侯爵令嬢エリザベスはクラスメイトのアーサーからの交際の申し込みを喜ぶことができなかった。
彼女の周りにいるのは、彼女に貢がせることを当たり前と考えている従兄に、労働力として彼女を使い倒す兄、妻以外にも愛をバラ撒く博愛主義の父。
男運だけを見
るなら、彼女は間違いなく不幸だろう。
アーサーは自分にいったい何を求めるのか疑心暗鬼になってしまうが、彼の真っ直ぐな言葉がエリザベスの胸に響いていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-21 10:22:51
5031文字
会話率:24%
時は、王立学園の卒業パーティー。
わたくしの顔を見るなり、足早に近づき、片膝をついて頭を垂れる臣下の礼をとった青年は、コードネーム【シスコン】の我が義弟ケイレブ。
この義弟の溺愛の対象は彼の血のつながった双子の妹カイリーで、義姉の
わたくしではない。
わたくしは学園の寮に面会に行くたびに面会拒否されるほど嫌われているが、それはまあよい。
わたくしの文通相手からの情報では、この卒業パーティーで、【悪役令嬢】と【メインキャラの婚約者達】のグループが、【聖女】と【メインキャラ達】のグループと断罪合戦をして、潰しあうとのこと。
そして、意味不明な「断罪劇」が成功すれば、この国を担う権力者の次代達が悉く政治的に再起不能になって、文通相手がこの国を征服しやすくなるそうだ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-07 07:00:00
34216文字
会話率:12%
ティンコンカンコン!ティンコンカンコン!
───ボブは激怒した。
最終更新:2024-03-15 15:49:06
2852文字
会話率:43%
よう。ドロル星へよく来たな。いやー、長旅だっただろ、ご苦労さん。
まあ飲み物でも出すから、中に入って宇宙服を脱いでゆったりしなよと言いたいところだが、おれはこのままこの星を出るからな。さっそく引継ぎをしなきゃならん。悪いな。まあ、小さい
星だしな。そう覚えることは多くないから安心しろ。観測と採掘調査はコンピューターがやってくれるし、まあ気楽にな。
それで引き継ぎなんだが……まずここから東の方にある紫色の星は見るな。眼が潰れるぞ。もし見てしまった場合は冷蔵庫にある人工眼球を急いで取りつけるんだ。じゃないと脳までやられるからな。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-13 15:00:00
1260文字
会話率:0%
社長室から出たおれは、ぶるっと身震いした。
武者震い……いや、正直、半分は不安と恐怖。だがそれも仕方のないこと。重大な任を与えられたのだ!
亀のように愚鈍でオドオドし、でっぷり広い腹の社長だが中々に見る目がある。ああ、課長とは大違いだ
。
ま、それはいいとして、この胸に抱えた茶封筒。重要な書類だから家に帰るまでは中を決して見るなとのことだ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-09 11:00:00
2684文字
会話率:25%
闇バイト。俺がやっていたことが世間じゃそう呼ばれているってことを知ったのは、つい昨日の夕方のことだった。
小汚ねぇラーメン屋にあったテレビのニュースだ。逮捕だの報酬は支払われないだの使い捨てだの気分が悪くなるようなことばかり、偉そうなク
ソコメンテーター様が言ってやがった。
知るかよって話だ。仕方ないだろう。ニュースなんて見ようと思わなきゃ見ないんだから。見合わない報酬に釣られて警察にとっ捕まって馬鹿呼ばわりされるそいつらも、そうだったんだろう。
そう、俺も奴らと同じだ。もう引き返せないところまできちまった。始めはただの運び屋。品を受け取って渡してって出前と同じ感覚。だが報酬は桁違いだ。何を運んでいるか知ろうとはしなかった。中身は見るなとのお達しだからだ。ああ、俺にしては、けっこう真面目に頑張ったんだ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-05 11:00:00
2616文字
会話率:72%
ランファール伯爵家の侍女をしていた私ノアは、お嬢様に誘われて国王陛下の誕生祭に行くことに。
その祝宴会場に現れたお嬢様の婚約者のはずのフェザード侯爵は、私を見るなり近付いて来てひざまずき、なんとこう言った。
「やっと見つけた、私の姫」
私普
通の侍女ですが?
初対面のはずなのにそのまま会場から連れ去られた私は、なんとフェザード領の聖女だと言う。
獅子王と呼ばれる美貌の侯爵に攫われた私、一体どうなるの?
このお話はアルファポリスさんにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-11 20:58:00
107067文字
会話率:36%
和風ファンタジー
男を惑わし食う人魚の血を引く凍華は、自分の素性を知らず叔父の家で暮らしていた。青い目と波打つ髪のせいで忌み子だとしいたげられ、日々罵倒され暴力を振るわれていた。挙句、従姉妹が裕福な家の娘が通う女学校に入学するために、郭に売
られてしまう。
十六歳の誕生日に廓に売られた凍華は、月明かりを浴びた途端耐えがたい喉の渇きと飢えに襲われ、客の男の首に手を掛けた。
そこに飛び込んできた妖狩りは、凍華を見るなりやっと会えたと目の色を変える。
必死で妖狩りから逃げる凍華を助けたのは銀色の髪の妖狐。珀弧の名乗ったその男の元で、小狐や猫又と暮らすうちに凍華の傷ついた心は癒やされていくが、男を食うという運命からは逃れられない。
再び満月が来た時、激しい飢えが凍華を襲い…。
満月の灯りが人魚の力を増すなか、誰も食べたくないの凍華と、食われる危険性を知りながら愛を注ぐ妖狐。そして、妖狩りの真の目的とは。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-10 19:22:17
91166文字
会話率:40%
私ミリア・オッカネは前国王の養女です。12歳になったので隣国シロイナ王国のドバン伯爵の子ダムラと結婚することになりました。伯爵邸のの門で待っていたらドバン伯爵と息子のダムラが来ると、ダムラは私の顔を見るなり「こんなドブスは嫌だ。美人って言う
から買ったのに!!要らない!パパ、違う王族の子を買ってよ!」
伯爵は私を睨んで
「そこのブスはいらん。帰れ」
と言うなり振り向きもせず邸宅に戻ってしまった。
帰るお家もなく、嫁ぎ先にも断られ、私の手元には荷車に積まれた家庭菜園の野菜……」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-21 12:28:12
9096文字
会話率:55%
その鷺は、朝に生まれて夜に死ぬ。
꧁ 『刺鳥刺』v×s『金朱の鷺』の奇恋譚 ꧂
江戸時代中期、享保四年(1719)。
八代将軍 : 徳川吉宗の享保の改革により、生類憐みの令で絶えていた『鷹狩り』が蘇った、鳥政治の治世。公僕となった鷹
匠に、餌鳥を捧げる『刺鳥刺』達が居た。
公議鷹場、武蔵国葛飾郡・東小松川村の
御鳥見下役 :『刺鳥刺見習い』の蒿雀-あおじ-は、
亡き師匠 : 加納 源進の遺薫から逃げ出した。
――往くは、相模国鎌倉郡の宿場町・戸塚宿の
『平旅籠 火鳥屋』。
嘘か誠か。『金朱の鷺』に逢えるという噂に胸を高鳴らせ、蒿雀は暖簾を潜ったのであった。古巣と金子を垣間見れば、刻限は十一日《とをかあまりひとひ》。幻の逢瀬を夢見るなら、心身を燃やしてでも叶えるべきだ。
꧁ 蒿雀・緑の挿絵 ꧂
【 https://38415.mitemin.net/i807117/ 】
꧁ 檀弓・火の挿絵 ꧂
【 https://38415.mitemin.net/i807118/ 】
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-11 01:14:11
10000文字
会話率:57%
ベッドの中で眠っていたはずのケンジくんが目を覚ますと、そこは飛行機の中でした。
「きみが見たい夢を叶えてあげる──」
コンジキと名乗るパイロットが飛行機を飛ばしケンジくんを夢の先へと導きます。
そして二人はかけがえのない夢を見るのでした。
※『冬の童話祭2024』参加作品です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-10 18:46:32
14771文字
会話率:57%
「こっちを見るな! 僕を呪うな!」
常に仮面に黒ローブ姿で呪いの研究に明け暮れている魔術師のサリア。この怪しい姿は、体質のせいで幼なじみの王子を自覚無く呪ってしまうのでこれ以上呪わないようにする為だ。しかし何故か件の王子と婚約することにな
り、更にはそれを良く思わない者の手によって罪を捏造され国外追放されてしまった。
一人ひっそりと生きていこうと決めたサリアだったが、人助けをきっかけに隣国の王宮へ迎えられる。するとそこには呪いで竜(と本人は言い張るが明らかにトカゲ)の姿にされたその国の王子が。呪いの知識で協力し、愛する者の口づけで呪いが解けると判明するも、王子はド真面目で婚姻前に女性とキスなど言語同断。このままでは呪いが解けないと頭を抱えた側近は、ついにサリアに王子を呪って誘惑してくれと、とんでもない懇願をしてきて……。
呪い呪われた仮面令嬢とトカゲ姿の王子のお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-31 21:39:15
155558文字
会話率:43%
大陸中の全文明国を巻き込む大戦の勃発から25年。未だ争いが終わる気配はなく、衝突は激しさを増すばかりだった。
かつての歴史と文化を湛えた都市の多くは破壊され、放棄された。
大地には各国がばら撒き続ける猛毒の霧がたちこめ、戦争の中で生まれた世
代は陽のささない鉄とコンクリートからなるドームの下で生活を営んでいた。
若干15歳で徴兵された兵士達が、今日も戦場へと送られる。
「長き生を夢見るな。臆病者ではなく、名もなき英雄として死んでいけ」という言葉と共に。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-29 20:15:42
14598文字
会話率:19%
主人公である霧島才人には疎遠になってしまった幼馴染である八雲真里奈がいた。思春期に疎遠になって以降まともに会話すらなかった才人と真里奈。
ある日、才人は大切な話があるという理由で屋上に呼ばれたわけだがそこには真里奈の姿があった。真里奈は才
人の姿を見るなり男避けの偽装彼氏になるよう命令をしてきたのだ。
「私の彼氏役になりなさい、返事は”はい”か”YES”の二択よ」
「いやいや、それだと実質一択しかないだろ」
真里奈の圧力に屈して彼氏役を引き受ける才人だったが、彼女の思惑が別のところにある事を彼はまだ知らない。
これは偽装彼氏になったつもりが、いつの間にか本物の彼氏になっていた話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-29 10:01:43
102651文字
会話率:69%
ある日のこと。数年前に嫁いでいった娘が変な電話を掛けてきた。
「今週の日曜日に家に来るから。花梨に会ったらきっとビックリすると思う」
花梨とは娘の子──つまり、僕の孫で。今年4歳になる。その孫とは毎年何度か会ってる、が。
「ビッ
クリするって、何だ?」
そして日曜日。家に娘とその孫か来た。すると孫は僕を見るなり、僕に抱きつきそして──
「久しぶり、陽一さん」
「……え?」
孫は私の唇にキス……した。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-26 18:44:33
999文字
会話率:52%
あらすじなんかねぇよ
最終更新:2023-12-22 21:15:37
235文字
会話率:0%
僕たちは雑談する。言葉はひとりごとをおかしく感じるだろうが、その違和感は言語の本質的な他者の必要性を予感させる。でもなぜか書き言葉は、話し言葉と違って、一人書きでもおかしくない気もする。一人書きは日記のように確立された一つの形式を得ている。
そこに他者性を見るならば時間を超えた未来の自己との対話想定をしてもいい。
けれど、書くときに仮想の対話者を想定しているとも言える。それが可能ならば、独り言も仮想の対話者と会話していると判断すればいいだけなのに、なぜか電話の片方だけの声でも不快感は拭えない。10万字の一人書きに卒倒する病的な感覚を持たずに文字を読める。極めて、何か不思議な文字という世界。声を超えていく文字の世界。
さて、私たちは家というものとドアというものをどういう順番で思いついたのだろうか。家が先かドアが先か。ドアができたとき、それは閉じられた状態から開かれた状態か。ドアのない家、家のないドア。どちらも可能でありながら、それは奇妙な存在だ。健全な人間はドアが何個もある家に耐えられるのだろうか。
少しドアを懸命に考えてみようとすれば、それは閉じることが難しいのか開くことが難しいのか。ドアには何が必要なのか。ドアという名の物は空白でもドアなのかもしれない。
空間の境界を作るドアという鳥居的なあり方、ドアの本来的な存在は空白なのかそれと物体的な遮断なのか。ドアが一人でに開き、そして閉じられる。そんな奇怪な現象は現実上は不可解だが、近代的な人間はドアの操作をドア的ではない操作で可能だと考察可能になっている。ドアは自動でボタンひとつで連動して開くのかもしれない。エレベーターのように、自動ドアのように。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2023-12-09 08:43:45
2574文字
会話率:3%
幼馴染の辛に呼び出された汐。
しかし、彼は蠍を見るなり、「俺によこせ」と言い出して・・・。
「蠍男」シリーズ第三弾です。
最終更新:2023-11-25 14:08:51
8872文字
会話率:31%
ある一族は結婚式で離島に集まる。
最終更新:2023-11-13 11:54:50
2677文字
会話率:47%
私は潔癖症なのだ。好きなことは室内にしか存在していない。だけど、親友に誘われてそれこそ土下座までされて、あるキャンプにやってきた。私の心の炎は焚き火と同化して。
最終更新:2023-03-20 08:59:50
4842文字
会話率:70%
昔から変な夢を見るなと思っていたらある日
ふと、その夢が前世の自分であると悟る。
その夢曰く、自分のような転生者は環境改善のために前世知識で無双してハッピーエンドをつかみ取りに行くようだが、
ご飯は美味しいし、普通に魔法は使えるし、家族
との仲は良好で、虐げてくる継母や異母兄妹はいなさそう。魔物が蔓延ってなければ魔王討伐もなさそうで、該当しそうな乙女ゲームも思いつかない。
よし。夢は夢。特に何もなく今世を生きていきましょう!
そんなお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-27 17:00:00
3470文字
会話率:22%
ルーナの婚約者ヴィクトルは、最低最悪の人物だ。
政略によって結ばれた婚約者がいるにもかかわらず、ルーナの存在などないかのように堂々と恋人を囲っている。
そんな婚約者との未来に希望を持てなくなったルーナは、家出を決意する。ところがその矢先、ヴ
ィクトルが事故にあったと連絡が入る。
意識不明の重傷を負った彼は、目覚めると一切の記憶を失っていた。
記憶喪失になった彼はルーナを見るなり、好きだ愛していると今までとは真逆の態度で口説いてくる。
記憶を失ったことで、一転して理想の婚約者となったヴィクトル。だが彼に記憶が戻れば、またルーナのことを蔑ろにするだろう。
それが分かっているのに、熱心に愛を囁くヴィクトルにルーナは徐々に絆されていってしまう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-01 19:05:04
131271文字
会話率:40%
知り合いの神様にお呼ばれして、彼女を連れ立って祭に参加した。
あんず飴の行列を見るなり指差して、早速並ぼうとする。
抜かされても、売り切れでも、本能のままに当たらないのは年相応だね。
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われた
ら申し訳御座いません。
注意事項2
こんなところがきっとあると思ってます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-29 12:23:15
1029文字
会話率:60%