27歳、出版社で働く麻倉優菜は、恋よりも仕事に生きてきた。
自分の気持ちを後回しにして、真っ直ぐで優秀な姉のような存在として、家族や後輩に頼られる毎日。
そんなある日、彼女は取材先で新進気鋭の写真家・一ノ瀬奏汰と出会う。
彼の言葉と写真
は、優菜の奥深くに眠っていた“恋”の感情を静かに呼び覚ましていく。
一方、21歳の大学生・佐野遥香は、初めて「恋」に戸惑っていた。
写真部の先輩・立花理沙に惹かれながらも、「女の子を好きになること」に自信が持てず、自分の気持ちに蓋をしてしまう。
けれど、理沙の静かな優しさ、何気ない仕草のひとつひとつに、心が揺れていく。
実は、奏汰と理沙は兄妹。両親は仕事の都合で離婚したが、今も4人で仲良く暮らしている。
そして遥香は、優菜のいとこ。
それぞれが気づかぬまま、どこかで繋がっていた4人の“恋の始まり”が、ひとつの場所――写真展をきっかけに交差する。
これは、人生のなかで出会った「本当の恋」が、
心を少しずつ溶かしていく、4人の物語。
恋と向き合うことは、過去の自分と向き合うこと。
それぞれの「彼女」の、ほんとうの恋が、いま、静かに始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-01 20:30:00
3181文字
会話率:28%
都会から海の見える田舎町・汐見町へ転校してきた高校生の白石天音。
初日は不安と戸惑いが交錯していたが、同級生の瀬戸蒼と出会い、彼の案内で新しい生活が始まる。
蒼は明るくて優しいが、どこか影のある少年だった。
二人は町の喫茶店「うたかた」で
心を通わせ、写真や海、風の音の話をしながら徐々に距離を縮めていく。
しかし、蒼には心臓に持病があり、激しい咳を繰り返していた。
彼は定期的に病院に通いながらも、天音には余命が限られていることを隠していた。
夏の計画を立て、共に過ごす時間を大切にする二人。
商店街の夏祭りや写真展など、日常の美しい瞬間をカメラに収めながら、
儚くも輝く恋の日々を重ねていく。
やがて蒼の病状が悪化し、余命宣告を受けるが、天音は彼の側に寄り添い続ける。
そして、蒼は静かにこの世を去る。
彼が残した写真は、二人の愛と想いの証として色褪せることなく輝き続ける。
泡沫(うたかた)のように散った恋だが、その儚さこそが永遠の輝きとなった――。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-06-19 17:31:20
7791文字
会話率:36%
知的美人で感性豊かな「瀬尾美奈子」は、高校生の時に同学年の美術部の「漆原隆」の描いた絵が気に入り貰い受ける。後日の感想文には、隆の作品は「梶井基次郎」を絵にしたようだと思いがけない感性の賞賛が書かれていた。
隆は美奈子を意識することにな
り、卒業後三年ぶりに母校の文化祭で再開すると、写真のモデルをお願いし、哲学堂公園でポートレートを撮影する。その最中に美奈子から好きな花を聞かれて、コスモスしか知らないと答える。
大学卒業は渋谷のライブハウスの専属カメラマンの仕事や、デザイン事務所に勤務して、写真やデザイナーとして送っていた隆は、結婚もし、出来上がった美奈子の作品を渡せないまま時が流れる。
親友の建築士の「風間英一」と日本でのビルマ風寺院の建設プロジェクトで度々バガンを訪れていたが、そのために立ち寄っていたタイの寺院で美奈子と14年ぶりに再開した。夫とのこじれた別れ話で憔悴していた美奈子をバガンに誘い、三人でバガンを訪れる。
美奈子はバガンの遺跡群を目にし、様々な寺院をめぐり、仏陀像を拝むことで傷ついた心を癒すことができた。
哲学堂公園で隆が撮影した自身の写真を見て隆の愛情も感じ、夜の川辺で満天の星の下で抱擁し、ホテルの部屋で結ばれる。
しかし、妻子のある隆は美奈子との関係を続けることは出来ず、それを理解する美奈子も隆と別れることを決める。
英一の建築事務所の仕事は設計施工業界の不条理な慣習に苦しめられて厳しい状況だったがバブル景気の到来で、業績が盛り返し、更に設計コンペで入賞する。
隆も、39才にして写真作品が入賞し、ビルマの人々や女性のポートレートの作品を中心としたと写真展を開催した。
会場の片隅ではあったが過去の美奈子の写る作品も展示し、届くかどうか不明だったものの案内状を送ってみたが宛先不明で戻ってきた。
はたして美奈子はやってくるのであろうか。
注)地名表記について
ビルマ(現ミャンマー)関連の地名表記は、本小説の設定時代に合わせて、当時の呼び方で記しています。
ビルマ → 現ミャンマー
ラングーン → 現ヤンゴン
パガン → 現バガン
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-11 14:00:00
62451文字
会話率:41%
くじ引きで買い出しに出かけることになった大河と静良は、ついでにショッピングモールで開催されている写真展にも行くことにした。
人ごみの中、片思いの彼女と手をつないでみたい大河だったけど――
最終更新:2024-07-31 20:10:00
1880文字
会話率:31%
蓑山町にある蓑山高校。この学校に通う俺は、いつもと変わらない日々を送っていた。
ある日、転校生として幼馴染と再会し、一層青春らしくなると思っていた。しかしある日、この学校が閉校になる可能性があるという噂を耳にしてしまう。それは、俺にとっ
てこの学校での写真部の余命宣告を意味していた。部員3人という少なさに過ぎないが、大事な青春の場。もし閉校が実際に起こるならば、最後は悔いの残らないよう終わらせる。だから、終わりまで部員たちと全力で楽しんで、写真展にも入選して見せる! そう誓ったのであった……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-18 07:30:09
9585文字
会話率:52%
とあるデパートの片隅にあった写真展を通り過ぎた。その後、不思議な夢を見た。
最終更新:2022-01-23 20:23:50
750文字
会話率:0%
片田舎に住む小学5年生の少女。
県立美術館にやってきた彼女が抱える大きなトートバッグ。
彼女には「ある人に会いたい」そんな思いがあった。
架空の災害後の日本を舞台とした超短編、オリジナルです。
最終更新:2021-01-01 14:19:01
4656文字
会話率:15%
少し未来の話。
ある写真展に足を運んだ私はそこで謎の集団ヒステリーに遭遇する。
その原因となるものを見つけ出した私は・・・。
最終更新:2020-09-27 19:28:43
9122文字
会話率:5%
美奈は、ある男の写真展の最終日に、銀座のギャラリーへと出かける。そこには男の人生の魂の記録が、隠喩のように、一枚一枚の展示作品に込められていた。男の名は悠。美奈との出会いはあるジャズ喫でだった。海外の取材旅行から帰ると、いつもそこに立ち寄っ
ては、目立たぬ片隅のテーブル席を選んで作品を広げ、原稿をしたためていた。悠は、大切そうに写真を手に取るたびに、旅先で置き忘れていた捨てやることのできぬ感慨に、一人ふけることになる。美奈はそんな悠の姿に、何か運命的なものを感じ、強く惹かれる。男の人生は、写真の中に収めfられた数枚の絵を通して、不思議な時Kを超えた出会いと別れの物語の中をさまよってきていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-15 19:44:39
47896文字
会話率:0%
写真展『AIM』が始まった。訪れたミオとラジオと山崎。先般の六角屋の来訪者の話になると、ラジオは突如体調を崩し倒れてしまう…
最終更新:2019-10-03 16:11:21
35762文字
会話率:51%
何気なく立ち寄った写真展で見た、一つの写真。僕はその写真に惹かれていた。その写真は、人の死後の姿を写したものだという。
最終更新:2018-05-18 21:10:23
6934文字
会話率:35%
2015年4月、写真家フォン フェースターは、イギリスで開かれた写真展へと招かれ、はるばるドイツからイギリスへと向かった。
終戦70周年を記念したうえでの戦争写真の展示会、彼はそこで一枚の写真に目を奪われた。
焼きつくされた森林の中にたたず
む一両の戦車。それはドイツの重戦車、ティーガー戦車だった。
それは周りの写真よりも威圧感を放ち、そして美しさを感じさせていた。
その写真は、ドイツ国防軍のとある戦車部隊のものだった。
吹き荒れるソ連の大地と徐々に崩壊するドイツを強力な鉄の猛獣とともに進み続けた穏やかな一人の青年をフォン フェースターは追う。
第502重戦車大隊第二中隊長を務めたオットー カリウス氏の五年間の回顧録を元に描かれる戦争小説折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-04-27 23:59:07
6863文字
会話率:32%
神里 藍緒さま主催の「お花見企画」参加作品です。四季折々の花を少々、お届けさせて頂きます。
最終更新:2016-03-01 00:00:00
901文字
会話率:20%
是非お見せしたいものがあるのです。初日の出の写真と、それから――。本当に小さな写真展ですが、お立ち寄り頂けたら幸いです。
最終更新:2016-01-06 23:31:57
1559文字
会話率:26%
とある童話賞の落選作品です。何度も挑戦し、割と今回はよいのではないかと思ったのですが……何が悪かったのでしょうか? なお、字数制限は原稿用紙五枚分、かつそのままここまでコピーしてきたので、携帯・スマートフォンの方は読みづらいかもしれません。
今回に限ったことではないですが。
とある町の、市民によるちょっとした写真展覧会のお話。
良ければコメントの方をお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-03-18 13:33:27
1749文字
会話率:42%
桜の舞い散る季節、陸上部に所属する主人公の少女は、早朝の自主練習で近所の公園を訪れる。大きな桜の樹が立っているその公園では、いつも初老の男性が写真を撮っていて……。男性の写真展で起こる不可思議な現象、主人公は男性の願いの強さに圧倒される。
同人サークル『食人舎』が文学フリマにて頒布した同人誌『文学とはROCKである。』に寄稿した自作品を転載。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-09-25 16:55:22
14550文字
会話率:29%
その木は、人を助ける『思いやりの木』『天へと続く木』でした。しかし、ある時、その木は死んだ人の命が自分をより成長させると知ってしまったのです。その木は、その時から欲望のままに人を殺す『欲望の木』になってしまったのです。それから数百年後、切ら
れてしまった木のもとに、一人の少年が訪れました。欲望を無くした『思いやりの木』『天へと続く木』は、少年に何を見せたのでしょうか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-01-22 18:24:29
8786文字
会話率:63%
携帯小説でありがちなテーマを文学的切り口で書いた作品です。完結してます。
《あらすじ》
カメラを教えるサダモトと不倫していたアザミは妊娠していたことを知る。
妻も子もいるサダモトからは堕胎を頼まれ、アザミは堕胎を決意する。
その後、写
真展に現れたアザミは作品を提示するのだが・・・・・・
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2010-06-03 18:36:14
17542文字
会話率:53%
付き合い始めてからもお互いの事を理解しきれていないカップル。初めて彼女が開く写真展のチケットを貰った僕がそこで見た物は?
最終更新:2008-05-17 21:39:56
5483文字
会話率:9%
感情欠落者。彼女はそう呼ばれている。みんなから避けられ続ける彼女は、ある日母の勧めで写真展に行くことになった。
最終更新:2007-06-06 23:17:03
5049文字
会話率:14%