幼い頃「私」は、正月になると祖母の家に泊まるのが嫌だった。古ぼけたその家は広いだけで、寒く、怖かったのだ。
ある年、祖母の家で図書室を見つけた私は、図書室に住む「彼」に出会う。父親より若い「彼」は離れにある蔵に住んでいるという。漢字の読み方
や意味を教えてくれる「彼」に親しみを覚えた「私」は、一年に一度会える、憂鬱だった正月の行事が楽しみになっていた。
彼との出会いから十年、正月に祖母から財産が全て納められている蔵の鍵を無理矢理託された「私」は、祖母の危篤の知らせを受け、初めて夏に祖母の家を訪れる事になる。彼と過ごす最後の夏になるとは知らずに。
※作中に夢一夜の引用、墨東奇譚のネタバレが出てきます。
※文章内の『』部分は夏目漱石の夢十夜・第一夜からの引用になります。
※登場人物の死があります折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-02-18 20:00:00
82816文字
会話率:41%
”わたしたちがおばあちゃんたちと同居する理由。それは家族ごっこをしたかったからじゃない。そうしなければ、生活できなかったからだ。”91歳のおばあちゃんの危篤を知り、どこか肩の荷が下りたように感じる加奈。これでやっと虚しい生活から抜け出せると
確信する彼女だったが、おばあちゃんとの面会は、彼女の幼い記憶を呼び覚ます。果たして彼女が下す決断は。/”おぎゃあと産声をあげて生まれ落ち、冷たい棺で見送られる人の一生。その命の炎を管理するおれたち医師に、いったい、なにができるか。”古典に明るく思い遣りの心を持った医師の赤崎のまえに、91歳の心停止患者が運ばれてくる。なにが患者のためか。苦悩する赤崎のまえに浮かびあがる想いとは。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-01-29 21:25:28
19949文字
会話率:47%
縁切りをする役目を持って生まれた菊野乃菊。そして、縁結びを役割とする大野国也。運命の糸で結ばれた二人が、先祖の想いも受け継いで出会う。
国也の店で働きながら、アイドルの仕事もする乃菊は、ストーカーによる傷害事件や、悪縁鬼にとり憑かれた同じア
イドルグループメンバーとの争いでの頭部裂傷を負う。さらに、新たな悪縁鬼に誘導された女による交通事故で危篤になるなど、生身の身体には、数々の傷が残っていく。
そして悪縁鬼との最後の戦い。病院を出た乃菊は、悪縁鬼に拉致され、処刑間近の状況で、友人夕衣を助けるが、ビルの屋上へ連れ出される。
仲間が助けに来るが、そこで、乃菊にとり憑いている大蛇と悪暗鬼の死闘が始まり、乃菊の大蛇が勝つが、乃菊は、屋上から落下してしまう。
しかし、その乃菊を、国也の持つ、勾玉と石のペンダントの力と国也の手で救う。
やがて結ばれた二人は、新婚旅行に出る。しかし、次の朝、国也の前には、乃菊の遺体が・・・。
乃菊の死は、国也の夢であったが、不吉な夢であることにかわりはない。
二人は、山城へ行きデートを楽しむが、乃菊が不思議な男と出会う。
やがてその男は、乃菊が所属するアイドルグループ、大人少女23のメンバーの前にも現れることになり、乃菊が怪我をしながらメンバーを助ける。
そんな中、新たに縁切りと縁結びの機会がやって来る。しかし、霧の中から現れる謎の男や、恨みを持つ者にとり憑く恨み霊との戦いも激しくなり、メンバーの危機を救うため、乃菊と国也がタッグを組んで挑む。
新しい恋もあり、結婚もあり、いつものようにハードな事件も起こる、ファンタジー・ラブストーリーの始まりです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-01-05 01:58:23
143379文字
会話率:50%
東京でいじめにあい、自殺を決意した主人公カケル。
自殺する寸前母から愛媛にいる大叔父が危篤であることを知り、単身愛媛へ向かう。
美少女になった幼馴染や大叔父など、その地に住む人間や伝説に触れ、カケルは成長していく。
注)この作品はpix
iv、noteにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-12-11 13:06:48
2253文字
会話率:60%
妹の手術代を稼ぐ為に働いていた高校一年生の宮内湊人。ある日工事現場で働いてると病院から妹が危篤と聞かされた。病院に向かっている途中、雪でスリップした車に巻き込まれて死んでしまう。
目がさめると真っ白な空間だった。そこにいたのは危篤と聞かさ
れていた妹と自称女神と名乗る女の子。自称女神は俺と妹を異世界へ転移させもう一度人生をやり直せるという。
そこから始まる妹との異世界旅行。
この作品は「アルファポリス」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-11-19 17:00:02
23077文字
会話率:48%
突然の交通事故で危篤状態の幼馴染、綾野美百合の夢の中へ転移してしまった成瀬柊。でもその世界は支離滅裂な渾沌(カオス)状態。美百合はその王国を治める王女で――。はたして無事に元の世界へ戻ることが出来るのか?そして再び美百合の目を覚ますことはで
きるのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-09-30 00:50:28
2570文字
会話率:38%
性同一障害に悩む海子は自分の居場所を求めて故郷の小樽から横浜にやって来ます。そこで偶然にショーパブで働くことになり「おなべ」として勤め初めて数年後、店に遊びに来るキャバクラ嬢の涼子に指名を貰うようになる。
ある晩、涼子と海子に事件が起こりま
す。二日酔いと疲労でお互い同時に意識を失ったとき、二人の心と体が入れ替わってしまう。
それから二人は元に戻る術を探すが、手段が見つからない。あるとき、海子が勤めるショーパブのマネージャーに事を打ち明けると「人の心はときどき入れ替わっているもの」と不思議なことを言われてしまう。二週間が経った頃、海子は母親が危篤の連絡を受け小樽に帰ると母親を看取ることは出来なかったが母親のベッド脇に置いてあった古い手紙を見つけます。その手紙は海子が小樽を出る時に残した母親への置き手紙でした。その手紙には海子と涼子に起きた不思議な出来事を予見していたかのような文章が書かれていた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-05-16 08:32:51
37886文字
会話率:37%
東京の映像制作会社で助監督として働く島 福朗(シマ フクオ)のもとに母親が危篤との知らせが届く。急ぎ故郷の北海道は函館へ帰省するフクオだったが、母は昏睡状態、依然予断を許さない状態が続いていた。
そんなある日、フクオはひょんなことから頭にフ
クロウを乗せたアイヌの“オッサン”と知り合いになる。
「お母さんと話をさせてやる」という“オッサン”は自ら編み出したという降霊術を駆使して、フクオの母親の生き霊を呼び出そうとするが…
泣き笑い、少し不思議なヒューマンドラマ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-02-10 12:24:18
6186文字
会話率:34%
謎の危篤状態から目を覚ますと、世界は死者に侵食されようとしていた。
矢那春翔は、たまたまイギリスから来ていた友達のアリス=キャロウとともに、安住の地を求め、行動する。そんな中、春翔は不思議な力に目覚め、同じく不思議な力を扱う者たちの襲撃
を受ける
ーーー夜の王に惑わされるな
そんな謎の言葉を残して消えた父の知人と名乗る男が、春翔たちの危機に現れてーーーーーー
更新は、とてもスローペースです。
拙い文章ですが、よろしくお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-09-11 14:08:09
7209文字
会話率:22%
少女の観念を綴った物語
最終更新:2017-08-08 23:00:32
1012文字
会話率:0%
アメリカにいる生みの母が危篤だと言う知らせに、中原りく也はとりあえず入院先を訪れた。
複雑な出生、無理やり引き離されて孤独な状況で育った兄と弟――それらすべての元凶である『女』の臨終に際し、りく也の胸中に去来するものは。
同シリーズの一つ
なので「ボーイズラブ」にカテゴライズしていますが、そのような描写は出てきません。
卯月屋文庫掲載作品の改稿版。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-04-02 00:00:00
6814文字
会話率:40%
祖父危篤の手紙。
天敵の母との遭遇。
さあ、主人公ちゃんはどうする?
最終更新:2016-12-23 23:39:46
3774文字
会話率:15%
序章 ここは、3000年の歴史を誇るガクモン王が支配する平和な国、真那備マナビ王国である。
しかし、偉大なるガクモン王は突然の病に倒れることになり混沌の兆しが見え隠れし始めようとしていた。
それは、明確な後継者を出さずに危篤に陥りもはや
余命幾ばくもなき状況であったからである。
重臣たちは、後継者に双子のリケイかブンケイにすべきか悩んだ。
リケイは武勇に優れ強い国作りに優れており、片やブンケイは、厚い人徳を持ち人智に富んだ国作りに優れていた。
甲乙つけ難いなか、お互いの野心にも火をつける結果となり、策略がうごめき始めようとしていた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-08-14 14:38:59
8320文字
会話率:42%
母方の生家は地元で有名な旧家だった。距離の近すぎる親戚関係を嫌って故郷を離れた私は、祖母の危篤を知って十年ぶりに帰郷した。訪れた病院で、同じく見舞いにやってきた従妹の祥子と再会する。高校生になった祥子は天真爛漫で、こんな時にもかかわらずデー
トの約束をしているらしい。「忘れ物を取りに帰りたい」と頼まれた私は……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-07-02 21:00:00
16596文字
会話率:35%
色と酒で身を持ち崩した若旦那が、江戸の店から追い出され上方へ。
大坂の花街で芸者と三味線遊びに耽っていたら、そこに父の危篤の手紙が届き…。
阿呆な若旦那と芸者のねっとりした時代小説です。
最終更新:2016-06-26 22:08:57
13064文字
会話率:42%
朝の一報。愛犬が危篤状態という知らせを聞いて目が覚める。今回が二匹目だ。よりによって、一匹目が亡くなった日付と同じ。このろくでもない時期を、誕生日が来る毎に思い出す日々。
キーワード:
最終更新:2016-01-25 10:46:34
676文字
会話率:0%
剣と魔法の異世界で、誇り高き職人たちは命をかけて腕を振るう。特殊な技術をもつがゆえ顧客に振り回され、またあるときは師弟のしがらみに囚われる、異世界のファンタジー職人物語。
大昔に作ったブローチが事故を起こし、魔女判決を受けた魔石彫金師。
夜
叉公主に祖国を奪われ、その武装を作ることを求められた鎧職人見習い。
かわいらしい娘さんに赤字必死の超格安で魔術書の修復を求められ、断れなかった製本職人。
因縁のある弟子から突然危篤の報せを受けた隻腕のゴーレム職人。
どれから読んでも大丈夫な同一世界観・主人公別の読み切り短編集。1話ごとに完結設定にしています。(重複投稿:本家サイト「Empty Air」)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-09-18 08:23:13
29377文字
会話率:45%
死神と出会った少年の話
死神の話
本編から約二年前
祖父の危篤の時に、現れた死神との話。。。
キーワード:
最終更新:2015-04-23 01:28:34
10567文字
会話率:16%
僕は小学生。おじいちゃん子だ。その大好きだったおじいちゃんが危篤だと聞いて急いで病院に行った。
あれ?おじいちゃん?異世界ってなに?
本当は、童話を書くつもりだったのに童話にならなかったので文学へお引っ越しです。対象年齢は低めに考えていま
す。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-12-06 12:46:56
4840文字
会話率:43%
[あらすじ] 幽霊×料理もの。ホラー要素は薄いですが作品の性質上人の死に関する描写が御座います。 幼い頃から祖母と二人で暮らしていた花塚響宇は祖母の影響もあって料理に興味を持つようになり、小学中学と料理の研究を重ねていき、高校時代は料理部に
所属し充実した青春を送っていた。そして高校時代バイトをしていた割烹に就職し、おぼろげながらも料理人の道を歩み始めた響宇。だがそんなある日、響宇の元に祖母が危篤になったとの連絡が入る。早く元気になってほしいという響宇の願いも虚しくお婆ちゃんは響宇の目の届かないところで静かに息を引き取ってしまう。悲しみに暮れる響宇、そして更に重くのしかかる、面の皮の厚い親族の介入と「お婆ちゃんも自分も助けてくれなかった両親」への恨み辛みから心を病んでしまった響宇は仕事を辞めてお婆ちゃんのお墓に毎日通うという虚しい暮らしをするようになった。そんな生活がしばらく続いたある日のこと。響宇はお婆ちゃんの家でお婆ちゃんの形見である折りたたみ式の手鏡を見つける。そして墓参り道具一式の中に手鏡を加え、いつものようにお墓参りに向かう響宇。そこで響宇は何気なく、祖母が眠る墓石に手鏡をかざしてみた。本来ならば、何の意味もない行動。ただそれだけの筈だったのだが… ▲「おい、眩しいだろうが。まあ俺の言葉はお前には聞こえないんだがな…。しょうがない、俺が場所を移すとしようか。」▼ 「……え?」 響宇の目の前に現れたのは、シルクハットにスーツ姿の、手袋を着けた。そして、革靴を履いた足のある。 …祖母の墓石をすり抜ける、「鏡の顔の男」であった。 合わせ鏡に、目に映る筈のない「幽霊」を写し取ってしまった響宇。そこから響宇の日常はこれまでとは違う。異なるものに変わってゆくこととなるのだが。 ▲「俺はな、響宇。嬉しいんだ。しかし、その一方で悲しくもある。俺がこうなってからの長い間に、食事をするということも。料理の味なんてものも忘れていたがなぁ。…温かい飯ってもんがなぁ。こんなに美味いものだって。どうして俺は忘れていたんだ、どうして忘れた?俺が生きていた間にもきっと、忘れられないほど染み付いた。料理の味もあった筈なのにな。…その温かみも。今の俺には思い出せない」▼ ※電撃小説大賞応募作(落選)、Pixiv様に投稿済みの作品です。あらすじの完全版はpixivでドーゾ。実際字数削減な折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-10-14 21:14:29
155070文字
会話率:31%