同級生の葬儀で東京から遠く離れた町にきた「私」は、その帰途、クルマのオーディオから流れてきた青春時代のアイドル歌手の特集を聴きながら、その当時のことを思い出す。
現実逃避の欲求と深夜の高速道路という環境から、いつの間にか頭のなかの追憶エンジ
ンが過剰に機能して、自分自身の記憶のなかに滑り落ちていく…
さて、ぼちぼち甘く生暖かい記憶のなかに再没入しようか。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-03 23:00:00
93194文字
会話率:22%
超近未来、VR技術の飛躍的発展で余暇を楽しむための疑似世界(メタフィジカル)は多種多様に利用されていた。正雄たち定年を迎えようとしている世代には、近い将来、メタフィジカルへの移住という社会保障制度の選択肢もあった。彼らは『サマーブリーズシ
ティ』というアプリを使って、かつて青春時代を過ごした街をそこに再現し、年に一回夏に〝盆帰り〟と称して集まっていた。そこでは、いままで培ってきた知識や経験を持ち合わせたまま、一番キラキラしていた頃の自分でいられる。
その年、正雄は高校時代の部活の先輩である沢田に誘われ、ここで催される亜空間ライブに参加することになる。その昔、学園祭のアマチュアフォークコンサートに出場するためにサポートした〝ウェンズデイ〟というフォークユニットを再結成するという。ウェンズデイはもともと女の子三人組でボーカル担当のリリリは、奇しくも正雄の現在の職場仲間である自称「ブルースシンガー」のコゴローと、かつて関係があったらしい。彼女は後にメジャーデビューしたのだが、作者不明の曲を歌ったり、謎の自殺を遂げたりしたことで彼らのレジェンド的な存在になっていた。正雄は亜空間ライブのリハーサルを重ねていたが、あるときメタフィジカルで死んだはずのリリリを見かける・・・
音もなく、ゆっくりと彼自身のためのストーリーが、夏に向けて紡がれ始めていた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-29 23:00:00
171808文字
会話率:54%
あなたがパラレルワールドに行ってしまったら、どうしますか。
それが青春時代の自分だったら、どうしますか。
再出発として、喜ぶでしょうか。
あなたは過去に戻りたいですか?
今の人生をやり直したいですか?
そんな世界を肯定できますか?
これ
は僕の日記にも近い物語。
突然与えられ奪われた、記憶のメモとも言える。
当たり前と思っていた幸せ。
それは、嘘のように消えてしまった。
価値をなくし、生きる意味を失ったその世界。
なんの希望もなく、絶望と失望に消えた未来。
そこに現れた、憐(れん)との再開。
未来を取り戻したかに思えた、光。
それでも世界は異なるものだった。
消えてしまった支えに、閉ざされる未来。
何もない世界に、無意味な人生。
失われたそこには、憐との思い出だけが残っていた。
最悪の世界と、最低の未来。
そんな世界に、何の未練があるのだろう。
憐のいない日々に。
この世界で経験した、異なる未来とその結末。
そこに感じるもう1人の自分。
2つの世界と、2人の憐。
戻されてしまった僕が見た、異世界の憐の人生。
2度と戻ることはできないかもしれない。
でも、もし戻れるのならば戻りたい。
幸せになってもらいたい。
これは僕が残す手記であり、記憶。
戻れる時までのメモ。
僕の大切な、異世界の君へ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-28 19:00:00
120901文字
会話率:34%
根暗で卑屈、自分に自信のない主人公、赤崎誠はいつも通りの日常を送っていた。一度しかない青春時代。俺の青春ははたして今のままでいいのだろうか。そう疑問に感じつつも彼の日常は特に変わることはなかった。その生活がこれから卒業まで続くと思っていたあ
る日。彼はとある少女に出会う。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-15 21:03:02
861文字
会話率:64%
公開告白。恥ずかしさを押し殺して行う、青春時代最大のイベント。意中の女子に告白を決めた男子高校生と、男子高校生を想う女子高校生。その裏にある「非公開」な真の思惑とは。
最終更新:2022-12-27 17:00:00
6461文字
会話率:49%
樺太で育ち、終戦間際の旧ソビエト侵攻により、14歳で着の身着のまま北海道へ引き揚げてきた洋服屋の孫娘「みっちゃん」
みっちゃんは北海道で厳しい青春時代を過ごし、その後、突然に中学校の教師「みちこ先生」になりました。
そんな彼女の淡く懐か
しい想い出ばなしの数々。
【樺太編】【北海道編】【教師編】と分かれますが、投稿の時系列は、ばらばらです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-13 10:01:21
1394文字
会話率:5%
26歳。元ヤン。地方公務員。喧嘩に明け暮れた青春時代を恥じ、これからは地味に堅実にそして安定の人生を歩もうと決意していた登紀子はある日古代中国風異世界へと召喚される。頑なに隠された召喚の理由、皇帝以下側近たちの冷たい態度、棘のある女官たち。
全部が怪しい!奮起した登紀子は元の世界に帰るために奔走し始める。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-05 22:19:02
748文字
会話率:12%
幼少期に大好きだった外人兵相手の娼婦ケイさん。
彼女の恋人とされるユエセイ軍の黒人兵モーリスが、いつか必ず迎えに来る日を健気に待つ姿は、幼馴染で親友の玲子と私の眼には、とても幸せそうな一人の女性に映ったものでした。
先進国ヤマト国内にあり
ながら、駐留ユエセイ軍基地が小さな島を占拠しているため「基地の島」とも呼ばれるルキウス本島に生まれ育った私は、高校卒業と同時に留学を決意しました。我が青春時代の大好きな恋人である幸也とのお別かれは、とても辛いものでした…
幸也と二人でクリスマスの季節、島中の美しいイルミネーションを見て回って「クスノキの家」に巡り会ったことは一生の宝物です。
留学先のユエセイ合衆国では異文化の嵐に巻き込まれつつも、現地で海外就職を果たすことができました。就職したのはアイソ規格のコンサルティング会社です。素敵なエリート上司兼婚約者のビルもいて、まさに夢の実現のように思えましたが…
同時に「悪夢」も進行していたのです!
会社が私を特別扱いしたのは、営業戦略上の有望市場が、私の故郷ルキウス本島だったから…
冷徹かつ無謀な「故郷営業」のために、故郷の地縁と血縁を裏切ってしまい、父親も私も社会的信用を完全に失墜しました。
マイベースタウンを失った愚かな小娘は、ルキウス本島を離れ、首都トキオメトロ区の賃貸マンションに籠るしかない状況に陥りました。しかし、冷たい大都会で寂しいクリスマスを迎えることには耐えられそうにありません。幸也と過ごしたクリスマスの深夜ドライブを再現するため、再びルキウス行きの飛行機に乗り込んでしまったのです。
秘密裏に行うはずだったベースタウンへの傷心旅行で、図らずも、すっかり変わり果てた姿になっても、健気に恋人モーリスを待ち続けるケイさんの実情を知ることになりました。かつては不良少女グループのリーダー格から、今やゴスペル喫茶の頼れるママに生まれ変わった玲子の「告白」を聞かせてもらうこともできました。
傷心旅行の最大の目的地である「クスノキの家」では、何と!幸也と偶然の再会を果たすことができました。すっかり良き家庭のパパに収まった感のある幸也から、この小さな家には不釣り合いなほど大きなクスノキに宿る「聖なるスピリット」を教えてもらいました。やがて幸也が帰ってから一人、この場所から再生することを誓う私がいました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-22 15:09:20
18944文字
会話率:2%
花火大会が来ると思い出す青春時代。
最終更新:2022-10-10 03:50:11
201文字
会話率:100%
始まりは、佐々木光希という少年の転校から始まる。
幼なじみの水瀬光莉、お調子者だか誰よりも仲間思いの有澤海斗。
この2人との三角関係が過去の事件、そして未来の出来事に混ざりあい、光希の心情が揺れ動いていく。
あたりまえとは何か、自分らし
さとは何か。
青春時代から社会へと飛び出した、3人のそれぞれの色が織り成すヒューマンストーリー。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-06 01:52:32
3722文字
会話率:60%
平成元年、「ばやし」こと林依子がM高校の生徒の記憶からも記録からも消えた10月、M高校1年8組にはあらたな転校生がやってきた。彼は当時としては「普通」とちょっと違う生徒、車いすに乗る平林純也という男子生徒だった。養護学校から転校してきて普
通校にとまどう純也だが、図書委員になり軽音部に入部してだんだんと暖かいM高校生活にはまっていく…。そんな純也のクラスメイトで、顔も名前も思い出せないが、言葉ははっきりと思い出せる謎の「言葉の人」が気になる女子生徒の田島幸、純也の軽音部の先輩である自由人の中野怜香を中心に、3人はゆかいな仲間たちと泣いて笑ってそれぞれの道を進んでいく…。
まだバリアフリーと言う言葉も聞きなれない、「障害」という言葉がようやく人々に認知され始めてきた平成元年の青春時代が舞台です。「もりばやし」~白梅と桃の話~の続編ですが、そちらを読まなくてもある程度読めるようになっています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-30 19:50:25
276288文字
会話率:63%
人生はモザイクがなければ直視出来ない程醜いもの。特に女に産まれたならば尚更だ。それを男は知らなくて、知る由もない。
白瀬色葉は少しだけ大人びた女子高生。でもそれは早熟な訳じゃなくて未熟なだけ。母との確執も、不良への憧れも、スターへの恋心も
、青春時代を漂える未熟さ故…
少しだけ甘酸っぱくて、少しだけ過酷で残酷な物語。
1985年夏、16歳の少女は大人になる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-25 12:00:00
4284文字
会話率:22%
夢を売る人《ドリームセラー》彼女の下には、様々な“夢を叶えてほしい”お客がやって来る。懐かしい青春時代の夢、叶わぬ想いを慰めてほしい人…
さて、今回のお客様は一体どんな夢を彼女に託すのだろうか…
最終更新:2022-09-05 20:06:08
3363文字
会話率:6%
青春時代、誰しもが一度はやりたい『〇〇出来たら付き合って下さい!』。野球少年田島も例によって例の如く。しかし彼が提示した条件は『甲子園優勝』だった。万年弱小校の野球部で、とても達成しうる条件では無かった。
最終更新:2022-09-04 06:45:26
1849文字
会話率:58%
季節は夏の終わり。王立学園でのパーティは、お忍びで国王や王妃もお出ましになる。この学園は、貴族の子弟と優秀な平民が、身分差を越えて共に学ぶ場所である
宴もたけなわ。そんな時である。
「アステリア侯爵令嬢。いや、アステリア! お前との婚約を本
日をもって破棄する!」
この国の第一王子、アドラッドに婚約破棄宣言をされたアステリアは、その裏の陰謀に気付いてしまう。だってアステリアって、天災もとい天才なんだもん!
齢十三歳にして、地政学と法律の権威者。このリフローダ王国全領土の、管理と運営を任されている。アステリアを護る騎士タカシも、いろいろ訳ありだ。
この物語は青春時代の一夜の騒動物語である。基本ギャグ。リフローダ王国にか神がいる! なんてね。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-18 00:10:03
5145文字
会話率:24%
私が青春時代に感じていたもどかしさを詩にしたためたものです。
最終更新:2022-08-08 05:30:46
482文字
会話率:0%
朝子はあまり人と話すことが苦手な女の子だ。
大学生だった青春時代。
大学を卒業して届いた同窓会の通知葉書に戸惑う理由は…。
最終更新:2022-07-18 11:00:00
1333文字
会話率:16%
今テレビをつければ、我が国のエンタテーンメント界はHollywood 文化の落とし子、曲顔の天下だ。義理にもいいとは評し難い女が綺麗で通っている。
遠くこれにつらなる、三十四年前にあった事件。関係者に好奇の目が集まるのを憂慮した公権力
は、当時介入をためらった。
ではしばらく、代表的な日本美人 鎌田滋子の青春時代 — 1980年代前半 — を振りかえることで、和様美の神秘に触れてみよう。 ..... 編者記 (ブラウザによって、目次等の表示され方に狂いが出るようです。なおまた、こちらは『遺書』のみの掲載ですが、Firefoxやスマートフォン等へは原文にある強調アンダーラインが正しく反映されます → http://taskey.me/stories/c06696465b8cdce78c48?lang=jp)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-09 12:25:07
236001文字
会話率:7%
幼い頃に描いていた未来の自分と、大人になった現在の自分とのギャップを埋められないまま、望まない現実に流される日々を送っていたOLの鈴和(すずか)は、ある日ある条件を満たさないと見つけられないという不思議な喫茶店を見つける。
鈴和は、その喫茶
店で再会した高校時代の同級生と再び交流を深めていくにつれ、大人になって見えなくなってしまったものを徐々に取り戻していく。
この物語はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-07 19:07:45
8726文字
会話率:43%
当方の青春時代の恋の話です。
最終更新:2022-06-26 20:15:36
358文字
会話率:17%
コロナ禍のある日、作者はロマンチックな夢を見る。それが引き金となったのか、作者の脳裏に次々と自分の幼年時代や青春時代のことどもが、熾火(おきび)の焔(ほむら)のように燃え立つのであった。この短編集はなかなか完結しそうにない。
最終更新:2022-06-25 18:37:42
33371文字
会話率:34%