「俺はまだ野球をやりたい、こんなところでまだ死んでたまるか!」
前方に見えるグラマン機の大群に味方の機体は撃墜され、ひとりぼっちのコックピットに残された石塚進士は、衝撃と共に目の前の世界が真っ赤に染まった。
火を噴きだした進士の機体を敵のグ
ラマン機には格好の獲物であり、肉に群がるハイエナのごとく食らいつき攻撃の手を緩めない。
なすすべもなく打ち込まれる弾丸に進士が握りしめたのは操縦桿ではなく、戦友からもらった真新しい野球ボールだった。
「もし、野球ん神がおるんならもう一度だけ俺に野球ばさせてくれ」
弾丸が右肩を貫いてもボールを離すことも、苦悶の声を上げることもない。薄紫のマフラーを左手でかきむしり、飛行服のポケットの中にある恋人の写真に手をふれた時
「その願い承った」
耳元で聞こえたその声に進士は驚愕する。
その瞬間、進士の搭乗した特攻機は紅蓮の炎に包まれ空中爆発した。
戦前の職業野球球団『名古屋軍』で活躍した伝説のエース石塚進士が、現代に転移しその前身である中日ドラゴンズを日本一に導くまでの物語
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-08 23:53:04
4506文字
会話率:42%
南洋の小国ニコバレンの日本人街で探偵業を営むマヨネーズの異名を持つ少女、一円万代。
その名はよく金額と間違われる。
そして性格は悪い。
そんな万代には他人に伝えていない澁瀧澤万代というもうひとつの名前があった。
シブタキグループ
という日本の巨大企業グループの令嬢である。
ある日万代は失踪人の調査中に空からサカナと人間が降ってくる奇怪な現象を体験する。
それがこの事件の始まりだった。
このニコバレンには外国人向けの貴族領がありその中は国内法が通じぬ治外法権の土地であった。
そのひとつがグラマン館という日本の迫水家が伯爵として君臨する屋敷である。
その迫水家の長女である彗から万代は恵という少女のボディガードを請け負うことになる。
恵は迫水家四兄弟の末娘で莫大な遺産を譲られることから誰かに命を狙われていたのであった……。
●ミステリー風味ではありますが、これは青春ハードボイルド小説となります。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-27 18:00:00
118526文字
会話率:33%
流浪の女戦士マルフィサは、旧友の騎士アグラマンの頼みで、中東最大の帝国アルバスの都・マディーンを目指していた。
帝国内には近頃、人ならざる魔物の姿が多数目撃され、事態の収拾を手伝って欲しいとの事だったが……その裏では、帝国そのものを揺るがす
簒奪の陰謀が蠢いていたのだ。
罠に嵌められた少年皇子ハール、異国の魔法使いの少女アンジェリカと共に、マルフィサは帝都を脱出する。
果たしてマルフィサたちは、敵の陰謀をくじき、帝都と帝位の奪還を果たす事ができるのか?
これは後世「麗しき顔より下は、軍神の如き肉体」とまで謳われた、怪力女傑マルフィサの戦いの物語である!
※★のついている回は挿絵つきです。
※毎週火曜と金曜、週2回ずつ投稿予定です!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-04 21:00:00
259021文字
会話率:37%
べストーン王国の王家である、グラマンド家の三男として生まれたスレイ・グラマンドは、実家から追放された。
幼きころより冒険者になることを夢見ていたスレイ。
王家の三男という事で、冒険者という危険な職業に付くことを禁じられ、諦めかけていた。
そんな時に追放されたスレイは、冒険者になれるとむしろ大喜びし、すぐに王城を飛び出して、冒険者になりにいった。
スレイは魔法などを使うための力を貯めることが出来る、『器』が規格外で、通常の数倍貯めることが出来た。その長所を生かして世界最強の冒険者へと成り上がっていく。
一方、べストーン王国は、スレイを追い出したことをきっかけに、内部分裂を始め、滅びの運命をたどることになる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-03 18:03:28
156966文字
会話率:31%
丑年にちなんで、新年一発目は『ブリュースターF2Aバッファロー(野牛)』のお話をお送りします。
史実では、なぜかフィンランドで活躍したF2Aですが
本作ではグラマンXF4Fに負けて米海軍に不採用となり、なぜか日本に売られてしまいます。
二話完結+Wiki風解説の構成です。挿絵もありますので、そちらも合わせてお楽しみください。
本作は、山口多門氏の主催する「架空戦記創作大会2021冬」の参加作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-02 00:00:00
16228文字
会話率:33%
令嬢ヴァンダ・レグラマンティが死んだ。
魔法遺物横領の罪がかかり、逆上して婚約者に襲いかかってしまい、撃ち殺されたのだ。
調査をしていた警備団、カスト・フランチェスキはヴァンダの部屋で書きかけの小説を見つける。
その小説に心惹かれ彼女が気に
なり始めた最中、カストは馬車の事故に合い不慮の死を遂げてしまった。
しかし、気付いたらヴァンダが死ぬ三か月前に戻ってきていた。
戸惑いつつもカストはヴァンダの横領の謎を追っていく。そのうちにレグラマンティ家の秘密に迫っていき―――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-23 19:11:36
104025文字
会話率:30%
帝国海軍でなんとか稼働状態で残った空母「葛城」とグラマン戦闘機にまつわる話です。
「葛城」は米海軍の協力のもと、超音速艦上戦闘機まで運用可能なまで改修されていきます。
少し排水量は小さな彼女ではありますが、地道な改修を繰り返して、無理な大
型機の搭載などなければ、同年輩のミッドウエィなんかと同じくらいの年数は使えるはずです。ミッドウエィも日本で整備されたからあそこまで持たせられたとも言われてますし。
登場人物とかは特になく、なんせ一隻の空母に纏わる40年にわたる話ですから、あえて人物描写は省いてます。
このあたり後日、場面ごと外伝のような形にしたいと思う次第。
(補足)
なんだかかんだと書いてるうちに「かつらぎ」もリタイヤとなり、災害時に備えた予備艦になるってとこまで書き進めました。
そして6月9日に「大阪北部地震」が発生して「かつらぎ」出動の項目をスタートして、18日に「大阪北部地震」を現実に迎えました(>_<)。
暫し、現実の大阪北部地震について述べていましたが、落ち着いたところで、再度、小説再開しましたが、今度は西日本豪雨!
私の周りは被害がありませんでしたが、改めて水害の脅威を目の当たりにしたことから、今度は水害をテーマにしたシミュレーションも追加することに。
なんせ職場のほとんどの職員が30代くらいで阪神大震災も、伊丹豪雨も子供の頃で知らない、わからない人が多いのに危機感を持ったから。
「かつらぎ」については改装のようすなど執筆中ですのでお楽しみに。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-11-25 00:10:01
126118文字
会話率:4%
赤城美貴一等兵曹。横須賀ニ六○海軍航空隊に所属。
瑞鶴戦闘機隊の一員としては真珠湾攻撃攻撃に参加したその日、同い年の敵パイロットと飛行場で顔を合わせると、殺気を感じるようになった。
多数の仲間がラバウル航空隊に集結したが、時が流れていく
うちに仲間は戦死、宿敵グラマンの出没、黒猫マーキングの別名"地獄猫"は日本軍から恐れらて、度重なる空襲と空戦に美貴自身が壊れかけていき、先の見えない地獄の日々と戦いを過ごすことになる。
2015年、11/16 追加文や修正を行っています。また間にお話を入れるかもしれません。
2016年 3/3 挿絵を入れました
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-08-08 23:41:17
155722文字
会話率:21%
4年付き合った彼氏に振られ、実家に帰ってきた私、リサ=グラマン21歳。そんな私に赤ちゃんが!一体どうしたらいいの!?というお話です。
前後編+1話。
『悪役令嬢プロデュース!』の主人公ガレルの妹の話ですが、前作とはあまり関係ないため、単独で
もお読みいただけます。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-10-08 18:00:00
4240文字
会話率:28%