2011年11月に祖父が亡くなった。
89歳だった。
当時、比較的場所を選ばず仕事ができた私は
延命治療をしない最期の1週間を、祖父と同じ病室で過ごした。
5日目くらいにいよいよ・・・となり、
老人ホームに住んでいる祖母が同室に加わった。
深夜に医師に「ご臨終です」と告げられ
祖母は静かに祖父を見つめ続けた。
私は祖父の短くなってしまった白髪を撫でた。
柔らかく、暖かかった。
*
それから12年経った2023年に
実家の父の書斎で、古びたノートに出会う。
それは、祖父が定年後にコツコツと書き溜めた自分史だった。
何度も推敲した跡があるこのノートは
果たして誰に向けたものだったのだろうか。
今年100歳になる祖母は、読んだのだろうか?
父は、遺品整理の際に読んだのだろうが、内容はうら覚えのようである。
母や兄妹は、興味が無いようだ。
戦争を生き延び、大往生した人の覚書を
独り占めしているようで忍びなく思う。
20年後には、このノートは捨てられ忘れ去られるだろう。
・・・なんだかなぁと思い、試しにここに掲載してみることにする。
誰かに届けば幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-23 23:08:55
2828文字
会話率:0%
主人公の紅蜂スズメは仲間と一緒に害虫くノ一部隊として敵と戦っていた。
戦いが終わって、隊長の部屋に呼ばれた彼女たちは意外な言葉を聞かされた。
それは「解散」という言葉だったので、彼女たちは思わず耳を疑ってしまった。さらにビックリすること
として隊長から出た言葉は騎兵隊隊長のマルクスさんとの結婚だった。
納得のいかない彼女たちは隊長に意見をしたら、「日本に行って人に役立つ仕事をしろ」と言われ、スズメは小児歯科、游子は小児科医院、雪子は解体業者、そして綾子と蘭子は老人ホームで働くことになった。
日本へ飛び立った彼女たちを待ち構えたのは慣れない生活環境だった。
今までとは勝手が異なるため、困惑することばかり。
スズメが向かった場所はかつて害虫くノ一部隊に所属していた蓑蛾夏子さんが住んでいるマンションだった。彼女にとって夏子さんは自分の先輩でもあり、これから働く小児歯科の院長でもあった。
スズメは夏子さんに小児歯科で働くことを話したら、歯科助手としてスタートすることを勧められた。
歯医者のお仕事自体が初めてだったので、スズメは先輩たちの指導を受けながら少しずつ覚えていった。
ある日、夏子さんはスズメに歯科衛生士になることを勧めて、スズメは歯科衛生士の資格をとることを決意した。
その一方、游子も小児科医院で子どもの診察に板がついたり、雪子も重機取扱免許を取得し、綾子と蘭子も介護士の資格を取ってそれぞれの道で頑張っていた。
そして、隊長も新婚生活に板がついてきたころ、お腹の中に小さな生命が誕生していた。
はたして彼女たちは日本での生活をうまく乗り越えることができるのだろうか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-18 17:18:07
60539文字
会話率:69%
人間主義ビジネスモデル〔相互扶助資本主義社会〕という新たな概念〔資本
主義と社会主義のデメリットを排除し、相互扶助や共助の原則を取り入れ、社会全体の福祉を追求する経済体制〕を基にしたある施設の物語である。
老人ホームと児童福祉施設とを併合し
た自給自足の複合型施設「ヒューマン
ライジング」での日々の出来事を通して両者が愛しみ会える終の棲家と、旅立ちの家と,を描いている。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-05 01:26:17
17435文字
会話率:4%
生活保護を熟知した人間が闇落ちしたら。
そんな振り切った『無敵の人』備前はある日、駅前で座り込んだ底抜けに明るい家出少女を拾います。身体目当てではなく、生活保護を受けさせて甘い汁を吸うために。
貧困ビジネス。受給者を囲い込んでピン
はねする方法もその一つ。
あたかも犯罪行為のようですが、現実に、平然と、合法的に、一般企業としてさえ営まれています。有料老人ホームとかね。もちろん優良な施設もありますとも。
ですがその実態は、この作品を通じて徐々に晒されていくでしょう。
もちろん行政側の事情にも触れていきます。
晒してほしくない情報もきっとあるでしょう。
なろう規約に反する既存制度や政治の批判は控えますがネ。
この作品は行政側の人間であった主人公、備前が制度を上手く利用しようと試みます。
氷河期世代で苦渋を舐めてきたにも関わらず、他の世代からは自己責任と虐げられてきた主人公ですから容赦などいたしません。犯罪上等、法律なんかクソ喰らえ。強いて言うなら氷河期世代を軽んじた時代の自己責任。
これからもっと、氷河期世代の生活保護申請がはかどりますネ!
そんな無邪気な思いを込めて、氷河期世代に送るエールとして書きたいと思います。
■賛否両論? 読んでいい人、悪い人■
生活保護を受給したい人、学びたい人はとりあえず読んでおけ。
保険や税金の取立てにも詳しいので、いつか抜け道や知識をひけらかすかも知れん。
都市や地方で異なる立ち回り方の違いもわかるかも知れん。
正直、言っていいのか悪いのかわからない範囲でおっかなびっくり書いていくからヤバい内容だと思ったら教えてほしい。修正の検討はする。
それから主人公の性格は最悪だが、たまたまクズ主人公を描きたかっただけで、作者の意思を反映したものでも、代弁させたいものでもない。
だが特定の属性を持つ人間には辛辣かも知れんので読まないでおけ。
そこら辺を理解できない人は読まないほうがいいのは始めに断っておきたいと思う。
かなり口が悪く、やること為すこと悪い主人公なので、「人権がー!」とか言い出す可能性がある人には読んでほしくないすらある。
PVと☆1だけ入れて無言で去るのが良いだろう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-30 10:44:37
94691文字
会話率:73%
高校を卒業し立花陽葵が務めるのは祖母がお世話になった特別養護老人ホーム翡翠の郷。そこで陽葵は一癖も二癖もある入居者様と仕事仲間と関わりながら、介護士として日々頑張る! そんな陽葵の徒然なる日常譚。
最終更新:2024-03-26 19:38:12
21522文字
会話率:76%
自宅アパートのドアを開け、外に出ると頭上から降り注いだのは陽光ではなく、蛍光灯の光。そこは病院の待合ホールような場所だった。そう広くはなく、どこか穏やかな雰囲気。しかし、それは精一杯演出されたもののような、そんな印象を抱く。
小児科、そ
れよりは控えめ、というより暗い。そのことからここは老人ホームであると、おれは思った。以前、祖母に面会しに行った時の記憶の残滓から生成されたものだろう。
職員が二人、会話している。と、思えばおれを見て手招き。しかし、おれは背を向け出口に向かった。華がない世界だ。この筋書きに付き合うつもりはない。
自動ドアを通り、外を出て辺りを見回す。
林に囲まれ、道路は一本のみ。灰色の蛇のよう。それがずっと先まで続いている。……と、車がこっちに向かってきた。黒い車。リムジンのような。
「どうぞ、お乗りください」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-10 11:00:00
2191文字
会話率:54%
特別養護老人ホーム『ロングライフ』
より長く、助け合いの精神、慈愛の心を持ってお世話する。育もう、平穏な人生を。
と、そんな触れ込みで運営されている、この老人ホーム。その実態は目を覆いたくなるような過酷な日常が繰り広げられていたのだっ
た。
「オラオラオラ! とっとと食っちまえよノロマがよぉ!」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-11 11:00:00
2202文字
会話率:71%
「団塊世代」が後期高齢者になる2025年まであと1年となり、
少しでも「介護職離れ」を防ぐために、昨年の補正予算案に伴い2024年2月から介護職員1人あたり月6000円の賃上げが実施されます。
一方で、24年4月からの介護報酬改定では
訪問介護は2~3%減額となりました。
いったいどうしてこんな怪奇現象がおきているのか?
日本の介護の現状も合わせて個人的な分析を行いましたのでどうぞご覧ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-06 17:20:33
4914文字
会話率:2%
人気ダンジョン探索動画配信者の『灯藤オリザ』とコラボ配信をすることになった零細配信者の『牧村ソヨギ』。当世最強クラスの火炎魔法使いの幼馴染とのコラボ配信で果たして自分に存在意義はあるのか? そもそもどうして自分は呼ばれたのか? 半信半疑にな
りながら牧村ソヨギの投げた神槍は弧を描く。
※本作はカクヨムにも掲載しています。
※老人ホームもあるよ!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-02 20:00:00
191023文字
会話率:42%
老人ホームの介護士見習いとして働く日置航也はミュージシャンを夢見ているが、いまひとつ壁を突破できないでいる日々を過ごしていた。そんなある日、ひょんなことから知的障害者である海川航平と出会う。天才的な絵の才能を持つ航平との関わりで航也は音楽や
夢、そして社会というものを深く考えるきっかけを得るのだが……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-29 06:07:04
75554文字
会話率:55%
老人ホーム そこは天国なのか? それとも?
キーワード:
最終更新:2024-01-03 11:17:29
1322文字
会話率:4%
この作品は他のサイトでも公開しています。
昔話のお爺さん、お婆さんが老人ホームにいて、そこに現代の年長さんがたずねるというお話です。
最終更新:2023-09-04 12:00:00
486文字
会話率:0%
峠道を可也のスピードで下っている。
夏のホラー2023参加作品です。
最終更新:2023-08-03 13:00:00
794文字
会話率:18%
祖父の老人ホームを訪れた高校生の私は、ゾンビのような老人たちに怖くなってしまい、庭へ逃げ出す。そこで体験した自分を変える出来事とは?
最終更新:2023-08-02 09:15:02
8438文字
会話率:19%
祖父である大喜が老人ホームに入ったことにより、『喫茶マドレーヌ』を閉じたことをあきらめきれない孫の多希は、今日も店舗内のオーブンを使って天命にもなっているマドレーヌを焼いていた。
突然、ブーンと大きな音がして、オーブン内が真っ赤に。逃げる間
もなくドン!と爆発し、辺りは煙まみれ。
ようやく煙が引くと、そこに西洋人の顔つきの麗しいイケメンとかわいい男の子が倒れている。
慌てる多希だが、よく見ると二人はなんだか王子様のような服装をしているではないか。
コスプレの親子泥棒??
意識が戻った二人は、なんと異世界から来た本物の王子だと言うのだが。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-02 00:46:59
103475文字
会話率:55%
2300年、日本は高齢化社会が終わり、
第3次ベビーブームが起きる。
高齢者は減り、若者が爆発的に増えた。
日本は0歳から65歳までの人口が9割をしめ、老人は1割になった。
働く場所も、社会も活気を取り戻した日本だが唯一、寂し
い場所がある。
2000年代初期から2200年代には、老人で溢れかえっていた特別養護老人ホームだ。
2300年の日本では、老人病院とも併設し、老人病院と呼ばれ、入居者3人の老人に対して、ヘルパー10人、看護士が1人、医師が3人という社会。
東京都内の小さな老人ホーム「ゼイタク」では、それぞれ悩みを抱えたヘルパーや医者が、3人の老人達の人生を語り聞き...。
※こちらの作品は、アルファポリス様、カクヨム様にも掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-20 21:35:34
11659文字
会話率:17%
老人ホームばかり回っている、とある芸人のお話。
最終更新:2023-04-13 00:02:08
200文字
会話率:100%
老人ホームで仕事中の一コマ。ほのぼの系?のエッセイです。
最終更新:2023-03-28 14:44:18
747文字
会話率:36%
老人ホームで働く河村聡太。(彼女なし、童貞)
入居している認知症の成瀬梅野88歳に日々振り回されている。
ある日突然、ホームが異次元に隔離。ホームごと元の世界に戻れなくなる。
その影響なのか、成瀬梅野は20歳に戻る。認知症もなくなり、やりた
かったことをやっていく。
20歳の梅野は可愛すぎた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-01 22:05:44
3409文字
会話率:30%
妻を亡くして家事ひとつ出来ない利一は、子供たちから老人ホームの入居を薦められる。半ば強引に入居することになった施設で60年前に結婚を考えていた女性と再会する。
最終更新:2023-02-05 11:45:58
104674文字
会話率:48%
老人ホームに入居している女性がいつも書いている小説の中身は···
最終更新:2022-10-31 23:23:17
1057文字
会話率:47%