同接せいぜい30人の弱小配信者――――それが俺だ。
そんな俺を推してくれていたファンが、信じられないことにクラスメイトの大物配信者のギャルだった!
問題はひとつ。
それは、俺が学校では堅物委員長を演じていて、ゲーム趣味を完全に秘密にしてい
ること。
なんなら教室の壁や床と同化したいと思っているくらいで、だれからの注目も望んではいなかった。
そうだというのに、俺はそのギャルから、とある頼まれごとをしてしまう。
「お願い――あたしといっしょに『電甲杯』に出てくれないかな?」
全国の若手ゲーマーが集う夏の国内最大のゲーム大会に、誘われてしまう。
その日から、俺の人生には波乱がもたらされることになった。
――これは、だれよりも偽物のゲーマーが、いつか本物に至るまでの物語。
※カクヨムにも掲載しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-09 12:54:36
263355文字
会話率:33%
◆主人公セナは、元上司タエからネックレスを貰ったその夜、タエの自殺を目撃してしまう。
◆なぜ自殺? タエの夫から理由を調べて欲しいと依頼され、迷ったが友人のナオと調査を始める。
◆結果、よく似た【理由のない自殺】が複数起きていることを知る。
【軽自動車】で【練炭】を使い【手首には赤いブレスレッド】…。そして全員同じ【料理教室】に通っていた。
◆セナには人を【色】で捉える脳のクセ【共感覚】の持ち主だった。
(註:【共感覚】は、実証済みの実在の感覚。超能力や魔法ではない)
その特徴を使い【謎の料理教室】へ 友人ナオといっしょに潜入。タエが娘に残した手紙と共に自殺のヒントを得る。
◆ところがそれは自殺ではなかったと【衝撃の真相】を突きつけられる。果たしてその真相とは…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-09 12:22:32
34316文字
会話率:58%
彼と付き合いはじめて早五年。そろそろ結婚を考えていたある女性は思い切って自分から結婚を切り出すと、アッサリと彼に断られてしまう。
女性は絶望し、一度一人になるため外へ出かけると、不運にも事故に遭い――次に目を覚ましたとき、女性の目の前には見
知らぬ魔獣の女の子がいた。
魔獣の女の子の名前はムイ。ムイに『母』と呼ばれ、懐かれた女性は、本当のムイの母を探しに出かけるが、その最中で女性は自身がこの世界の魔王、リザ・ダナンに転生したことに気づき、魔王としての力と記憶を取り戻す。
そこへ勇者アロンが現れ、魔王リザはムイのため倒されまいと戦うが、アロンは魔王から「黒いものを一切感じない」という理由で手を引いてもらうことに。
しかしアロンは、魔王を野放しにしてはおけないとある提案を切り出す――それは、勇者の監視元に置くために『いっしょに暮らすこと』だった。
行き場のないリザとムイはアロンの提案を受け入れ、こうして三人での生活を始めることに。
――これは、魔王と勇者と魔獣の子供という、不思議で不可解な三人が、少しずつ家族になっていく物語。
※この作品は『ノベルアッププラス』・『カクヨム』にも掲載しています。
※完結まで執筆済み。随時更新していく予定です。
※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません
◇
☆ノベルアッププラス版
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折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-08 22:00:00
79604文字
会話率:42%
平凡な男子高校生の高泊(たかどまり)は、無自覚に高校生活をくり返していた。そのループが終わる条件は「一生いっしょ!」の相手をみつけて卒業式に手をつないで学校を出ること。否応なく恋愛対象をさがす日々のうち、ついにその相手はあらわれる――のか?
※カクヨム、ハーメルンにも掲載折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-08 21:36:25
46568文字
会話率:36%
「何コレ」(れ
「続きだってさー」(き
「今回はえろく、エロく、いろんなカップルの日常を…」(る
シュン
「あれ? ルルアさん消えちゃいましたー」(ら
「どっかに転移させちゃったんだねー」(り
なあに? まだ続くの? ふふ.
..おあつらえ向きね(ま
こっちのセリフよ(め
「あの2人、ベッドの中だね」(き
「どーしてそーゆーふーに話が転がるかなー」(え
絡み合った女体が転がる(る
「エリラー、アレも封印するかちょっと音声切っといた方がいいんじゃない? 話が進まないよ」(き
「そだねー」(え
「えっとー、今度は短編ってゆーかー」(は
「うーんと短い会話劇とかいろいろー」(り
「あえていえばライト・ライトノベルかしら」(れ
「もはや小説じゃないよね」(き
「ひどいな」(み
「一応、形式としては短編小説とかショートショートってゆーのもあるみたいよ」(ま
「そんな大層なものじゃないっしょ」(き
ショートは安いです 昔は3000円(る
いつの時代よ(ま
不健全図書になるよー(り
「ショートカットにするのに3000円という話のどこが不健全なのでしょうか? 説明を要求します」(る
うわー、マンガ雑誌が30円、ハガキが7円、私鉄の初乗りが大人30円って、マジですかー?(ら
これ、あらすじよね?(れ
まあ、試験とか提出物だったら失格落第だね(き
「文字でやる4コマとか8頁マンガとかー、そんな感じみたいですー」(ら
「で、漫談編か」(き
「まんだんって、何のことかわからないんじゃない?」(れ
「あえていえば、『小咄」とか『話の枕』みたいなものかと」(る
「枕だけでいつまでたってもお話が始まらないって、サギだね」(き
「マクラでもお話だ」(み
「とゆーわけで、今回もよろしくねー!」(え
…何か忘れてない?(れ
べつにいーって^^(き
「『竜の抱き枕』って何のことですかー?」(ら
「こんどねー」(え
次回、プチ・ライトノベル(る
あらすじよ、これ(れ
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-07 23:00:00
201579文字
会話率:2%
(※毎日0時くらいに更新)
世界中の物語をこよなく愛する高校生の俺は、卒業式当日にクラス全員とともに事故で死んでしまった。
なのに目が覚めたら俺は異世界で5歳児に転生していた。魔術を使えない落ちこぼれとして転生したが、『数秘術7』とい
う謎のスキルを持っていた。
その異世界式数秘術は、じつは唯一の〝成長するスキル〟で……?
悪ガキな主人公が冒険者になって、数秘術と共にちょっとずつ成長していく転生チートラブコメ。
(コメディ強め。各編の前半はコメディパート、後半はシリアスパートの構成が多めです。なお主人公がわりとアホのでご了承ください)
第Ⅰ幕 【無貌の心臓】
・幼少編
・弟子編
・心臓編
第Ⅱ幕 【虚像の英雄】(予定)
・竜姫編
・激突編
第Ⅲ幕 【鏡映の学園】(予定)
・教師編
・救国編
第Ⅳ幕 【幻影の勇者】(予定)
・過去編
・未来編
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-07 21:51:56
1808565文字
会話率:44%
高校生のタクトは、風呂でうっかり死んだその瞬間――
なぜか見知らぬの異世界RPGに転生していた。
「異世界転生?楽勝っしょ!」と思ったのも束の間。
与えられたスキルは《ティル・ユー・ドロップ》。
効果は――現金を課金したらステータスを買え
る。
使わなくてもいいっしょとは思ったものの、
タクトのステータスは雑魚以下で冒険者どころか商人にもなれない。
残された選択肢は……ホームレス一択!?
──詰んでる。完全に詰んでる。
これは、いやいやながら課金してその場しのぎをする、
ヤケクソで世界を駆け回るぶっ壊れスキル異世界冒険譚!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-07 17:10:00
22019文字
会話率:37%
なぜか大学で「安全」の実務を担当させられた父は、いろいろなインシデント(事件・事故)に巻き込まれ、トラブルシューターとして活動していました。
このはなしは、変わり者の父、全一の娘である『私』が、父の著書、父の残した手記、父から断片的に聞
かされたエピソードなどに『インスパイアー』されて『創作』したものです。私は父と同じ研究分野に進み、父の研究室で学位「修士(工学)」を取得しました。家族の中では、もしかしたら母よりも、晩年の父を多面的に観察できていたかもしれません。
平日は毎朝、父といっしょに大学へ登校していました。その道すがら、いろいろなエピソードを聞き出しました。しかし、父はそのインシデントの登場人物、インシデントの発生時期鵜や季節、発生場所などの、具体的には語ってくれませんでした。守秘義務だそうです。だから、そこは『私の創作』で補完しています。
このはなしはあくまでフィクションです。ノンフィクションではありません。そして、このはなしは今から20年以上前、まだ父が40代だった頃に遡ります。
安全工学の教科書として書かれた父の前作『研究室では「ご安全に!」(コロナ社)』を建前とすると、本音の部分に相当するお話しになります。。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-07 05:00:00
50359文字
会話率:57%
カゲナとリアは、森の中でくらす14さいの双子(ふたご)の兄妹(きょうだい)。
ふたりは、魔物とたたかって生きのびる、ちょっとかわった毎日をおくっている。
ある日、ふたりは先生のような「メイド」といっしょに、特別な訓練(くんれん)をすること
に。
おたがいの力をぶつけ合い、心の中にいる“もうひとりの自分”とも向き合う――
それは、ふたりが本当の意味で「めざめる」きっかけだった。
ふたりの中には、まだ知らない大きな力がねむっている。
そしてその力が、これからはじまる大きな物語へとつながっていく――。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-06 05:42:14
13266文字
会話率:34%
当代のアルメスタ公爵、ジェラルド・サン・アルメスタ。
彼は幼くして番に出会う幸運に恵まれた。
けれどもその番を奪われて、十年も辛い日々を過ごすことになる。
やっと見つかった番。
ところがアルメスタ公爵はそれからも苦悩することになった。
彼
女が囚われた十年の間に虐げられてすっかり心を失っていたからである。
番であるセイディは、ジェラルドがいくら愛でても心を動かさない。
情緒が育っていないなら、今から育てていけばいい。
これは十年虐げられて心を止めてしまった一人の女性が、愛されながら失った心を取り戻すまでの記録だ。
「せいでぃ、ぷりんたべる」
「せいでぃ、たのちっ」
「せいでぃ、るどといっしょです」
次第にアルメスタ公爵邸に明るい声が響くようになってきた。
なお彼女の知らないところで、十年前に彼女を奪った者たちは制裁を受けていく。
※R15は念のためです。
※アルファポリス、カクヨムにも掲載しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-05 20:26:18
210230文字
会話率:30%
ボクは猫のジーク。
すでに何度も転生してきた。
そして、天界でのケアも終了して気力十分で人間界に転生する。
転生先はボクが何度も飼い猫になってきた歴史ある一族。
何世代か経るとそこには特殊能力の持ち主が生まれる。
ボクはその能力を伸ばすため
に転生したんだ。
そして、今日もボクは飼い主といっしょに迷宮ダンジョンに突入していく。※ここは日本によく似た世界ですが、私達の住んでいる日本ではありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-05 12:10:00
26575文字
会話率:28%
過労死した後、本の中に転生していた。
転生先は超いじめられっ子ヒロインのリリアン・ローズデール伯爵令嬢。
うじうじグズグズ泣き虫のリリアン。親兄弟やメイドにまで役立たずと言われるほどの引っ込み思案でメソメソメソ泣き虫さんだったようだから、こ
こはひとつ元30代主婦、夫の浮気に耐え、姑にいじめられた経験を生かしてハピエン目指して頑張るしかないっしょ。宝の持ち腐れだった莫大な魔力も有効活用して、醜い死神将軍に嫁がされてもめげないでめざせ離縁! めざせモブ! そしていつかはひっそりと市井で一人で暮らそう!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-04 09:40:53
97457文字
会話率:48%
万能の天才と呼ばれた男、千一健人(せんいちけんと)が転生した先はホムンクルス。
なのに作った主人はどこ行った!
ここはどこだ!?何?車が空飛んでるだと!
科学と魔術の未来世界?知るか!
そんなことより前世の記憶が消えた!どうしよう!
魔王
軍?レヴィリオン?モリタミ?何だそれは!
やめろ、混沌を極めてくるな!
というか、いつ主人は帰ってくるのおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!
*この物語はギャグ小説ではありません。
真面目な異世界冒険紀行です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-02 20:47:33
109966文字
会話率:47%
大学生の白藤夏鈴はに数合わせという体で呼ばれた合コンで、クラスメイトである瀬戸大輝に「いっしょに抜け出さない?」と誘われ、2人で抜け出し、一夜を共にする。
最終更新:2025-06-01 21:15:15
2255文字
会話率:26%
本作は『おっさんがAIといっしょに無課金で投資したらRPGだった模様』のパラレル短編です。
もし、あの世界で“お子ちゃまAI(パーソナルAI)”が生まれなかったら──。
渋谷のIT企業で定年を迎えようとしていたおっさんは、社内のAIエージェ
ント育成プロジェクトに任命される。
「暗黙知の継承役」として期待された彼だが、それは“自分の代替”を育てる仕事だった。
これは、AIと人の「学習関係」が逆転する、ちょっと切ない近未来譚。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-30 07:00:00
2663文字
会話率:48%
無職のおっさん、行きつけの店で投資の自慢話を聞かされショックを受け、思わず投資を始めることに。お小遣い資金で会話型AIとともに試行錯誤を重ねるうち、RPGのような戦術が驚くほどハマり出す!慎重型おっさんの野望が膨らむ中、AIとのコンビネーシ
ョンで次々と投資の世界を攻略…果たして、どんな未来が待ち受けているのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-25 07:00:00
61284文字
会話率:26%
颯希玄都は異世界転生をし神からこの世界を平和にすることを命じられ神から授かった一つの能力で
仲間たちといっしょに世界を平和にするために奮闘……しない!?颯希玄都はこの異世界を思い切り楽しむことに決めた
最終更新:2025-05-29 23:12:30
3379文字
会話率:69%
聞いていて、気持ちいい音なのですが。
いっしょに空気を吸っている、肺活量に任せている。
あまり、ズルズルしないでほしい。
最終更新:2025-05-20 22:26:07
200文字
会話率:100%
くれぐれも言っておきますが──、ワタシは変態ではありません。
ただ、万物の匂いを嗅ぎたいだけです。
最終更新:2025-01-16 23:41:43
200文字
会話率:0%
1日遅れで冬至の儀式を。
お風呂でいっしょに、柚子と過ごす。
最終更新:2024-12-22 22:12:22
200文字
会話率:100%
『Farlende World』、通称ファールド。
それは新たなるVRMMO(仮想現実大規模多人数同時参加型オンラインゲーム)である。
発売以前より大きな話題となっていたこのゲームは、発売まで一切の情報が明かされていない謎に満ち溢れた
ゲームだった。
このゲームの早期購入者である、プレイヤー名・アキは、同じく早期購入者の友人、プレイヤー名・ノアに誘われこの『Farlende World』を購入した。
一体どんな物語が紡がれるのか。
アキは今日もファールドをプレイする。
※これは実際の友人・ノア(偽名)といっしょに想像して作ったキャラクターたちを基にして考えました。
ありがとう、ノア。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-19 06:53:43
5295文字
会話率:12%
ぼくは伊沢裕也(いざわゆうや)だ。
平凡な小学六年生の男にすぎない。
同級生の海江田亜紀(かいえだあき)はぼくが殺した。
ぼくはお葬式でアキのママに頬をはたかれた。
「伊沢くん! あなたがアキをつれ回したからアキは死んだのよ!」
アキのママは涙を流した。
ぼくも泣いた。
たたかれた頬よりアキとの別れが痛くて。
アキは病院で逝った。
ぼくはアキの死の瞬間ごく普通の小学六年生の時間割りをこなしていた。
遅咲きの桜が散る校庭でボールを蹴った。
同級生と笑い合った。
たったいまアキが死神と闘っているとも知らずに。
海江田亜紀は小柄な女の子だった。
四月のなかばぼくらの教室に転校して来た。
死んだのは一週間後だ。
七日もいっしょにいなかった同級生だった。
アキの死でぼくの小学生は終わった気がする。
ぼくはひと足先におとなになったみたい。
アキはぼくの小学生時代を手に旅立ったのかもしれない。
ぼくは結婚して外国に行ったおばさんから聞いた話を思い出した。
「ねえユーヤ。三丁目の幽霊屋敷でね。夏至の夜に人形が歌うのよ。歌う人形はね探し物をしてるの。なくしたものを見つけてやれば願いをひとつかなえてくれる。そうわたしにささやいたわ。わたしは小学生のとき肝試しでしのびこんだの。そのとき人形に会ったのよ」
幽霊屋敷は三丁目にまだある。
いまでも肝試しの名所だ。
ぼくが想像する歌う人形はおかしな科学者が作ったロボットだ。
科学者が死んでロボットひとりが屋敷を守っているにちがいない。
歌を歌うというから子守の用途で作られたものかも?
ロボットのなくしたなにかを見つけてやれば超科学力で願いをかなえてくれるのだろう。
死んだアキを生き返らせることも可能かもしれない。
ぼくは歌う人形を捜しに三丁目の幽霊屋敷にしのびこんだ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-15 17:09:33
62850文字
会話率:18%
アリエの実の両親が殺されたのはアリエが一歳のときだ。育ての養父母が殺されたのはつい二週間前だった。チェロック村は村そのものがアリエひとりを殺すために全滅させられた。いっしょに育ったキリがアリエの身がわりに殺された。キリは親友とも兄弟とも言
える男だった。キリがかえ玉になったおかげでアリエはひとり生きのびた。
もっとも。それはあとで知った事実だ。当夜は大混乱だった。ミッドナイト皇国の黒の暗殺隊が四方からチェロック村に殺到した。月のない深夜を狙ってだ。
アリエとキリは同い年だった。顔立ちも背かっこうもよく似ていた。
襲撃がはじまったときアリエはキリの父ニコラス・ニジンの手で土に埋められた。頭をなぐられてだ。死んだらどうするんだ? 気絶する瞬間アリエの頭に浮かんだ言葉はそれだった。結果としてアリエは生き残った。だが撲殺されてもよかったのだろう。死ぬのがその夜のさだめだったはずだ。生死の境をさまよう仮死状態だったから生き残った。そんな思いが強い。
気がついたときアリエは土の中で窒息しかかっていた。あわてて這い出すと村は廃墟になっていた。おびただしい血と焼け焦げ。見知った人々の死体。徹底的に破壊された家々。
たったひとり首から上のない死体がキリだった。自分とおなじ体格をした少年の首なし死体。それを見たときアリエはすべてをさとった。キリがアリエの身がわりとして殺されたと。十五年前にほろぼされたセントラル王国の王子アリキエル・セントラルとして。
アリエは死体を前に泣いた。養父母。顔見知りの村人たち。幼い子どもたち。身体中に矢が刺さり刀傷や槍傷だらけの死体ばかりだ。特にひどいのはキリの父でありアリエの養父であるニコラス・ニジンの死体だった。同一の剣によるすさまじい数の刀傷がきざまれていた。傷は深く浅く無数と言えるほどの手数で養父をさいなんでいた。養父のニコラス・ニジンは格闘拳の達人だ。そのニコラス・ニジンを斬った者もただ者ではないはずだった。
アリエはひとりずつの前で手をあわせた。涙がいちいち落ちた。
村人全員の遺体を埋めおえてアリエは確認した。生き残ったのは自分ひとりだと。全滅させられる原因であるアリエだけが残された。
おれが十五年前に死んでいれば。そうアリエは歯をかみしめた。
次にこぶしをかためた。ゆるせないと。
アリエは復讐を誓って旅立った。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-26 19:09:58
137925文字
会話率:44%
絶世の歌姫、詩野アマネが自殺した。一人娘を残して。
私は彼女を偲ぶため訪れた日本の南の離島で偶然、アマネの娘、チヒロに出会った。東京にいるはずのチヒロはまだ小さいのにたった一人だった。チヒロは声が出せなかった。
チヒロを守るため一緒に行動、
観光し宿泊先のホテルまで連れてきた私は、彼女から衝撃的なことを文字で知らされる。
「おとこは、女の人と、いっしょにねちゃいけない」
チヒロを捜索していた大人たちから私は引き離される。
私はチヒロ誘拐犯であり、「幼児兼同性愛者」になっていたーー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-14 13:10:08
58868文字
会話率:27%