夕立は服の袖を濡らしてゆく
昔の世が息づく田舎では
野辺送りを繰り返し
時計は逆さに廻って
末の世を嘆いているというというのに
季節は巡って
また涙は繰り返し
輪廻も繰り返し
人の想いを残して
蜉蝣は去ってゆく…
緑豊かな水田では
滾々と
湧き水が
神社では灯篭があかあかと
夕べの祭りみたいに
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-24 17:42:10
1778文字
会話率:0%
悠久の日々よ、永久に。
夏になると、あの線路の脇に、電車に轢かれた子供が赤い西陣織の着物で舞っている。
お寺は、蝉の声がシャワシャワと。
お賽銭匣の影に祟りという文字が浮かんで。
季節は巡り、またこの季節。
待っていたよ、とあの神社の階段で
彼が微笑む。
狐の青年が、夏祭りの夕暮れ時に、現れる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-29 17:33:34
557文字
会話率:0%
高校二年生の西陣織健(にしじんおり たける)は、大学生の二葉(ふたば)姉さんと中学生の七華(ななか)と住んでいる。
母を早くに亡くし、父は海外赴任。健は一家の大黒柱として、長男として西陣織家を守ると決意しているのだが、最近、姉と妹の様子
が変だ……。
そんなこんなあるうちに、僕たち3人は伝説のモンスターだと父 西陣織権三(にしじんおり ごんそう)に告げられる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-15 19:00:49
27751文字
会話率:50%
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1CNrnPv
若き皇帝が抱える後宮には1200人の美女が集まる。その専属機織り宮女として召し上げられた氾蓮香。この国では国家の機密情報を帯の中に隠し伝えており、専属機織り宮女はその重要な役割を担う伝統的要職でもある。
彼女は盲目でありながら糸と糸の触れ合う音の変化で機織りを行う天賦の才がある。さらに蓮香は小さな物音が、人の心の動きや嘘までをも語ることを密かに知っており、その能力によって後宮で起こる様々なトラブルを解決していく。
そんな中、後宮の主・皇帝が2人存在するという重大な秘密を知ることとなる。秘密を守るために殺される……と思いきや何故だか溺愛されることに。
蓮香はただ機織りをして静かに暮らしたいのですが……そうもいかないようです。
【注意】本作は架空の時代を舞台にした中華後宮ファンタジーです。
後宮制度は中国・唐の時代を参考にしていますが、オリジナルの設定となっています。
機織りのシステムは(中華なのに)西陣織を参考にしております。
【備考】『改稿』と頻繁に入りますが、大きなストーリーの改稿はありません。誤字脱字修正が主な改稿内容です。
【追記】タイトル変更いたしました。旧タイトル『盲目の織姫は後宮で皇帝との恋を織る』。
【お知らせ】新作『後宮歌劇団』連載スタートしました。よろしければ、後宮×推理ものですので、併せてお楽しみいただければと思います。
https://ncode.syosetu.com/n2540ig/折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-20 21:00:00
194102文字
会話率:57%
京都・西陣で織物を生業に、親と暮らすことを決めたふゆ子。
家庭の事情で親元を離れて祖父母の家で暮らすことになったふゆ子の姪・律子。
これから二人はどんなふうに生きていくのか。
独白と手紙で描く「壁の上」と形式的にも対をなすお話。
最終更新:2017-05-16 00:00:00
30558文字
会話率:34%