最初は、自分こそが影から世界を救う主人公であり、英雄だと信じていた。
だが残念ながら、今の俺にはもう何もできない――俺はすでに存在していないのだから。
記憶を失ったと思い込んでいたあの日から、俺は自分の超能力について深く追求しなかった
。
本当は、ずっと目の前にあった“鍵”に気づこうともしなかった。
ただの記憶喪失による偶然の力。あるいは、百万に一人の特別な存在。
そんな都合のいい解釈に甘えていた。
だが、俺は強制的に、最悪の形で知らされることになる――自分が“人間ですらなかった”という事実を。
それでも俺は、世界を救おうとした。
差し迫る危機を止めようと、何度も手を伸ばした。
だけど、どれだけ善意で行動しても、結果としては、大切な人々を苦しめるだけだった。
「おい、何をしている? なぜ俺の歩もうとした道を君まで選んだ?
待っているのは、苦しみだけだぞ……。俺が、あんなにも君を傷つけたのに……」
それでも君は、止まらなかった。
あれほど泣いて両親を求めていた君が……今ではもう、かつての面影すらない。
俺の無知さが、君を“悪魔”へと変えてしまった。
この世界には無関係な戦いに、君を巻き込んでしまったことを、後悔してもしきれない。
「……え? 誰? 君は誰だ? なぜ人間に対する共感がない?
まるで、かつて自分も人間だったことすら忘れているようだ。怖いよ、君……」
君は今や、この世界で最強の存在となった。
君の名前を口にするだけで、人々は震え、異世界の精霊や魔物でさえも恐れている。
その力に飲まれるつもりか? もしそうなら、教えてくれ。
――君がこの世界を救おうとした、その意味は?
それは本当に、自分の意思だったのか? あるいは、ただの自己満足だったのか?
無敵、獰猛、理不尽、そして冷酷。
もし俺がまだ生きていたら……君のその性格を止められたかもしれない。
けれど、俺はもういない。何もできなかった。
結局、俺がこの世界に残したのは、
計り知れない危機をもたらす存在――君という“災厄”だった。
そうだ、これは俺の物語ではない。
俺はただの“始まり”に過ぎなかった。
この世界を破滅へと導く、物語の出発点でしかなかったんだ――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-01 12:09:20
12059文字
会話率:16%
都市伝説「牛の首」、この世でもっとも恐ろしい怪談、だけど誰もその内容を知らない。その真実を知っているという投書を受け取った、とある大学の「都市伝説研究サークル」。怪談の元になった石碑があるが、碑文を読んだら年内に死ぬらしい。
最後まで読むか
読まないか、どうか自己責任で決めてください。よろしくお願いします。
モデルにさせていただいた神様たち、どうかお許しください。
もし本当に非業の死を遂げておられたら、安らかにお眠りください。
*この作品は、家紋武範さまが主催された「牛の首企画」時に書かせていただいた詩を、碑文として再出しています。家紋様、執筆の機会をくださり、また今回、話を膨らませることにご快諾いただきありがとうございます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-23 02:00:00
23342文字
会話率:35%
龍宮隼人は平凡な社会人だった。だがある日強盗から人を助けるが逆上した強盗から、周りにいた人間に危害を加えようするのをその身を挺し止めるが、持っていたその凶器が胸に刺さりその傷が原因による失血死により、帰らぬ人となる。
だが再び目覚めたときに
はなぜか赤ん坊になっており、、
これは異世界に転生し、ひょんなことから父親が前世の日本の神話に登場する神であることを知る。そしてある時死んだ父親が勝手に決めた嫁‐龍神‐が現れ、契約‐婚約―して。世界最強と呼ばれる龍の少女と契共に、学園で、旅で、様々な人に出会った少女たち絆を結び、そしていつの間にかハーレムを作ってしまう、男の最強と語られる存在になる物語。ハーレムを作り異世界で成り上がれ!。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-14 00:00:00
527865文字
会話率:53%
日本の神話「因幡の白兎」のパロディーでコメディーです。
登場人(?)物
・白兎神(はくとしん)本編の主人公。ウサギの美少女にして、神。バニーガールじゃありません。
・ワニザメ 原作ではウサギの皮を剥ぐ役どころですが、本編では白兎神の舎弟。
たくさんいます。
・オオナムジ すれてない美少年。神の兄弟の末弟でお人好し。後のオオクニヌシノミコト。
・八上比売(やがみひめ) 因幡の国きっての美少女にして美少年好き。今回の案件の黒幕。
・八十神(やそかみ) オオナムジの兄たち。たくさんいます。オオナムジに荷物を持たせ、八上比売に告りに行く。底意地悪し。
ありま氷炎様主催の「春節企画2023」参加作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-22 00:00:00
2788文字
会話率:90%
神話の八俣遠呂智は、生命力、再生力、共にズバ抜けており、完全に倒しきれずにいた。
スサノオによって、八の首を落とされても、尚暴れ回るオロチは、身体も解体され、心臓だけになっても鼓動が止まらず。
元に戻ろうとする、再生力に恐怖した人々は、
力強い若者を選びだし、八つの頭を離して封印する事を決意する。
8人の若者は、決死の覚悟で、当時未開拓の蝦夷地や海洋の島等……日本の各地にオロチの頭を封印した。
それから、数千年━━━━
龍神となった瑞樹千尋は、亡くなった母親にオロチの心臓を託される。
果たして、オロチの心臓を護り切れるか……
これは、神話に抗う、人と龍のお話である。
※注意! これは『龍神の花嫁修業』のセイルート後のお話になる為、ネタバレも含まれます。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-21 02:46:50
1710904文字
会話率:50%
pixivやハメールンなどにも掲載する、重複作品です。
日本の神話や民話、古典文学を題材にした物語を書いてゆきます。
最終更新:2022-01-24 12:19:33
2906文字
会話率:17%
長年飯のタネにしてきた日本史を神話の世界のあたりから、かなり手前勝手に誤訳していこうと思います。
この作品はグーブログ、カクヨム、エプリスタにも掲載しています。
最終更新:2021-09-14 14:46:36
94907文字
会話率:33%
この世界は実は仮想世界であり、その仮想現実の始まりはなんであるか?
そう考えた事はありませんか?
それを考えるというか、何となく思っていると、答えは神話にあると感じました。
日本の神話【古事記】の序章、天地開闢を元に描く、近未来学園フ
ァンタジー。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-03 21:32:05
210772文字
会話率:40%
神崎るりは公園管理の仕事に就いている26歳。
年頃の女性なのに恋にも結婚にも興味を示さず、シルバー人材派遣の老人たちと公園の整備に励んでいる。
そんな五月のある日、松の立ち枯れの対策に派遣されてきた樹木医の青年と出会い、彼女の運命が動き始め
る。
血に潜む能力に翻弄される彼女は、呪いにも似た怨霊の執着から、果たして解放される日が来るのだろうか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-17 22:28:59
163967文字
会話率:31%
日本の神話の名前をもった高校生が、アマの岩戸をあけると・・・・冒険小説。
最終更新:2019-05-30 17:11:13
13573文字
会話率:31%
会社帰りの途中で小さな女の子が目の前に立っていた。
まるで迷子とも思える状況に社会人である『国島 駿』は声をかけた。
しかし少女は迷子ではなく『観光』と言い、『この日の国を案内せよ』と命じた。
一体どこから来たのかと思ったら、予想を
遥かに超えた答え。その少女は日本の神話における『天照大神』だった。
たった一日だけ観光案内をすることになった駿と、神としての仕事を一日だけ休み観光する少女(天照大神)の『ヒルメ』の、他愛もない平凡な一日だけを畫いた物語です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-05-19 07:26:31
6693文字
会話率:65%
日本の神話歴史を扱う上でこの二人が遺伝子が絡むと、とてもやっかいな集団なのでそれについて言及しています。
キーワード:
最終更新:2018-07-01 19:47:00
3507文字
会話率:0%
日本の神話である古事記。
これを実際に読もうとすると正直たるい。
大体、死体から子供が生まれるとか意味わからない。
だからその辺の真相を推理しつつ、神話の謎を紐解いていくという、とても文学的に意義のある作品であると信じている。
古事記は
面白いんだって誰かが言ってたから面白おかしく書いてみた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-08-26 20:00:00
430文字
会話率:0%
『復讐の味は愛を超えるだろうか――』
日本の神話が描かれている『古事記』を創作した持統(じとう)天皇は夫を裏切ったスパイ――。
日本人の父親と中国人の母親の間で生まれたリー・シュンは両親の復讐を果たすために日本に潜入していた。
日本での作戦は『伊勢神宮に祀られている神・天照大神(あまてらすおおかみ)の本来の姿を暴くこと』だった。父親はその秘密を知ったため日本のスパイに殺されたのだ。
作戦は一班四名で潜入し、日本に潜入したリーの役目は熱田神宮の巫女・椿原葵(つばきはら あおい)と接触することだった。
リーは葵に対してアプローチを仕掛け神社の秘密を暴いていく。葵はリーに疑う様子もなく、熱田神宮の秘密を話し彼と共に行動するようになる。
リーと葵は四季を巡るたび天照に関わる神社に赴き、隠蔽された神を探すキーポイントとなる勾玉を入手していく。
全ての勾玉を手に入れたリーはその全貌を知り、思わぬ行動に出る――。
彼は愛を取るのか、それとも哀を取るか――。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-08-17 23:28:02
194191文字
会話率:51%
幼い頃に両親を亡くし、祖父源蔵のもとで育てられてきた渡辺一馬は普通の、でもちょっと不思議な力を持った高校生。
というのも人に化けた妖怪や姿を隠した物の怪を見ることが出来るのだ。
手のひらサイズの管狐や河童と人間のハーフである親友ヨシ達
とそれなりに楽しい高校生活をしていたある日の帰り道、朱雀の使いだという火雷神(ホノイカヅチノカミ)によって瑞穂の国へ飛ばされてしまう。
そこは日本の神話世界に似た、人間と共に八百万(やおよろず)の神々や物の怪たちが住む国だった――
ちょっと不思議な力を持った、でも普通の高校生が古代日本に似た「瑞穂の国」へ連れて行かれて草薙の剣を手に仲間たちとお姫様を救い出す物語。
手のひらサイズのおしゃべりキツネに鬼のお姫様、土蜘蛛、四神の朱雀に火雷神と八百万の神々や物の怪たちが登場する古代史&神話ロマン溢れる剣と魔法の冒険ファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-10-22 22:21:01
118985文字
会話率:49%
神話をテーマにした作品です。
主に日本の神話や預言書などです。
主人公たちは預言から世界を救う予定です。
最終更新:2013-03-31 14:17:22
746文字
会話率:0%