「俺はどうして産まれてきたんだろう」
20××年。
広大な土地である北海道から、同級生が修学旅行に旅立った。もはや癖のように数年来の悩みを復唱する、その土地に縛られた中学二年生の水樹。
年々、機械技術の進歩は目まぐるしかった。
学
校全体に暴雨機能のある送風機が展開される。
靴箱には除湿機能がつき、病院ではAIロボットが看護師に混ざって応対、電子カルテを作成できるようになった。
便利になった反面、廃れていくものもある。
それはもとより懸念されていた芸術面。絵、小説、写真などだ。そんな中、水樹は物珍しい登山写真家『マミ』の作品を見ることを心の拠り所にしていた。
同級生が旅立ったその日、部活動に勤しむ水樹は先生に頼まれた。それは、大荷物を一緒に運んでほしいという、何も不思議では無い雑用。
美術室に運び入れ、開放して目にしたのは、昨今世間に話題になっているAIロボット。
エルフを彷彿させる耳と、神秘的な中性色に目を奪われた水樹は、それに触れた。
「起動しました。個体名、Re:aru(リアル)です。アルとお呼びください。マスター」
※カクヨムにも同作品があります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-13 12:01:30
51666文字
会話率:47%
人付き合いを避け、図書室の静寂と本のインクの匂いに安らぎを見出す内向的な高校生、照井淳弥。彼の密かな慰めは、古いフィルムカメラで風景を切り取ることと、誰にも見せるつもりのない小説を書き綴ることだった。そんな淳弥がファインダー越しに捉え、小説
の登場人物のモデルとしていたのは、クラスの中心で太陽のように輝き、女子バレー部のキャプテン兼セッターとして活躍する日向咲葵。住む世界が違うと感じ、決して交わることのない存在だと思っていた。
しかし、ある雨の日の図書室での偶然の出会いと、意外な共通の趣味(写真家の好み)が、二人の間の「見えない境界線」を揺るがし始める。互いの悩み――淳弥の自己表現への恐怖と、咲葵のセッターとしての重圧と親友との軋轢――に触れ、不器用ながらも言葉を交わすうちに、二人は互いにとって特別な存在になっていく。
淳弥は咲葵のひたむきな姿に勇気づけられ、自身の内面を投影した小説『境界線のハレーション』を文化祭の文芸誌に発表する決意をする。一方、咲葵もまた、淳弥の静かな言葉に救われ、親友との絆を取り戻し、高校最後の大会に挑む。
インターハイ予選での惜敗、そして文化祭。淳弥の小説は、言葉にならないエールとして確かに咲葵の心に届き、二人の想いは静かに重なり合う。ファインダー越しに見つめるだけだった眩しい光は、すぐ隣で微笑む温かな存在へと変わっていた。これは、静寂の中にいた少年と、喧騒の中にいた少女が、互いの境界線を越え、サイダーの泡のように弾ける、切なくも瑞々しい想いを見つけるまでの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-04 13:00:00
45052文字
会話率:25%
「好き」なものや、「夢中」になれるものを追い求める人たちの物語。
~あらすじ~
それぞれ事情の違う4人がカメラや写真をきっかけにして前へ進んでいく。
フリーターのアマチュア写真家。うまく軌道に乗らないサラリーマン。夢中なものにどこまでも情
熱を注ぐ高校生。夢や目標のない、将来が不透明な大学生。4人の視点で描く群像劇。
~~~~~~
この物語はなんとなく書いた「断片1」を元に展開を考えています。
本編は「断片」以外です。
それぞれのパートを別々の物語としてお読みください。すべて読み終わった後に「断片」をお読みいただくと内容がもっと分かりやすくなるかと思います。
文章力はありませんが、自分なりに書きたいものを投稿するように心掛けています。そのため、本文やあらすじを修正することもあります。
作者、登場人物共々、温かく見守っていただければ幸いです。
~注意~ 作中に登場する人物、企業や団体は実在するものとは一切関係ありません。すべてフィクションです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-31 21:00:00
80827文字
会話率:38%
「共有された夢」
一つの再建を願うプロジェクトとして、多くの人の支えが温かく現代的な再生の姿を生み出す。
それが新しい形の成功へと導いてくれる。
昭和全盛期に賑わっていた遊園地が、時代の変化とともに過疎化が進み廃墟となってしまった。
1人
の写真家が、閉園した遊園地の中に突然現れた幻想に出会う。
カメラに収めたのは景色ではなく、人々の楽しかったメモリーだった・・
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-30 19:17:06
2829文字
会話率:11%
十年前、故郷の満開の桜の下で交わされた、幼なじみとのひとつの約束――「来年も、再来年も、一緒に写真を撮ろう」。
写真家を夢見る少女・佳奈と、同じ夢を抱いた少年・蓮。けれどその約束は、蓮の突然の死によって果たされることなく終わってしまう。悲
しみと向き合えないまま東京へ旅立った佳奈は、蓮の不在を胸に、カメラからも、故郷からも距離を置いて生きてきた。
時は流れ、春。十年ぶりに帰郷した佳奈は、あの日の桜の木の前に立つ。蓮と交わした約束を胸に、一人でシャッターを切る佳奈。その風景の中に、確かに蓮の面影を感じながら、ようやく彼女は前に進む一歩を踏み出す。
変わらず咲き続ける桜の下で、喪失と再生、そして静かな希望を描いた、心に残る再会の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-29 21:58:25
1686文字
会話率:18%
とある写真家の一幕。
最終更新:2025-03-05 10:24:19
330文字
会話率:20%
突然の余命三ヶ月という診断に直面した写真家・河野。長年カメラを通じて壮大な景色や劇的な瞬間を追い続けてきた彼女は、これからの限られた時間で何を残すべきか葛藤する。やがて辿り着いた答えは、自分の“いのち”が感じる日常の何気ない風景を記録するこ
とだった。路地裏の一コマや、ありふれた人々の姿に、これまで見過ごしてきた愛おしさを見出していく河野。彼女のカメラは、命の儚さと尊さを映し出しながら、少しずつ最期の作品を形作っていく。過去の思い出や家族との時間も振り返りながら、河野が見つける“いとしき命”の本質とは何か――。涙と希望が交錯する感動の物語。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-02-08 19:02:34
4126文字
会話率:13%
大好きだった母親を亡くして、ひきこもりになった花。
それから、毎日、漫画を読むか、ゲームをして過ごして気がつくといつの間にか22歳になっていた。
そんな自分のことが嫌いでいたとき、ある青年と出会う。その青年はさとるという名前で写真家を目指し
ている大学生だった。さとると出会ったことで何となく過ごしていた日常が楽しく変わっていく。そして次第に花とさとるは恋に落ちるが...。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-05 20:12:38
5110文字
会話率:48%
北海道の上川町に住む17歳の高校生、柊(しゅう)は、偶然立ち寄った「エスポワールの鐘」で一人のフランス人女性、クロエと出会う。クロエは世界を旅する写真家で、エスポワールの鐘の美しさを記録するために訪れていた。
お互いの文化も年齢も違う二人だ
ったが、エスポワールの鐘を通じて次第に心を通わせていく。しかし、クロエが抱える過去と、リオが高校生としての現実との間には大きな隔たりがあった。
果たして二人は、エスポワールの鐘が鳴り響く場所で再び会えるのか――。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-01-30 18:00:00
10082文字
会話率:36%
街は、無数の言葉で溢れている――。
写真家志望の椎名楓が捉えるレンズの向こうには、都市の何気ない詩情が潜んでいた。古びた喫茶店で出会った葉月深月は、その風景を言葉に変える不思議な少女。二人は街角に隠された「言葉」を探す旅を始める。
けれど、思いがけない別れが訪れる。東京と地方、離れ離れになった二人を繋ぐのは、写真と詩、そして確かな想い。距離は、かえって二人の絆を深めていく。
「私たちには、言葉があるから」
都市の喧騒の中で紡がれる、新しい恋の形。写真と詩が織りなす現代の百合小説。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-07 12:00:00
11158文字
会話率:51%
【コミカライズ】
漫画連載:コミックライドアイビー様(2024/06/20~)作画/颯壱幸先生
風景写真家を目指し上京したものの、平民のレオは思うように活躍できない現実に打ちのめされる。今はゴシップ誌に席を置き、カタログ撮影や有名人のスキ
ャンダルの盗撮で生計を立てている。
ある晩、帰宅途中の川で、どこかから流されてきた令嬢ソフィアを拾う。身内に命を狙われ、帰るあてのないソフィアを仕方なく匿うことになるが――。
実家を追われた伯爵令嬢とやさぐれカメラマン。交わるはずのなかった2人の恋のお話です(R15は念のため)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-06 20:00:00
65947文字
会話率:39%
漫画家のタマゴの祥くんと写真家のタマゴの愛さん。
二人は同じアンティークショップで心惹かれるアンティークと出会ってしまうのだが……
最終更新:2024-11-12 13:36:17
2014文字
会話率:25%
「写真家になりたい!」そんな夢を早くも六歳から抱いた、写真屋を生業とする家に育った、一人娘、アーリャは、世界中を旅して、その幼い感性を成熟させていく。そんな物語です。
最終更新:2024-10-11 23:59:18
22715文字
会話率:55%
ある日、岳の仕事の関係で、大学山岳部の先輩、写真家、登山家でもある円堂の子ども達を預かる事になった大和。
問題なのが長男の高校生、壱輝で。彼らとの生活に奮闘しつつ、日々を送るが…。
「Take On Me」シリーズの四作目。
今回
もドタバタ、ハラハラな展開です。大和も岳も、その他皆頑張ります!
また、BLに分類されておりますが、濃い絡みは(たぶん)殆どありません…。
毎度拙い文章ではありますが、最後までお付き合いいただければ、幸いです。
※このお話しに出てくる内容は、全て架空のものであり、実際とは全く関係ありません。
※アルファポリス、エブリスタにも掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-10 05:37:07
161645文字
会話率:38%
写真家を目指す少女・アリーヤは、人工知能のコアと出会い、様々な星を旅することになる。
最終更新:2024-08-23 11:49:19
52053文字
会話率:52%
ルポライターの山田昭彦は月刊誌『エピキュリアン』の編集長、浜野史郎に依頼され、『中国の現況について』のルポを依頼され、中国に訪問。大学時代の友人、辻和也の助けを得ながら変容する中国のレポートを行う。その最中に、学生時代の革命運動の仲間やパレ
スチナのテロリスト、台湾国民党のスパイ、中国の地下組織などの連中に遭遇するが、写真家の中村順子と無事、11日間の出張を終え帰国する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-21 11:49:18
53785文字
会話率:75%
⭐︎あらすじ⭐︎
これは一人のエルフが懐かしさを求め旅立つお話。
現代、アイルランドのどこかの森で暮らしていたエルシーは突然郷を無くして平和な日本、東京に幼なじみと住み始め数ヶ月。いいよってくる同級生ソータや魔導書がない事に悶々とし、ホーム
シックになっていた。
心の支えは魔導書のかわりに買った植物達の写真集とエックスに流れる推しの写真家の投稿。
そんな中、推しがソータと分かり、エルシーは夏休みに写真を取りに長野に行く予定の彼を「懐かしい景色や住処」を求めて故郷やいろんな国を見に行く為世界旅行に誘う。
⭐︎登場人物⭐︎
◯エルシー エルフの女の子 郷をなくし、幼なじみのアルヴィンと東京の高校生として暮らす。
◯アルヴィン エルシーの幼なじみの男エルフ。エルシーの事が好きだがエルシーは気づいていない。
◯ソータ エルシーの事が好きな同級生。エルシーに告白したものの相手にされていなかったが。
◯ラナ エルシーの郷の女友達。面倒見が良し。エルシー達とは違いフィンランドで廃バスを魔法改造して住んでいる。
#エルフ #青春 #夏休み #ネトコン12 #高校生活をエンジョイする系エルフ
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-16 23:44:56
19534文字
会話率:35%
16歳の誕生日に僕たちは旅に出る。
旅のルートは、決まっている。
かつて、世界を救った勇者の足跡を辿ること。
〈薔薇〉のローズ、〈十字〉のクロス、そしてこの僕、〈名無し〉のネクス。
今日、僕たちは幼馴染の3人で旅に出る。
目的
はバラバラ、しかし、進む旅路は同じ。
勇者の成した偉業によって、この世界は平和になり、〈人間の世界〉になった。
〈薔薇〉は行方不明の勇者を探すため。
〈十字〉は勇者を越え、最強の称号を求めて。
〈名無し〉はただ、美しいモノをを見たくて。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-06-06 18:33:09
5295文字
会話率:57%
ある日、異世界に召喚された高校生の佐藤かける。他の4人は勇者や聖女などのスキルを得るが、かけるが手に入れたスキルは写真家だった。
他のメンバーよりもステータスが低くスキルが弱いかけるは城を追い出されてしまう。
しかし、実はスキル写真家
はとてもない力を秘めたスキルだった。追放された写真家の利己的で敵に容赦しない異世界生活が幕を開ける。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-26 07:27:42
91519文字
会話率:37%
飛行機事故に巻き込まれた緋真(女性)。
写真家として異世界を切り取る。
最終更新:2024-03-24 06:00:00
14728文字
会話率:92%