貴族のみに門戸を開かれた王国きっての学園は、貧乏貴族の俺にとって居心地のいい場所ではなかった。
令息令嬢の社交場。
顔と身分のいい結婚相手を見つけるための場所というのが暗黙の了解とされており、勉強をしに来た俺は肩身が狭い。
それでも通
い続けているのは、端的に言えば金のためだ。
王国一の学園卒業という箔を付けて、よりよい仕事に就く。
家族を支えるため、強いては妹に望まない結婚をさせないため、俺には嫌でも学園に通う理由があった。
ただ、どれだけ強い決意があっても、時には1人になりたくなる。
静かな場所を求めて広大な学園の敷地を歩いていたら、薔薇の庭園に辿り着く。
そこで銀髪碧眼の美しい令嬢と出会い、予想もしなかった提案をされる。
「それなら、私と“偽装婚約”をしないかい?」
互いの利益のため偽装婚約を受け入れたが、彼女が学園唯一の公爵令嬢であるユーリアナ・アルローズと知ったのは後になってからだ。
しかも、ユーリアナは偽装婚約という関係を思いの外楽しみ始めて――
「ふふ、君は私の旦那様なのだから、もっと甘えてもいいんだよ?」
偽装婚約、だよな……?
※この作品は『カクヨム』『小説家になろう』に掲載しております※折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-21 08:10:00
18947文字
会話率:41%
高校入学初日、突然俺の前に号泣しながら現れた美少女。彼女は未来から来た俺の親友らしい。
どうやら、俺は高校卒業と同時に好きな娘にフラれ、自暴自棄になった挙句トラックに轢かれるという見事なバッドエンドを迎えるらしい……が、そんな俺に対して彼
女は言った。
「今度こそ、私が幸せにしてあげるからっ!」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-20 07:30:00
34067文字
会話率:49%
恋人からの言葉は、いつの間にか凶器になっていた。
誰よりも優しかったはずの彼女は、いつから俺を支配するようになったのだろう。
ある日。作成中だった文化祭のポスターを破られた瞬間、俺の中の何かが音を立てて崩れた。
逃げるように飛び出した先
で再会したのは、幼い頃に離れ離れになった幼馴染・詩音だった。
「ウチ、来る?」
――たった一言。それだけで救われた気がした。
これはモラハラ彼女に心を削られた高校生が、懐かしい優しさに再び触れていく物語だ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-09 18:10:00
37074文字
会話率:45%
『この世に未練の無い方大募集!!』。わずかな幸せと生きて来た俺の人生はリストラに合い全てを失った。怪しげな広告を見てフラリと入ってしまった事務所から、なんと鳥に転生!?でも実は鳥に転生した訳ではなく、俺の正体は…。色々な人と出逢いながら色々
な人生を歩んでいくハイファンタジーです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-28 14:04:08
14216文字
会話率:25%
とある夏の日、プールに来た俺が直面した修羅場(?)とは
最終更新:2024-12-25 12:06:44
1000文字
会話率:73%
ゲームで好きなキャラがこの世界にやって来て、一緒に住むことになった。
俺にはゲームで好きなキャラがいた。
その子は中川鈴音と言って、あるゲームのヒロインの一人だった。
そんなある日、俺のクラスに転校生がやって来る。
その子の名は
、中川鈴音……
どうやら、俺の好きなキャラと名前が一緒らしい、それどころか雰囲気もなんか似ている気がした。
そして、学校が終わり、バイト帰りの道にて、夜の道の隅っこにいるある一人の女の子がいた。
俺は横を通り過ぎようとしたが、その女の子に話しかけられる。
「ねぇ、今日泊めてくんない?」
「……は?」
俺は彼女をここに置いて行くわけもいかず、彼女を家に招いた。
すると、彼女から信じられない事実が明かされる。
「私……別の世界から来たの……」
そう、俺の目の前にあるこの子は、俺の好きなゲームのキャラの中川さんだったのだ……
こうして……
俺とゲームの世界から来た俺の好きなゲームの彼女との夢のような同棲生活が始まることとなった。
カクヨム様でも連載中です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-05 19:14:49
425607文字
会話率:54%
高校一年生の夜雲龍彦(やくもたつひこ)は孤独を極めていた。
第一志望の高校に落ち、滑り止めの高校に入学した夜雲は自暴自棄になり、自尊心を守るために周囲を見くだすという行動に出てしまう。
その結果、周囲に馴染めず、友だちも恋人もできず、リ
ア充を目にしては、血の涙を流すようなさえない日々を送っていた。
そんなある日、学校で夜雲に事件が起きる。
その事件をきっかけに、心の底からすべてが嫌になった夜雲は、愚かにも願ってしまう……「異世界に行きたい!」と……。
別サイトにも投稿してます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-30 22:09:46
160407文字
会話率:28%
初詣に来た俺、そこですれ違った人が人間ではなくて..?
最終更新:2024-11-22 00:11:45
1649文字
会話率:50%
突然異世界に来た俺、なぜかクラスの人はいない。その中で''ボッチ"として生きて行くことを決めた。
最終更新:2024-11-16 05:15:23
690文字
会話率:43%
異世界に来た俺!オタクの頂点に登ったかと思ったけど既に異世界には何人もの転生者がいるらしい…
不遇すぎた主人公が繰り広げる異世界ファンタジー。みんな!読もう!
最終更新:2024-11-14 19:35:31
2688文字
会話率:37%
オフ会に来た俺、星月真裕(ほしづきまひろ)は目の前に現れたネッ友の姿に驚きを隠せなかった。
どこからどう見ても地雷系の服装、銀髪青目に二本の角、そして何と言っても超絶美少女だったからである。
現在日本は異世界から来た魔王によって統
治されていた。その魔王様が俺のネッ友ってどういうこと⁉️ しかも好感度高すぎじゃね……?
※カクヨムにも掲載しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-27 22:10:00
103703文字
会話率:55%
「よし!今日から俺は冒険者だ!!」
平凡な人生を送って来た俺、ハヤト・クレプスキュールは冒険者をしていた今は亡き父親に憧れ、18歳にして冒険者になった。
確かに俺は何か秀でた才能がある訳でも無ければ、身体能力が特別高い訳でも無い。
ただ、
誰かと共にモンスターを倒し、みんなの笑顔を守りたかった。高望みはしない、人並みに冒険者ライフを送られればーーー
しかし、世界はそれを許さなかった。
「なんだ?この本?」
俺はこれから使って行く武器を購入する為訪れた武器屋の中で【デスティニーレコード】という名前の本を発見する。それはなんと、『未来に起きる出来事が記された物』だったのだ。
いや、めちゃくちゃやばくねぇか?これ。だって未来に起こる事が分かるんだぜ?チートだろ。
しかし、望んでいた未来とは程遠い数々の惨劇が記され、起きていく日々。
「そんな......なんで俺たちがこんな......ッ」
それが予め決まっていたかの様に、冷酷に突きつけられて行く現実。こんなはずでは無かった。
ーーそんな時、俺はあるひとりの少女と出会う。
「もし、過去に飛べるとしたらーーハヤト、お前はどうする?」
「......ッ!?そんなの...決まってるだろ。」
これは普通を望んだ俺の、普通とは程遠い惨劇に立ち向かう物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-15 20:08:47
178017文字
会話率:49%
「最弱の四天王」として嘲笑され、日々仲間たちからの面倒事を押し付けられる中、アストラは自分の人生に疑問を感じていた。そんな彼はある日、突然現代日本に転移してしまう。偶然知り合ったおじいさんの助けもあり、彼は新しい仕事を手に入れ、日本での生活
を充実させていた。魔王軍にいた頃とは比べ物にならないほどの安息した日常。魔王軍のようなブラックな働き方を要求されることもなく、彼はすっかり日本での生活に馴染んでいた。
しかし、ある日彼は、日本にも元いた世界のようなダンジョンが現れていることを知る。彼は、日本での平穏な日々を失わないために、元の世界では役に立たないスキルと馬鹿にされていた【迷宮喰らい】のスキルを駆使しダンジョンを駆逐していく。
一方、アストラを失った魔王軍は、実は彼がいたからこそ日々の業務が円滑に回っていたことを知る。特にダンジョンにおける彼の活躍は目覚ましく、アストラがいなくなったことで放置したダンジョンが暴走し、壊滅的な被害を被っており残った四天王も魔王からの怒りを買っていた。
かつて所属していた魔王軍がアストラがいなくなったことで衰退していく中、アストラは日本での新しい生活を守るために全力を尽くしダンジョンを喰らい続けた結果、最強のダンジョンスレイヤーとしての地位を築いていくことになるのだった――
※カクヨムでも連載中(一部内容に違いあり)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-12 22:01:33
81996文字
会話率:45%
オンラインゲームを無料でやりこんでいた異世界に来た俺。
面倒くさがりだが、やる時はとことんやる。特に倹約。
忍者として依頼を受けながら、いかにコストを下げてどこまでレベリングできるのか。
後のことは主人公に任せます。異世界で頑張れ!
最終更新:2024-07-19 02:34:22
41310文字
会話率:38%
高校2年の夏休みが終わり9月1日に勇者召喚によって“帝都ノワール”に召喚されたが俺は勇者ではなく“錬金術師”だった。錬金術師は名前の通り“物を生み出したり”“力を付与”したりする職業だった。
当然、帝都は勇者でない俺を城に置いている意味無く
、その場で“好き勝手に生きてくれ”と言われてしまい、1人で何も知らない異世界で生きることとなった。
そこから時は経ち、この世界に来て30年が経っており47歳になっていた。これまで30年間は本当に色々な出来事があった。辛いこと、楽しいこと、悲しいこと、怖いことをたくさん経験したがどうにかやってこれた。
そんな30年間をへて俺も今は、帝都で一番と言われる産系ギルド“アトゥム”を作り、そこでギルドマスターをやっている。
だが、俺が長い時間を掛けて積み上げてきた物は、ある日、唐突に崩壊するのであった。それは、召喚された本物の勇者の手によって魔王が倒されてしまい、役目を全うした勇者達は元の世界へと帰還したのであった。
当然、勇者ではない俺も勇者召喚によってこの世界に来ているので、俺の意思とは関係なく日本へと強制送還されてしまった。
俺が積み上げてきた30年間の努力が一瞬で無くなり俺は絶望したが、何と日本に戻って来ても錬金術が使えるままだったし、世界には魔物が溢れていて世界が世紀末状態になっていた。
俺はこんな世界を見て日本にも“アトゥム”を作り全て取り戻すことを決めた。
「召喚手違いで異世界へと来た俺は“錬金術”を極めました。そして急に日本に送還されると魔物が世界に溢れていて世界が崩壊していたので、俺が、この世界を救い作り変える。」
国造り、バトル、スローライフが始まりますッ!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-07 20:00:00
141562文字
会話率:34%
※この作品の更新頻度は週に一回、約一万字程度しかない癖に、物語のテンポが亀の歩みレベル。お気をつけ下さい。
学生時代では勝ち組、しかし社会進出に失敗した「元天才」ニートが、気づくと異世界で「深窓の令嬢」になっていた。
「え、俺だけ魔法が
使えない?まあいいか」
動物のパーツを持つ様々な人間が暮らす魔法あり近未来異世界で、彼は「考古学部」を拠点にし、多くのおもちゃ...仲間を得て、女の子ライフを楽しむ事になった。
だが、この世界が大きな分け目を迎えている事に、彼はまだ気づいていない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-01 07:30:00
1089466文字
会話率:43%
ここは、本編で語らない話の短編集合。不定期更新なので、おそらく本編が全部終わっても連載するでしょうから、本編より期待しないで待ってください。
最終更新:2019-06-29 21:20:17
48251文字
会話率:37%
異世界に行った
女の子になった
記憶を無くした
記憶を無くした所為で、自分の性別も忘れた
自分を女の子だと思い込んだ彼は、メイド達に囲まれて、お嬢様として生活を始めました
それで終わりなら、それでもいいんだが...
彼は誘拐された...
...これは、物語の始まる前の、ちょっとしたお話...折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-09-23 01:50:59
131482文字
会話率:35%
村は焼かれ、町に押し込められた人類は悪魔に使役され虐げられていた。
そんな世界に転移してきた主人公ケントは、やってきたばかりの頃に親切にしてくれた人達を助けるために
戦う事を決意した。そして多数の仲間たちのおかげで悪魔の軍勢を打ち破り、つ
いに魔王を倒すことができた。
類の解放者として魔王を征した王「覇王」と呼ばれることになり平和な国を建国する事が出来た。
月日は流れ仲間達が自分を置いて先に旅立ってしまい、ケントもベッドの上で最期を迎えた。
と思っていたら、未来の同じ世界に転生し二度目の人生を送ることになった。
今度は田舎の帰属に生まれ今度は平和に過ごそうと思っていたら、この時代には魔王が復活しており。
人類はまたしても悪魔共の脅威にさらされていた。
ケントは今の仲間達と、そして前世の妻含め転生した仲間たちと共にもう一度魔王を討伐し。
二度目の覇王となることを決意した。
カクヨム様と同時投稿しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-14 20:00:00
60372文字
会話率:39%
「なあなあ、これからみんなでカラオケでも行こーぜ」
「「「いいねー!」」」
とある放課後。
今日も陽キャの坪井が、同じく陽キャの連中をカラオケに誘っている。
まったく、なんで陽キャはこんなにカラオケが好きなのだろうか?
「ねえ、音
霧さんも一緒に行こーよ」
――!
坪井が音霧さんのことも誘いやがった。
だが――。
「ごめんなさい、私これから、用事あるから」
「――! そ、そっか」
フッ、ほらな。
やっぱり断られた。
音霧さんは男女ともに魅了する、絶世の美貌を誇っていながらも、誰に対しても常に冷たい態度しか取らないことから、『氷の女王』と呼ばれている孤高の存在。
お前みたいなチャラい男の誘いになんて、乗るわけがないだろう。
さて、と、こうしちゃいられない。
俺も今日は、大事な用事があるんだ。
鞄を手にした俺は、鼻歌交じりに教室を後にした。
「よし」
自転車でわざわざ隣町までやって来た俺は、とあるファンシーな店の前で自転車を停めた。
この店こそが、俺の目的地である、猫耳メイド喫茶の『ニャッポリート』。
俺はニャッポリートの常連なのである。
今日から新しくバイトで入ったという、新人猫耳メイドのプリンちゃんを指名した俺は、どんな娘が来るかワクワクしながら待つ。
すると――。
「ニャッポリート! ご指名ありがとうございますにゃ! 新人メイドの、プリンですにゃ~。にゃにゃにゃにゃ~ん! ………………あ」
「――!!!」
席に現れたプリンちゃんを見て、俺は思わず絶句した。
何とそれは――氷の女王こと、音霧さんその人だったのである――!
なにィイイイイイイ!?!?!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-17 21:02:15
7843文字
会話率:42%
『なるべく早くお願いします』が口癖の鳴早さんは、俺の二つ下の後輩だが、俺よりも仕事が出来るスーパーウーマンだ。
どんな仕事もテキパキ捌き、納期に遅れたことはただの一度もない。
それどころか、三ヶ月はかかると見積もっていた仕事を、一ヶ月で終わ
らせてしまったことさえある。
――そんな鳴早さんの唯一の欠点は、病的なほど『せっかち』なこと。
鳴早さんはとにかく待てない人なのだ。
ある日、とあることがキッカケで鳴早さんと二人で焼肉屋に来た俺だが、そこで鳴早さんからとんでもない要求をされ……!?
※コラボ作品です。
【原案】しいたけ
【文】間咲正樹折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-06 21:09:45
4239文字
会話率:62%
子供の頃の「いつか○○と結婚する」といった約束は、得てして守られないものである。大抵の場合、そういうものは幻想であり、いつの間にか別に好きな人ができるというのが普通であるだろう。無論、例外はあるのかもしれないが、少なくともそれが自分に適用さ
れないことだけはわかっている。
引っ越しによって別れる際、俺は幼馴染である由佳とそんな約束をした。
だが、それから彼女とは一言も話していない。連絡先すら知らなかったため、その約束は決して果たすことができない約束になったのだ。
そんな由佳と再会したのは、俺が高校に進学した時だった。
色々とあってかつて暮らした町に帰って来た俺は、入学式で彼女の姿を認識したのだ。
しかし、由佳は俺が知っていた頃とは大きく変わっていた。年月を経て成長することは当然のことではあるのだが、ピンク色の髪や着崩すされた制服は、彼女が俺とは違う世界の住人になったことを表していた。
だから、俺は彼女に近づかなかった。
今更再会して、いいことはない。そう思っていたからである。
それから一年が経った頃、俺は由佳と同じクラスになった。
その際、由佳は驚くべき反応をしてきた。
「ろーくん?」
「……」
「ろーくんだよね?」
そうやって俺との再会を喜ぶ由佳は、昔とちっとも変わっていなかった。
見た目は派手になったが、彼女はあの時の由佳のままだったのである。
だが、俺の方はあの頃とは大きく変わっていた。外見ではなく中身が、すっかりと捻くれてしまったのだ。
こんな俺と仲良くしても、いいことなんてない。
そう思った俺は、由佳を拒絶するのだった。
しかし、由佳はそんな俺に対してぐいぐい迫ってくる。
彼女の中では、俺はあの頃の俺と変わらないらしい。
※この作品は「カクヨム」にも掲載しています。
※以前短編で投稿した作品の連載版となります。第1話から第9話までは短編版と同じ内容ですので、短編版を読んでくださった方は第9.5話からお楽しみください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-31 20:00:00
457062文字
会話率:55%
子供の頃の「いつか○○と結婚する」といった約束は、得てして守られないものである。大抵の場合、そういうものは幻想であり、いつの間にか別に好きな人ができるというのが普通であるだろう。無論、例外はあるのかもしれないが、少なくともそれが自分に適用さ
れないことだけはわかっている。
引っ越しによって別れる際、俺は幼馴染である由佳とそんな約束をした。
だが、それから彼女とは一言も話していない。連絡先すら知らなかったため、その約束は決して果たすことができない約束になったのだ。
そんな由佳と再会したのは、俺が高校に進学した時だった。
色々とあってかつて暮らした町に帰って来た俺は、入学式で彼女の姿を認識したのだ。
しかし、由佳は俺が知っていた頃とは大きく変わっていた。年月を経て成長することは当然のことではあるのだが、ピンク色の髪や着崩すされた制服は、彼女が俺とは違う世界の住人になったことを表していた。
だから、俺は彼女に近づかなかった。
今更再会して、いいことはない。そう思っていたからである。
それから一年が経った頃、俺は由佳と同じクラスになった。
その際、由佳は驚くべき反応をしてきた。
「ろーくん?」
「……」
「ろーくんだよね?」
そうやって俺との再会を喜ぶ由佳は、昔とちっとも変わっていなかった。
見た目は派手になったが、彼女はあの時の由佳のままだったのである。
だが、俺の方はあの頃とは大きく変わっていた。外見ではなく中身が、すっかりと捻くれてしまったのだ。
こんな俺と仲良くしても、いいことなんてない。
そう思った俺は、由佳を拒絶するのだった。
しかし、由佳はそんな俺に対してぐいぐい迫ってくる。
彼女の中では、俺はあの頃の俺と変わらないらしい。
※この作品は「カクヨム」にも掲載しています。
※途中まで書いた作品の供養です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-06 20:12:07
26948文字
会話率:50%
たぶん、五体不満足で生まれて来た俺が無双する話です。
知らんけど。
最終更新:2024-02-24 23:52:07
1228文字
会話率:9%