優秀な水魔術師だが、その代償のように病弱な伯爵令嬢ユージェニー。自身の誕生パーティが婚約者選びの場として見られることを承知していながら、結婚のことなど考えていなかった彼女だが……
最終更新:2024-08-28 00:00:00
45716文字
会話率:40%
魔術という概念が、神秘的だった時代は今や昔。
魔術というものは、ごく当たり前の文化となっていた。
花を咲かせたかったら、土魔術。
飲み物を飲みたかったら水魔術というように、この世には魔術があふれていた。
だがしかし、なんの神のいたずらか、あ
る時を境にこの世は火、水、雷、氷、土、風、生、体の8種類の魔術しか使うことができなくなってしまった、
その時、世の中は大いに乱れた。
平和というものは忘れ去られ、世は戦乱の時を迎えた。
それはそれはおぞましく、国同士がぶつかり合い、死者であふれかえっていた。
そんな戦争が10年続いた。
10年というものは短いようで長い。
すべての国が、優秀な魔術師を多く失い、疲弊していった。
各国は、協定を結び、このようなことはないようにという願いを込めて
アウレリウス1345年 不可侵永和条約が結ばれた。
そして魔術というものは各国で共有すべきものであるということが共通認識となり、全7か国の資金を使い、アウレリウス魔術師養成学校が建設された。
7か国の資金で建設された学校は、まさしく平和の象徴ともいえる存在となったのだった。それから100年が経った。
魔術師養成学校もたくさんができ、数多の優秀な魔術師が排出された。
そして、優秀な魔術師の中でも特別に強い一握りの魔術師は「神から選ばれた魔術師(ナンバーズ)」と呼ばれ、絶大なる人気と地位を確立していた。
そして今、「神から選ばれた魔術師(ナンバーズ)」になるための一歩が開かれようとしていた。
そして腰に刀を携えた少年、春風未来もそんな養成学校に通おうとしていた。
しかし、受験時
「あなたには才能がありません」
無情にもそう告げられる。
この世では何より才能が重視される。才能がないというのは魔術師として致命的だった。
だが未来は、諦めない。いや諦められないのだ。
家族のため、妹のため、そして何より彼自身のために。
「才能がなくても、認めさせてやるよ」
春風未来の挑戦がこの瞬間始まったのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-15 23:09:33
103728文字
会話率:33%
魔術の名門家に生まれた少女、リーリウムは生まれつき魔術の資質が著しく劣っていた。
家族からは出来損ないと蔑まれ、存在を無視されてきた彼女は、自分が唯一扱える最下級の水魔術、『アイスバレット』を訓練し、その技術を磨き続ける。
す
べては、家族に認めてもらうために。
家族と共に食卓を囲み、ごはんを食べることを夢見て。
だが、彼女の努力はついに認められることはなく、少女は失意のまま家を出るのだった。
やがて、死に場所を求めてさ迷っていた少女は、万年雪に覆われた極寒の地で、身を寄せあって暮らす少年少女に出会う。
村の犬小屋で暮らすこの孤児たちこそ、後に『魔王軍』と名乗って乱世の英雄となってゆく者たちだった。
こうして新たな家族に出会った少女は、リーリウムの名前を捨て、自ら最弱の最下級魔術『アイスバレット』と名乗り、愛する人たちを守るため戦いに身を投じていくのだった。
これは、最弱の魔術ひとつで戦国の世を駆け抜け、やがて魔王軍四天王の1人『最下級の魔女』と恐れられるようになる、1人の少女の物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-28 21:43:53
59813文字
会話率:31%
アリア・リアナ・ランドハウゼン、十三歳。
ランドハウゼン皇国の第二皇女だ。
肩口で切り揃えた黒髪に、吊り目気味な大きな瞳が印象的な、猫の獣人の美少女で、
女豹を思わせるしなやかなボディは、引き締まりつつも出るところは出ており、多く
の男達の視線を集める。
魔術においても非常に優秀なアリアは、特に水属性の魔術を得意としていた。
一度に扱える量は一般的なレベルだが、その制御は本職の魔術師と同等とまで言われている。
だが、そんなアリアの水魔術は、本人も気付かない内に、一つの爆弾を抱えこんでいた。
今日は水属性魔術の実習だ。
参考にしようと、実演をせがむ生徒達。
とんでもない所に『暴発』する水魔術。
生徒達の視線は、全身を震わせながら術を放つアリアに集まる。
果たしてアリアは、乙女の尊厳を守ることができるのか――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-19 14:50:57
6027文字
会話率:23%
15歳の誕生日。強力なスキルに目覚めることを期待されていた俺が身につけたのは、手のひらから白い紐を生み出す謎のスキルだった。期待はずれにもほどがあると侯爵家を追放されるが、まともに水も創れない水魔術師と、出来損ないのエルフと共に究極の味を目
指す旅に出る!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-23 13:36:18
12309文字
会話率:42%
畑山翔太は小学6年生。
でも、日本の小学校には通っていない。
なぜなら、彼は今、異世界に魔術留学しているからだ。
類まれな魔術の才能を授かった少年の異世界学校生活が始まる。
これからファンタジー世界を楽しもうという方には、魔術/魔法につい
ての入門編としてもお使いいただけます。
魔術について、基礎的なことを知りたいとき、話を読みながら自然にその知識が身につくようになっています。
長編連載中の「ポータルズ」の外伝です。
本編を読まなくても楽しめます。
短編を読んで、興味を持たれた方は、本編の方もどうぞ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-01-02 02:21:59
24007文字
会話率:26%
高校生である多田野チートは、通学路でネコに迫るトラックに遭遇、神のもとから勇者として異世界へ。イヌミミだ、屋台で食事だとテンプレ生活。のはずが、なぜ避けられる、なぜ腹を壊す?氷魔法って、人の鼻に詰めるものだったか?そして、魔王の洞窟で彼が
出会ったのは……。そんな不幸な勇者の物語です。多少人が死ぬ描写と、15R程度の性描写があります。苦手な人は回避推奨。ファンタジーでよくある設定に異論を唱え、ファンタジーの作者様に喧嘩を売ってるかもしれません。たまにメタ発言が入ります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-02-02 22:00:00
68448文字
会話率:43%