大陸の東にある大国稜の皇都、永春。東西交易で栄えたこの都には、多くの異類が人に紛れて暮らしている。高級青楼、金繡楼の主人である双月祥は、西域から来た青年だが、普段は永春一の美貌の妓女宵娥として振舞っている。その正体は、二百年を生きる吸血鬼
であり、金繡楼の妓女もみな同族だった。
名門白家の養子で道楽息子と評判の青年暁賢は、月祥が吸血鬼であることを知る数少ない人間のひとりで、飲み友達として付き合っている。
ある日、若い女の死体が発見される事件が立て続けに起こる。いずれも血を抜かれた痕跡があったため、他の異類から月祥ら吸血鬼が犯人として疑われる。濡れ衣を晴らすために調べ始めた月祥と、友達だからと言いながら好奇心満々で協力する暁賢は、被害者たちが新興宗教〈精魄道〉に関りがあることを突き止める。これ以上被害者を出さないため、また月祥は自分たちの濡れ衣を晴らすため、〈精魄道〉の秘儀への潜入を計画する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-02 12:13:35
50784文字
会話率:45%
「真なる錬金術師」の称号を持つミルレームは、とある事情で命を狙われていたところをアズバーグという男に助けられる。事情を知ったアズバーグはミルレームに「保護者になってやろう」と申し出る。それが二人の数奇な関係の始まりだった。
研究と実験以外
に興味がない狂気の天才錬金術師と、女好きの道楽息子の契約結婚の行方は?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-27 15:40:26
112803文字
会話率:31%
「くだらん趣味を辞めて今すぐ魔法に打ち込むか、追放されるか! どちらかを選べ!」
言うまでもなく、オットー・ロングは追放されることを選んだ。
彼は大貴族ロング家の道楽息子だ。
貴族としての価値が魔法で判断される国に生まれながらも、彼
は魔法を極めようともせず、空飛ぶ模型やグライダーの制作に熱を上げていた。
「追放万歳! これで家から自由になった! 思う存分、空を飛べる!」
とはいえ、オットーには金がない。
やむなく冒険者として旅立った彼は、初依頼で〈大空の支配者〉を覚醒させる。
皮肉なことに、これは飛行能力と比例して魔法の力を与える才能(タレント)であった。
「魔法には興味ないんだけど……飛べるなら、魔法でもいいか!」
飛行を極めて最強になったオットーをロング家が慌てて連れ戻そうとするが、もう遅い。
これは空を愛するオットーが世界中を飛び回り、周囲を振り回したり振り回されたりしながら無双する物語である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-15 12:07:19
218941文字
会話率:37%
【アルファポリスより転載】
江戸時代、下級武士の家柄から驚異の出世を遂げて、勘定奉行・南町奉行まで昇り詰めた秀才、根岸鎮衛(ねぎしやすもり)が30年余にわたって書き記した随筆「耳嚢」
その「巻之七」に二部構成で掲載されている短いお
話を、軽く小説風にした二幕構成の超短編小説です。
第一幕が「女の一心群を出し事」
第二幕が「了簡をもつて悪名を除幸ひある事」
が元ネタとなっています。
江戸の大店の道楽息子、伊之助が長崎で妻をつくり、彼女を捨てて江戸へと戻ってくるところから始まるお話。
おめでたいハッピーエンドなお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-31 22:00:00
3418文字
会話率:30%
領主様――ポルタ伯爵様のご長男のウェスペル様は、道楽息子の好色息子で、ちゃらんぽらんのダメ息子だ。なんでも、社交界デビューを迎えてからというもの、ふわふわふらふら、あちらこちら、貴婦人たちと遊び歩いているそうな。
……これはそんな若様の
幼なじみである女騎士・ディーエの、とある夜のおはなし。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-06-05 12:11:33
19875文字
会話率:56%
冬のある朝、私は領主の道楽息子と出会った。しかし何か様子がおかしい。そのうち彼はメルヘンなことを口走った。どうしようこの人。村娘と道楽息子の不思議な数日間。
最終更新:2013-03-01 19:00:00
29067文字
会話率:42%