深夜、客を乗せたそのタクシーは、ふと違和感を覚えた。
その客は「適当に走ってください」と言っておきながら、外の景色を眺めることなく、どこかソワソワして、またチラチラと外よりも車内を気にしているようであり、車載カメラと目が合うと、さっと顔
を逸らした。
――これはあれだな。
と、タクシーは思い、声をかけた。
「お客さん、トイレをご希望ですかぁ?」
乗客は「えっ!?」と背筋を正し「いや、その……」と口ごもると身をドアの方に寄せ、ゴツッと頭を窓に預けた。
一応、否定と捉えたタクシーはそのまま走り続けた。わざと意地悪くそう訊ねたのには理由があった。すでに今月、やらかされていたのだ。気づいたのは乗客が降りた後。シートの汚れを取るのが大変だった。マジックハンドでそれを掴んだときの感覚を思い返すと怒りが湧き上がり、クラクションを鳴らしてやりたくなる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-12 11:00:00
2252文字
会話率:69%
むかしむかし、ある雪の夜。とある山付近の、かやぶき屋根の小さな家。
そこに住む一人の男。宗兵衛は真っ赤な顔をして己の陰茎をただひたすらにしごき続けていた。
額に汗をにじませ、まるで木と木とこすり合わせて火を起こそうとしているかのように
、随分とまた必死に手の皮陰茎の皮。肉と肉を擦り合わせ、せっせとしゅっしゅと自己研磨。見開いた目は血走り、歯茎を剥き出しにし、囲炉裏の火が揺れ影が退いてはまた戻り、ものの怪のような様。
そう、この家には、ものの怪がいる。むろん、それは宗兵衛のことではない。
あの女だ。宗兵衛がしきりにチラチラと目を向けるあの女こそが妖怪である。そのことは宗兵衛自身も気づいていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-25 11:00:00
4275文字
会話率:21%
私立安祥高等学校に通うピチピチの高校2年生 佐山一。陰キャでも陽キャでもなく、友達がいないわけでも無い中間キャラである。水泳部に入ってはいるものの、幽霊部員になって久しい。市立安祥図書館は一のオアシスで、毎日閉館までダラダラしている。そんな
オアシスに、一は悩みの種が最近できた。新学年が始まってから二週間、クラスメイトの雨旗 優が毎日図書館に来るようになったのだ。ただのクラスメイトならそんなに気にすることもなかったのだか、優とは元幼馴染という複雑な関係なのだ。気にしないわけが…
「あのさぁ、ずっとチラチラみてなんなわけ?」
「へ?」
これは元幼馴染との関係を図書館という場所でもう一度修復したい、中間男の奮闘記である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-01 14:24:31
7490文字
会話率:53%
「す、鈴木、お前のことがすきだ! 付き合って、くれ……!」
小さく眉間に皺を寄せながら俺に向かって告白してくるギャル。
美馬きらり。
金髪で派手なメイクで着崩した制服。見まごう事なきギャルである。
そして、美少女。ぱっちりした目、通った鼻
筋、胸は大きくて俺は苦手だが大体の男子がチラチラ見てるほどに大きいにも関わらず、足はすらりと細い。
女子から嫉妬の目で見られそうだが、分け隔てなく丁度良い距離感で接しているせいか嫌っている奴はほとんどいない。
そんな大人気ギャルが俺を好きなわけがない。
俺はただのサブカル好き高校生、鈴木祐樹。多少ゲームが出来るがそれ以外はごく平凡な男子生徒だ。
なので、これは嘘告白である。QED、証明完了。
だが一つ、解せぬ。
このギャル、8回目の罰ゲームなんだが? ゲームよわすぎじゃね?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-19 19:20:00
5189文字
会話率:37%
帝国の第一皇女として不自由なく過ごしていたヴィオラ。
何もかも手に入った環境で、たったひとつだけ手にすることができなかったのは、生涯を共にする人。
いつからか広まった性悪皇女という噂に苦しめられ、心を病んで引き籠り、そのまま人生を終えた……
筈だったのに、目を覚ましたら引き籠る前に戻っていた。
回帰したヴィオラは前の人生を悔やみ、これはチャンスだと積極的に恋を探すのだが、目の前をチラチラとうろつく一人の男性が……。
回帰前には話したことすらなかったあの人が、今回は何故かぐいぐいと迫ってくるのですか!?
☆完結まで予約投稿済みです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-15 07:00:00
120975文字
会話率:56%
今回は、参加しないと思っていたのに、結局参加w
今現在、推敲してません。
後でします。あらすじもその時に……( ˙꒳˙ ٥)
最終更新:2024-01-08 09:07:49
11683文字
会話率:15%
サラサラ、チラチラ、コンコン、モクモク。
最終更新:2023-12-31 13:22:20
243文字
会話率:0%
※書籍化決まりました。俺はとにかく女運が悪い。女難の相を極めし者がこの俺、九重雪兎だ。昔から何かとトラブルに巻き込まれることが多かったが、母親からは疎まれ、姉からは嫌われ、両想いだと思っていた幼馴染には告白前にフラれ、傷心中に嘘告される始末
。その結果、気が付けばすっかり感情がぶっ壊れ、なんかもう色々と手遅れになっていた。でも、あれれ~おかしいぞ~? 何故か俺にトラウマを与えた女性達がチラチラこっちを見てる気がする。うん、気のせいだな! これは、傷つきすぎて手遅れになってしまった少年と、そんな彼を傷つけてしまった女性達による、手遅れから始まる全く始まらない勘違いラブコメディー。「恋愛? なにそれ喰えるの?」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-23 22:15:15
422169文字
会話率:56%
「婚約破棄してくれ!」
公爵令嬢のメルティアーラは婚約者からの何度目かの申し出を受けていたー。
春、学院に入学しいつしかついたあだ名は踏み台令嬢。…幸せを運んでいますのに、その名付けはあんまりでは…。そう思いつつも学院生活を満喫していたら、
噂を聞きつけた第三王子がチラチラこっちを見ているようで……?!?
これは少しおっとり主人公が、たまにしょげては踏ん張りながらやっぱり周りを幸せにしたりやっと自分も幸せになったりするかもしれない物語。
「わたくし、甘い砂を吐くのには慣れておりますの。」ー踏ん張り令嬢は今日も誰かを幸せにする。
初投稿です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-19 22:12:28
138038文字
会話率:34%
俺に黙って、チラチラ他の男とか見てんじゃねーよ!
最終更新:2023-10-09 03:00:00
1317文字
会話率:64%
「魔女様だもの、恋に効くお薬も作れるのよね?」
「もちろん。一口飲めば意中の彼もコロッと一撃必殺、泡吹いてノックダウンの強烈なやつがコレよ」
「あはは、やだぁこわーい!」
――昼下がりの魔女の喫茶店は今日もかしましく、他愛ないおしゃべりに
も花が咲く。
ある日、魔女のアガテが仲良しの女の子たちと冗談で盛り上がっていると、常連客の青年・ダグハルトと目が合った。……と思ったら逸らされた。……かと思えばまた見てる。
……なんでしょうかそのチラ見。わたしの“毒薬”にそんなにご興味が?
「……あの!! その薬、俺が飲ませてもらうわけにはいきませんか!?」
「いきませんけど!?」
ガッカリされても無理はムリ!
善良なる魔女として、断じてお客様に毒なんて盛れません!!
―― 一服盛るべきか、盛らざるべきか? 魔女と純朴狩人の、一言足りないラブコメディ(予定)。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-05 01:17:16
16921文字
会話率:31%
目が合うだけで顔を赤くする。挨拶するだけで嬉しそうにしてくれる。いつもチラチラと私を見ている。これって、私に恋をしているサインなんじゃ?
自分のお店によく来る年下ハンターの態度は、私を好きなんじゃ? と思わせる態度なのに、まったく関係性が変
わらない。もしかして私の勘違い?
こっちは可愛い彼をもっと知りたいと思っているのに、じれったくて――。
魔術付与師のシャロの 『あれ、もしかして私のこと好きなんじゃ?』 から始まる恋物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-17 23:24:28
6668文字
会話率:31%
人類の2%が超能力者であり、“特区”でヒーローやヴィランとして企業の支援を受けながら争う社会。和毛京太郎は就活のさなかヒーローバトルに巻き込まれて重症を負う。
そんな彼を助けたのは、悪の秘密結社∀NEの女幹部である鉄血将軍オルディーネだった
。
京太郎は∀NEの高度な医療によって一命を取り留めるが、機密保持のため記憶消去を受け、就職活動もまた振り出しに戻ってしまう。
だが目が覚めて途方に暮れる彼の元に折手と名乗る銀髪の美しい女性が現れる。彼女は呆然とする京太郎に微笑みかけ、悪の組織の研究員に勧誘するのだった。
悪の組織の下っ端研究員に就職した青年は、ちびっ子博士やコミュ障上司に囲まれながら、忙しくも楽しい職場を奔走する!
毎日07時05分に投稿。カクヨムにも同時掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-01 07:06:25
141198文字
会話率:50%
チラチラと雪の降るある日、ひまわりが見たいと言った君。
僕は君と一緒にひまわりを探しに出掛ける。
ーーーーーー
「第4回下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ大賞」参加作品です。
最終更新:2022-12-05 04:27:24
938文字
会話率:50%
“月鐘かるな”は次代Vtuber四天王として期待される俺の推しである。
そんな彼女のある日の雑談配信で事件は起こった。
『実はさ~、さっきかるなちゃまね、コンビニ行ってたんだけど』
『好物のイチゴ大福買おうと思ってね、そしたらコンビニの前
にガラの悪い人たちがたむろしてて。その人たちずーっとチラチラ私のこと見てきて、怖くてね。雑誌コーナーで雑誌を読むふりして顔を隠したんだよ。そしたら今度はスカートの下をさ、ガラス越しに覗きに来たんだよね……おいコラ、自意識過剰とか嘘とか言うな! ホントなんだってば!』
『外に出たら絶対ナンパされると思って、怖くてブルブル震えてたらね、金髪の青年がコンビニの外に出たのよ。そしたら今度はそっちの子が絡まれちゃって!』
『やば! 警察呼ばなきゃ! って思ったんだけど、その子あっという間に不良3人倒しちゃってさ! すっげーって思ったって話! おかげで配信にも間に合ったし、マジ陳謝でござんす』
……あれ?
そのエピソード身に覚えがあるぞ?
っていうか、その金髪の青年って俺のことでは……?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-27 12:03:12
8271文字
会話率:46%
おっぱいの開発費が一番お金かかってるんだから。
自己肯定感障害と診断された賢一の元に、セラピーロボットのリオがやってきます。
リオのおっぱいをチラチラとみてしまう賢一の手を取ったリオは、自分の胸にその手を——。
最終更新:2022-09-23 21:02:30
8503文字
会話率:60%
冒険者である俺、エリックはちょっとエッチな男性だ。ただ少し問題を抱えている。それは俺が持っているユニークスキルが、不可抗力ではあるが数多の女性冒険者を発情させてしまうことだった。決して眼福だなんて思っていないぞ? 理性を抑えきれずにチラチラ
と見ていたりもしない! ほ、本当だぞ……! そんなことをしたら冒険者として生きていけなくなるからな! まあそんなスキルを持っていたから、パーティーを組むときも男としか組まず、女性とはあまり縁がない冒険者生活をしてきた。しかし! そんなある日、酔っ払った勢いで奴隷として契約者を探していた超絶美人なシエナと契約し、俺にバラ色の生活が訪れたのだ! え? 『ちょっとエッチな男性』さん、理性は大丈夫かって? ……今度こそやばいかもしれないなぁ。 でもでも! 俺に絶大の信頼を寄せてくれているシエナたちにそんな獣みたいな真似はしないはず!
猛烈な誘惑に抗いながら戦う羽目になるこれからの俺の冒険者生活はこれからどうなるんだいっ!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-15 20:16:39
5620文字
会話率:16%
「私はお前を愛することはない。私に愛を期待しても無駄だ!」
私は侯爵家の長男で次期当主、マイケル=マクマホン。
今日、長年の婚約者であったステファニー=スマイル侯爵令嬢と結婚した。
私は傲慢な彼女のことが苦手だった。
ところ
が、初夜に私が上記のとおり叫んだところ、彼女は急にかしこまって、態度を変えたのだ。
「今まで大変申し訳ございませんでした。離縁でも白い結婚でも愛人でも、全て受け入れます。今後はできうる限り、視界に入らないようにいたしますわ」
「な、え、あの、ステフ……」
「無理に愛称で呼ぶ必要はございません。わたくしは自室に下がります。これからのことは手紙で命じてください。それでは」
なんなんだ、急にどうしたって言うんだ?
※ タイトルはステフ目線ですが、マイケル目線が多くなると思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-05 14:51:41
77023文字
会話率:44%
チーレム!!チーレム!!( ゜∀゜)o彡°
所詮はチーレム!!( ゜∀゜)o彡°
主人公がヤレヤレしてヒロインが速攻で堕ちて
僕はそんなの興味無いんだけどねぇチラチラ(/ω・\)
ノリと勢いで始まって終わるかもしれない作者の都合と気分で
動かされるキャラクター達のどうせ冒険者したり学生したりする物語になる予定の物語折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-16 01:30:30
728文字
会話率:50%
違う、そうじゃない。
最終更新:2022-03-12 22:30:33
2678文字
会話率:55%
どこにでも居るような平凡な男を自称する高校生・橋上蓮はある日、学年三大美少女の1人である藤森千聖を偶然助けてしまう。その日から何故か藤森さんがチラチラとこちらを見てくるようになって……!?
ツンデレヒロインと平凡主人公が織り成す王道学園ラ
ブコメ!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-17 11:54:37
18066文字
会話率:43%