怒りっぽくて、短慮だけど、素直な人なのだな。性格的に私とは合わなさそうだけど、仕事上のパートナーとしては、やれないこともないかもしれない。
「まだお仕事が無いようでしたら、続きを読みたいのですが、よろしいでしょうか」
「はあ……別
に許可なんていい。これから長い付き合いになるんだ、読みたい時は勝手に読め」
曇天の隙間から覗いた光明を頼りに、私は読書の続きに取り掛かった。気持ちが少し晴れたからか、先ほどよりもページを捲る手が軽い。気が付けば、手の震えは完全に止まっていた。
「……なあ、そんなに読書が好きなのか」
「他の趣味を知らないだけです。家では他にやることも無かったので、空いてる時間に本を読むのが当たり前になってまして」
「哀れだな。読書なんて、机に向かって椅子に座ったら、後はずっと暗記しながらページを捲る作業じゃないか」
「それは読書じゃなくて、暗記のお勉強でしょう」
「読書とはそういうものだろ?」
「全然違います」
これだけの本に囲まれながら、読書の楽しみ方も知らないとは。仕方ない、私が教えて差し上げよう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 10:51:08
27962文字
会話率:61%
この国には三人の王子がいる。
第一王子のアランは王太子として国王を補佐し、妻子とも円満な関係を築いていた。
第二王子のレオは武闘派の誉れ高く、幼馴染である侯爵令嬢と婚姻が決まっている。
第三王子のロビンは明るく素直な人柄で人気も高く、学園一
の才女と呼ばれる伯爵令嬢ソフィアと婚約していた。
無事に挙式を終えた半年、その二組の夫婦はほぼ同時期に妊娠し、国を挙げてその慶事に沸きあがっていたが、第二王子が国境で勃発した小競合いを収めるために城を留守にしていた時、
第二王子妃ブリジッドを誘い、王城近くの湖に来ていた第三王子ロビンとその妻ソフィアが、反国王派の刺客に襲われるという事件が起こった。
刺客が狙ったのはブリジッドで、それを庇おうとしてソフィアが前に出た。
バランスを崩したブリジットが湖に落ち、その間にソフィアは刺されてしまう。
流産したソフィアの目の前で、ソフィアの夫であるロビンと第二王子妃が仲睦まじく寄り添う姿を見て全てに絶望したソフィアはバルコニーから飛び降りてしまう。
自分の人生の走馬灯を見ながら死を受け入れたソフィアが目を開けると、結婚式の十日前に戻っていた。
自分が死にたいと思うほどのあの事件の真相を追及するべくソフィアは動きだす。
他サイトでも掲載しています。
表紙は写真ACより転載しました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-01 21:00:00
175119文字
会話率:54%
エルザの紳士な婚約者は、存外素直な人だった。
社交的で言葉を選ぶことはするけれど、楽しいと笑い、悲しいと落ち込み、怒ると拗ねたように唇を尖らせる。
そして、嬉しいときには輝くような笑顔を見せるのだ。
――だから、つまり。
彼がエルザに愛を
囁くことがないのは、そういうことなのだろう。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-26 00:03:00
36384文字
会話率:30%
より良い働き方、強化月間。
最終更新:2024-04-06 20:00:00
2729文字
会話率:8%
「一目見た瞬間から、あなたを愛してしまった。どうか僕……私と結婚してください!」
それは青天の霹靂。プリムローズ家の侍女であり、妾の娘であるクレーベルは、見知らぬ男性から突然のプロポーズされる。
男爵家の令息だという彼はとても素朴で素直な人
で、クレーベルは彼に惹かれていく。
【同じシリーズの短編『きっと結果は同じ』と話が繋がっています。そちらから読んだ方がわかりやすいかもしれませんが、こちらのみでも問題ありません】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-07 13:19:23
3239文字
会話率:34%
初投稿+思い付きで書いたので大目に見てください。
とっても短いです。
最終更新:2022-10-23 22:11:53
691文字
会話率:29%
『完璧』になりなさいとよくいう人ほど、完璧な存在ではないのに。◆第一王子の婚約者である令嬢は、素直な人間だった。
最終更新:2022-10-02 22:35:19
6007文字
会話率:47%
ルイホルム公爵家に嫁いだレイラは当初は幸せな結婚生活を夢見ていた。
だがレイラを待っていたのは理不尽な毎日だった。
結婚相手のルイホルム公爵であるユーゲルスは善良な人間などとはほど遠い性格で、事あるごとにレイラに魔道具で電撃を浴びせるような
ひどい男であった。
次の日お茶会に参加したレイラは友人達からすぐにユーゲルスから逃げるように説得されたのだった。
ユーゲルスへの愛が枯れ果てている事に気がついたレイラはユーゲルスより逃げる事を決意した。
そしてレイラは置手紙を残しルイホルム公爵家から逃げたのだった。
次の日ルイホルム公爵邸ではレイラが屋敷から出ていった事で騒ぎとなっていた。
だが当のユーゲルスはレイラが自分の元から逃げ出した事を受け入れられるような素直な人間ではなかった。
彼はレイラが逃げ出した事を直視せずに、レイラが誘拐されたと騒ぎ出すのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-02 15:04:21
24098文字
会話率:48%
良い子の皮をかぶって生きている女の子の苦悩。本当に良い子になりたかった。もっと不器用でも、素直な人になれたら良かったのかも知れない。
最終更新:2022-03-15 16:46:00
909文字
会話率:0%
エッセイ界隈にもっと光を。
最終更新:2021-10-29 00:27:58
888文字
会話率:0%
辰人(たつと)は我慢と言うものが一切できない、自分の欲求に素直な人間である。貯金はできない、勉強をしようとしても眠気を感じた瞬間に寝てしまう。
テストを途中で投げ出し、一人帰り道を歩いていたところ、赤信号に突撃。トラックにはねられて死ん
でしまう。
なんだかんだで辰人の異世界転生物語が始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-27 00:40:09
12763文字
会話率:59%
なぜ人間って哀れなんだろう
自分の率直な疑問 葛藤
答えは見つからないんだ
最終更新:2018-05-12 06:40:16
371文字
会話率:8%
1人の男が、世に蔓延る悪党を退治していきます。
しかし、その方法は仕返しでは済まないもの。
それでも、正直者や素直な人間が泣く世の中なら、
彼はそれでも世直しを続ける。
最終更新:2017-12-29 10:30:31
28556文字
会話率:52%
女が嫌いなボクだけど、妙な苛立ちからナンパされてた女の子を助けてしまった。お礼と言う言葉に気が乗って、少し話をすることにしたんだけれど、そこで、自分が気が付いていない自分の心の内を見透かされる事になる。
――――七条美姫は本人も気が付いて
いない心を見透かす
そしてボクは、もう一つ気づかされた。
ボクは、ここまで素直な人間が居る事を知らなかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-11-01 13:26:33
5814文字
会話率:37%