酉越うたかには婚約者がいる。お相手は画家を志す十歳年上の青年、九頭春匡。彼はうたかの姉である染花の幼馴染で、モデルとして活動する姉の絵を数多く手掛けている。年は離れているけれども、うたかは春匡のことが好きだ。でも、春匡は染花が好き。染花も
春匡が好き。しかし、春匡は九頭家を、染花は酉越家を継がなければならない。それは生まれた時からの決まり事で覆すことは適わなかった。
染花は婿を取り、酉越家の名を継ぐ資格を得た。結婚式会場に祝福の花吹雪が舞い散る頃、春匡のアトリエでも紙吹雪が舞い散った。拙い絵から本格的なデッサンまで、染花を描いたありとあらゆる絵が千々に破かれ、アトリエの床を埋める。その日以降、春匡は人物画を描かなくなった。
人と向き合わなくなった春匡との関係に悩むうたかの前に、ある日、辰見幸と名乗る少女が現れる。
「酉越うたかは、九頭春匡と結婚できないわ。だって、ここは『幸のない日々』の世界なんだもの。どうしてそんなことが言えるのかって? だって、あたしがヒロインなんだもん」
うたかが築き上げてきた過去と絆を否定する幸。うたかは未来と絆を守り切れるのか――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-02-26 23:10:27
19994文字
会話率:44%
因習と戦う子供の話。
最終更新:2016-02-10 17:40:08
208文字
会話率:0%
「子を生すのは二人まで、三人目にはイタチが憑りつく」
昔から伝わる式部家の因習だった。今までそれは守られてきたが、ある日突然破られてしまう。双子という予想外の形で生まれてしまったのだ。三人目である式部小夜子(しきべ さよこ)の立場はつらいも
のだった。家族から余計な存在として扱われ、親戚からは恐れられ、小夜子は自分は生きてはいけないのではないかと思いつめた。しかし祖叔母からイタチが式部家を恨み続ける理由について聞いて小夜子はある決心をした。――イタチの復讐心を癒しこの因縁に決着を着けてみせると。/初投稿です。のんびり書いていこうかなと思っています。よろしくお願いします折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-01-01 23:28:17
8729文字
会話率:38%
森と海に囲まれたシェレスタ王国が舞台。
その国では王家の双子は災厄とされていた。
災厄を信じて双子を亡き者にしようと目論む大臣、災厄など幻想と反旗を翻す宰相、理屈も打算も無くただ王家を護る軍。
双子が育つにつれ、次第に歪みは大きくなってゆく
。
そんな因習に囚われた王国のお話。
あなたは物語の果てに何を見る?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-08-09 09:01:33
327文字
会話率:46%
『あれは不思議だね。夢の話と色恋の話くらい、聞いていてつまらないものはない。』(芥川龍之介) それでも、あなたの声だけが骨である私を呼び覚まし、虫を食べる因習のある村に我々は閉じ込められ、卵から生まれた俺は絶世の美少女に出会う。――そんな、
いつか見た夢の話。 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-07-20 08:56:32
138865文字
会話率:26%
口減らしの不思議な因習のある村。村の東にある森へと二人の子供を向かわせる。二人の子供はなぜか一人になり帰ってくる。弟のフィリオと姉のフィリアは父を亡くし、家の事情から森へ向かう。森の奥へ至った二人はそこに小さな館を見つける。古くから村で歌わ
れてきた内容通りの館に不安を感じつつ中へ入ると、館の住人という三人の人物が二人を迎えた。徐々に語られてゆく館の真実。逃げ場の無い事実。そして残酷な館の現実は二人のみならず、館にあるすべての人々を、例外無く追い詰めていく……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-01-07 15:00:00
118014文字
会話率:11%
都内に住む水朱要(みあけ かなめ)は、容姿が同学年の女子と見間違われるほどに小柄で愛らしいことを除けば、ごく普通の中学三年生になる男子である。と、自分だけは思っていたのだが、そんな思い込みは突然に打ち砕かれた。
父から急に本家の一大事を知ら
された要は、見知らぬ親戚を訪ね、八握市 八頼町(やつかみし やらいちょう)なる田舎へと単身、旅立つことになる。
そしてそこには、今まで知らなかった自身の出生の秘密、土地に由来する因習、さらに始めて見る両親以外の血縁者たちが待っていた。
山から町を俯瞰するように存在する八頼神社を舞台に、古から続く、おぞましく数奇な戦いの歴史が再び動き出す……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-07-22 12:16:40
208995文字
会話率:30%
母が勝手に設定したお見合い相手は、田舎の山中奥深くに住むという、会ったこともないはとこだった。
いかにも怪しげな場所、人、状況。
陰矢の血とは? 母の涙の真相は?
因習に翻弄される者達の物語。
最終更新:2014-08-26 21:10:13
6978文字
会話率:44%
他サイトに投稿していた過去作品です。
沼の神の伝説が残る小さな村で、一人の盲目の少女が生贄に選ばれた。
少年は少女を助けるために奔走する。
少年は、因習の鎖を断ち切ることはできるのか。
最終更新:2014-07-31 23:22:01
13162文字
会話率:26%
祝(ことほぎ)と呪(しゅ)、間に無(む)で分かつ世界。祝は無を祝い、呪は無を呪う。二つは、各々の性質を万物に宿す魔装を持って相反するように対峙する。凡そ幾百年にも渡る抗争の歴史を重ねた現代においても、両者は一様に古い因習に縛られ続けている。
しかし、今まさに事態は祝側が優勢であり、呪側は衰退の一途を辿っていた。高校生甲崎修一は、呪の一族として生まれるが、能力の発現を迎えるまで真相を知らされずにありふれた日常を送っていた。ある出来事によって、事の次第を理解するまでは……。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2014-07-17 19:05:45
355文字
会話率:0%
とある片田舎の山村、そこには鬼にまつわる伝説があった。
人々は治らぬ病を鬼の呪いとし、恐怖と混乱を恐ろしい手段で克服しようとするーーそれは、患者を片っ端から火炙りで処刑すること。患者自身やその家族は、病のことが露見しないよう、必死に隠し通さ
ねばならない。
医師を目指し勉学に励む少女、千鶴も母の病気を秘密裏に治す為、懸命に孤独な闘いをする。
古い因習に理不尽さを感じ嘆く千鶴に手を差し伸べたのは、村一番の変人と呼ばれる不思議な青年だったーー。
自然という巨大なからくりの中で、すべての生き物は歯車として回り続ける。
平等で無慈悲な自然と、不平等で心ある人間。両者の間で翻弄される二人は、互いに特別な感情を抱くようになった。それが悲劇の引き金とは知らぬままに。
これは、敗者の物語。敗け続け、それでも懸命に生きる人にひっそりと贈る、『逆英雄譚』。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-05-06 22:43:39
21375文字
会話率:49%
「小説家になろう」で連載していた「色シリーズ」の短編化。天然の要塞を持ち、外界との接触を絶った村:天月村に残る、赤紫に関する因習の話。
最終更新:2014-04-30 20:47:05
4235文字
会話率:35%
民族研究部、通称〝民研部〟に所属する高校生の花村恵悟は、父方の祖母・在原静羽の招待を受けて、生まれ故郷の『日夜山村(ひよやまむら)』への帰省を決めた。
人口2000人にも満たない寒村には、奇妙な風習があった。
『日和子(ひよこ)』と謂われる
悲しい過去を持った女性の存在と、『隠飾り(かくれかざり)』と云われし因習があることを知る……この村で生まれ、幼少を育ったはずの恵悟は、何故かこの村で過ごした数年を思い出せない。それは、日和子に呪われてしまったせいだと、静羽は言う。
そして日和子に呪われた者は、自分の顔が次第に分からなくなるというのだ。
この村で何があったのか。そして、どうして自分は日和子に呪われてしまったのか……失ってしまった己の顔と過去を取り戻す為、恵悟は村の闇と日和子がもたらす特異な〝病(しんどろーむ)〟の正体に迫っていく――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-08-16 02:17:13
106392文字
会話率:42%
(yahooブログに掲載中)
都会より少女が因習の街へ帰ってくる。そこには、一匹の蜘蛛がいた。
最終更新:2013-04-10 15:33:29
6238文字
会話率:28%
東北地方の寒村、神凪村。
過疎の進む山間の村で、一人の女子高生が原因不明の変死を遂げた。
時を同じくして、村の神社から四体の『こけし』が盗まれる。
その内の一体は神社に戻されていたが、見るも無残な姿に焼け焦げていた。
事件の背後に見え隠れす
る『こけし』にまつわる村の因習と、『禍妻様』と呼ばれ恐れられる鬼女の存在。
呪いを用いた連続心霊殺人事件を、止める手立ては存在するのか!?
猟闇師、第二期シリーズへ突入開始!!
【警告!!】
本作には従来のシリーズ以上に凄惨な暴力描写、過激な表現、ショッキングな場面が含まれます。
特に女性の方や精神的に衰弱されている方などは、酷く気分を害される恐れがあります。
これらに該当する可能性のある方は、恐れ入りますが、閲覧を控えるようお願いいたします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-07-26 01:07:03
110045文字
会話率:35%
御盆の夜の後に現われるようになった、影のような行列と謎の女の幽霊。
鬼剣舞の家元の娘、君島沙耶香を苦しめるのは、古来より屋敷に巣食う鬼の仕業なのか!?
かごめの歌に隠された秘密。
そして、夜な夜な屋敷を徘徊する、鬼の正体とは!?
事件に巻き
込まれた九条照瑠を助けに現われたのは、謎の美女、鳴澤皐月。
因習に囚われた骨肉の争いが悲劇を呼ぶ、猟闇師シリーズ第三弾!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2010-08-25 22:25:50
134644文字
会話率:40%
初夏の農村、村の因習に逆らい村をでた少年は青年になり、父の葬儀のために再び村を訪れる。
そこで起きる愛憎劇、ヤンデレパーティーだ!ヒャッハー!
オカルト要素を投入するか考えてます。
最終更新:2012-01-04 17:49:17
688文字
会話率:18%
平成の大合併で生まれた[わたつみ市]。
しかし、器が変わっても、その中身は容易く変わる事は無い。その土地は、古くからの因習同然に腐敗と暴力に支配されていた。
主人公、小澤逸郎《おざわいつろう》はその街で裏社会の調査業――情報屋を営んで
いる。
ある夏の満月の夜、小澤は道端で一匹の狐と遭遇し、それが切っ掛けだったかの様に女の幽霊を目撃する。それ以降、周囲に奇妙な、気味の悪い視線を感じる様になった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-04-23 21:38:13
95434文字
会話率:44%
十五世紀北インドのミラバイ王女の逸話。王女として嫁いだミラバイは、王家の因習や戦争に嫌気が指して、ヒンズー教のクリシュナに恋するように信仰の道を歩みます。やがて全てを棄てて旅にでたミラバイを待っていたことは?
最終更新:2007-08-17 22:59:57
5324文字
会話率:26%