うむ。清らかなる乙女の気配がする……。吸血鬼は無垢なる姿で祈りを捧げるお約束の|ご馳走《生贄》を前にし、はしたなく舌舐めずりをした。自慢の牙をポッケットからシルクのハンカチーフを取り出し、キュッと音立て拭き清める。
逃げるなよ……。彼女
を運んだ荷馬車の幌の中で潜む、大蒜の首飾りをぶら下げた衛兵達とガタガタ震え、十字架を握りしめ祈りの言葉を唱える、ヘナチョコ神父。兵士達は尖らせた杭を片手に息を殺し、行く末を見守る。
マリアはドキドキとして、この日を待っていた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-29 22:07:55
3373文字
会話率:39%
白の薄いコットン生地にひと針ひと針、白の刺繍糸で模様を刺していく。今作っているのは結婚式の折に手に持つ、真白のハンカチ。
でも今はすれ違うわたくし達。だけど久しぶりに開かれた舞踏会。お招きに預かったわたくし。装いを凝らして出向けば……。
婚約破棄の宣言をされた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-17 20:42:32
3662文字
会話率:10%
高校生になったんだから、恋人が出来るんじゃないかと淡い期待を抱いて早一年。
そんな期待は見事に玉砕したままで二年生へと進級。
今年こそはと密かに意気込む九重蓮は、始業式の登校中にある一人の美少女のハンカチを拾ってあげて―――――謝られ
ながら思い切り引ったくられてしまう。
けれど、不思議と不快な気持ちにはならなかった。
「少しくらい期待しても、いいよな」
もう一度淡い期待を抱きつつ、彼の二年目の高校生活が始まる。
これは、恋愛初心者同士による『初めて』の恋物語―――――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-29 13:52:17
186528文字
会話率:42%
人でもない、幽霊でもない。よくわからない、蘇り生き返り、生きている者の陰に潜み暮らすモノ、野兎(のと)―
「数実ハンカチは持ったか?」
「エン。お前は僕の母親か」
確認が極めて珍しい人型の野兎エン。そしてエンの主ともいえるハーフの中学生数実
。
二人の数奇な運命と共に巡り巡る輪廻によって世界の在り方が変わっていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-27 21:06:50
8654文字
会話率:59%
「ハンカチ落としましたよ」
派遣切りに遭い、新しい仕事の面接会場に向かっていた40歳独身の小山美來(こやまみき)にそう声をかけてきたのは、スタイリッシュで優しそうな男性だった。
その彼・真宮真一郎(まみやしんいちろう)に面接会場で美來は再会
する。
美來は真宮の専属秘書として働き始め、やがて、真宮の過去の運命の恋人・エリスの存在を知り……。
本作は、長岡更紗さま主催「ワケアリ不惑女の新恋企画」参加作品です。
本作は、たこす様と香月よう子によるコラボ作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-24 07:04:12
32777文字
会話率:43%
ノックス王国の伯爵家の養女であるフェリスは、武器に魔を退ける力を授ける「守護神官」として働いている。だがなかなか才能が芽生えず、養父からも「役立たず」と罵られる。
ある日フェリスは夜会で酔っぱらいに絡まれたところを、異国出身の貴公子に助け
られる。
ロウエン帝国のジン・ライカと名乗った彼にお礼をするために、ハンカチに刺繍をして贈ったのだが――なんと、ロウエン帝国で女性が男性に身だしなみ品を贈るのは、プロポーズの証しだった!?
だがジンの方から改めて求婚してきたため、それを受けたフェリスは彼の妻となって故郷を離れることに。
双方に利益があるから結婚したとしても、自分にできることをしたい……と思っていたフェリスだが、ロウエン帝国の人は優しいし、夫には甘やかされ大切にしてもらえる。
さらには、フェリスの「守護神官」としての本当の能力も判明して――?
養父が、帰ってこいと言っている?
「縫穣(ほうじょう)の神子」と呼ばれるようになった私の力を、伯爵家の役に立てろ?
そういうの、お断りします。
私が聖なる力を授けたいのは、ジン様だけなので!
※ノックス王国……近世ヨーロッパのような国
※ロウエン帝国……日本や中国などのアジア諸国をごった煮にした感じの国
※能力が判明するのは物語後半です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-23 20:00:00
235688文字
会話率:38%
一人の女性と出会った主人公。ハンカチを渡すが…?
最終更新:2021-04-21 20:09:36
1433文字
会話率:58%
ごく普通の高校生宇佐美雄介はある日、道端に落ちていたハンカチを転入生の小鳥遊紬に届けた。クラスメイトの富高一馬や新聞部の吉井柊たちと毎日楽しく過ごしていける。その時はそう思っていたんだ。
最終更新:2021-03-31 18:14:05
2558文字
会話率:48%
「あの麗しの公爵様に溺愛されているなんてズルイですわ!!」妹が今日もハンカチを噛みしめて嘆く。ズルイズルイ系の妹に奪われないパターンの話。愛が重い甘々公爵様×塩対応お姉ちゃん。争いなしほのぼの。
最終更新:2021-03-29 19:04:40
1980文字
会話率:37%
獣としての特徴が強く出ている方が尊重される国で、私はなんの特徴もないただの人間。
獣の特徴がある両親は、私に幸せな縁談は来ないと、王宮にメイドとして売ってしまう。
メイドとして、存在しない空気のように過ごして終わるのだと思っていた人生。
そ
れを変えたのは、一枚の黄ばんだハンカチだった。
ハンカチを拾った日から白虎の国王陛下と私との関係が始まる。
クールに見えるが甘えたい国王陛下と、甘えられるメイドのラブストーリー。
魔法のiらんどの「ワケありの男」コンテスト用作品です。
ノベルアップ+にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-03 02:24:23
8842文字
会話率:27%
高校二年生の女の子と、ちょっと不思議な男の子との、ひと夏の物語。18禁ではありませんので安心です(なにがだ)。
自サイトよりの転載です。元もと20年以上前の記事なので、完結まで書いてあります。
最終更新:2021-03-01 10:02:15
75065文字
会話率:65%
榎本賢二は、ハンカチを偶然拾う。そのハンカチの持ち主は昔仲良くしていた中里葉子であった。賢二は、中里に偶然高校で再会した彼女に話しかけられないことを悩んでいた。だが、このハンカチをきっかけに賢二は中里ともう一度話しをすることとなるのであった
。
※アルファポリス様のほうでも掲載されているものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-21 17:49:03
4095文字
会話率:48%
この作品はmonogatary.comにも記載しています。
最終更新:2021-02-12 22:23:40
522文字
会話率:31%
10年前に怪我をした私が彼に助けてもらった。彼のことを忘れなくて、忘れたハンカチをずっと持っていた。私が高校生になって、彼と久しぶりに再会した。10年間に待ち焦がれた恋は…
最終更新:2020-12-29 00:27:55
1261文字
会話率:30%
別な作品のスピンオフです。
無法地帯で裏稼業をいとなむ病弱で異様な風体のイケメン「赤波」さんの過去を描く。
かつては平凡な一般市民だった赤波が人生を狂わすきっかけとなった「雨影先輩」は男で、手芸部で、変人で、そして薬物中毒で夭折し、永遠に赤
波の胸のど真ん中に刻まれる運命の人となったらしい……という、まことしやかな噂。真偽のほどは。
いちおうキスしてる場面があるのでBLかもしれませんが、ほとんどLOVE要素は無いです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-01 19:41:05
27953文字
会話率:71%
日本人と獣人、魔物が生活するニホンベサルチア連合国という国の恋愛話。
最終更新:2020-11-03 23:30:28
8286文字
会話率:49%
●絶海の孤島でのサバイバルに一つだけ持って行くとしたら?
【コンパス】【塩】【雨合羽】【ろ紙】【ナイフ】【毛布】【双眼鏡】【ブーツ】【ボールペン】【手鏡】【ロープ】【ライター】【空き缶】【リュック】【水筒】【ノコギリ】【タオル】【ナタ】【斧
】【石鹸】【バナナ】【釣り竿】【スコップ】【傘】【マグライト】【薬缶】【ビニールシート】【蝋燭】【テント】【鍋】【帽子】【弓矢】【ハンカチ】
●モンスターひしめくVRMMO〖ガラパゴス〗のジャングルへ飛ばされた秋葉原。無い知恵と手持ちアイテムを駆使し、無事に美少女同級生・夕凪と島を脱出できるのか!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-20 21:30:32
323190文字
会話率:43%
土砂降りの中、青年は傘もささずに歩いていた。
激しく打ち付ける冷たい現実に、彼は疲弊してしまったのだろう。
誰にも会いたくない。放っておいて欲しい。
それでも彼は、濡れたハンカチに、触れた。
最終更新:2020-09-16 23:13:29
1601文字
会話率:6%
「今日のパーティー、遅れるから、君、先に行ってて」
私の婚約者は気まぐれで、自由だ。パーティーはいつも遅刻してきて、始めからエスコートされたことなんて数えるほどしかない。彼が贈ってくれた品を身につけて見せると「思ったより似合わない」と機
嫌が悪くなり、帰ってしまう。わたしが贈ったハンカチを使っているところは見たこともない。
そんな婚約者が今夜、見知らない少女をエスコートして来た。
婚約して早八年。これ以上は、もう――。
*ヒーローを格好良く書こうとしてません。割と身勝手自己完結な人なので、苦手な人は注意です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-30 19:15:11
14014文字
会話率:52%
おじさんはとても汗っかきだった。
べとつく汗の感覚は好きになれず、タオルやハンカチを多めに持ち歩いては、すぐさま拭けるよう心掛けていた。
しかしおじさんの両親たる、じいちゃん、ばあちゃんは、おじさんに一切の汗をかかないことをのぞみ、水分補
給もまともに許してくれない。
その真意は……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-27 23:33:55
2830文字
会話率:5%
ホープ島は、ヘルズ・スクエアに暮らす、逞しくもひたむきな子供達を描いた三部作のパートⅢ。
話し手はサイクロンという少年で、十六歳。パートⅡで共に活躍した親友マッシュも、エッグもすでに島を出て自立している。サイクロンは置いてきぼりにされた
形で、その事に傷つき、自身の自立について悩んでもいる。
サイクロンは発想力や創造性に富み、他の誰とも違う、独自の考えを抱く事ができる。その一方で、まだまだ自分に自信が持てず、一人で行動したり、決断したりするのが難しい。
マッシュが島を出た数日後、ホープ島を巨大台風が襲う。その混乱の中で、ヘルズ・スクエアの少女、ワイルド・キャット(お転婆猫)が宝物箱をなくしてしまい、彼女はその捜索をサイクロンに押し付ける。しかし、箱の中身はボロのハンカチだとかチビたエンピツだとかで、とうてい価値あるものとは思われない。
納得しないまま、イヤイヤ探していたサイクロンだが、ピーチという少女が手伝いに加わったおかげで事情が徐々に解ってくる。ワイルド・キャットは、もういないエッグをずっと想っており、宝物は、エッグとの大事な思い出の品であったのだ。
また、ピーチの行動も単なる親切心ではなく、危険な企みを胸に秘めての、計画的な行動である事も判明していく。ピーチもまた、熱烈にエッグを恋い慕っており、エッグに愛される為なら、友達を裏切ることも、利用する事も、自らを危険にさらす事さえ、してのける覚悟だったのだ。
サイクロンも、二人にさんざん振り回されるばかりか、あわや大けがを負うところでもあったのだが、別に彼は怒らない。なんとか理解し、受け入れるしかなかったのである・・・。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-08 05:55:10
34162文字
会話率:4%