――〝孤高の眠り姫〟
それが彼女に付けられたあだ名だった。
流れるようなポニーテールに、汚れを知らぬ真っ白キメ細やかな肌。
いや、美辞麗句さえも必要ないかもな。
目にした誰もが絶世の美女と認めることだろう。
しかし
、そんな彼女には常人とは違う一つの大きな特徴があった。
彼女は〝全ての人を拒絶する〟のである。
見た目が良ければそれだけで彼女の周りには男女共々集まってくるはず。
……まるで角砂糖に群がるアリのごとく。
しかし、それすらも決して受け付けることはなかった。
眠り姫は今日もまた、己の世界の中でくぅくぅと寝息を立てていらっしゃる。
だが、そこに馬鹿電波ツインテールと変態秀才腐れ縁野郎も加わって……!?
「……見るな、寝にくい」
「美佳は先輩のことが大好きなんですーッ!」
「でも僕は可愛いモノが大好きなんだ。それはもう、蜂蜜塗って食べちゃいたいくらい」
あ、いや、なんだどうした畜生め。
平和な日常はどこに飛んでいっちまったのか。
どいつもこいつもキャラが濃すぎる。
……さすがの俺でもお手上げかもしれん。
天の神様よ、いるなら今すぐ降りてこい。
ワンツーパンチを二、三発噛ましてやるからさ。
「畜生め、お前ら少し黙ってろぉおッ!!?」
喜劇、純情、時々涙。
今から紡ぐは、そんな温かな恋物語。
――――――――――
こちらの作品は『第12回ネット小説大賞』に
エントリーさせていただいております。
よろしければブクマや感想や星評価などで
やんわりと応援していただけますと幸いでございます!
読者の皆様にじっくりとお楽しみいただけますよう
始めのうちは毎日3話ずつ公開いたしますっ。
それでは何卒っ!
よろしくお願い申し上げます!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-04 01:01:07
119877文字
会話率:16%
それは梅雨のぐずついた空が少しだけ機嫌を直して、雲の隙間に半月を見せてくれた日のことだった。
塾の帰り道、夜遅くに通りかかった公園で。
胸元を涙で濡らした変なOLのお姉さんに出会った。
――――――
これは恋とは呼
べないかもしれない。
けれども俺はコレを恋だと思う。
梅雨の湿り気を吹き飛ばすような。
ひと夏が始まる前の、ほんの切り抜き。
目指したのは紫陽花の花の色のような
どこかふわっとした〝淡さ〟です。
それではどうかお楽しみくださいませ。
皆様の心の声をお待ちしております。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-19 13:00:00
6889文字
会話率:25%
駅のホームでコーヒーを飲む彼と、一人の少女のお話。
最終更新:2025-02-17 00:20:36
2488文字
会話率:24%
冬の大阪、冷たい風が吹く夜。仕事帰りの俺は、疲れ果てた心を抱え、公園のベンチに座る。手には暖かい缶コーヒー。しかし、心は冷え切っていた。
会社ではパワハラ上司に罵倒され、限界寸前だった。そんな時、不意に「元気ないね」と声をかけられる。振り
向くと、そこには見知らぬ綺麗な女性がいた。彼女は自販機で買ったばかりの缶コーヒーを差し出し、静かに話を聞いてくれた。
胸の内をすべて吐き出した俺は、気づけば泣いていた。彼女は優しく微笑み、「たまには休んでもいいんじゃない?」とだけ言い、公園を去っていった。
それ以来、彼女に会うことはなかった。名前も、連絡先も知らないまま。だが、今でも公園で缶コーヒーを飲むたびに、あの夜の温もりを思い出す。
彼女は今、どこで何をしているのだろうか——。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-13 11:17:22
827文字
会話率:20%
【佐戸シリーズ】第一章 毎週月曜・木曜午前1時更新!
大きな製薬会社のあるごく普通の都市、佐戸。
ある日、佐戸から悲しみが消えた。異妖と言う化け物の出現と異能力の発現を引き換えにして。
周囲から頼られるリーダーかつカリスマ的な存在の玉置創
治郎は、仲間たちとともに異妖や異能力に関する問題を解決していく。
これは佐戸市を舞台に複数の視点で描かれる、青く儚い物語。
願いと、過ちと、責任の始まりの物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-30 01:00:00
137795文字
会話率:37%
「大丈夫ですよ。毒なんて入ってませんから」
最終更新:2025-01-21 07:10:00
6467文字
会話率:49%
月夜、手袋、缶コーヒー
キーワード:
最終更新:2025-01-15 04:43:25
253文字
会話率:20%
くたびれた社会人である主人公。寒空の下、手にした缶コーヒーから、過去のとある出来事を思い出す。
キーワード:
最終更新:2024-12-20 23:29:54
965文字
会話率:0%
朝、コンビニの前で缶コーヒーを飲むことを習慣にしている一人の男は、おじさんと出会う。
最終更新:2024-12-05 10:10:59
2273文字
会話率:18%
異世界で激闘を繰り広げた、かつての宿敵――勇者と魔王。
その二人が揃って現代日本に転生したら、何が起きる?
勇者アルヴィンは、高校生「山田歩」として転生。風紀委員長として学園の平和を守るべく日々奮闘するが、正義感が空回りし、なぜか「魔王み
たい」と恐れられている。
一方、魔王ゼルドリスは、サラリーマン「魔堂零士」として転生。ブラック企業で係長に収まるも、理不尽な上司や会社の悪習に立ち向かい、部下たちから密かに「勇者みたい」と尊敬される存在に。
正義と悪、そして立場すら逆転した二人。
現代日本の複雑なルールに戸惑いながらも、スマホや缶コーヒーに癒されたり、SNSのトラブルに巻き込まれたり、社会に「馴染めない」ながらも必死に生きる彼らの日常が、笑いと涙を誘う!
宿敵同士の奇妙な共闘が織りなす、現代社会適応コメディ!
彼らは果たして、この世界に馴染むことができるのか――?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-26 07:10:00
11139文字
会話率:41%
泣けるラブコメ!
あゆむは缶コーヒー会社の下っぱ社員だ。
同社のレナは清純派をよそおって男あさりをする百戦錬磨な女だった。同僚のマユはあゆむをオトせるかとレナを挑発した。カラオケ代を賭けてだ。レナは受けて立ってあゆむに接近する。
そんなある夜あゆむは夢を見た。小学生の女の子が夕陽に向かって泣いていた。あゆむはその子にイチゴをわけあたえた。だが女の子が誰なのかあゆむの記憶になかった。
小学校の同窓会で心理学者の森崎にその話をした。女の子はしのぶだと森崎が指摘した。
「あんたは涙目のしのぶが好きになった。けど悪ガキにからかわれてごまかそうとしのぶをいじめた。あんたの弱い心はいじめた罪の重さを背おい切れなかった。長い夏休みが明けるとしのぶは転校していた。しのぶが目の前から消えたのを幸いにあんたの無意識はしのぶの存在をなかったものとした。いなかったしのぶはいじめられないし惚れもできない。あんたは初恋を封印しちゃったのよ」と。
あゆむは封印がとけた初恋に苦しめられてしのぶがいるドイツに飛んだ。あゆむはしのぶと再会してふたりでデンマークを観光した。だが最後まで好きだと告白できなかった。
あゆむは帰国して一部始終をレナに話した。するとレナに怒鳴られた。
「しのぶさんは『結婚指輪買っちゃおうかな? どんな指輪ならわたしに似合うと思う?』って左手の甲を見せたんでしょう? スカポンタン! 『きみならどんな指輪でも似合うよ』ですって? どアホウ! それがプロポーズされた男の返事かい!」
「なんの話だよいったい? ぼくはプロポーズなんかされてないよ?」
「されたの。されました。二十四歳の女が指輪をはまってない左手の甲を見せたの! それってきみに結婚指輪を買ってほしいって謎かけじゃない! わたしの指に結婚指輪をはめてよって催促よ! もう一度ドイツに行け! 行って男らしくコクって来い!」
レナに背中を押されてあゆむは再度ドイツに向かった。今度こそしのぶに告白するために。
そのころマユはレナにこう言っていた。
「あんた敵に塩を送ったんじゃない? 賭けはもう頭にないでしょ?」
「わかってるわよ。バカなまねをしてるなって。あーあ。なんでけしかけちゃったんだろ?」
「あんた男あそびのしすぎで経験がなかっただけだわ。それ初恋よ」
「うそ?」
レナはマユの言葉に愕然とした。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-31 14:42:26
171395文字
会話率:41%
一杯のブラックコーヒー
ホットの缶コーヒーが恋しい季節になってきました。
最終更新:2024-10-29 18:15:50
2552文字
会話率:23%
元気な時も、ちょっと気分が落ち込んだ時も、嬉しい時も、悲しい時も、その気持ちをいやしてくれる存在、それが珈琲だったりします。
辛い浪人時代にたばこと一緒に飲んだ甘い缶コーヒー。
恋人と別れ際に飲んだ、冷めたブラックコーヒー。
寒い山の
てっぺんで体を温めてくれた、ホットコーヒー。
好きな人と、ゆったりとした時間を過ごしながら淹れたあのコーヒー。
毎日の中に欠かせない存在かもしれません。そんな大切な存在だけど、でもよくわからない存在だったりするのが珈琲だったりします。いつも傍らにあるその珈琲の魅力をちょっとだけ。あなたの好きな一杯を飲みながら、読んでいただけたら。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-23 16:35:14
140459文字
会話率:30%
掌編小説シリーズ「小さじ1杯の魔法」の第一弾
最終更新:2024-10-12 22:49:52
860文字
会話率:47%
「私さ、缶コーヒーって飲んだことないんだよね。」
他愛ない日常から、ふたりの時間は交差する。
未来も、過去も。そこにはあって、ここにはない。
日常から始まる、紡ぐ言の葉。
今日も、缶コーヒーは冷えている。
最終更新:2024-10-04 00:37:03
2398文字
会話率:1%
仕事、残業に疲れ、やり場のない想いを音楽に乗せる日々の中で、深夜2時、逃げるように訪れた首都高速のとあるパーキングエリア。藤宮遼は自動販売機で缶コーヒーを買い、振り返ると、愛車である黒いレヴォーグの隣に、1枠開けてクールグレーカーキのXV
が止まっていた。
藤宮が缶コーヒーの栓を開け、口をつけたその時、美しいブロンドの髪の女性、畔風音が同じようにコーヒーを買って栓を開ける。
深夜の首都高のPAで出会った、疲れきった社会人2人。
そして、ドライブと音楽という共通の趣味を共有した藤宮と風音は、バンドを組んでこの窮屈な社会から抜け出そうと誓う。
[スカーレットスカイ]外伝。グランドツアラーなロックバンド「LEVORGER」結成秘話───。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-11 11:53:34
2283文字
会話率:71%
いつも読んでいるライトノベルの主人公に憧れていた風見晴人は、ある時残念系美少女と呼ばれたボクっ娘――木下世界に主人公になってくれと懇願される。プロローグから始めよう、そう語った世界の言葉通りライトノベル顔負けの天才や超常の存在達が実は自分の
近くにも存在していたことを知る。だが、世界は何故かそれを常識的に否定していた。主人公に憧れた青年と、物語を紡ぎたい木下世界のエンディングへ向けた迷走はどこにたどり着くのか。
主人公に憧れて止まない全ての人へ送る少しだけ狂った現代ファンタジー。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-07 10:20:00
1969文字
会話率:29%
或る夜に、缶コーヒーを飲みに畑道まで出てきたおっちゃんは‥‥‥‥‥。
最終更新:2024-05-09 22:57:53
1221文字
会話率:47%
ある日の午後。とある公園のベンチで二人のサラリーマンが缶コーヒーを手に持ち、話をしていた。
「ふぅー。ま、そういうわけだからあまり落ち込むな」
「……はい。すみません」
「だからもう謝んなって。先方も許してくれたしな」
「でも、この件
は無関係なのに先輩にまで頭を下げさせてしまって……」
「ばっかやろう。お前は俺の後輩だぞ。無関係なんてあるかよ。いつでも頼れ。頭くらい何度だって下げてやるさ」
「先輩……ありがとうございます……」
「まあ、お前もいつか後輩ができたらわかるさ。さてと、もう少しサボっていくか、はははっ……ん?」
「はははっ。ん? どうしたんです?」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-17 15:00:00
1776文字
会話率:96%
「課長、お先でーす」
「あ、うん……ちょっと早いけど、まあ、お疲れ様……」
「え? 今何か言いました?」
「いや、いや全然……」
「そうですか。まあいいでしょう。あ、それでなんですけど来週、私、休みを頂きたく」
「え、ええ!? き
、きみ、先月も一週間休んだじゃないか!」
「ええ、ですがどうも新しく医者に診てもらったところ、あなたは働きすぎだと言われましてね……」
「そ、そうか、いや、うーん……」
「何ですか? お疑いになるのならお見せしましょうか?」
「ああ、いい、いい! 出さなくていい! わかったよ……でも君、再来週は頼むよ? 大事な取引があるんだ。君に休まれてしまうと困るんだ……」
そんな言い方すると、それがまたプレッシャーになって良くないですよ。と、おれは言おうとしたが、そうなると今度は課長の奴が参ってしまう。課長もそれが分かっているからせめて少しでもやり返してやろうとそういう魂胆なのだろう。額に汗を浮かべながらもニヤッと笑みを浮かべているからわかる。
虚勢も虚勢だが、ここは一つ、顔を立ててやることにし、おれはわかりましたと素直に答え、会釈し会社を出た。
コンビニに立ち寄り、水と缶コーヒー、それにオニギリ一つを手にレジの前へ。が、店員は椅子に座ったまま立ち上がろうとしない。
「すみません」
「……っす」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-16 11:00:00
3473文字
会話率:48%
同じ時間、同じ場所に毎日缶コーヒーを買いに来る彼女。彼女のことが気になるが僕には何も出来ない。だって僕は...
最終更新:2024-02-14 07:04:26
1890文字
会話率:37%
交通事故に合い、その後遺症で自分以外の人間の頭部が人間以外の生物に見えるようになってしまった「私」。自分以外人間じゃないという恐怖と気持ち悪さがこれから一生続く可能性があることに絶望し、どんどん追い込まれていく。衰弱していく「私」を見かねて
、主治医が中庭に行くことを提案してきた。そこで、雀の頭部をしたヒトに出会うことで、「私」は段々周囲に心を開いていくこととなる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-20 22:00:00
3981文字
会話率:33%