勇気へ
一体、何がしたかったんだろう。多分、プライドが高かったんだ。
プライドが無ければ生きていけない。
でもプライドだけで生きてはいけない。そうだろ。
俺は人を殺した。
なぁ、知ってるか?人を殺すって、本当に気持ち良いん
だよ。なんていうか、生きているって感じ。
1番好きなのは、人の腹を切って苦しみに悶える顔を見るとき。あの感触。たまらない。お前にも味わってほしい。
勇気。本当はお前も、人を殺したいんだろ?でもできない。名前は勇気なくせに、お前には勇気がないんだよ。でも俺にはあった。
ただ、遂に妻を手にかけちまったとき、思ったね。あぁ、俺は一体、何をやっているんだろうって。
妻は俺を愛していた。心から、そう思う。俺も勿論愛していた。心の底から愛していた。妻のためなら死んでもいいって思ってた。いや、今も思っている。俺は優しいんだ。
妻が風邪で寝込んだとき、俺は一生懸命、看病した。彼女が食べたがってた菓子をコンビニで買ってきて、家で渡してやったさ。嬉しそうだったなぁ。
でも、そのときだった。俺が妻を殺そうと決意したのは。勿論、その場ですぐ殺すなんてことはしてない。じっくり計画を練って、どうやったら1番、妻が苦しんで死ぬか、考えた。自分が世界で1番信じている人を殺す。世の中に、これほど辛いことってない。
言っておくが、俺は妻のために妻を殺した。神様仏様に誓って言うが、決して俺が殺したくて殺したんじゃない。大義のためだ。
もし信じてくれないなら、お前に誓ってもいい。もし俺が嘘をついているんなら、勇気。お前との友人関係を解消してもらっていい。俺は正直に、ただありのままに語っているだけだ。
信じてくれるよな?
覚えてるぜ、子供の頃、お前と遊んだこと。俺が人生で1番幸福だった時代だ。お前と、小学校から帰ったら、近所の裏山で秘密基地作って遊んだ。あのとき作った基地、今どうなっているんだろう。
愛する友より
追伸
今度、長野にスキーしに行かないか?
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-09-01 10:29:26
811文字
会話率:0%
京南高校に入学した徳山 春陽は、ごく普通の生徒である。だが彼は「氷のプリンセス」と呼ばれる学年トップクラスの美少女である島田 冬華と付き合っている。
同じクラス、隣の席と高校入学直後から最高な気分の春陽だが、冬華は嬉しそうな顔を浮かべない
。それは下校中でも、デートをしている時も。彼女は、笑わない。笑わないどころか嬉しそうな顔など一回も見た事がない。どうしても冬華の笑顔を見たい春陽は一生懸命考えて最高のサプライズなどするが彼女は笑ってくれない。
戸惑う彼氏と笑わない彼女の青春ストーリー。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-28 00:00:09
1883文字
会話率:57%
甘く爽やかなクリームソーダと渋く味わい深いラフロイグ。正反対な彼女に惹かれた男の一夜を描いたショートストーリー。
→或る日行きつけのバーを訪れた男は、後輩の彼女を初めてこの店に連れてきたことを思い返す。お酒の弱い彼女は嬉しそうにクリームソー
ダを飲んでいて……さくっと読める恋愛短編です。
コロンさん主催『クリームソーダ祭り』参加作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-26 07:03:40
3506文字
会話率:30%
私は飽き性だし、あんまり人と関わるのも好きじゃないし、特に二人で会話するなんてもう耐えられない。楽しく会話している人の中に入ってゆったり聞き入るくらいがちょうどいい感じのタイプな私は、性格的にもあんまり仲良しグループという物に入れなかった
。
そんなある日。小学校くらいかな。彼女がやってきた。可愛くて綺麗で、そんでもってとっても愛想がいい。愛嬌はないけど。目が笑っていないのだ。私は勝手に嫌いなタイプだなーとか思ったり性格が由来してあんまり関わろうと思わなかったけど、なぜか彼女はやたらと私に絡んでくる。
なんでか知らないけど、誘いを断っても嬉しそうな反応を返すのだ。そっち系なのだろうか。私はそんな彼女がわからなくて、けど、そんな彼女がとても好きだ。
思い付きです。プロットなぞあるはずがない。暇な人は読んでください。
セルフレイティングは保険。あんま気にする必要はないです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-26 00:17:41
1179文字
会話率:54%
赤い瞳が揺れる。
いつになったらこの茶番は終わるのかと。
貴方のために、愛されるために、努力したのに。その結果がこれか、と鼻で笑う。
「元第一王子妃、ローズを処刑する。」
後ろ手を鎖で繋がれピタリと首に刃をあてがわれる。
「っはは、あははは
っ!!」
狂ったように笑う。心の底から笑ったのは何年ぶりだろうか。
青い瞳の獣人が驚いたように目を見開く。
黒の瞳の男は凛としてこちらを見ている。
民衆は殺せ殺せと喚いている。
雑音の中その声は私の耳元ではっきりと聞こえた。
深紅の瞳の悪魔が囁く。
『次はもっと上手くやってね。』と。
深呼吸をし、答える。
「もちろん。だって私は‥」
『悪役』令嬢ですもの。
鮮血が舞う。舞台が赤に染まっていく。
そう、これからが彼女の舞台なのだ。
物語は常にハッピーエンドで終わる。まぁ誰だって物語を読むときくらいは幸せな気持ちになりたいだろう。しかし、そんな物語に必要な役が悪役というものだ。
これがいないと物語はハッピーエンドへと話が進まない。悪役こそが唯一幸せを運ぶ者なのだ。だから、私は決めた。
真実を知り、決意したのだ。
魔力で溢れた世界のこの美しい物語の悪役。
そう。私は完璧な悪役になると。
後に誰かが言う。
「あの子は僕の可愛い愛し子さ。悪役なんてあの子には似合わないけどね、僕は彼女のためならなんだってするよ。」
と深紅の瞳の少年。
「あの人はなんと言うか、手のつけようがございません。」
と死んだ目で言うメイド。
「アイツを怒らせたく、ない。」
と耳を倒してばつが悪そうに言う獣人。
「さすがはローズだ。」
と嬉しそうに語る銀髪の男。
「‥加減を知らない人だ。」
と黒い瞳を細め楽しそうに笑う男。
これは愛されることを知らない、死に戻り『悪役』令嬢が作り上げる物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-15 16:51:44
50437文字
会話率:42%
「おねが、い、しにたくな、」
最後に見えたのは、それはそれは嬉しそうに笑う妹の顔だった。
そうして首を切り落とされて死んだはずの私はどうやら過去にループしてきたらしい!?
……あぁ、このままでは愛していた婚約者と私を嵌めた妹に殺さ
れてしまう。そんなこと、あってはなるものか。そもそも、死を回避するだけでは割に合わない。あぁ、あの二人が私に与えた苦しみを欠片でも味あわせてやりたい……っ。
復讐しなければ。私を死に追いやったあの二人に。もう二度と顔を表さないような、復讐を――
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-11 22:00:00
3250文字
会話率:61%
幼い頃から人には見えない者たちが見えてしまう研一は、その能力を隠して静かに暮らしてきた。
大学生になったある日、ファミレスでバイトを始めるとそこに一人の女の子がいた。顔だけ真っ黒に塗られたようなとんでもない姿だった。
「なん
だあれ……! 凄くやばいもんに憑かれてるのでは?」
心配した研一が声をかけると、彼女は嬉しそうな声で言ったのだ。
「私、取り憑かれるのが夢なの」
見えてしまう少年と、見えないけどとんでもないオカルト好きの少女のお話。
こちらはエブリスタでも掲載しております。
連作短編です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-01 22:26:05
109614文字
会話率:43%
「夏のホラー2024」参加作品です。テーマは「噂」。
私がその噂を最初に聞いたのは小学生の頃だった。
「まっくらトンネルに赤い服の女の幽霊が出るんだって。」
怖いもの好きな友達が嬉しそうに話してくれた。
私はそのトンネルを良く使ってい
たが、幽霊なんか見たことはない。しかし友達の手前、そうなんだと話を合わせた。
そして放課後、友達と一緒にまっくらトンネルへ行くことになった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-31 00:48:11
2505文字
会話率:38%
同級生の未玖のため、僕は今日も夜食を作る。得意料理はケチャップましましのナポリタン。嬉しそうに食べる彼女の笑顔を見ることが、日々の幸せの一つなのだ。
そんな君との関係を壊してしまうことが、僕にとっては何より恐ろしいことだった。
最終更新:2024-07-24 20:45:07
5791文字
会話率:46%
夏休み前のある日の放課後、僕は忘れ物をしたことに気が付いた。だれもいない、静まり返った夕暮れの校舎で、彼女は僕を見つけて嬉しそうに笑っていた。
最終更新:2007-07-08 19:58:18
1898文字
会話率:0%
菊池の下駄箱には毎日のようにラブレターが入っている。
だが――――本人はまったく嬉しそうではなく。
そして、彼には気になる女の子がいて――――。
コロン様主催『菊池祭り』参加作品です。
最終更新:2024-07-23 20:20:58
5042文字
会話率:67%
「あなたを愛するつもりはない」
伯爵令嬢のセリアは、結婚適齢期。家族から、縁談を次から次へと用意されるが、家族のメガネに合わず家族が破談にするような日々を送っている。そんな中で、ずっと続けているピアノ教室で、かつて慕ってくれていたノウェに出
会う。ノウェはセリアの変化を感じ取ると、何か考えたようなそぶりをして去っていき、次の日には親から公爵位のノウェから縁談が入ったと言われる。縁談はとんとん拍子で決まるがノウェには「あなたを愛するつもりはない」と言われる。自分が認められる手段であった結婚がうまくいかない中でセリアは自由に過ごすようになっていく。ノウェはそれを喜んでいるようで……?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-14 13:20:34
9559文字
会話率:59%
「お前、私のために命を懸けられるか?」
時折、涼やかな声で落とされる不意の問いかけ。
生涯の主と決めた王女からの甘やかな束縛にも似たそれに、ルドルフが返す言葉は、常にひとつだった。
「はい、もちろんです。僕の人生も命も魂も。僕を形作る物
は全て。拾って頂いたあの日から、あなたのものです」
迷いのないルドルフの言葉に、至上の人はいつも「そうか」と素っ気なく返すだけだ。
けれど、その日は違った。目を細め、あからさまに嬉しそうな顔をした王女は微笑みながらルドルフに命じたのだ。
「そうか。……ならば、私を抱け」
「…………は?」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-05 21:14:46
15441文字
会話率:55%
夜。とある店で向かい合って座る二人のカップル。女が深刻な顔をして口を開いた。
「……ねえ、ちょっと話があるんだけど」
「え! なになに!」
「いや、何でちょっと嬉しそうなの……?」
「え、そ、そうかな、ははは……で、なに?」
「
うん、その、さ……」
「はい、さあ、どうぞ」
「どうぞって……。何でそんなにニコニコしているの……?」
「まあまあ、いいから、話してみてよ」
「うん……その」
「うんうん」
「冷めさせようとしてない?」折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-07-03 17:00:00
1928文字
会話率:99%
え、ちょっと、待って、なんですか。誰ですか。何のよ……ひと、人違いです。私、ちょっと急ぐんで。
……なんですか? しつこいです。え? 別にどこ行ったっていいじゃないですか……。友達のところに行くんですよ。ついてこないでください。人呼びま
すよ。え? ああ、はい、まあ。私ですけど、なんですか? え? 記者の方? でもなんで、ああ、あの件ですか、まあそれしかありませんよね。嫌なんですけど……ああ、はい。歩きながらでいいですか? はい。
それで、私のことって知ってます? いや、あのエイプリルフールの件の前から。私のこと知ってました? 知りませんよね。まあね、ほとんど無名の声優ですからね。え? 声優ですよ……。まあ、あの件で有名にはなりましたけど、え? いや、別に嬉しそうにしてなんかないですよ。反省して……まあ、はい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-17 11:00:00
2275文字
会話率:0%
「でさー! アイツが――」
真一が木造二階建てアパートの友人の部屋に上がってから、およそ二十分が経過した。
手に持っているビールから泡が消え去り、もう飲む気がないにもかかわらず
お守りのように大事に握っている。
その真一が違和感を抱い
たのはいつ頃からか。
コンビニでビールとつまみを買い
夜道を二人、ご機嫌に歩いてこのアパートの前に来た時か。
ここが我が家だ! とやたら嬉しそうにしていた友人がその後ドアを開け
誰もいない真っ暗な部屋の奥に向かって「ただいま」と言った時か。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-07 11:00:00
1883文字
会話率:22%
聖女と入れかわるため瓜二つに造られた少女ステラ。
だが聖女に近付くも呆気なく倒されて失敗してしまう。
失敗すなわち死……、と覚悟を決めるステラだったが、ステラの顔を見た聖女は嬉しそうに声をあげた。
「なんて可愛いの、この子は私の妹よ!!」
そうして始まる、ステラの『聖女の妹』としての生活。
姉妹愛を押し付けてくる自称姉の聖女と、面白がってちょっかいをかけてくる第二王子、食わせ物な第一王子に囲まれ、何もなかったステラの生活は賑やかなものへと変わっていく……。※ただし首輪付きで。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-26 16:17:35
137010文字
会話率:35%
マエザワ・ユウゴは先月から新しい職場で部長会のための資料作成の仕事を始めている。
今度の職場ではユウゴは一回りも年下の正社員ヤマグチに馬鹿にされていた。ユウゴは45歳になっていた。
前妻と別れて5年、アキコと再婚して2年が経っていた。
ユ
ウゴは新卒で入った会社を4年で辞め、それからずっと派遣社員として働いていた。
アキコと2人で働いてようやく生活が成り立つ、今の生活を続けるので精一杯だった。
養育費を支払い続けているのも重しとなっている。
アキコは別の派遣会社から来ていた派遣社員だ。
ユウゴと同じように正社員を辞めていたので価値観が合った。
これからの人生に安心と安定といったものがないかわりに希望を語った。
子供をもうけることはおろか、家を買うなど到底考えられそうになかった。
アキコが嬉しそうに人生の計画をノートに書き出すのがユウゴにはうっとおしかった。
まるで、自分には到底できもしない未来を要求されているようで息が詰まった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-26 12:43:33
37208文字
会話率:8%
十三歳のときリリーは初めて失恋をした。心がジクジクする辛いものだった。相手のことはそれほど想っていなかったはずなのに、自分を否定されたようでとても辛く立ち直れないかと思ったくらいだった。
二年後久しぶりに屋敷に尋ねて来たヨハンに話すと「辛か
ったね」と言われた。「結婚はしないかもしれないと言うと」自分ではどうかと申し込みをされた。幸せな婚約生活を送るある日、ヨハンの家の行儀見習いから帰る途中でリリーが見たのは綺麗な女の子とカフェから嬉しそうに出てくるヨハンの姿だった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-12 11:28:32
8121文字
会話率:38%
『俺、彼女できたんだぁ。』
と、突然告げられた。でも嬉しそうにこういったあなたを見ているのは苦しくて、切なくて。
涙を抑えきれず、一人で泣いた。
絶対、絶対私の方が市川のこと好きだった。と泣く私を慰めてくれたのは優しい後輩で。
『市川さんな
んかやめて、俺にすればいいのに。』
といった君の声も顔も、苦しそうで。
お願いだから諦めて。私はきっと、市川をあきらめきれず好きでいるから。と心の中で彼に言いかけた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-08 22:08:20
637文字
会話率:31%
私は義弟が気に入らなかった。私が伯爵家を継ぐはずだったのに、父の期待を一身に受け私の立場を奪うから。
だから意地悪してやったの。彼に勉強なんてさせないように困らせてやろうって。
なのにあの子ときたら、嬉しそうに笑顔を向けてくる。
※設定ふ
んわりです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-22 18:50:37
4614文字
会話率:35%
好きな子と間違えて氷のように冷たい氷山さんの机にラブレターを入れてしまった。
俗なことが大嫌いな氷山さんは、ものすごい形相でオレを睨みつけてきた。
ああ、人生終わった。
そう思ったオレに、氷山さんがくれた答えはなんと……。
最終更新:2024-05-16 09:40:25
2383文字
会話率:37%
「リリア、本日を持って君との婚約を破棄する!」王太子トーマス殿下に婚約破棄された私、リリア。そのトーマス殿下の腕にぶら下がって、嬉しそうに微笑む男爵令嬢ナタリー。ああ、ありがとうナタリー、頑張ってね!私はナタリーを応援しているわ!ナタリーの
おかげで私は自由になれるんだもの!なんて喜んだのもつかの間「ナタリーを苛めた罰としてお前にはボンディング公爵の元へ嫁いでもらう!」ですって?はぁ?ボンディング公爵って『魔物公爵』と呼ばれる悪名名高いあのボンディング公爵?そこに嫁げって?くっそー!やってくれたわね!トーマス殿下め、計画が台無しじゃないのよ!!
‥‥‥まぁ、王太子殿下の命令なら仕方ない。前世アイドル、今世ヒロインの私リリアなら何とかなるでしょ!ってヤバイ!なにこれ?!魔物公爵がこんなにかっこいいなんて聞いてないんですけど?!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-06 23:28:52
68067文字
会話率:28%