帰りたくない場所から、呼ばれている。
目を背けるたびに、何かが遠ざかる。
閉ざされた夏の夜に現れた“事象”。
幼き日々を捧げ、絶望に身をゆだねた少年たちの指先に宿る“像”。
その宿命を背負い、事象の根絶のために、真実を求めて彷徨う少年たち
の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-03 18:17:13
101122文字
会話率:47%
「革命をはじめようか」
短い共産党宣言を読み終えたところでそんなことを言ったあたしだったが
「革命を導いてが良い」
がどこからか分からずに脳に響いた。他の言葉と一緒に。
するかよと突っ込み返りたかったんだけど、記憶が不安定になった。
時間が流れるくらいは何とか分かっていって、場所も変わる途中だ。
本当に声があったのか?
音でもあったのか?
数秒にも及ばない内に異なる所にいると把握できて、轟音と破壊に囲まれた。周りの悲鳴と近くに子猫か赤ちゃんの鳴き声も聞こえる。
母さんが抱きしめて走ってる。ちらちらと裏から大きな……
何あれ。大きい過ぎて早すぎて、でも輪郭不明。音だけで死にそうだ。
来たか。
突然回されて母さんと向き合う。
「ごめんね、ヤ」
とだけ言い、あたしを土に置いた。そして母さんが突然消えた。
あそこへ向いたか。どうしてそんなこと。|娼婦《しょうふ》が何を出来てるの。
近い子猫か赤ちゃんの泣き声が悲鳴になった。慟哭になった
ああ。
あたしだね。
夢か。きっとそうだよ。
破壊音が激しくなる内に、終わりを待つしかない。
目を閉じて記憶がまた不明になる。そのうすると混乱が遠ざかる事に気づいて目をまた開ける。
町の姿がない。目を彷徨わせた最後に誰かのおじいさんの腕にいた。
「母親によく助けられたな。二人とも」
彼の視線を追ったら、遠く下に建物があった。
記憶がまた不明になる前の最後の記憶は轟く悲鳴だった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-30 15:10:00
152203文字
会話率:41%
「レカ姉ちゃんは人なんか殺さないよ、信じてる」
ーーそれは、呪いになった。
暗殺者の娘レカは、父親の愛に応えようと人を殺し続け、
貴族の子テルは、レカへの思いと貴族としての立場との間で苦悩する。
遠ざかるレカと、追い求めるテル。
彼らがまだ知らないのは、ダンジョン都市が隠すより深い闇と、それを乗り越えるための試練だった。やがて、二人の関係は変わり始める。悪徳と不平等と復讐心が支配する街で、少年と少女は責任を背負う覚悟のため、勇気を奮った。
※note掲載版を大幅に改稿したものです。カクヨムでも試験的に公開しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-29 15:50:00
356042文字
会話率:16%
蒸気力と機械の波が押し寄せる中で、誰が“超越者”に近づけるのだろうか? 歴史と闇の霧に包まれ、我々の耳元で囁く潜む邪悪なものは一体誰なのか、あるいは何なのか。
一連の謎に直面して目を覚ますと、小金井 真司は自分がヴィクトリア時代の代替世界
でクライン・モレッティとして転生していることに気づく。彼の目の前には、機械、大砲、戦艦、飛行船、様々な機械、そしてポーション、占い、呪い、タロットカード、封印されたアーティファクトが満ち溢れている。
光は輝き続けるが、謎は決して遠ざかることはない。クラインは、世界の教会—正統派も異端も含め—と関わりながら、“超越者のポーション”のおかげで新たな力をゆっくりと発展させていく。
対応するタロットカード「愚者」のように、無限の可能性を示す番号0—これは「愚者」の伝説である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-27 12:35:42
7962文字
会話率:9%
現代日本。
文明の発達により闇が遠ざかるこの時代において、人々は暗闇への恐怖を忘れていた。
暗闇に潜み人を喰らう存在、怪物。
怪物を斃すため叫刀を扱う者たち、黙士。
これは様々な視点から贈る、怪物をめぐる連作短編。
最終更新:2024-06-27 12:00:00
25333文字
会話率:45%
選んだ夏に、遠ざかる思いと近くにある思いを
キーワード:
最終更新:2024-06-09 23:25:04
349文字
会話率:0%
遠ざかるものがあっても、嘘はつかないで
キーワード:
最終更新:2024-05-30 07:57:53
389文字
会話率:15%
どんな言葉が似合うんだろう、遠ざかる波の音
最終更新:2023-09-02 22:44:27
277文字
会話率:0%
どこか腑に落ちない、と首を傾げるように地面に立ち並ぶ木の杭。それらを結ぶ鉄線が背の高い茶色の雑草がひしめく平原とひび割れた道路を区切っている。
と、そこから一匹の灰色の犬が出てきた。耳と頬が垂れ下がり、道路をヒョコヒョコと歩いているが、
足を怪我しているわけではない。ただそうしたほうが同情を買えると思っていただけ。そして、それは正しかった。
今、一台のトラックが停まり、犬は開いたドアから助手席に乗り込んだ。吹いた風は雑草をさざめかせ、まるで映画のエンドロール。遠ざかるトラックの背に拍手を送っているかのようだった。
確かに、物語はこれで終わりだ。だが、それでは何の事かまるでわからない。ゆえに遡るべきである。彼らのためにも。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-04-27 11:00:00
4540文字
会話率:40%
ある日の午後。快晴の空。ただしビル群に遮られ影と、そして人混みの中を歩いていた男はふと妙だと感じた。
「重 箱の隅をつつくような言い方するなよぉ」
「く さっ!」
「ハチ! あ、ハエだったわ」
「なな! なぁなぁなぁってば。もういいじゃ
ーん」
この人混みだ。周りの人の会話が自然と耳に入る。
すれ違うその瞬間にほんの一語、強調されるように。あとは遠ざかるため尻すぼみに。だから会話の前後も内容も把握できない。それはどうでもいいのだが、しかし、どこか妙なのだ。ただ、いまいちその何かが分からない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-22 16:00:00
711文字
会話率:50%
次々かかってくる幼馴染ズからの電話。恋愛相談?なんでそんなもの持ち込んでくるんだおまえらは…!しかも内容馬鹿らしすぎて頭痛がするっての!――自称平々凡々一般人の、平凡から遠ざかる日常のお話。初恋に右往左往な幼馴染ズにアドバイザーとして無理や
り転校させられたり、その先で変人な知り合いにばったりしたり、結局転校もアドバイザーの立場も受け入れたり。
一部お題使用の変則的な小説と言えるかも疑問な代物です。基本地の文なしで進行します。逆ハーを脇から見てみようがコンセプト(多分)。
シリアス色強めの話(※)もあるので、純粋にコメディのみを求める方はお題話のみ(5話まで)推奨。
◆自サイトにて連載していたものの転載です。エブリスタにも掲載しています。
◇±Days 《Extra》にて季節小ネタとか過去話とか載せています。番外的要素はそちらに。
※VS馬鹿ども 思惑潰しの舞台編」は主にシリアスで進む上に初期のコメディからはかなりかけ離れますので、閲覧については各自でご判断ください。
◆12/27完結しました。長らくのお付き合いありがとうございました。
◇5/7 おまけの後日談(ミスミ)追加。幼馴染ズだけは全員書きたいような、と思っていますが、予定は未定。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-19 00:11:58
90743文字
会話率:88%
貴族フラグを折ることには失敗したが、転生ヒロイン分だけでもばきばきに折る!必ず!!
学校入学まであと一年。「お勤め」のお相手として引き合わされた婚約者は、父友人の息子さんだった。
頭良いって聞いてるし、期待してるよ!
乙女ゲームのヒロイン像
から遠ざかるべく、あれこれ頑張っている今日このごろである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-14 13:15:17
5005文字
会話率:20%
前世のプレー動画で楽しんでいたゲームによく似た異世界、そこで平穏無事に暮らそうと計画を立てるも、愉快な仲間たちに理想の予定は崩され、ガバチャーと化した事前計画をアドリブで切り抜ける。
原作知識をフル活用し、アドリブで切り抜けるほど、周りから
の期待が増し、更なる予想外の事態に巻き込まれ、軌道修正した計画がガバチャーと化していく。
本人の望まぬ平穏無事から遠ざかる負のスパイラルに巻き込まれながらも、厄介事の方から突っ込んでくる。
そんな主人公の明日はどっちだ?
「あ、僕の名はですね──」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-05 20:00:00
48082文字
会話率:34%
去り際の美しさは何にも代えられない。
最終更新:2023-10-19 04:06:06
1270文字
会話率:0%
記憶、残っている印象、自分の中の何か、手繰り寄せれば寄せるほど、遠ざかる姿が現れる。もういいじゃないか。もうこのへんで。
今日も暑かったね。
最終更新:2023-09-16 22:06:31
349文字
会話率:0%
また、人の暮らしから遠ざかるばかりで、誰かと話すこともほとんどない。久しぶりに、眺めた風景。町の、人たちの、風景。嫌な気持ちがしなかった。そのまま、昔、よく集まっていた場所を見に行った。コンビニになっていた。あなたに、そんなことを言っても、
仕方がないのはわかっている。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-17 12:47:46
825文字
会話率:0%
また暖かくなるらしい。冬もしだいに遠ざかる。今夜もまた冷え込むとしたら、冬に話せるのも、これであと少しかもしれない。冬は、あの頃から、ぼくのことを覚えてくれているだろうか。
最終更新:2020-02-09 11:34:59
299文字
会話率:0%
夏のホラー2023 の企画に則った、テーマ:
帰り道 のホラー作品。家を目指し、帰ろうとする話。
最終更新:2023-07-11 23:02:03
564文字
会話率:0%
ナチュラルメイクでいたのにある日突然「化粧をしたほうがいい」と言われてビビる女性社員。そう話しかけてメイクがなんだかもよくわかっていない男性社員。この二人の決して交わらい行末。
最終更新:2023-05-07 06:42:10
2592文字
会話率:22%
「可哀想に……」
ある日、彼女の前に現れた『女神』と名乗る女はそう嘆き、魅了の魔眼をあげると泣いた。
今度こそ愛に満ちた人生を歩めるように。次こそは愛される人間になれますように。
そうして彼女は、メラニーとして異世界で新たな人生を歩むことに
なった。
けれど現実はそう簡単に優しくしてくれない。愛は遠ざかる一方で、嫌われるばかりの人生で。遂には父親よりも年上の男に嫁げと言われ。
これは、愛に振り回される令嬢が、幸福を追いかけ回し運命を蹴り飛ばし女神をぶん殴る物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-09 12:27:20
28646文字
会話率:23%
刹那に満たされる為に2人の男を愛した私。遠ざかる幸せを感じながら、その引き換えにあるのが、この現実だと思っていたーーー。
最終更新:2023-03-04 12:37:13
8151文字
会話率:47%
保守とは姿勢であり、ビジョンではない。
キーワード:
最終更新:2023-02-27 12:45:34
1155文字
会話率:0%
魔王軍四天王の三番手、魔将軍ギルガン。
魔王打倒の旅を続ける勇者と聖女の前に立ちはだかった彼は、勇者の一撃で致命傷を食らってしまう。だが、意識の遠ざかる彼の耳に、勇者の言葉が聞こえた。
「やったか!?」
いや。それを言われて負けた悪役はいな
い! ギルガンは己の全ての力を総動員して立ち上がるのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-20 15:13:19
2802文字
会話率:26%
何よりも本を愛する明渓は、後宮で侍女をしていた叔母から、後宮には珍しく本がずらりと並ぶ蔵書宮があると聞く。そして、本を読む為だけに後宮入りを決意する。
しかし、事件に巻きこまれ、好奇心に負け、どんどん本を読む時間は減っていく。
さらに、小柄
な医官見習いの僑月に興味をもたれたり、剣術にも長けている事が皇族の目に留まり、東宮やその弟も何かと関わってくる始末。
持ち前の博識を駆使して、後宮生活を満喫しているだけなのに、何故か理想としていた日々からは遠ざかるばかり。
周りに振り回されたり、振り回したりしながら、明渓が望む本に囲まれた生活はやってくるのか。
R15は念のためです折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-05 15:02:56
316339文字
会話率:44%
立花織には、兄がいる--めちゃくちゃナルシストの。
そんな兄と関わるのが嫌で、他人のフリをして彼から遠ざかる途中、織は誰かとぶつかって……
現在は非公開ですが、過去にブログで掲載していたものです(`・ω・´)
此処に再掲載するに辺り読み
直してみて、結構好きな内容だなぁと思いました(〃ω〃)(※自画自賛タイム)
ナル男くん……良い味出してるんよ(*≧∀≦*)
只……序盤、織ちゃんが余りに暴言吐いてるわ、健人くんの口悪いわで、途中で読むの辞める方が続出しそうだと思いますが、最後まで読んでください!!
お願いしますっ!!!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-10 00:08:25
5822文字
会話率:72%