大阪で一人暮らしをしながら働く女性・山口真理(27)は、ある日、東京に住む大学時代の友人・香織から奇妙なLINEを受け取る。
「この前、渋谷で真理を見かけた」と。
だが、その日、真理は大阪で勤務しており、確かなアリバイ(タイムカード、レシー
ト、位置情報)も残っている。
やがて、別の知人からも「東京で見かけた」との報告が届き、しかもその目撃情報には「優香と一緒にいた」という証言まで加わる。
優香──大学時代、真理が一線を越えてしまった、かつての親友。
そしていまや、疎遠になっていたはずの存在。
真理は次第に、東京で自分として目撃されている人物が、ただの他人の空似ではないのではないか、という不安に取り憑かれていく。
通勤途中に、ビルの窓に映る「わずかに異なる自分」、人混みに紛れて消える後ろ姿。
日常の風景のなかに、もうひとりの「私」が忍び込みはじめる。
不安に耐えきれず、真理は長く連絡を絶っていた優香にLINEを送る。
送信をためらったその瞬間、部屋のインターホンが鳴る──知らない荷物の配達、間違えた部屋番号。
何気ない出来事にも、どこか異様な違和感がまとわりつき始める。
そしてついに、優香から返ってきたメッセージ。
香織や遥とは会っていないという優香。
しかし香織は、「東京で真理と優香が一緒にいた」と証言している。
さらに、遥からの連絡で明かされる事実。
駅で真理にそっくりな誰かを見かけた遥は、「それが本当に中身のある人間だったのか分からない」と告げる。
私を装い、私の顔をして、私の声で喋る何か。
それは一体、誰なのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 13:26:37
18478文字
会話率:6%
売れないボカロPのケイは、偶然見つけた「SonicWire」というボーカロイドソフトの体験版を起動する。そこに現れた美少女AIの歌声は魅力的だが、不気味なノイズが混じっていた。ある日、歌詞にした言葉が現実になる「言霊」の力が、そのソフトに宿
っていることに気づく。
ケイは承認欲求を満たすため、フォロワー増加や楽曲のヒットなど、自身の欲望を歌わせ成功を手にする。しかし、彼の楽曲が起こす奇妙な現象に「リスナーX」が気づき、SNSで不穏なメッセージを送りつけ監視するようになる。さらに、大学時代の友人アサミも、成功とともに冷たく変貌していくケイに違和感を抱く。
力を使い続けるうち、ライバルの破滅や罪のない人々の巻き込みなど、歌詞は残酷な形で現実を歪め始める。ケイの精神は蝕まれ、現実と妄想の区別がつかなくなる。Xからの執拗なプレッシャーと歌詞の暴走で、ケイは名声も人間関係も失っていく。
追い詰められたケイは、ミクが単なるバグではないことに気づき、自らの過ちを清算し、破滅を願う最後の歌詞を歌う。歌が終わると同時に、ソフトもヒット曲も全て消滅し、彼は全てを失う。
数ヶ月後、精神的に疲弊したケイは、かつての力を求める衝動ではない、純粋な音楽への衝動を感じる。そして、埃をかぶったギターを手に取り、誰のためでもない、自身の「歌」を奏で始める。SNSの片隅には、全てを知るリスナーXからの、意味深な記号のようなコメントが残されていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 22:37:36
4580文字
会話率:0%
時田エミは大学時代の趣味、古物収集がネットでバズった事をきっかけに、古物商を起業した。
事業は軌道に乗り、海外まで商品の買付けに行く高額案件も受注するようになった。
ある日、白髪の老人の以来を受けヨーロッパから剣のレプリカを空輸し、依頼を達
成。
だが、依頼達成の前日からエミは奇妙な音を聞くようになった。
ドーン、ドーン
遠くから近づいて来るように聞こえる重低音。
音を耳にした日を境に身の回りで不可思議な現象が多発するようになる。
白髪の老人からの依頼も段々と増えていった。
一体、何が起こっているのか。
エミは大学時代の友人で怪奇現象に詳しい、元オカルトクラブ所属、現在はオカルト雑誌ミーのエース作家 彼岸寄道(ひがんよりみち)に助けを求めた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-23 19:25:29
4599文字
会話率:0%
本作は、かつて隆盛を誇った企業が衰退し、時代の変化に適応しようとする姿を描いた短編である。主人公・野村誠一は、ある夜、久しぶりに立ち寄ったセブンイレブンで、店舗の活気が衰えたことに気づく。商品は小さくなり、価格は上がり、客の数も減っている。
そんな折、スマホのニュース速報が「セブン&アイの新社長就任と経営改革」を報じる。コンビニ業界の絶対王者だったはずの企業が、業績不振に苦しんでいるという現実を突きつけられた野村は、大学時代に学んだ「企業30年寿命説」を思い出す。
翌日、野村は他のコンビニと比較するため、ローソンやファミリーマートを訪れる。そこでは「増量キャンペーン」や値引き戦略が積極的に打ち出されており、客足も好調だった。職場の若手社員や大学時代の友人、恩師との会話を通じ、野村は「成功した企業ほど変化を恐れ、衰退していく」ことを実感する。シュリンクフレーション(量を減らして価格を維持する戦略)や、北米市場の不振など、セブン&アイの抱える課題が浮き彫りになっていく。
しかし、野村は同時に、企業の命運は「変革できるかどうか」にかかっていることにも気づく。歴史的に見ても、小売業界は百貨店からスーパー、スーパーからコンビニへと進化してきた。そして今、コンビニという業態も転換期を迎えているのかもしれない。果たして、セブン&アイは「過去の成功体験」から脱却し、新たな時代に適応できるのか? それとも、栄光の歴史の中に埋もれていくのか? 企業の栄枯盛衰を描きつつ、「創造的破壊」の視点から、変革の可能性を問いかける作品である。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-03-07 07:13:33
5797文字
会話率:58%
私が初恋だと思っているのは、大学時代の友人だった。
頗る口が辛辣で、思ったことはズバズバ言う人だけれど、人の為に全力で怒れる人だった。
『それで? 現在の視点からネタバラシすると、バッドエンドなんだろう?』
注意事項1
起承転結はありま
せん。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
失恋シーン見るのが好きなんですけど。
私にはなかった激情がそこにあるから。
もっと眠るように終わったとは持っているので。
ガールズラブです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-08 21:53:21
931文字
会話率:19%
僕の研究室に大学時代の友人が訪ねてきた。ガンで余命一年と宣告されたという。友人を慰める言葉を持たない僕は一冊の小冊子を彼に渡した。すると……。
最終更新:2025-01-08 13:34:06
7936文字
会話率:36%
大学時代の友人葛城神楽からの懇願で、ライデンリーダーを牝系に持つ仔馬を購入する事になった最上友作。
妻深雪はその馬を「ビヴロスト」と名付けた。
名古屋競馬場に預けられたビヴロストは、地方競馬を舞台に大暴れする事となる。
最終更新:2024-12-31 07:00:00
100902文字
会話率:10%
二十一歳の川西由依は過去に極端な完食指導のもと、人と食事をすることができない。大学を中退したが、父の義樹、母の和子と折り合いがつかぬ日々。共に教員という職歴をもつ両親のもとで育った由依は、世間と社会の狭間で生きづらさを感じつつ、精神科に通
うこととなる。医師やカウンセラーと交流をもち、過去の出来事が虐待であることを知る。
また、由依の小学校時代の担任は由依の母親和子の大学時代の友人赤野美代子であり、その夫は焼身自殺を遂げた過去がある。赤野は夫の死のきっかけが和子の言葉のせいであると信じ、和子の娘に虐待という復讐をする。和子は何も知らずにいたが、赤野の病気をきっかけに真相を知ることとなる。
過去を憎む由依は、死を目前とした赤野へ復讐をするが、一向に将来への道筋はつかない。一方、医師を父親とし、継母に育てられた義樹は家族やプライド、偏見、娘に屈折した感情しか抱けず、ある決意をする。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-03 14:36:16
3488文字
会話率:0%
二十一歳の川西由依は過去に極端な完食指導のもと、人と食事をすることができない。大学を中退したが、父の義樹、母の和子と折り合いがつかぬ日々。共に教員という職歴をもつ両親のもとで育った由依は、世間と社会の狭間で生きづらさを感じつつ、精神科に通
うこととなる。医師やカウンセラーと交流をもち、過去の出来事が虐待であることを知る。
また、由依の小学校時代の担任は由依の母親和子の大学時代の友人赤野美代子であり、その夫は焼身自殺を遂げた過去がある。赤野は夫の死のきっかけが和子の言葉のせいであると信じ、和子の娘に虐待という復讐をする。和子は何も知らずにいたが、赤野の病気をきっかけに真相を知ることとなる。
過去を憎む由依は、死を目前とした赤野へ復讐をするが、一向に将来への道筋はつかない。一方、医師を父親とし、継母に育てられた義樹は家族やプライド、偏見、娘に屈折した感情しか抱けず、ある決意をする。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-03 14:35:12
13182文字
会話率:51%
二十一歳の川西由依は過去に極端な完食指導のもと、人と食事をすることができない。大学を中退したが、父の義樹、母の和子と折り合いがつかぬ日々。共に教員という職歴をもつ両親のもとで育った由依は、世間と社会の狭間で生きづらさを感じつつ、精神科に通
うこととなる。医師やカウンセラーと交流をもち、過去の出来事が虐待であることを知る。
また、由依の小学校時代の担任は由依の母親和子の大学時代の友人赤野美代子であり、その夫は焼身自殺を遂げた過去がある。赤野は夫の死のきっかけが和子の言葉のせいであると信じ、和子の娘に虐待という復讐をする。和子は何も知らずにいたが、赤野の病気をきっかけに真相を知ることとなる。
過去を憎む由依は、死を目前とした赤野へ復讐をするが、一向に将来への道筋はつかない。一方、医師を父親とし、継母に育てられた義樹は家族やプライド、偏見、娘に屈折した感情しか抱けず、ある決意をする。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-03 14:34:28
12084文字
会話率:48%
ルポライターの山田昭彦は月刊誌『エピキュリアン』の編集長、浜野史郎に依頼され、『中国の現況について』のルポを依頼され、中国に訪問。大学時代の友人、辻和也の助けを得ながら変容する中国のレポートを行う。その最中に、学生時代の革命運動の仲間やパレ
スチナのテロリスト、台湾国民党のスパイ、中国の地下組織などの連中に遭遇するが、写真家の中村順子と無事、11日間の出張を終え帰国する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-21 11:49:18
53785文字
会話率:75%
俺には三年交際を続けている彼女が居る。
同棲も始め、そろそろ結婚も視野に入れている。
大学生の頃、女遊びを繰り返していた俺は、社会に出て一度己の弱さに打ちのめされた。しかし、彼女のおかげで何とかやってこれた。
彼女に贈るための指輪を探す帰り
道、大学時代の友人から電話がかかってきて――折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-07-19 20:48:19
3118文字
会話率:29%
2021年春の東京、32歳独身の辻田聖二は銀座にいた。緊急事態宣言が出てゴーストタウンと化した1年前の銀座の光景と、それに続くある一日の出来事を思い出していた。
辻田は学生の頃から金融志望だった、外資系投資系銀行への就職を目指したが夢破れ、
日系の運用会社に就職。2017年年に仕事の一環でビットコインの値動きを追っていたところ、アービトラージ(裁定取引)の収益機会を発見。この状況が続けば、今の会社で得られるであろう生涯収入以上の金額を3年で稼げると確信し、アルゴリズムを完成させ退職。その後自宅に引き持ってトレードをして成功する。
大学時代の友人で、現在は日系の証券会社勤務の既婚者の君島に「プライベートを充実させるため、婚活を始めたい」と打ち明けると、「お前には結婚するメリットなどなにもないし、おまえのようい金だけある男は女に食い物にされる、やめろ」と一括される。
辻田には大学時代、涼子という彼女がいた。涼子は辻田の兄、達郎の子供を妊娠し、二人は結婚を決めた。その時以来、辻田は二人には会っていない。達郎のことは世界で一番嫌いな人間だったが、二人のことは記憶から消し去ったつもりでいた。
その涼子が突然目の前に現れた。「達郎がビットコインで1億もの資金を失った。取り返す方法を教えてほしい」と頼みに今朝、小倉から新幹線で東京に来たと言う。
「なぜ、兄貴が1億ものお金を持っていた?」と訊くと、涼子は「達郎が自分で稼いだ。競馬の自動売買で安定収入を得ていたが、税金が高いのでビットコインの投資を始めたら失敗した。私はリスクを取れない性格だから市役所の職員をしている」と言う。辻田は開いた口が塞がらないが、外で話をしようにもカフェは全部閉まっている。「昼食を作る」と言われ、辻田は涼子を部屋に連れていく…。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-18 16:45:06
39126文字
会話率:56%
原宿探偵事務所の私立探偵、冬春夏子は出勤して、事務所のドアの鍵を開けた。
室内に一人でいるとドアをノックする音がする。現れたのは、門倉亜美と名乗る女子高生。夏子の大学時代の友人、鈴村まどかの妹で、苗字が違うのは自分が妾の子だからだと告げる。
亜美は、「貧乏な私立探偵の冬春夏子が飢え死にしないように仕事を持ってきた」と言う。
夏子が「未成年の依頼には保護者の同意が必要」と返すと、亜美は姉が書いた同意書を持参していた。
亜美は、学校の帰りに奇妙な視線を感じていた。「無機質なもので見られている感じ、」でも盗撮ではない、盗撮はされたことがあるからわかる」そう主張し、夏子に奇妙な視線の正体を明らかにしてほしいと依頼をする。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-13 20:32:14
25801文字
会話率:57%
大学時代の友人に飲みに連れられた主人公は、とある食堂へと訪れる。
そこは店主の出すクイズに全て正解すれば、その日は無料で飲み食いできるという、不思議な食堂だった。
興味本位でやってきたクイズに挑む主人公だったが、やがて店主の本当の思惑を知る
ことになる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-14 12:38:45
7903文字
会話率:44%
彼は高校の頃、『シュウ』というあだ名で呼ばれていた。
恋人の事故をきっかけに、族に喧嘩を仕掛けた『シュウ』の名は
彼の預かり知らぬところで伝説になっていた。
そして、時は流れ…
社会人となった彼は、大学時代の友人たちと楽しく過ごしてい
たのだが…
偶然か?
それとも運命か?
親子2代に渡り、絡みあう数奇なドラマ
シュウとその仲間たちの『ものがたり』
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-24 18:00:00
168463文字
会話率:35%
「※※※※・ドール」という都市伝説を知っていますか?
大学時代の友人から「相談がある」と言って呼び出された「私」は、
いつの間にか、非現実的な事件に巻き込まれていました。
もしかしたら、私を含めた関係者全員が、正気でないのかもしれない。
そうでありますように。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-18 04:37:26
10550文字
会話率:18%
大学時代の友人から送られてきた突然のメール。
「とにかくいつでも良いからわが家へ来てほしい」との内容だった。
始めは無視するつもりだった黒田だが、やがて好奇心に逆らえなくなり行ってみることに。
そこで彼は友人の恐ろしい企みに巻き込まれてしま
う。
この作品はnoteにも掲載済みです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-03 11:51:50
8258文字
会話率:47%
時は、VRゲームが大流行の22世紀! 無能と言われてクビにされた、ゲーム開発者・坂本翔平の元に、『爆死したゲームを助けてほしい』と、大学時代の友人・三国幸太郎から電話がかかる。こうして始まった、オワコン・ゲーム『ファンタジア・エルドーン』の
再ブレイク作戦! ゲームを作り、ボス役として活動したり、リアル世界の敵対勢力を倒したり!? 何でも出来る坂本翔平のお陰で、ゲームは大いに盛り上がっていき! ユーザーと世界も、変わっていくのであった!!
*アルファポリスにも、投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-03 08:27:33
1136974文字
会話率:34%
何もかも見下して生きて来た北島だったがある女性と出会い恋を知ってから酷く苦悩するようになる。
北島は苦悩から逃れるために、大学時代の友人の佐伯の取り計らいでスナックを貸し切り、「一晩たったの100万円」で豪遊する事にしたのだが……
最終更新:2023-10-24 20:31:34
12861文字
会話率:38%
ネコのAI探偵あいたんが事件に挑む
最終更新:2023-10-08 22:48:54
6271文字
会話率:51%
大学時代の友人に久々に会った「私」は、上の部屋の住人の騒音に悩まされている話を聞く。
最終更新:2023-09-19 19:35:48
1325文字
会話率:3%
北陸のF県にやってきたとある学者が主人公。都内からの交通機関開通のためにビッグイベントを開催したので是非来てほしいと大学時代の友人に誘われた。そこで待っていたのは…
最終更新:2023-04-19 01:09:26
287文字
会話率:0%