彼女の衣裳の裾を目に入れた人間は、己れの愚かさに涙する。
そう言わしめた雷鳴の中宮は、帝の寵愛を一身にうけていた。
玉藻姫が、大陸から渡ってくるまでは──。
帝の寵愛を奪われ、さらには玉藻姫に見下ろされる宴の席で不治の病をまかれた中宮は
、その死の床で故郷の滅亡を聞かされた。
病の発端は中宮にあり、その根源である国を燃やし尽くさねばならない。
そう言って玉藻姫が、帝をそそのかしたのだと。
そして中宮自身も療養にと放り込まれたあばら屋で、同じ火にまかれながら、短い生涯を閉じた。
家臣たちだけでなく、故郷までまきこんだのだ、生まれかわれてもゴミ虫ていどだろうと思っていた中宮であったが、目が覚めるとまっしろなキツネ、ユキに転生していた。
生みの母、黄泉の神は疲れた顔をして言った。
玉藻姫の正体は、九尾の狐。彼女が皇后になってからというもの、嗜虐の限りを尽くし、黄泉は死者であふれ困っている。どうかお主の力で封じておくれ、と。
かくしてユキは、悪虐非道の玉藻姫と相対するその日のため。
お目付け役の見目麗しい少年コンと、その邸に棲む動物たちと暮らしながら、のんびりと生い育つのだった。
※前半ほのぼの。中盤からグロ注意です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-08 00:00:00
206127文字
会話率:46%
罪悪感マシマシな狐っ子と、ぼんやりした僕との日常を書きたいなあと思っています。更新未定、書き溜めもありませんので気長に見て頂けると幸いです。
最終更新:2021-01-19 05:52:36
2625文字
会話率:42%
彼女の名前はミコ様。
本当はもう少し長くて威厳に溢れる名前をしているんだけど、ミコ様って呼ぶ方が可愛いし、彼女にとっても似合うから僕はそう呼んでいる。
誰にも知られずにひっそりと廃れていく山奥の社で、存外に俗に塗れて暮らしている彼
女だけれど………こう見えても歴とした狐の神様。
つまりはお稲荷様だ。
小さな僕を見つけ、保護し護ってくれた彼女に僕は当然の結果として惚れ込んでいて──つい最近お互いの想いを打ち明けて、身も心も重ね合ったばかり。
それはもう、ケモノのごとく交わりあい、愛し愛されイチャイチャと過ごして来たのだけれど。
やっぱりと言うべきか、当たり前だと言うべきか。
ミコ様は僕の子を孕んでしまった。
いや、『しまった』と言う言葉は不適切だろう。
愛しい愛しい僕のミコ様のお腹の中に、僕らの愛が実ったのだ。
当然僕は喜んでいる。あんまり感情表現が得意じゃないから勘違いされるけど、こう見えてとても興奮しているし喜んでいるんだ。本当だ。
そんな僕らは、人間と神様と言う関係である以上様々な障害を抱えている。
それは生きていく時間であったり、俗世との繋がりだったりと、考えるだけでも面倒なモノがどっさりだ。
だけど僕はくじけない。
愛する妻と生まれくる子供のために、僕は全力で責任を全うするだけだ。
これはそんな僕らの慌ただしくも退屈しない、幸せな毎日の物語。
僕が人間から…………『神様』へと至る、数年間の物語。
もしアナタがお暇ならば、どうか僕らの惚気話に付き合って欲しい。
え、ただの自慢だけど?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-31 16:00:41
23576文字
会話率:39%
あらゆる状況下において、妖怪狐のお姉さんが生き残りを模索する話。
それぞれのCaseは並行世界的な扱いで、設定はおよそ同じだけれども時系列は別だと考えてください。
Case.1 ゾンビサバイバル編。
Case.2 ○○○サバイバル編。
最終更新:2020-03-20 23:47:12
76840文字
会話率:29%
狐が通る。
道を開けよ。
さもなくばすべてが燃え落ちる──のじゃ。
辺境の町に突如として現れた少女は、ランクF(最低)で火炎系魔法威力9999という化け物で──。
ドラゴンブレスさえ威力7000のこの世界で、オーバースペックな能
力を授かった彼女の旅路が今始まる。
超高火力系のじゃロリフォックスがあなたのハートを燃やし尽くす──(?)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-08-17 05:53:14
22564文字
会話率:35%
我が家は代々、庭の端に鎮座するお社を守ってきた。お社には毎日お揚げを2枚、週1日稲荷寿司を2個お供えすることになっていた。
何を思ったか俺はある日お揚げと稲荷寿司以外のもを供えてしまった。
これが俺の静かな生活の終わりの始まりだった。
これは俺とおきつねさまが、美味しいものを食べたり、食べに出かけたり、お取り寄せをしたり、ただそれだけのお話だったはずなのに・・・
この度、第5回ネット小説大賞を受賞しました。お読み頂いている皆様に感謝の言葉を申し上げます。今後ともご愛読のほどよろしくお願いいたします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-07-04 00:00:00
208409文字
会話率:30%
※ここに登場するものはすべてフィクションであり、実際のものとは関係ありません。また、ここに書いてある考えは作者個人の見解であり実際のものとは異なります。作り話として、読んでください。えっ、注意書きが長い?専門的なこと書いて間違ってると、「嘘
つき」って言われそうじゃん?
最初から「これは嘘ですよ」って書いてた方が良いっしょ。
「恭子はお見合い結婚したそうです。」シリーズ続きです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-09-21 17:16:51
1771文字
会話率:0%
夜の散歩中に妖しく光る近所のお社。
翌日行ってみると、そこにはケモ耳の女がいた。
口の悪いお狐さまと眷属の狐。
それに翻弄される浪人1年生の剛の日常が始まった。
それはお狐様のパシリという現実だった。
そして「願いを叶える為に」と頼まれ
ごとを行う剛に降りかかる事件折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-07-12 10:00:00
71008文字
会話率:52%
今日も、お狐様の二本の尻尾はもふもふだ。(本文より)
ちょっとまぬけなお狐様(神の使いの狐。外見は白狐。もふもふ尻尾が二本ある。多分女子。陽気な性格で人間大好きだが人間には変化できない)と真面目な千田千人さん(人間と神狐のハーフ。男子。天
涯孤独の会社員)の特に何も起こらない平和な日常。人によっては悲恋だと思われる要素があるかもしれません。
剣も魔法も異世界も出てきませんが、多分ファンタジーです。もふもふは正義。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-05-02 03:00:00
8307文字
会話率:46%
フリーワンライ3回目の投稿。
とある村の神社に住む"おきつねさま"と少年の話。
最終更新:2015-10-02 23:22:32
2183文字
会話率:36%
異界との交流はお昼休み。机によろけて転がってきたのは学校で噂の変人さんだった。
助け起こすと「あっ。両肩に……キツネが乗ってる」餌付けしていい? と曰う変人。
なんでもいいから離れて下さい。
《わたし》笠木 楓と《変人》三科 陸の変な縁は
こうして深まった。ごくありふれた少女と、ありふれない少年のおはなし。
ほのぼのおきつねラブコメディ。
*完結済み・番外編有。
【自サイトにも掲載しております】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-04-29 12:15:46
54197文字
会話率:37%