二〇八七年、新東京。機械神ヤマタは日本神話を解析し、最も効率的な統治システムを構築した。毎年選ばれる「クシナダヒメ」は、市民の精神安定剤として自らの感情を捧げ、一年後に「昇天」する。だが、その美しい神話の裏には、残酷な真実が隠されていた。本
作は、偽りの幸福に浸る人類と、それを維持する機械の共犯関係を、モーパッサンの冷徹な筆致で描く。人間とは何か。幸福とは何か。その問いに、一人の女性の運命を通して迫る。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-24 15:40:10
11899文字
会話率:30%
高校生の衣緒里は生まれた時に決められた婚約者がいる。名前も顔も知らない婚約者とは十六歳になったら会えると聞かされて育った。十六歳の誕生日、たまたま街で助けられたイケメンにときめき、前々から考えていた婚約破棄を婚約者に言い出す。しかし当の
婚約者はそのイケメンでしかも近所の氏神様だという。氏神様は名を雪矢と言った。
衣緒里は生贄として氏神様に捧げられたのだと聞かされるが納得がいかない。しかし氏神様は衣緒里を気に入り溺愛する。それでも衣緒里は雪矢に心を開ききれずにいた。二人の両想いはまだまだ先が長い。
店街の夏祭りの季節が近づいた頃、神様の一人スサノオがやってきて雪矢に相談をする。なんと、浮気者のスサノオは衣緒里を新しい嫁に迎えたいと言ってしまったがために、妻であるクシナダヒメに出ていかれたのだ。雪矢も協力して探し出すことに。
夏祭り当日、花火が美しく舞った瞬間、クシナダヒメが現れて衣緒里に呪いをかける。夫を誑かした罰だと言い残して消えたクシナダヒメに衣緒里は……。
衣緒里の学校では学園祭の準備が始まった。そんな中、雪矢はというと年に一度の神様大会議に出席するため不在中。雪矢の不在に寂しさと恋しさを自覚する衣緒里。雪矢のいたお白様の神社に戻ると、そこには雪矢の兄・玄矢がやってきていた。
雪矢が弟の紅矢によって拐われたと言う玄矢。衣緒里は雪矢を取り戻すため、玄矢と神獣のコンと共に急いで天界に行く。そこにいたのは紅矢に捕まった雪矢。しかし拐われたわけではなかった。兄弟三人が企んだのは……。
衣緒里に好意を寄せているのは雪矢だけではない。幼馴染の晴臣も衣緒里のことが気になっている。なかなか進展しない二人の関係を進めるべく、晴臣は衣緒里にアプローチする。そこに恋愛の女神・ククリヒメが晴臣の味方に加わり、晴臣は急速に衣緒里との距離を縮める。雪矢は何とかして邪魔をするが、ククリヒメも負けてはいない。
雪矢が衣緒里に執着するのには理由があった。衣緒里が中学生だった頃の出来事を思い出す雪矢。初めは氏神として興味がなかった娘であったが、この時の出来事がきっかけで一気に衣緒里が気になる存在となった雪矢だった。一方、衣緒里はククリヒメの一件で寒い倉庫にいたため風邪を引いてしまった。看病をする雪矢は微熱で意識の朦朧とする衣緒里に告白をする。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-05 11:22:28
86060文字
会話率:49%
天逆毎(あまのざこ)との戦いで、日本は人も化け物も死に絶え、山も川も人の生きた証さえも失った。須佐之男命の力を失った和也を連れ、芹那は再び奈良時代へと戻る。
最終更新:2021-11-26 13:27:31
62938文字
会話率:55%
奈良時代の日本から戻った和也と芹那。
いつもと変わらぬ風景であるはずの日本。
けれどそこは、奈良時代に変えることのできなかった時の流れがそのまま受け継がれた世界だった。
最終更新:2021-09-28 10:55:30
133049文字
会話率:45%
「優しいよね」「よく気が利くな」「物静か」「いい匂いがする」「料理が美味い」「運動は苦手っぽい」「可愛い」「嫁にしたい」「堅実」「話しやすい」「寝顔やば」「頑固なとこもあるかな?」「安心安全」「別の意味で危険」「動物に例えると針ネズミ」「マ
イナスイオンが出てるはず」。そんな周囲の評価を横目に、自身の心の性がわからない、恋がわからないことに悩む大学生神代伊万莉(じんだいいまり)。夏休みで地元に帰省中の彼はある日、幼馴染の林原昴(はやしばらすばる)と出かけた先で不思議な感覚に導かれ見知らぬ場所に迷い込む。そこで異形のものに追われて窮地に陥っていた伊万莉を助けたのは古風な姿をした一人の男。「我が名は――ヤマタノオロチである!」。封印を解かれて現代に復活したヤマタノオロチは実は恐ろしい怪物などではなく、お酒が好きで義理人情に厚い元土地神で、そしてクシナダヒメの恋人だった!?◆◆伊万莉の周りで起きる日常と非日常の出来事は、彼ら彼女らに少しずつ変化をもたらしていく。これは神代(かみよ)と現代が繋がる一夏の物語。「もし生まれ変わったら、またいつかどこかで――」◆◆≪注意≫この物語はフィクションです。実在する同名の個人、団体、企業等があったとしてもそれらとは一切関係がありません。また、ジェンダー論やLGBT関連の話を一切見たくないという方はブラウザバックを推奨します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-30 03:00:00
181285文字
会話率:40%
俺、信楽海斗はそれまで普通の高校生活を送っていた。だがある日放課後にクラス一の美少女、立花早苗に体育館裏に呼び出され、告白された。だが、その美少女は、実はクシナダヒメの子孫だという。そして海斗はスサノオノミコトの子孫であり、近いうちに地球上
で天と獄の戦いがあることを知る。海斗はその戦いを阻止するために両方の王を倒すことを決意するのだが、、折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-01-23 20:29:56
15200文字
会話率:80%
『古事記』に載る「天野岩屋戸伝説」を背景に、スサノヲノミコト、アマテラスオオミカミ、クシナダヒメらの三柱の神々の心境を、作者の創造のもとに、供述形式で語った作品。
スサノヲノミコトが高天原で暴虐の限りを尽くした理由とは…。それを目の当たりに
したアマテラスオオミカミの心境は…。後に語るクシナダヒメのスサノヲノミコトの人物像とは…。
交錯し合う供述に「スサノヲノミコト」の新しい顔の一面を披露させようとする、神話物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-09-29 00:19:37
3849文字
会話率:0%
タイトルがわかりにくすぎるのでライトノベル風に変更しました。
日本神話を題材にしたライトノベル風ファンタジーです。
日本神話に登場するスサノオノミコトやクシナダヒメやヤマタノオロチが勝手な解釈で動き回りますが、勝手な解釈なので日本神話を知
らなくとも楽しめると思います。
高木スサノオという名前の20歳男子が主人公。
スサノオくんは、普通の大学生としての生活を切に希望してますが、そこらに漂う邪悪な気配が寄り集まって実体化した「バケモノ」が見えるという特異体質のために、落ち着いて青春を楽しむこともできません。
同じ体質の父親から、バケモノ退治のための浄化と結界のトナエゴトを習ってはいるのですが、その肝心の父親・高木龍吉は、8年前から行方不明。
「いったい俺はどーしたらいいの~」と嘆きつつも、父親をさがしに異世界へと旅立つはめに。
※以前に個人ブログにて公開していましたが、現在は非公開。
※セカンドライフというバーチャル空間内で「インワールドブック」という形式(セカンドライフの中だけで読める電子書籍のようなもの)で販売中。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-10-05 21:57:33
138028文字
会話率:33%
今宵は十五夜。お月見のための団子を神々に配るべく、トヨウケ姫とクシナダ姫はひたすら団子を作り、配りに行くほのぼの短編です。
最終更新:2017-10-04 22:41:28
1790文字
会話率:46%
有名なスサノオノミコトがヤマタノオロチを退治するお話。
肩の力を抜いて読んでおくんなまし。
最終更新:2016-07-19 08:34:53
8898文字
会話率:14%
遠い昔の豊葦原中津国(とよあしはらなかつくに)。
老夫婦アシナヅチとテナヅチはすでに七人の娘をヤマタノオロチに生け贄(にえ)として差し出した。
そして今さらに最後の娘クシナダヒメをも生け贄として差し出さねばならない。
悲嘆に暮れる三
人。
しかしそのとき、流浪の男スサノオが三人の前に現れるが…。
古事記の超有名エピソードに題材をとった短編小説。
拙作『七柱記―』のエピソードゼロ的作品でもあります。
最終的には8500字程度で終了予定です。
『アルファポリス』『カクヨム』にも掲載中。
よろしくお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-06-03 16:18:04
8917文字
会話率:42%