船古跡の地図まであったので、おれは少し驚いた。青年が言う。「ご入り用は」
* * * * *
※本作品はエブリスタにも掲載しています折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-05-17 20:40:00
630698文字
会話率:26%
目が覚めたら見知らぬ地で眠っていた
主人公、佐葉 理玖。
目の前にはミューエと名乗る謎の少女が居て、
理玖に使命という名の蝶集めを頼んだ。
なんの助言も無しに消えたミューエに呆れながらも、
理玖はひとまず歩いていく。
と、大きな鳥居が見え
てきた。
────仲間たちと共に蝶と___集めをしていく。
はたして理玖は使命を果たすことが出来るのか。
また、ミューエの正体とは一体────折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-17 17:13:19
11451文字
会話率:30%
大きな鳥籠の中に佇む紫魔子。彼女の足は病的なまでに白く透き通っていて、ひやりと冷たく、まるで死人のような足をしている。ああ紫魔子、私の紫魔子……。美しい紫魔子の足と戯れるある男の物語。
最終更新:2025-04-08 05:32:54
706文字
会話率:18%
過労死した社畜の俺は原初の神によって異世界に転生させて貰えた。
貰った転生特典は転生先の世界を創った創造神の祝福。転生特典の説明は無いの? チートスキルも無いの? 貴族の家に生まれたものの、正夫人に虐められる庶子。
虐めはまだしも、毒に魔法
誤射に馬の暴走、毎日危険が危ない。
創造神の祝福が何だか判らないまま、何とか生き延びて田舎の街に脱出。
平民となった俺は穏やかで優しい人に囲まれこっそりのんびり生きる、・・筈だったのに偶々落ちて来た大きな鳥さんや、めっちゃ大きな鳥さんを拾ったせいで逃げ出して来た王都に逆戻り。
将軍になって役人の不正を正せ? 9歳の子供を頼りにするな。
貴族に振り回される王さんの頼みを断り切れずに面倒な仕事を押し付けられる。
漸く将軍を首になったと思ったらお騒がせ王子達のトラブルに巻き込まれる。
陛下のおっさん、政治がダメなら子育てくらいはちゃんとしろ。
普通に生きていた筈なのに、気が付いたら4人の奥様達と12人の子供達。
温かい家庭が欲しいとは思っていたけど人数が多すぎる。
家族の為にお父さんは一生懸命頑張ります。
下着製作に洗濯に運送、SSランク冒険者は忙しい。
奥様達や娘の名前を度忘れして怒られたり、娘に抱き着いて張り倒される幸せな毎日。
バカ王のせいで起った周辺国の侵攻や魔獣の氾濫で大混乱となった王国で東奔西走します、4人の奥様達と11人の娘達が。
俺は”ヘイ、タクシ―“、呼び出されたら運ぶのがお仕事。
ズバッと参上、ズバッと運送。みんな頑張れ~!
女性達が思う存分活躍出来る様に後ろから支える事こそ男の仕事。
俺と息子は女性達のパシリ? パシリのどこが悪い。
4人の妻を持つ俺と11人の姉を持つ長男が女性達の後ろから“頑張れ~”と応援する物語。
表題を回収するのは第1部の終わり、第2部は11人の姉を持つ長男の物語、ちょっと長めの中編になる予定です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-02 11:02:47
344323文字
会話率:34%
葉山小鳥は、ペットのインコをこよなく愛する20代の女性だった。
決して恵まれた人生ではなかったかもしれない。
けれど、ありきたりな日々の中で、小さな幸せを大切にして生きていた――。
そんなコトリの人生は、ある日突然幕を閉じる。
迷子のインコを助けようとしたその時、バランスを崩して転落。
そして、転生。
次に目を覚ましたとき、コトリは「卵」の中にいた!?
孵化したコトリを迎えたのは、黄色の羽を持つ巨大なセキセイインコ。
――「神の言葉を伝える聖鳥」。この世界を守護する存在。
「ようやく孵ったんだね、小さな聖女さん。」
……しゃべった!?
いや、インコはしゃべるけれども。
どうやら、わたしは聖女として転生したらしいです。
そしてその使命は……
「たしか……もふもふすること、だったかな?」
……えっ、それでいいんですか!?
こうして始まる、ひよっこ聖女の新しい生活。
コトリは、聖鳥を守護する名門「オラクリス家」に家族として迎えられ、大切に育てられることに。
前世の時から誰かを頼ることが苦手なコトリだけど、まっすぐで一生懸命な姿に家族や聖鳥たちはすっかりメロメロ!
しかし、次第に聖女としての運命が明らかになっていく。
長らく行方知れずとなっている伝説の聖鳥フェニックス、
聖女として転生した理由、そして、世界に起こり始めた不吉な変化――。
孵ったばかりのひよっこ聖女が、聖なる鳥さんや困った人たち助けて世界を救う――!?
聖なる鳥たちに愛されし幼女の、もふもふ&心温まる転生ファンタジー、開幕です!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-24 16:10:00
18557文字
会話率:27%
紅蓮の炎が渦を巻く。
黒い煙を伴ったそれは次第に一条の光へと姿を変えた。
中から現れたのは、赤い体躯の大きな鳥だ。真紅の瞳を持っている鳥は、クチバシを開けて耳をつんざくような雄たけびを上げる。
冴え渡るような青空に消えていく声の主に、少年
は手を伸ばした――
「アクガミ」という土と鉄でできた化け物が、日本の平和を脅かしていた。
それと戦う組織「アマテラス機関」は、ついに「鉄神」という唯一の対抗策を見つける。
鉄の巨神に選ばれた少年少女は、己の大切なものと共に戦いへと挑んでいく――!
◆ロボットに乗って戦う少年たちの話です。全2部構成。
<注意>
※多少の暴力表現と死ネタ有。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-02 00:00:00
197845文字
会話率:56%
ここは人々が住む大大陸から海を越えた。遥か北方の地
あるものはここを魂の墓場と呼び、あるものはここを命の棺桶という
その名はバリアンツ
今から約200年程度前にとある探乗家によって見つけられた
巨大な駅の集合体によってできた、島、そして
その地下深くを指す
人間を狂わせ、その身を真実のためにささげるものの為の、大きな鳥かごである
そんなバリアンツで、主人公ジャーニーは世界の真実を、謎を解き明かそうとする、しかしその道のりは恐ろしく、長く、地獄のようなものだった...折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-15 01:19:39
4215文字
会話率:67%
昔々、鳥がいました。大きな鳥でした。
光を照り返す銀色の羽根を持ち、オパールの光沢が表面を走りました。
鳥は大きく、不思議な力を持っていました。
その背には少年を乗せました。
墨色の髪をした少年は、今日も鳥の背に乗ります。
いつまでも
、どこまでも、一緒に行こう。
ずっと先の人たちに渡すものがあるんだ。
鳥と少年の物語。
豊穣を受け継ぐ子、ユ・ウマト
根源の光の化身、リ・ル・アウラ
ふたりの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-11 11:16:44
71275文字
会話率:14%
森の中に住む薬草師のもとに、人を乗せた大きな鳥が訪れました。
楠 結衣様主催の『騎士団長ヒーロー企画』参加作品です。
最終更新:2024-06-22 14:30:00
2541文字
会話率:21%
人を乗せて飛ぶ大きな鳥、ランフォル。16歳の少女セシルはランフォルの飼育員だ。
育て親を亡くして天涯孤独だけど、大好きなランフォルに囲まれて楽しく暮らしていた。牧場主が変わって、牧場を突然クビになったその日までは。
そんなセシルに届いた
スカウトの手紙。差出人は、若き牧場主オスカー=オークランス。行ってみれば何か誤解があったようで、撤回したいようだがもう遅い。セシルは来てしまった。オスカーの手紙を信じ、全財産を片道の馬車代に突っ込んで。何とかオスカーを説き伏せ、彼の牧場で、セシルはまたランフォルの飼育員として暮らし始める。
卵を探し、雛をだっこし、大人のランフォルに抱きつき背に乗って共に大空を飛び、セシルの楽しい牧場の日々は過ぎていく。
見た目は男らしいのにお母さんみたいな性格の、優しい苦労性上司オスカー。かっこいいランフォル、クァクァ追いかけてくる可愛い雛たち、楽しいご近所さんたちとあったかい温泉・ごはんに囲まれて送る、セシルの楽しくて幸せな牧場生活。
同じ屋根の元で暮らす、セシルの保護者的立ち位置のオスカーといつだってランフォルのことで頭がいっぱいなセシル。少しずつ変わっていく二人の気持ちと、それらをニヤニヤしたりヤキモキしたりしながら見守るご近所さんをお楽しみください。
なおランフォルは鳥と魔物の中間くらいの生き物です。どうぞファンタジーとしてお読みください。彼らは神秘の力で飛んでいます。
毎日更新、全31話で完結します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-24 05:31:46
118363文字
会話率:55%
水は砂、両足は馬車、吸血鬼はいっぱいの牡蠣になったりするこの世界で日々の生活を送っているスライムには夢がありました。それは神さまや仏さま、エルフさまに出会うことでした。ドワーフやドラゴンにはあったことがあるのにエルフさまは噂話でも聞いたこと
がない。エルフさまは本の中にしかいらっしゃられない。きっと神さまや仏さまのような偉い立派な方なのです。会えるわけがないと諦めていました。そんなある日ヒガシマチニュータウンが巨大なロック鳥となって天空に旅立ちました。スライムも居住地である大きな鳥とともに旅立ってしまいました。もう後戻りはできません。冒険に出るしかないのです。でもこれでよかったかもしれません解脱を果たした仏さまには会えなくても神さまやエルフさまには会えるかもしれないから。そして宝物のモンスターリストにチェックを入れるのです。いざ知的好奇心を充たすのです。
もしくは事物が事物である究極的な根拠はないが故に安定した姿を持たない世界において確固たる姿を外界に求める愉快な粘液のお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-06 01:45:21
6202文字
会話率:23%
《オーバーラップ文庫二次選考中》
無限の宇宙空間をどこかへと飛翔し続ける神鳥ルミラル。その上の世界「ルミラリア」には千人弱の人々が生活していた。宇宙空間には悪竜《ヴァルゴン》がおり、時折ルミラルに降りてくるため、人々は神鳥聖装《セクレドフ
ォルゲル》という、様々な鳥をモチーフとした装備に身を包む変身で撃退していた。
戦い手の駆け出し、16歳のユウリ・ヴェルメーレンは孔雀の神鳥聖装の能力を持っており、雷の槌、風の扇、水の盾という三種の武器を自在に使い活躍をし始めていた。
ある時、神鳥ルミラルへと、神鳥と同じ大きさの神蝶エデンが飛来する。斥候で降り立ったのはフィアナ・マリアーノという16歳の美少女で……。
大きな鳥および蝶が唯一神かつ人間の生活の場という、神話的世界を舞台とした能力バトルものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-29 07:38:49
93883文字
会話率:22%
“僕”が目を覚ますと、
そこは見覚えのない、寂れた神社だった。
ボロボロの大きな鳥居のふもとに寝かされていた“僕”は、
自分の名前も、ママとパパの名前も、住んでいたところも、
すっかり忘れてしまっていた。
迷子になった“僕”が泣きながら参
道を歩いていると、
崩れかけた拝殿のほうから突然、“僕”に呼びかける声がした。
その声のほうを振り向くと…。
見知らぬ何処かに迷い込んだ、まだ小さな男の子が、
不思議な相方と一緒に協力して、
小さな冒険をする、小さな童話のようなお話です。
主人公が無事にお家に帰れますよう。
みなさま、温かい応援のほう、何卒よろしくお願い致します。
~再編集、再掲載で、修正加筆しながら毎日更新目指しています。
何卒宜しくお願い致します。。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-15 17:00:00
251197文字
会話率:35%
猟師が大きな鳥だと思って鉄砲で撃ったのは、翼を休めていた天使でした。
最終更新:2022-06-10 18:00:00
2174文字
会話率:55%
私は、夕食の買い物の帰り、公園で、ずっと空を見上げている子どもを見かける。
それから私は、しばしば、その子どもを見かけるようになった。子どもはいつも空を見上げていた。何を見ているのか、何のために? 私はとうとうその子どもに話しかける、あ
なたは何をしているの? と。
幻想小説です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-05 18:00:00
2548文字
会話率:21%
塔のある町に現れた少年
雨のやまない町
傘のない町
空に大きな鳥がいる町
塔の上で少年が見たものは……
キーワード:
最終更新:2022-01-05 01:23:07
24992文字
会話率:24%
新任の静音先生は、美澄幼稚園の先生方と遠足の下見に叢雲山に登っていた。
頂上の大きな鳥居で、ももぐみさんの川辺さゆりちゃんを見かけたように思ったのだが……
※独立した作品ですが、「叢雲山の四月」シリーズ第三作としてもお楽しみいただけます。
最終更新:2021-05-21 21:46:43
6351文字
会話率:43%
2年前に失踪した祖父。黒くて古い門。川で見た異世界の鳥。そして異世界から来た少年。ある日、私が見た大きな鳥は黒い門より奥の異世界へ繋がるヒントとなった。
鳥の背中に乗った少年との出会いは私の人生を大きく変えた。そして私はずっと気になっていた
黒い門を通ることができ、異世界へと足を進めた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-20 14:57:11
496文字
会話率:5%
『あやかしは斬り祓う』一択だった無愛想青年と、事情を抱えたあやかしたち。
ときどき美味しい甘味を楽しみながら、あやかしと人の心に触れていく、ちょっと切なくも優しい物語――。
祖母から"お守り"の鳴らない鈴を受け取ってい
た、綺麗でカワイイもの好きの会社員、柊彩愛《ひいらぎあやめ》。
上司に騙されてお見合いをさせられるわ、先輩の嫉妬はかうわでうんざり。
そんなある夜、大きな鳥居の下で、真っ黒な和服を纏った青年と出会う。
「……知ろうとするな。知らないままでいろ」
青年はどうやら、連日彩愛を追ってくる『姿の見えないストーカー』の正体に気づいているようで――?
祓い屋? あやかし?
よくわからないけれど、事情も聞かずに祓っちゃダメでしょ――!
こじらせ無愛想青年がポジティブヒロインに振り回されつつ、絆されていくお話。
※カクヨム、エブリスタでも掲載中です
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-27 00:08:29
143965文字
会話率:41%
森に迷い込んだ少年は、何かに導かれる様に隠された地下への階段を下りていく。その先にあったのは大きな鳥籠で、中には少女が捕らえられていた。
自分を魔女だと言う少女は最後の魔力を使って、少年を此処へ導いたのだと言う。そして、少女には肉体はなく、
外へ自由に出歩く為に生身の身体が必要だった。
少女は少年に取り憑き、自由を手に入れた。初めは身体の所有権を奪われて不満だった少年であったが、少女の素性を知った時居たたまれない気持ちになる。少女の為に何か出来ないかと考えるのだが、お伽噺の様に上手くいかず少女と永遠の別れを告げる事に。
全ては本の中――――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-27 21:03:22
20364文字
会話率:42%