日本から異世界『ステルラ』に転生した少年――遷宮織弥(せんぐう・しきや)は長い冒険の末に、転生した際に授かったチートスキル『必中必殺の弾丸(スクロぺトゥム)』と『絶対王者の聖剣(ラーミナ)』を使い、世界を混沌に陥れてきた魔王を労せずして討
伐する。自らが異世界転生して与えられた役割を果たした織弥は、仲間と共に始まりの地へ帰ろうとするが……。
また、石川県で『怪恨』と呼ばれる異形と戦う役目を負った『滅恨士』の少女――霞沢葉月は、一族の長となり生まれた地から出られなくなる前に、かつて自身を救ってくれた恩人がいる地へ向かう事を決意する。
アウトローが集う街――大阪市北区、西日本最大の繁華街梅田では今日も今日とて雨が降り始める。殺し屋、能力者、異形、ただの人間――本来であれば交わる事のない独立した物語を生きる者達。
彼らの歩く道は、この街を中心に収束する。
雨が止み、晴れ間が覗くまで――一点に収束した物語は混じり合い、決して離れる事はない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-21 22:00:13
7836文字
会話率:29%
坂本はアラタマ教団で向井や寺島広三達と別れた後、岸田洋の実家による。岸田洋の不在を知ると常滑まで直行する。
坂本の調査は何故伊勢に天皇家の宗廟として天照大神を祀る事になったのかを調べる事にある。そしてソロモンの財宝は島根に秘匿されたが、
日向の女王アマテラス一族の勢力が島根に及ぶにつれて四国の剣山に移された。
しかし神武天皇を頂点とした日向一族が大和を支配した時、剣山に隠された秘宝は伊勢に移される。伊勢こそニギハヤヒの長子猿田彦の支配地で、彼は磯部一族の祖先であった。
それと前後して、天照大神の御霊は大和の朝廷から出されて、各地を転々とする事になる。そして天照大神の御霊は最終地伊勢の地に鎮座する事になる。この時の天照大神はスサノオの子ニギハヤヒの御霊だった。時代が下り、天武天皇の皇后が持統天皇になるに及んで、天照大神の御霊は日向の女王アマテラスと宣言される。さらに時代が下り平安朝になると嵯峨天皇はスサノオ、ニギハヤヒを皇国の本主と宣告する。これは日向の女王アマテラスの否定であった。実際世間は内宮の天照大神をニギハヤヒと信じていたのである。天照大神が女王アマテラスとされるのは明治になってからである。
伊勢神宮は内宮と外宮に分かれる。
昔は外宮優位であった。今でもその名残としてまず外宮を参拝してから内宮を参拝する。しかし明治になって内宮優位が確立される。しかし外宮は伊勢の町に寄り添う様にして建立されているが、内宮は街から離れた場所に鎮座している。その理由を坂本はソロモンの財宝の秘匿場所と関係があるのではないかと推理した。
内宮が天皇家の宗廟として確立され20年ごとの遷宮が定められるのは天武天皇の頃である。そして持統天皇は伊勢行幸を何度となく繰り返す。
ソロモンの財宝の秘匿場所を知る磯部一族が常滑にやってきたのもこの頃と考えられる。
坂本は磯部一族は内宮外宮の建立場所を逆利用して、財宝の在り処を、常滑の地に封印したのではないかと考えた。
そして、坂本太一郎は岸田洋の行方が気になる磯部珠江、岸田洋の妻と共に伊勢に行こうと計画を立てた時、岸田洋殺害の悲報が飛び込んでくる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-09 10:08:28
62930文字
会話率:9%
伊勢神宮が20年に一度行う、天照大神の社を建て替える式年遷宮。その「遷御の儀」の日、修学旅行の高校生、新木走太・宇津美天子・呉場友人の3人は内宮に忍び込む。その夜、旅館に戻った彼らを、見たことも無い怪物が襲ってくる。天才プラズマ学者の有畑や
文部科学省の久遠寺里乃を巻き込んでの怪物から逃走は、神社本庁も絡んで、太陽消失事件へと展開していく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-10-27 05:14:08
109490文字
会話率:27%
2013年10月某日、日本に、解析できない謎の『金属』が発見された。どうやら、地球上では取れないものらしい。出土した場所は伊勢神宮。遷宮時に出土したらしい。
それから約一年後、いつも通り展示されていた「何も映らない」鏡に女子大生 浅野
梓(あさの あずさ)が映る。それと同じ時、自衛隊や米国のレーダーにも検知されなかった『空母』が三重県志摩市・熊野灘沖に現れる。
第二次世界大戦沖に沈んだ空母「信濃」に似た宙に浮いた船をめぐって世界情勢は目まぐるしく変わる。
世界各国の努力の結果、コンタクトが奇跡的に取れ、宇宙人が座上していることがわかる。
世界史において中心になったことがあまりない日本という国になぜ選ばれたのか。
なぜ、遥か昔に沈んだ船を改修したのか、そしてなぜ何も映らなかった鏡が映ったのか。
それは日本神話に関係があった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-03-01 00:00:00
66363文字
会話率:20%
陽東大陸の国の一つ俰国。古来より万物の根源とする神気を神功と呼び、その神功を操れる物を総称して功器と呼んだ。そして、この国に遥か昔より一つの特殊な生業が国の象徴として人々から尊敬と憧憬の念を集めていた。その名も極功鑑士。略し、鑑士または極
士と呼ばれる彼らは、人々が生活する上で必要な功器を鑑る者達である。俰国王都・誠龍に店を構える功器の老舗、臥龍商の跡取り息子、氷紹瑛は功器好きな性格にもかかわらず接客にはとんと向かない跡取りとして日々、店で客を相手に奮闘していた。それを心配する姉の華凛。ある日、店を訪れた鑑士の呂琥騨と父である挙玖から南にある俰国二大神宮の一つ、天鳳宮の遷宮に収められる神宝の奉納を任されてしまう。仕方なく天鳳宮に向かった紹瑛を待っていたのは個性あふれる四人の鑑士、平慶進、焔祀汶、汪趨眞、式航悦と優しい神官の恩嘉永だった。災難続きの天鳳宮にひょんなことから居座る羽目になった紹瑛。怖~い鑑士の祀汶を泣く泣く手伝っていた矢先、宮に収められていた神宝の一つである凰ノ太刀が盗まれていることが発覚する。犯人を捕まえるため、鑑士と紹瑛は真相究明に乗り出した。そこには七年前に死んだ一人の鑑士が真相の鍵を握っていた。 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-09-08 07:00:00
47505文字
会話率:47%
式年遷宮なった伊勢に世界中から神々が集まってきた。
今日は新年懇親会、つまり、神々の新年会なのだ。
ホスト国はもちろん日本、ホストは八百万の神々を統べる天照皇大神、愛称『天照ちゃん』
日本に根強い人気のある釈迦は、インド国籍ということを考
慮して手伝いに徹していた。
会場入り口で来場者に愛想をふりまいていた釈迦は、キリストの突飛な発言に戸惑っていた。
相手の気持を一顧だにしないキリストに辟易した釈迦は、折りよく来場したゼウスら、ギリシャの一行を接待するふりをしてキリストから離れた。
一方のキリスト。絶対的な信者数を背景にやりたい放題をしてきた癖がおさまらない。
悪意はないのだが、無意識に場を取り仕切ろうとしてヒンシュクをかっていた。
岩戸伝説を模した演出で始まった宴だが神々の嗜好はまちまちで、キリストの両隣は酒を飲まない者たち。
処刑の前日まで酒宴をしていたキリストは、忌々しそうに手酌でぶどう酒をがぶ飲みしていた。
誰も酌をしに来ないこともキリストの自尊心を大いに傷つけ、弟分であるアラーにからみ始めた。
あまりに声が大きいことを注意した釈迦の顔をつるりとなでてしまった。つごう三度も。
怒った釈迦とキリストのバトルは、サタンと孫悟空の闘いにすりかわった。
サタンは実戦経験を重ねた孫悟空に歯がたたず、キリストから見捨てられる。
それとは別に、キリストの信者が各地でやっていろ迷惑行為の責任をとらざるをえなくなったキリストは、孫悟空の弟分になってしまう。
民衆の祈りを糧に存在する神々の饗宴を垣間見るお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-02-01 13:24:10
17229文字
会話率:49%
――遙か昔、世にあやかしが溢れ、様々な物の怪が人を襲い、社会を混乱に陥れた。あやかしに対抗すべく、政府は瑞垣(みずがき)というあやかし退治の専門組織を結成する。現代でもその役割は秘密裏に脈々と受け継がれていた――
これは、そんな瑞垣の運命
を背負ったひとりの少年の物語。
あやかしに対抗するため、愛する少女の命を天秤にかけた少年の選択は……
やや和風なファンタジーライトノベル。
(ここから先は途中までのネタバレを含みます)
瑞垣の子であった不寺晴人は遷宮にまつわる最初の神事で、幼なじみの一条院葉月を神子にした。神子とはあやかしに対抗する秘儀であり、命を犠牲にしてあやかしを退治する人柱だった。晴人は葉月を神子にしたものの、様々な想いから七年経っても犠牲にすることができない。かたや晴人の異母兄弟である威彦は、神子を消耗品として扱い、二人は神子に対する考え方でたびたび衝突しあった。
遷御を前に葉月を神子にした元凶である怨霊が再び晴人の前に姿を現す。その圧倒的な強さに葉月が死亡し、晴人も瀕死の重傷を負う。威彦の母である艶姫は晴人の体を呪術で支配し、式神として威彦に与えた。晴人の心は不寺家に伝わる神器であり、過去にイザナギが子のヒノカグツチを斬ったとされる十束剣に封じ込められた。
とき同じくして末社の宮司の娘である葛切笑美は、窃盗団に盗まれた神社の神器を取り戻そうとしていた。捜索の末に神器を盗んだと思われる売買組織を突き止めるが、接触を計るには交渉材料として新たな神器が必要となった。笑美はやむなく不寺の神器を狙うが、神器の十束剣は式神となった晴人の手に渡ってしまう。
十束剣を手にした晴人は己の心を取り戻し、同じく十束剣に霊魂を宿していたヒノカグツチの案内で葉月に会うため黄泉を訪れる。
晴人、葉月、威彦、笑美、それぞれの思いを乗せて、遷御のときは刻一刻と迫ってゆく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-10-10 22:41:12
97885文字
会話率:45%