「悪いが、僕は君のことを愛していないんだ」
結婚式の夜、二人きりの中。
私の夫となった人。アスタリア帝国第一皇子ルイス・ド・アスタリアはそう私に言い放った。
(まぁ…当然でしょうね。)
別に、その言葉に私が驚くことは無かった。
私たちの結婚はお互いを愛し、結ばれたものではない。
親同士が決めた政略結婚の関係なうえに、私は小国の第二王女だ。私は彼にとって邪魔な存在でしかない。
だから愛していないと言われても、そりゃそうよね。としか思わない。
彼は、皇后の直々の息子ではなく側室の息子。継承争いで皇后から命を狙われている身。
皇后からの命令で、十日後には戦地へと送られる。生きて帰ってこれるかどうかも分からない。
そんな男に愛されても、迷惑な話よ。
戦地へと向かった夫を想い、涙を流すわけでもなく。
私は可哀想な皇子妃として、中々に皇宮暮らしを楽しませていただいていた。
そんなある日、メイドが夫に手紙を出せと言い出してきた。
彼に手紙を送ったところで、私を愛していない夫はきっとこの手紙を読むことは無いだろう。
そう思い、普段の不満の手紙、悪意を込めて手紙に書きだしてみた。
それがまさか、彼から手紙が返ってくるなんて・・・
☆
短編版より、一部加筆があります。
題名に♡がついているものが加筆されている部分です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-01 20:43:39
106902文字
会話率:38%
「悪いが、僕は君のことを愛していないんだ」
結婚式の夜、二人きりの中。
私の夫となった人。アスタリア帝国第一皇子ルイス・ド・アスタリアはそう私に言い放った。
(まぁ…当然でしょうね。)
別に、その言葉に私が驚くことは無かった。
私たちの結婚は、お互いを愛し、結ばれたものではない。
親同士が決めた政略結婚の関係。
だから愛していないと言われても、そりゃそうよね。としか思わない。
彼は、皇后の直々の息子ではなく側室の息子。
継承争いで皇后から命を狙われている身。
皇后からの命令で、結婚式から十日後には皇后の命令で戦地へと送られる。生きて帰ってこれるかどうかも分からない。
そんな男に愛されても、迷惑な話よ。
戦地へと向かった夫を想い、涙を流すわけでもなく。
私は可哀想な皇子妃として、中々に皇宮暮らしを楽しませていただいていた。
そんなある日、メイドの一人が夫に手紙を出せと言い出してきた。
不満はいくつもあったが、一応は皇子妃として良い暮らしをさせてもらっている身。
きっと私を愛していない夫はこの手紙を読むことは無いだろう。
そう思い、普段の不満の手紙、煽りの手紙に書きだしてみた。
皇后からの嫌がらせ、無関心な皇帝陛下、変に付きまとってくる第二皇子。
それがまさか、彼から手紙が返ってくるなんて…!!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-03 02:06:17
22603文字
会話率:30%
私はもう、貴方の為には生きられませんーー
幼くして政略結婚してから十年。年下で病弱だった夫のジュリアス皇子の看病をしながら妃として身を粉にして働き続け尽くしてきた。
だが快気したジュリアスから告げられたのは離縁だった。更に別の女性と結婚
すると宣言される。だがその直後「これからもずっと一緒だよ!」そう言って彼は無邪気に笑った。どうやら浮気相手と三人で暮らすつもりみたいだ。その瞬間、エヴェリーナの我慢は限界に達する。
誰も守ってくれないなら、自分で自分を守るしかない。エヴェリーナは全てを捨て国を出た。
(無邪気に笑う貴方が世界で一番嫌いだったーー)
*この作品は、アルファポリスとエブリスタにも掲載しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-01 19:30:00
65047文字
会話率:38%
顔立ちも体型も髪色も目の色も、ついでに頭脳も”可もなく不可もなし”な王女に転生したらしい主人公が、水面下で敵対している帝国へ嫁がされるも茶番劇によってなんだかんだ生き延び、ヒロインや引きこもり皇女を愛でながら大暴走した後のお話です。主人公は
、皇子妃です。※やっと主人公の恋愛要素が出てきます…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-21 12:10:20
7337文字
会話率:44%
顔立ちも体型も髪色も目の色も、ついでに頭脳も”可もなく不可もなし”な王女に転生したらしい主人公が、水面下で敵対している帝国へ嫁がされるも茶番劇によってなんだかんだ生き延び、ヒロインや引きこもり皇女を愛でながら大暴走するお話です。主人公は、暗
躍したい系の脳内おしゃべりモンスターな演技派皇子妃です。※今回も恋愛要素激薄です…次回こそは…!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-15 20:02:04
7039文字
会話率:42%
西の大陸(アウローラ)の中部域から西部域にかけて広大な領土を持ち、
海の神と花の女神の加護を持つラゲストゥーエ帝国。
第一皇子ヴィリバルト・フリードリヒは幼いながらも大国に生まれた責務と重圧を感じつつも、いつものように第一皇子付宮務
官兼教育係のビスマルク男爵を撒き、庭園を散策していた。
お披露目の準備で庭園の手入れを行う園丁と幼い女の子の二人と出会う。
フリードリヒは兄と間違われたままある花を見たくてローミィの手を取り、神殿に向かう。フリードリヒは意図せず、自分の将来を左右しかねない“皇子妃選定の儀式“にローミィを関わらせてしまい、神殿に留めることになった。その年に開催されていたお披露目の舞踏会を空いていた観覧の間から二人で覗く――。
舞踏会も酣のころ、二人の迎えが来る。ローミィの父親が睡魔の友となりかけていた娘を抱えて、立ち去った。フリードリヒも探していた数人の護衛官に見つかり、こってりと絞られた。
第一皇子フリードリヒと園丁の娘であるローミィ、二人の身分差は天と地ほど遠いもので、今後は交わることはないはずだった。
数年後、ラゲストゥーエ帝国の五大公爵家として名を連ねるローゼンシュタイン公爵家にローゼマリー・アーデルハイト、が生まれる。アーディという愛称を持つ可愛らしい娘。
第一皇子のフリードリヒはローゼンシュタイン公爵の生まれたばかりの孫娘にとある儀式で使われた白い花を誕生祝いとして公爵に贈る。
数百年前に交わされ、反故となった誓約がもたらす災い。歪められた運命は歯車を止めた。
異なる身分を持つ三人が結婚を司る女神に導かれ、出会う。
運命の歯車がゆっくりと動き出し、回り始めた――――。
*R15は保険です。
**この作品は別名義で読書メーターのコミュニティにも掲載しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-09 00:23:26
270173文字
会話率:54%
煌煉国の四大貴族の1つ徐家の長女 花琳は皇子妃になるべく蝶よ花よと育てられてきたが商人に一目惚れ。
この人といられるなら身分なんていらない!
当の本人がそう思ったとしても、周りは首を縦に振らない。
運命に弄ばれる花琳の行先とは
絶賛毎日投
稿中
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-30 08:00:00
44820文字
会話率:24%
「真ん中に具が入っているので、大きくガブッといくと具まで届きますよ!」
「ガブッと?」
「ガブッと!」
五年前。ディマガバリ大陸の北西に位置するアルパランの新人兵ディリオルは、美食の国メルトーナから訪れた年下のミオンミシュリーことミミから
【から揚げおにぎり】を貰い恋に落ちた。
将来有名な料理人になったら、また料理を食べさせてもらう約束をしてから月日は流れ、ディリオルは初恋を拗らせた。
そんなある日。アルパランの皇子妃の為に期間限定でメルトーナより料理人が派遣されることになり、ディリオルの所属する隊は、料理人であり皇子妃の従姉妹でもある彼女の護衛を命じられる。
そこで出会った料理人は、ディリオルが初恋を拗らせた相手ミミだった。
喜びも束の間。皇子妃の従姉妹で、メルトーナのお姫様、更には美食の国の女神の孫娘である彼女は、ディリオルに取っては雲の上の存在。
拗らせた初恋も遂に果てる時かと思いきや、ミミは昔と変わらずにディリオルを覚えていてくれて……
小隊の副隊長×伝説の女神の孫娘かつ美食の国の宮廷料理人の身分差恋愛ファンタジーです。
アイリス大賞に応募中です。よろしくお願い致します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-01-06 01:00:00
8161文字
会話率:41%
奏でる音楽が、魔法となる。
生まれ持った魔力は大きいのに、自分に合う楽器が見つからず、落ちこぼれていた少女セレナ。
彼女が待ち望んだ楽器は、厄介な案件と一緒に現れた。
大国の皇子妃なんて望んでいない。神様は残酷だと嘆くセレナは知ってしまう。
過去も現在も未来も、すべては世界樹の意思によって決められている事を。同時に、自分が世界樹の意思に干渉する力を持った存在である事も。
セレナは未来を変える決断をし、そうして異界である「チキュウ」の知識を手に入れる。
これは、運命を変えるために少々偏った異界の知識を使って色々と奮闘する少女と巻き込まれる婚約者の物語である。
「ちょっと待ってセレナ、どうして僕が猫耳つけた他国の皇子を描かなきゃいけないの!? バレたら外交問題だよ!?」
「大丈夫です。私を信じて筆を進めてくださいませお義兄さま! 私とお義兄さまの未来の為です!」
「何が!?」
(※転生モノではありません。R15は保険です)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-10-22 14:08:13
14730文字
会話率:22%
魔法の進んだ国から、魔法が使われない国へ、まるで物のように送られてしまった元姫、現第二皇子妃カトレア。待遇はあまり良くなくても、彼女は悲しむことはなかった。なぜなら…。
自分より3つ下の旦那様と共に過ごす、砂糖が吐ける甘いある冬の日の話。
最終更新:2017-01-01 21:31:31
4595文字
会話率:73%