隣国の国王は、冷酷で血に飢えた狼のような人らしい。
隣国の姫は、鳥も見惚れて空から落ちるほどの傾国の美姫だそうだ。
噂同士でしか知らない、大国の王と小国の姫。大国の王は噂を聞いて小国の姫を自らの後宮に入れるといった。小国の姫は噂を聞いて断
れるはずもなく嫁ぐことになった。嫉妬の渦、命の危うい毎日。信頼できる仲間との出会い。
姫というより下町娘のほうが似合う彼女が、たった一人しか妃がいない後宮を明るく彩る日々が始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-09 20:40:20
60953文字
会話率:57%
少女は望まれぬ生を受けた。
四大名門魔術家系の一つ――フォルトバイン家。
家名の名誉と威厳が失墜しかけており、邪道の名門家系である久世家に起死回生の法を授かる。
その法とは、母体に異形の血肉を埋め込み子を孕ませるという人道を踏み外したもの
。禁術によって生み出されたのが、銀色の髪と紫色の瞳を有した少女――アレッタ・フォルトバイン。
アレッタは家畜のような生活を強いられ、父親から愛されずに魔術師としての魔力増幅の実験に疲弊する毎日。
十歳のある日、父親から親子の縁を切られ家を追い出されてしまう。行先も無く、頼るべき相手もいない。そんな中、自分に名前を付けた医師の誘いに乗って訪れたのは、シェルシェール・ラ・メゾンと呼ばれる父も属する世界最大規模の魔術組織を運営管理する東洋人の青年の屋敷だった。
彼は柊春成と名乗り、人里離れた山奥に一人、花の楽園に住んでいる。アレッタは選択した、彼と共に過ごす事に。
柊との出会いが、後に最高位最強の魔術師と呼ばれる将来が確約された。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-14 21:04:43
385419文字
会話率:44%
世界はどのように構成されているのかなんて知らない。
海と小高い山に囲まれた町――館里市。
国内でも有名な観光スポットである小さな山頂から町を一望していた少女――津ケ原 透理。
海から吹く冬の夜風に帰宅しようと下山したところ、山下にある公園
で不審な人物を目撃する。「早々にこの町から去るべきだ」と忠告をされた透理は苛立ちに食って掛かるも、タイミングを見計らったかのように表れた異形の存在。この瞬間に透理の生きていた日常は崩れ、知らなかった世界への扉が開く。そう、世界の真理を知る為に彼女は魔術師となる道を選択する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-08-01 21:11:04
225931文字
会話率:58%
楡野奏太郎(にれの そうたろう)は飢えた狼のようないかめしい顔をしているが、中身は「妹が趣味」の重度のシスコンである。
大学二年生の春、高校に進学する義妹の風璃(かざり)とふたり暮らしをすることになり胸を躍らせていたのだが――。
実家に
暮らしていたころから風璃は無愛想、話しかけても返事はぶっきらぼう、冷たい視線でにらみつけてくるなどなど、奏太郎に心を許していない様子。ふたり暮らしを始めてからはますます塩対応に拍車がかかっていた。
家族をなにより大切にしたいと考える奏太郎は風璃に打ち解けてもらおうと必死に努力をするも手応えはなく――。
しかし風璃の塩対応は、実は好意の裏返し。奏太郎をひとりの男性として愛していたが、シャイで奥手な彼女は素直になれずにいただけだった。
この恋に気づいてほしいと遠回しなアプローチをする風璃に、奏太郎はまったく気がつかない。
義妹を溺愛する奏太郎と義兄に恋をする風璃の”ある意味、両片思い”の攻防が始まる……!
シスコン兄貴と一線を越えたい義妹のアットホームラブコメ!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-14 16:20:57
82256文字
会話率:52%
親も自分の名前も知らない一匹の人狼。
私は飢えていたのだ。
家族の優しさや温もりに。
ああ、私はこのまま死ぬのだろう....、本当の優しさを知らぬままに。
そう思った時、私の瞳には白髪の男が写っていた。
最終更新:2019-09-27 01:56:46
31001文字
会話率:25%
年老いて飢えた狼と傷付いた白鳥との物語。秋の大自然の風景と共に描かれるささやかな悲話。白鳥を食している狼は、最後に弓の名人である狩人に見つかってしまう・・・!
最終更新:2018-12-16 22:00:00
11409文字
会話率:0%
1315年、アリアロス王国北部。コルカス村の「女神の杯」亭に現れた一人の男。ぼろ雑巾のようなマントの陰に隠れ、飢えた狼のような眼をぎらつかせている。彼は一枚の地図を取り出して亭主を睨むと、喉の奥を唸らせるように声を出した。
「『最果ての国』
は、どっちだ」
誰もが目指し、そして敗れた「最果ての国」。お伽噺として残されるばかりとなったその伝説に、男はどうして挑むのか。男が求めるものは、何であるのか。
――そして男は、一人の少女と出会う。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-04-16 02:04:11
2031文字
会話率:43%
ある日の夕方、少女は妹を部屋へと招き入れました。
自分を慕ってくれている妹だったので、警戒など必要がない……はずだったのですが、なんと、その妹が実は狼だったのです。
その場は運良く逃れた少女は、その日の夜、これからどのようにして、かの狼を退
けようかと悩んでいました。
そこに、一人の女性がやってきます。
それは、少女が悩んでいる事を心配した、少女の母親でした。
少女は、妹が狼だとは言えず、狼狽していると雲行きが怪しくなってきました。
そして───折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-10-27 18:35:15
3951文字
会話率:32%