夏の名残が影を潜め、涼しさが秋を迎えた頃。
祖父の遺品整理を手伝うため、古びた和室で開けた箱。
静かな畳の匂いが鼻をくすぐり、ふと目に入ったのは、黄ばんだ和紙に書かれた一枚の手紙だった。
最終更新:2024-09-09 09:55:34
2546文字
会話率:51%
愛する主を亡くした姫が煉獄の門を開け、天地を灰と化してから三百年。いま、希望の種が芽生えようとしている。草木を自在に操る樹法師タネと、斬った者を桜の花と散らす天下一の侍は、陸海空、更には時空を股にかけ灰の世界に花を取り戻していく。蔦を操りワ
イヤーアクション、和紙のカイトで滑空し、一太刀斬れば一刀桜散。映えるアクションに胸抉るほど切ない愛と命の大冒険、人間讃歌ファンタジー!
序章 芽ノ村編
第一章 獣ノ山編
第二章 武ノ里編
第三章 沖ノ島編
第四章 機ノ都編
第五章 天ノ島編 and round around
★第1話に表紙イラストあり
※全体構成は完成済みですが、書き貯めは無いため不定期更新です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-23 20:23:51
82917文字
会話率:56%
半紙は、全紙を半分に切った和紙のことじゃ。
最終更新:2024-06-23 09:00:57
336文字
会話率:0%
「江戸時代、紙屋で働いていた一人の若者が、店のお嬢様と恋に落ちた。若者は大旦那様に結婚の許しを得ようとしたのだけれど、はねつけられた。それでもあきらめない、何度も何度もやってきて畳に頭をこすり付けて懇願する若者に、大旦那様は言ったの。空を
飛んでみせろ。そしたら娘はお前にくれてやる」
想いを告げてくれた彼に対して、わたしはこんな話をしている。遠まわしに断られていると思ったかもしれない。
「それって天地がひっくり返っても、お前なんかに娘はやらないっていっているようなものだよね。だって江戸時代だろ?」
「でも、彼は飛んだのよ」
「何と」
「紙屋の技を活かしてね。和紙と布と竹の骨組で、とんでもなく大きい翼を組み立てたの」
「ハング・グライダーだ」
「そう、イギリスの誰だかがハング・グライダーでの滑降に成功した、その何十年も前のこと。ライト兄弟による飛行機発明の百二十年前。数え切れないほどの試作を繰り返して、ある夏の日、彼は橋の欄干から飛んだ。恋人の見守る前で。そりゃ物凄く怖かったろうけど一生に一度の勇気を出して、世界で初めて彼は飛んだ」
「で、ハッピーエンド?」
なんてあこがれる言葉だろう、ハッピーエンド。わたしは首を横に振った。
「残念ながら。夕涼みしていた町人たちが大騒ぎしちゃってね。本気で天狗が飛んできたと思ったみたい。彼、名前は浮田幸吉っていうんだけど、役人に取り押さえられて町から追い出されたそうよ。恋人ともそれっきり」
「罰が厳しいなあ」
「殿様の頭上を飛んだのがまずかったの」
「文字通り頭が高いってやつか。ところで、ということはだ。この場合みどりは紙屋の大旦那様で、俺がその浮田幸吉って人なのかな」
「ひどいでしょ、わたし。あきれてくれていいよ」
「こんなことであきれるくらいなら」
彼は、その先は言わずに微笑んだ。
わたしは彼に告白された。つきあってくれといわれた。その返事としてわたしは要するに、なにか凄いことをしてみせてくれたら、つきあってあげてもいいよと言っているのだ。
愚かしいほどに、頭が高い。
雨が窓ガラスを、わたしのことを咎めるようにたたき続けた。
あなたは何様ですか。そんなことをしてもらえるような、上等な人間なのですか。
本当はわたしにだって分かっている。
空を飛ぶべきはわたしなのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-29 02:11:07
148941文字
会話率:37%
※この作品は完全なるオリジナル作品です
※敬語がとても苦手なので日本語が可笑しい所があると思いますがご了承を。
※初投稿ですがただの自己満足の作品ですので、お手柔らかにお願いします
公爵令嬢であったクリスティーナは義妹のシェラと仲
良くしていた。しかしいつからか、シェラはありもしない事を捏造し、義姉のクリスティーナに虐げられていると周りに訴える。また、シェラが王族の血を引いていたという事実が明らかになると、クリスティーナは王族を虐げた罪として問われ、家を勘当され国外追放となりその命を落とした。人生に絶望したクリスティーナは来世は人間に生まれ変わらないことを望むが、目が覚めると大帝国の第一王女に生まれ変わっていた
今世はルティシアと言う名前で第一王女として生きていくが、前世で与えられることのなかった家族の愛情や暖かさに戸惑う。周りに溺愛されているが、それを本人は気づいていない。今世ではルティシアは幸せになれるのだろうか。思わぬ再会や新しい出会い、ルティシアを溺愛する兄二人に囲まれながらルティシアはそれら全てに向き合っていく_____
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-07 06:41:42
8396文字
会話率:45%
少女漫画家の玉藻には、毎月、和紙でファンレターを送ってくれる男性がいる。
そんな彼が、仕事で近くまで来ることを知る。
担当編集者の清からは、さいきん読者投票の伸びが悪いので、とりあえず彼に会ってドキドキしてこいと無茶ぶりされる。
少女漫画家と、ファンの男性の話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-20 19:03:31
3980文字
会話率:40%
異国から流れ着いた技法で作られた和紙。
この国には今まで無かったけれど、きっと役に立つ物に違いない。
これは、和紙の可能性を信じて作り、売り続ける一人の少年の物語。
キーワード:
最終更新:2021-01-08 16:31:10
1561文字
会話率:16%
アクセサリーを作り始めて、気付いてみれば二十年。
そんなに経っていたのねぇ。
付き合いが長くなれば、愚痴の一つも出るというもの。月日を振り返り独り言など呟くのも、たまにはいいのではないかしら。
この作品は、学生時代から今に至るまで続く
趣味「ハンドメイドアクセサリー」に関して独断と偏見を以って綴る、作者の独り言エッセイである。
※注意※
〇作中の画像には、オリジナル以外にも市販書籍レシピから制作した作品も含まれているため、画像の転載・転用は禁止(著作権云々が怖い……)
〇作中の知識や意見は、作者の独断と偏見をふんだんに盛り込んでいるため、勘違い・間違い部分もある可能性あり折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-08 20:47:41
12581文字
会話率:1%
非戦闘地帯の酒場に勤めるヒイナは、閉店間際に訪れた客に〝かつて〟の面影を見出す。気づくと店主に売られ、拉致い近い形で見たことも無いような環境に置かれていた……。
異世界(恋愛)にするか、ハイファンタジーにするか、カテゴリは相当悩みました。
よくある異世界(恋愛)とは、かなり毛色の違う話です。正直言えば、恋愛未満。ヒーロー候補は二人いますが、どちらか選ぶまで至りませんでした。賛否両論あって当然と心得ております。話としては好きだというご意見、不愉快だというご批判、多々お聞かせいただければ幸いです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-14 21:15:32
7449文字
会話率:28%
男だけに囲まれていた高校生活をやり直して、女の子と甘く楽しい高校生活をエンジョイしたい。
そんなささやかな願いを叶えた、真田欧介の熱い友情あり、シリアス&涙ありのドタバタ(?)ラブコメ。
〈補足〉
※元々、書いてた話を再編します。
※最初
は典型的なスクール友情もの&ラブコメ。です。
※シリアスに入るのは少しあとです。
※異世界転移モノに該当するか微妙ですが、公式の説明分で言えば、そう言えばそうですし、違うと言えば違う……のかな。
※補足は随時追加します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-20 19:00:05
6912文字
会話率:21%
昔ある凄惨な事件があった小さな郷。
失われゆく日本を見つめる異人。
そこに現れた謎の杖を持つ男。
二人の男の会話は巡り、いつしかあの事件の核心に迫って行く。
異色の伝奇ロマン読み切り、誕生!
最終更新:2019-09-04 14:06:17
19466文字
会話率:79%
和紙は本を探しに行くのだった
最終更新:2019-04-24 16:52:37
2652文字
会話率:84%
中学2年生の御神篠葉(みかみしのは)は今日御神の住んでいる和紙町の祭りに友達と行く。だが鳥居の先には御神が見たのは明らかに違った祭りが繰り広げられている。そこで出会った不思議な武器と共に御神は殺人鬼と化していく
最終更新:2019-01-03 22:36:20
2076文字
会話率:0%
気付けば黒い水面の上を滑るように浮かぶハコの中にいた。一面の夜である。
頭に激痛が走ったが一瞬で蒸発したように消えた。
「――痛っ、ココはどこだって言うの」
何も思い出せない。くすんだ木製の立方体――子供のころのお祭りで見た灯籠
流しを思い出した。まるで檜風呂の中にいるようである。内側から見ると木だが、外から見てみると和紙で出来ているみたいだ。淡く光る外壁は、真っ黒な水の表面を怪しく照らす。
既視感のある外見だった。いや、これって……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-07-06 01:45:42
4077文字
会話率:35%
建築リフォームの仕事をしている筆者が経験した事案に子供の頃の思い出を交えて“和”について語る。
最終更新:2017-04-13 09:14:31
1563文字
会話率:0%
サークル・シエスタ 第五回短編課題 『愛』
純粋に自分の娯楽であった創作活動に、別の意義を見出し、和紙との出会いで更なる悦びを得た、私の体験談である。
最終更新:2017-04-10 14:47:25
2930文字
会話率:0%
実家に帰った少年が体験する、眠れる和紙に関する恐怖
最終更新:2017-02-04 09:54:30
1140文字
会話率:0%
三十歳にして死刑執行により死を迎えようとしている主人公(木瀬成忠)は、残された僅かな時間で自分の過去と向き合うことを決意する。
彼はとある事情により長年『ダイアリー』と名付けた日記を書き続けており、自分に与えられた残りの時間でその膨大な数の
日記を一つずつ丁寧に読み直していくことに。
そうした営みの中で芽生える様々な感情と、想起される忘れられた過去。
今の自分がどのようにできあがったのか。なぜ死刑囚として死を迎えることになったのか。
どこにでもいるような彼の、木瀬成忠の、現在に至るまでの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-09-24 03:04:55
185550文字
会話率:32%
昔書いたエッセイです。
最終更新:2016-07-28 19:00:00
3811文字
会話率:0%
母親の息子への怖くも優しい愛の物語。
最終更新:2016-02-12 16:16:44
1863文字
会話率:31%