いわれなき罪で処刑されたはずの王子ファリエルが目を覚ますと、そこは魔女の家だった。困惑した様子の魔女リリアナが言うには、本当は精霊を召喚をするつもりだったという。命の危機はなくなっても、身体には拷問の傷が残っていて、痛みで起き上がることもで
きない。献身的なリリアナに癒されるうちに、その健気さに惹かれていく一方で、処刑の瞬間の記憶はいつまでも心に刻み込まれたままだった。召喚される前に何があったかをリリアナに問われても、決して打ち明けられない。――僕が処刑されたのは、【魔女に会いに行ったこと】が理由だから――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-16 19:22:50
12989文字
会話率:28%
プロローグ
「全然暇にならないじゃん」
連続15連勤明けで、やっと家にたどり着いた薬師の ルリィ・オミナイ は、撒き散らされた書類の山にうんざりして、いつものようにため息をついた。
「だからさっさとあんなヤツら見捨てて、オレ達だけで
、好きな事だけして過ごそうって言ってるじゃ無いか」
久しぶりの帰宅で、家中の窓を全開にしたのがまずかった。
銀の鬣をなびかせて風を全身に受けながら、ゲッコウ は呆れ、いつも言っている悪態をついた。
「こんなんじゃ何のための《魔女の家》なのかわからないわ」
ここにきたら思う存分、このベルベットのような美しい毛並みをすいてくれると思っていたのに。と ニコ がそれに続く。
「「毎日美味しいものをたらふく食べさせてくれるって言ってたのに」」
金眼で睨む2頭の幻獣に、ルリィは「ヴっ」と呻き机に突っ伏した。
「こんなに疲れてるのに、2人は私に料理させるんだ?」
優しく無い。優しく無いよう。ルリィの嘆きも聞こえないふりをして、2頭は「さっさと飯を作れ」とキッチンに移動するように促す。
「アウルス様が全然休ませてくれないのが悪いんだ」
重い腰を上げ、渋々書類を集めながら、文句をつけるルリィに2頭はそれでも追い打ちをかける。
「「お腹が減った!」」
「私もお腹減ってるよ!?」
床に散らばった書類をそのままに、ルリィはキッチンへ向かう。
ここは《魔領域》の[帰らずの森]にある《魔女の家》。それは、神秘の魔力で護られ、悪意外敵を拒み、望む者が認められると現れる森の中の隠れ家で、《聖領域》で暮らす人間達にとっては御伽話にもなっている。
そこで[魔女の薬屋]を営む店主のルリィは、2頭の幻獣の腹を満たすために、今日も突然の依頼で減ってしまった大量のポーションを作る傍ら、すき焼きとプリンを作るのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-10 06:00:00
124422文字
会話率:38%
魔女の家系に生まれたオリヴィアは、幼い時に森の中で瀕死の黒竜に出会う。
黒竜を救う為に治癒の歌を唄った彼女は、代償に声を失い、魔法を使えなくなってしまった。
八年の時が経ち……
オリヴィアは、姉と共に森の中の一軒家で幸せに暮らして
いた。
そんな平穏を壊したのは、竜王国からやって来た遣いだった。昔、助けられた黒竜はいまは竜王となり、国を治めている。そして救ってくれた魔女を妃に迎えたいと……姉であるロザリアに対しての迎えだった。
拒むロザリアだが、オリヴィアはその遣いが竜王に対して悪意を持っている事を感じ取ってしまう。
オリヴィアは人の悪意が靄として見える眼を持っていたからだった。
同時に魔女としての仕事の依頼を受けた二人は登城を余儀なくされる。
八年ぶりに見た黒竜リベルトは美貌の王となっていて、オリヴィアの事を覚えてはいなかった。
不穏な空気が蔓延る城内で、仕事をこなす魔女姉妹だったが、ある夜を機に、オリヴィアはリベルトと交流を深め、互いに惹かれていく。
しかし悪意が渦巻く王城で、姉を、竜王を守る為にオリヴィアはある決断を迫られる事になる……
※カクヨムにも掲載しています。
※毎日7時更新です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-03 06:00:00
112426文字
会話率:41%
夜勤明け、介護職員・深谷達也は事故に遭い、命を落とした。
だが目を覚ました彼は、死と隣り合わせの異世界に転生していた。
剣も魔法も使えない。だが、彼には“人の弱さに寄り添う力”があった。
転倒を防ぐ体位変換。食事や排泄の支援。
魔法では癒
せない“心のケア”を、彼はこの世界に持ち込んでいく。
行き場を失った者たちの避難所――魔女の家。
そこで暮らす獣人の子、老いた精霊、心を閉ざした者たちと共に、彼は少しずつ「生き直し」を始める。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-09 20:23:30
62042文字
会話率:32%
11歳の夏、黒羽鏡花は交通事故にあい、両親を亡くした。
大きなショックを受けた心身に、転生したOLの魂が宿る。
親を亡くした鏡花は、古びた屋敷で新生活を始めることになった。
屋敷の主は祖母パナセア。長身で快活な老女――しかし、彼女はただの
老人ではなかった。
目の前で瞬時に花を咲かせる不思議な力、鳥たちが囁く驚くべき事実。
「パナセアは魔女なんだ」
そんな馬鹿な。魔法なんて、空想の産物のはず。
しかし、鏡花自身にも彼女の“特異な力”が流れていた。
戸惑いながらも、鏡花はその屋敷での生活を送り始める。
学校に通い、友人と遊び、穏やかな日々を過ごすはずだった――が、
屋敷には夜な夜な奇妙な来訪者が現れる。
パナセアの旧友を名乗る胡散臭い者たち、
人に非ざる者たちが持ち込む悩みや厄介事。
「まったく、あたしゃ便利屋じゃあないんだがね」
人間と魔法、日常と非日常の狭間で、鏡花の世界は広がっていく。
魔女の血を引く彼女は、何を選び、どんな未来を紡ぐのか。
これは、波乱万丈で愛おしい“日常”の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-19 23:06:56
26132文字
会話率:38%
【ダイレクトメール】
童話ワケアリ不動産は、みなさまにメルヘン事故物件をご案内いたします。
本日のツアーは「お菓子の家」でございます。
ヘンゼルとグレーテルのふたりによって亡くなった魔女の家ですね。
みなさまにおかれましてはぜひ、内覧の上、
ご購入を検討していただければとおもいます。
お菓子も食べ放題ですので、お気軽にご参加くださいね。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-11 23:02:36
3735文字
会話率:19%
私の名前はエイシャ。歳は人間でいうと17歳位。女神と称される程の美人よ?自称が付くけれど。
みんなは私の事を魔女エキドナと呼ぶわ。でもエキドナは私の曽祖母の名前なのよね。
何故エキドナと言われるのかは私の足に由来する。私は祖母と同じ腰から
下が蛇なの。
魔女の森に住む私を訪ねてくる人達。
今日は何を求めて魔女の家にやってくるのかしら?
アルファポリスにも投稿中です。
Copyright©︎2020-まるねこ折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-03 21:23:10
182808文字
会話率:35%
その日、私は魔女が住まうという森に来ていた。
言い伝えでは、『女神降臨祭』の、午後から日没までの間に、太陽を道しるべに魔女の住まう森を歩けば、湖の畔に魔女の家を見つけることができる、ということだ。
太陽は私の味方をしてくれているのか。
だとしたら、このあと会うはずの魔女様はどうだろうか。
私の味方になってくれるたろうか。
「味方になってもらわなくちゃ」
私は声に出してつぶやいた。無意識に。
『私は対価をもらえればそれでいいさ』
突然、私の耳に、いや、頭の中に直接語りかけるように、知らない声が響いた。
果たして、逃げ延びた先で出会うはずの、対価を求める魔女様は私の味方になってくれるのだろうか。
断罪された聖女は、自らの望みを叶えるべく、魔女の森を進む。
その先に待ち受けるものが、幸せな結末だと信じて。
(恋愛要素はありません)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-08 11:05:40
12005文字
会話率:34%
深い谷の奥に佇む願いを叶える魔女の家。その魔女と呼ばれる老婆と訪問者が織りなす物語。訪問者はそれぞれ思いを抱いて魔女の家を訪ねる。叶える願いは幸せか不幸かその結末を是非お読み下さい。
*四つ跡と同じ世界観で書いてます。
登場人物
魔女:甘い
お茶が好きなお婆ちゃん。住所、アルーマの北大陸オルガ山脈の山奥ピケルの谷在住。一人暮らし。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-27 22:46:55
11569文字
会話率:48%
ザ・シンデレラな話しです。
継母と義理の姉妹に虐げられた女性が王子と結婚し華の生活を送る話です。
そのまんま皆さんの知っているシンデレラです。
ただし、今作はシンデレラの出生からその後まで含めて詳細に書きます。
どうやって、シンデレラとい
う話が伝わったのか、作者がこれを熱心に考えて作ったのが今作です。
都合、シンデレラは中盤までほとんど出てきません。出てきても、活躍はたぶん物語の半分くらいで、あと半分はシンデレラの周りの人達にフォーカスされます。
シンデレラであって、シンデレラではない作品なのです。
よって、主人公(シンデレラの名前)はアイシャとしました。アイシャという言葉が出たら、シンデレラなんだなって思って下さると光栄です。
以下ちゃんとしたあらすじと登場人物。
大市民(いわゆる貴族)と小市民(いわゆる庶民)の恋は許されていなかった時代。
魔女狩りが行われていた時代。
一人の青年ヘンテルが、魔女の下に通っていた。
しかし、その魔女は国王よりの命令で、今村の人達に殺されようとしていた。
いざ、村人が魔女の家に火をつけようとしたときに、ヘンテルが家から出てくる。
説得は無駄だという村長に、
ヘンテルは最後に弔いの言葉として昔話をしたいというのだった。
村長は聞き入れ、ヘンテルの昔話が始まった。
それは、魔女に聞いた話だった。
アイシャ:本作の主人公。彼女を取り巻く人達の物語。
ヘンテル:本作の語り部。十二歳の時から魔女の家に通い始める。
魔女:語り部2。喉が潰れており、皮膚がただれている化け物のような容姿をしている女性。
プルト:セロイド家の嫡男。大市民。(父ホープ・母ルー)
トーラ:小市民。金貸しの娘。暴漢に襲われている所をプルトに助けられる。
ヒルド:ナーリャ家の息女。父の影響で、武芸をたしなんでいる。(父ユメル・兄カーキ)
ヨーキ:酒場の踊り子。見た目は美しい。
王子:この国の王子。政略結婚をしたくないと願っている。
その他多数。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-20 18:27:20
135266文字
会話率:56%
私の家は代々この血を守る魔女の家系らしい。
ふらっと現れた星読みが言った。星降る夜に運命は変わり行く。
その言葉通り、双葉連の運命は慌ただしく変わっていくけど、こんなの聞いてなーーーい!!
最終更新:2024-11-06 12:02:04
507文字
会話率:32%
突然、婚約解消を告げられたフェリス。
だが、誰もその事を気にするそぶりはない。
なぜ、誰も気にしないのか。
フェリスの新しい出会いと別れを見定める魔女とのお話です。
最終更新:2024-09-25 15:32:21
4715文字
会話率:32%
──『魔女』になりたい。
とある望みのため魔女になりたい少年は、噂を辿り“ひまわりの魔女”の家に辿り着く。そこにいたのは、一人の美しい少女だった。
「『魔女』になんて、誰にもなれないから」
少年が魔女になることに反対し、家に帰そうと
する少女。そんな彼女に少年は食い下がり、何とか一週間だけ魔女の家に滞在する許可を得た。
「一週間で、絶対『魔女』になってみせる」
「『魔女』になる条件すら知らないあなたが?」
この世界の『魔女』とは一体何なのか。少年は『魔女』になれるのか。
なぜ少女は少年が『魔女』になることを反対するのか。
おとぎ話の延長戦が今、始まる。
(本作品はカクヨムにて連載していたものを、作者自身が転載したものです)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-12 12:10:00
146290文字
会話率:35%
「私は魔女になる」
突然、ネフティはそう言いだした。しかもネフティは王様の娘。オーリスは、愛してる彼女にずっとついていきたいという気持ちと、なんとかして止めなければ王様に叱られるという気持ちの板挟みになりながらも、魔女の家に来てしまう。
最終更新:2024-06-29 22:16:14
6329文字
会話率:56%
魔女の家系に生まれてしまった元男の子、相模葉月(さがみはづき)は、12歳の誕生日を境に魔女としての力に目覚め突如女の子になってしまった。
およそ6年後、高校最後の夏休み前日。いまだ現実を受け入れきれないでいる葉月の日常におかしな出来事が
起こり始める。
葉月ちゃんは平穏な日常を取り戻せるのか?そして、葉月ちゃんは葉月くんに戻れるのか?
小説なんて書くのは初めてなので色々と許してほしいお初のお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-24 16:19:16
24220文字
会話率:42%
魔女は高貴なる存在として地位が確立され、将来の安泰が約束される。
魔女になるために、女装魔法使いとして勉学に励んできたアンジェル。
だが、男という性別が理由で魔女試験の結果は不合格。
「なんで俺が不合格なんだよ!」
「7年も頑張ったところ
で、男は魔女になれないってわかっただろ」
孫のアンジェルを見かねた魔法学園の学園長である祖母は、偽魔女を捕まえるという魔女試験の追試を国が提案してきたことを伝える。
国が魔女に頼りすぎているため、あちこちで魔女の数が足りていない。
魔女と偽って罪を犯す偽魔女逮捕に手が回っていないため、同じく追試験を受ける相方と1年以内に偽魔女を10人捕まえることができたら魔女の資格を与えると約束を交わす。
魔女の家系で育ち、家族を越える魔女になりたいと強く願ってきたノルカ。
魔女試験の合格を目指して真面目に頑張ってきたが、感情魔法という1つだけ得意な魔法があっても現制度では魔女試験に合格できないという現実を受け止める。
性別を理由に魔女試験に落ちた女装魔法使いのアンジェルと、魔女になるには力が足りないノルカが、世間を騒がせている偽魔女を捕まえることで、国から魔女として認めてもらうことを目指す。
【『カクヨム』にも投稿している重複投稿作品です】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-12 18:29:34
133682文字
会話率:37%
科学が発展し、昔からすれば誰もが魔法の様に火も水も、電気も扱える様になった現代社会。
そんな科学万能の社会で細々と生き残っていた魔女たち。
迫害の歴史を乗り越え、今や絶滅危惧となった魔女の家系に産まれた光乃緋音は嘘のつけない少女だった。魔女
のしきたりに従い、16歳となった日に彼女はある魔女に弟子入りする。
彼女は夢である魔女になるべく、田舎から1人で上京し、学生として学校に通いながら魔女候補生として修行に励む。
しかし、師匠となる魔女は凄い人の筈なのに現代社会にどっぷり浸かり、だらしない生活を送っていた。
修行とは名ばかりで、毎日毎日掃除に洗濯、食事の用意に買い出し、挙げ句朝は起こさないと1日中寝ている師匠。
そんな住み込み家政婦の様な生活と友達の出来ない学校生活。
私はどんな魔女になりたいのか…
堕落した師匠の面倒を見ながら考え続ける毎日。
そんな魔女候補生の日常。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-30 00:00:00
101299文字
会話率:43%
岩と赤茶けた土に覆われた山のてっぺんに、一軒の粗末な家がある。
そこにはもう誰も覚えていないほどの昔から、一人の魔女が住んでいる。
そして僕は、その魔女の家に居候をしているのだ。
これは世界一偉大な、そして世界で最後の魔女、魔女ばあと僕の
物語だ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-09 19:43:21
8851文字
会話率:52%
白金級のクラン『泥濘の四本角』の雑用係であるトーリは、クラン統合の際に戦力外として解雇されてしまう。どうしたものかと途方に暮れていた所、最強と名高い冒険者”白の魔女”が彼の前に立った。世紀末覇者の如き威容を持つその老婆は、何とトーリを雇い
たいという。
”白の魔女”に、からかわれていると邪推したトーリは高額の雇い賃を吹っ掛けて暗に断ろうとするも、快諾され、魔女の家へと連れ去られる。
土下座して謝るトーリの前で、老婆だった筈の”白の魔女”は可愛らしい少女へと姿を変えて、言った。
「最初のお仕事……掃除、お願いね」
※自堕落系クーデレ魔法使いのお世話をする、品のないファンタジーです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-18 19:00:00
343926文字
会話率:56%
代々古の森に暮らす魔女の家系に生まれたジュジュ。
十五の歳に縁組みされた婚約者クラムとは週に一度は顔を合わせ、それなりに良好な関係を築けていると思っていた。
「あなたの婚約者、王宮で素敵な出会いを果たしたみたいですよ」という親切なタレコミを
受け、気になったジュジュはその真相を確かめるべく王都へ向かう。
そしてそこでジュジュは女性騎士に愛の告白をするクラムの姿を目の当たりにした。
「……よし。とりあえず、見なかった事にしよう。そして婚前交渉をして子種だけもらって解放してあげよう」
と、ジュジュは後継問題のためにクラムの心変わりに気付かぬフリをすることに決めたのだが……。
いつもながらのご都合主義。
ノーリアリティ・ノークオリティなお話です。
作中嫌がらせのように誤字脱字が点在しますが、寛容なお心でお読み頂けますと幸いです。
直接的な表現はありませんが、性交渉を連想させるワードが出てきます。
地雷の方はご自衛くださいませ。
アルファポリスさんでも時差投稿します。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-28 08:00:00
31356文字
会話率:25%