─────おぎゃあ……おぎゃあ……
高秋に女の子が産まれた。
「秋奈、パパだよ」
高秋は手を震わせながら、生まれたての我が子を抱き上げ、涙ながらに声をかけた。すると、産声をあげていた秋奈は父親の高秋を見ると、ピタリと泣き止
んだ──かと思ったら。
……ニタリ。
秋奈が不気味に微笑んだ。その瞬間、高秋の背筋がゾクリとした。赤ん坊がニタリと微笑むものだろうかと、高秋は頭を振り、もう一度秋奈を見た。
だが、秋奈はキャッキャと屈託なく笑っていた。怪しさを含む微笑みなど微塵もなかった。
高秋にとって、秋奈は初の子だった。自分に子がちゃんと育てられるのだろうかという不安がそう見せたのだろうと思い、特に気にも留めず高秋は。
「これからよろしくな、秋奈」
と、秋奈に微笑んだ。
秋奈が小学一年生になったある日のことだった。秋奈が高秋に言った。
「ママはね……殺したの。私が」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-20 07:46:48
15039文字
会話率:43%
俺の私生活は彼女に見られている。
私は彼の私生活を常に見守っている。
カメラや盗聴器が仕掛けられた部屋に住む彼氏くん。
それを仕掛けられのは、彼女ちゃん。
それらは、同意のもと行われ、今日も彼氏くんは彼女ちゃんに私生活(プライベート)を見
られている。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-19 22:59:26
3276文字
会話率:0%
おれは飛び込み営業をしている。
高級ガレージを売り込もうと、毎日営業車を走らせていた。
あいにく本年度に入ってから成果に結び付かず、毎度のごとく課長に叱責され、数字を上げることに妄執に憑りつかれていた。
数字数字数字――。
おれはいつしか
、町を行き交う車のナンバーすら、眼で追うようになっていた。
いつのころからか、町じゅう希望ナンバーをつけた車であふれていた。
そんなとき、おれ以外のノルマを達成している他の営業マンたちさえも、営業車に希望ナンバーを掲げていることに気づく。
希望ナンバーをつけることで縁起を担ぎ、人生が好転するとでもいうのか?
営業所内に盗聴器をつけたおれは、ついに彼らの秘密を暴くことに成功する。
それは謎の秘密結社の正体だった……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-25 03:00:00
9937文字
会話率:8%
「懺悔室に盗聴器を仕掛けさせてほしい」
とある教会にて刑事の男は神父に向かってそう言った。
共に影の中。教会上部の窓から向かい合う二人を分かつように日の光が差し込んでいる。
言葉も音もない、時が止まっているのかとさえ思う空間。
空気
中に舞う塵だけがそれを否定している。
そこに今、僅かな音が加わった。神父が息を吸い込んだ音だ。
「お断りします。それは神のご意志と、そして人の想いを踏みにじる行為です」
それを聞いた刑事が顔を歪めた。
そしてそれは先程、刑事の要求を耳にした瞬間の神父の表情と同じものであった。
異形。まるで信じられない生き物を目にしたような。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-31 11:00:00
5192文字
会話率:43%
その音の正体が判明するまでにかなりの時間がかかった。
最終更新:2023-06-01 00:00:00
388文字
会話率:0%
二人の物書き少年、カムイ13歳とシェロ14歳はネット小説を書いた。カムイが小さな賞を授かる幸運に恵まれた。昼過ぎにシェロが祝賀会といい、自宅に彼を招待する。「黒耳シェロの天才クイズ」。カムイが大好きな謎解きをシェロが用意しプレゼントした。し
かし、カムイが解答に夢中になっている間に親友のシェロが居なくなってしまった。のちに失踪事件に発展する。二人の家は、同じマンションの隣り合う部屋だ。そればかりか、その日の夕方、カムイが帰宅すると、大変な知らせを親から告げられる。カムイの母親とシェロの父親が事故で死んだと知る。シェロの失踪と何か関わりがあるのかは分からないが。親の死があって、シェロの行方不明は失踪との断定が遅れた。通報をしたのは夜中だ。夜中に警察が訪ねてきた。通報者はシェロの母親ミクだ。警察は夜中の間に宅内を見て回り帰って、翌日に最後に会っていたカムイに事情を訊くことに。
カムイは警察に最後にどんなやり取りをしていたかを問われて答えるのだが。そしてクイズの内容を説明するのだ。クイズのやり取りの最中に彼は部屋を出て行ったきり戻らなくなったからだ。二人の少年はと、二人の両親も裕福ではないため、携帯電話を持たない。
警察は毎日のようにカムイを事情聴取する。クイズの内容がこれまたチンプンカンプンであり、カムイの説明で警察は混乱して行く。警察はそのクイズに失踪のヒントがあるのではないかと、少年カムイと少年係の二人の刑事が謎解きを始める。骨織警部と此処堀巡査が事件の担当者だが、なぜかその疑いはカムイに向けられていく。隣り合う隣人の失踪と親の死が同時に起きた。警察は早い段階で家宅捜索を開始。シェロの自宅の電話機に盗聴器が仕込まれていた事をつかんでいた。おまけに盗聴器からはカムイの指紋だけが検出される。さらにはシェロの部屋中どこを探してもカムイの指紋だけしか出てこない。警察はこの少年がシェロの失踪に関わりありと疑っていく。
登場人物、秘伝カムイ。黒耳シェロ。カムイの父ムサシ。シェロの母ミク。少年係の刑事、骨織損三郎(ほねおりぞんざぶろう)警部と此処堀腕次郎(ここほれわんじろう)巡査。
※推理初挑戦。推理要素や謎解き要素は、あまりないかもしれません。推理小説っぽく仕上げた作品です。テーマに沿って書きました。締め切りがあることで完結まで書き上げられました。三十三話、完結済み。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-03 23:00:00
59314文字
会話率:18%
僕は隣の部屋の住人・井村香澄さんに密かに好意を持っていた。
ところが、香澄さんの部屋に最近、怪しい男が出入りするようになった。
不審に思った僕は、盗聴器を仕掛けて、隣の部屋の様子を探ることにした。
これは、彼女を心配しての行為であり、隣人愛
である。
すると、男の危険な正体が判明した。
それは……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-29 01:27:12
2007文字
会話率:18%
壁に耳あり障子に目あり。
隠し事は誰がどこで見聞きしてるかわからなくて、バレてしまう恐れがある。だから気をつけないといけない。
そういう戒めを説いたことわざ。
これはなんとも言い得て妙だ。自分の現状を的確に表してる。
壁(に埋め込まれたコ
ンセントの中)には耳(盗聴器)が備え付けられてるし、障子じゃないけどドアの上とかドアノブとかモノの陰には目(カメラ)がつけられてる。
この環境。隠し事はできない。自分のすべては先輩に筒抜け。
先輩は美人で賢いけど、そういう犯罪者部分が欠点すぎて付き合う気はない。脅しにも屈さず告白も丁重にお断りさせていただいた。
それ以来も下手なことを口走って弱み握られたらたまったものじゃないから、できるだけ余計なことは言わないように注意してきたわけだけど......。
合宿の行きしな。気づいたら無人島に先輩と2人きりで取り残されて2週間。
いろいろ限界だし、生物としての本能かな。子孫を残したい欲が湧き上がってきてる。
雪歌さんへの欲情も止まらない。
普段なら、盗聴盗撮とか、変な録音を警戒して余計なことは絶対しなかったところだけど......。
まぁ、ここなら誰も見てないだろうし、運良く無事に帰れたとしたら、雪歌さんには悪いけど、なんもなかったことにさせてもらおう。
......と思ってたんだけど。
※小説家になろう様、カクヨム様で同時に投稿させていただいております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-08 18:00:00
9254文字
会話率:46%
夏のホラー2022参加作品です。
金属ロッカーの中に横たわる意識の無い裸の男。
エブリスタに投稿した「永遠の眠り」
が原型です。
「助けを求める声」の埋められていた男の顛末です。
最終更新:2022-08-03 13:00:00
1401文字
会話率:50%
私こと早瀬唯は平凡な中学3年生の女の子。強いて言うなら、まぁ彼氏がいますね(どやぁ)。だけど最近、話してくれない。そこで私はある決断をする……!
ふわーっとした設定で書いてます。頭を空っぽにしてご覧下さい。ちなみに作者は初心者ですので、お
手柔らかに。ちょっとヤンデレ気味なので、苦手な方は御注意を。多分大丈夫だと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-19 17:40:30
4935文字
会話率:30%
「裕也! わ、私と付き合ってくれませんか!?」 学年一の美少女―――梅原楓夏の告白を快く受けた平凡な男子生徒―――佐藤裕也。「つ、遂に俺にも念願の春が……! しかも相手は噂で聞く絶世の美女、梅原さん……! こ、これって一生分の運を使い果たし
たのでは……でも、それでいい!」と浮かれる裕也であったが、実際に付き合い始めて気づいた彼女の本性。裕也の自宅までバレずに尾行、裕也家の夕食を完全に把握、そして鳴り止まない着信音……。知らなかった、あの凛々しい淑女のような梅原さんがまさかの地雷女だったとは――――――
注)カクヨムでも閲覧できます折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-03 12:54:29
6542文字
会話率:55%
僕はストーカである。好きな人の家に取り付けた隠しカメラ、盗聴器でいつも彼女が虐待を受けているのを監視していた。
しかし今日はどこかおかしい。
虐待が起きていないし、静かだった。
異様に思ったぼくは彼女を探して山奥に出かけた。
そしたら聞こ
えてくる嗚咽の声。
音のする方へライトを向けると、血まみれのレインコートを着たひかりが、死んだ父親を埋めていた。
ぼくは興奮して思わず言った。
「好きです。手伝わせてください」
困惑する彼女は言う。
「あんた頭おかしいんじゃないの」
否定出来なかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-17 00:11:08
3326文字
会話率:32%
カフェと散歩コースのイングリッシュガーデンの庭の家を覗くのが好きなアタルは、高校の尾行同好会で一緒だった透(トオル)と久しぶりに会う。怪しげな透の上司「主任」に半ば脅されて、アタルは透の仕事を手伝うことになる。その仕事とは、盗聴器などの通称
スパイセットを身につけて様々な会場に潜入し、ターゲットを発見することだった。行きつけのカフェ店長、密(ヒソカ)をも巻き込んで、アタルの日常が、刺激的なものに変わっていく…!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-07 22:08:33
35144文字
会話率:16%
なんの変哲もただのオタク・佐倉 永遠(さくら とわ)には誰にも言えない秘密があった。それは、
『はぁ…はぁ…だめっ!』
「それ絶対俺のパンツだよね!?」
アイドルグループ【スパークル・スター♾】の不動のセンター・恋川 心(こいかわ こ
ころ)にパンツを持ち出され、電話したら朝っぱらから盛っていたりとストーカー紛いなことをされていることだ。
他にも、握手会でキレたり盗聴器など上げればキリがないのだが、本人曰く「ファンサ!」らしい。
ーどんどんエスカレートしていくファンサ!永遠少年の運命はいかにー折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-20 23:07:48
10422文字
会話率:40%
主人公の僕は好きなことは何でも知って置かないと許さないストーカー気質の青年だった。
ある日、大学の授業中に見掛けた彼女、紗奈に僕は一目惚れをしてストーカーをしてしまう。
彼女の家に小型カメラと盗聴器を設置したり、彼女に盗撮した写真を送
り付けたり、彼女と同じサークルに入ったりと何食わぬ顔で生活をしていた。
彼女と恋人になれた数ヶ月後に事件は起きる。彼女にバレてしまったのだ。大切に、大切に隠して置いた彼女の写真達が。
けれど彼女は僕を突き飛ばして愉しげに笑っていて?
これはストーカーの僕が出会った女の素顔がわかるまでの話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-01 18:00:00
4245文字
会話率:31%
心を持たず、仕事も選ばない暗殺者:ジャックは、日本での暗殺現場を一般人:美槻に目撃されてしまう。口封じに美槻を殺そうとするが、美槻は勤務会社から盗聴器やカメラを常に仕込まれており、身の安全確保のために24時間監視体制を受けている有能会社員だ
った。そんな美槻から「貴方に僕を殺してほしい。そして僕の居ない世界を見届けてほしい」と、10億円の報酬を一括で受け取る。ジャックは美槻を他の暗殺者から守りつつ、監視の隙を見て自分の手で暗殺しなければならないという無茶な依頼を引き受けることとなった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-31 22:14:02
18195文字
会話率:39%
離婚率の上昇によって立ち上げられた新たな行政機関、『永婚推進省』。生まれた子供にGPS・盗聴器を埋め込み日々の生活を監視することを業務としている。離婚の要因と言われるもの「価値観」「恋愛遍歴」「浮気」などをまとめ、結婚前に討論することで、無
意味な結婚を防ぐことが目的の省だ。この制度が導入されてから、男女の結婚に必要なものは潔白さとなった。その世界で、結婚を決めた主人公は今日討論をすることになっている。主人公は無事結婚できるのだろうか・・・・折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-20 07:00:00
1689文字
会話率:38%
見た目が凶悪だけど気弱な主人公には、清楚で可愛い彼女がいる。自分には不釣り合いな彼女だと常々思っていた主人公は、盗聴器をゆずりうけたことで、気になっていた彼女の本音が聞けるかもしれないと盗聴器を使ってしまう。
2019年星新一賞...落
選
2020年Pixiv春ミステリー...落選
2021年カクヨム短編...落選
その後、さらに加筆修正したものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-08 17:53:30
11194文字
会話率:30%
私立陽葵代(ひまりだい)学園。
ここは、学園長の一人娘である、
茜川(あかねがわ)陽葵(ひまり)のためだけに作られた学園だ。
『口約束が判を押した契約書と同じ効力を持つ』、という特色を持っており、
それは娘の学園での動向を知りたい
理事長が、
娘の制服に盗聴器をつけるための、一応の理由付けだった。
そして、この学園には人気のイベントがある。
【謎解き脱出ゲーム】。
無作為に選ばれた八人が、それぞれに割り振られた役柄に則って、
指示された謎を解くというもの。
主人公・林田(はやしだ)と陽葵も、今回のゲームに選ばれている。
ゲーム中は全校生徒に生中継されており、
たとえば、
気になるあの子が出演しているとなれば、視聴率も上がる。
美人な先輩や、現役アイドルが出演していれば、尚更だ。
大勢の目がある中で、
参加者の誰が、指示された謎の【犯人】なのかを、互いに探り合うゲーム――、
ゲーム優勝者には、ある【権利】与えられる。
それは、
【安易な口約束によって成立してしまった契約を破棄する】権利――。
※カクヨム掲載予定折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-24 22:00:00
109689文字
会話率:24%
主人公はSF作家を夢見るサラリーマン。
相棒はメイドカフェの美しきメイド長。
この2人が秋葉原で起こる事件を次々と解決するオトナの、オトナによる、オトナのためのラノベ第97話です。
今回は、違法賭博が強盗に襲われますが強盗は胴元の自作自
演との噂が流れます。
ところが、強盗はスパイ団でした。
スパイ団の狙いは外交メールを扱う会社の鍵で盗聴器を設置した事をコンビに暴かれ逮捕されるのでした。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-09 21:51:14
16101文字
会話率:83%