貧血で顔色の悪いロリっ子ヴァンパイアの上司が呟いた一言
「ねぇ航空参謀。ちょっと…山脈を越えて様子を見てきてくれない?」
「閣下。コレはペーパーテロであります……」
これが、サキュバスのメリィ・ダイ・ヤヴァイネンとその部下たちを、険
しい大山脈の向こう側にある鎖国中のヒューマンの王国へと導いた。
多様な魔族達が住まう魔王国の進攻を計画する『聖戦』の噂が広まる王国では、政治が行き詰まり、国民の不満をそらすために危険な道を選ぼうとしていた。
王国の為政者たちは長年にわたり魔族への偏見と差別を続け、教会の支配のもとであらゆる国との交流を断ってきた。その結果、技術革新が『異端』や『禁忌』として排斥され、王国の文明は停滞し、魔王国との間に300年もの文明格差が生じていた。
その一方で、魔王は開戦の危険性に強い懸念を抱いていた。『開戦となれば、我が軍の一方的な虐殺となる。それだけはしたくない』——魔王は戦争による無用な流血を避けたいと考えており、メリィたちの任務はその意向を反映していた。
「そこで、参謀本部から指示が来たの。少数の特殊部隊を送り込んで彼らの情勢を調査し、国内に反戦世論を醸成させる。それで侵攻計画を頓挫させれば多くの命が助かるよね」
「閣下の砲撃から隣国の農民兵の命を守るのですね」
「…間違ってないけど、言い方酷くないかな……」
彼女はぷくーと頬を膨らませた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-30 19:40:43
10835文字
会話率:36%
オケウェー・ガランクレッドは北大陸【ギャラールホルーツ】に位置する【聖エレオノール精霊術学院】への入学を果たした天賦の才を持つ若き少年。
天才級の魔術師にして凄腕の精霊術の使い手の彼には他の生徒とは異なる特殊な才能が秘められており、皆に隠
している闇なる秘密もある。
それは、彼は実は忌避とされる死霊魔術の力を自由自在のように使いこなせる規格外な鬼才でもあるということ。
元々は南大陸【フェクモ】が出身地の縮れ毛で濃い褐色肌を持つ彼は、不治の病を患っている自分のおじちゃんを直すために持ち前の【死霊魔術】を【精霊術】と融合した【新魔術】の開発が必要だ。
それを理由に、【精霊術】を習得するために仕方なく【精霊術】が学べる北大陸の精霊術学院に通う必要があった。
だが、彼が入学して直ぐの初期は決して順風満帆のものばかりじゃなかったのである。何故なら、元々南大陸のフェクモには【死霊魔術】を除いて全ての【一般的魔術】が天頂神アーズリア=イロインの定めにより一切使えることが出来ない大地だ。でも、北大陸の住民は普通に一般的魔術が使える大地に住んでいるため、オケウェーのことを【呪われた大地】からの余所者と見なし偏見と差別の目を向けているばかりだった。
そんな中、オケウェーは学院で出会った金髪碧眼のオードリーという自尊心が強い貴族家の美少女と出会う。勝気で気が強いツンデレ気質な彼女もまた精霊術使いとしての能力が抜きん出ており、氷性の精霊である「子熊ベネフォーロッス」と契約している天才肌の精霊術使いだ。
果たして、オケウェーはオードリーや他の学院生徒全員に自分の【死霊魔術使い】としての本当の正体を隠したまま、仲間を増やしつつ3年間の学院生活を経て無事に卒業することが出来るのだろうか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-03 06:08:31
773175文字
会話率:49%
いつも仕事に追われ、不器用な中年男性である海斗である。そんな生活と自分に劣等感を持っていた。そし手いつも通りに残業をして帰ると、疲れからか周りが見えなくなり、トラックに轢かれてしまう。
死んだと思われた海斗の前に広がっていた光景とは!?
最終更新:2022-07-09 20:49:45
5507文字
会話率:28%
近未来──
『ディアボロ』と呼ばれる異能者が存在する世界。
あらゆる宗教・人種・民族にとらわれず、あらゆる国家と通商する資本主義都市国家『ディアナポリス』にも、異能を持つ者と持たない者との間には偏見と差別がこごっていた。
そして、たっ
た一人の『ディアボロ』が引き起こしたテロが、都市を壊滅の危機に追い込む。
迅速に対応すべき政府は事なかれ主義に冒され、マスコミのお祭り騒ぎ的な報道にも阻害され、なんら有効な対策をとれない中、事件を解決したのは人質にされた市民のひとり……
ソロモン・アスカリド。
優秀で人々に愛され、統治に関与する特権階級に生まれた、幸運なはずの青年だった。
しかし、事件によって彼の人生は一変した……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-09 15:45:32
103163文字
会話率:34%
中学校の教室で俺と少女は抱き合っていた。まるでこの世界に二人しかいないような静けさに包まれた教室で、聞こえるのはお互いの呼吸音と、心臓が脈打つ音だけだった。
まるで無限にも感じたその時間は、下校所間を知らせるチャイムが鳴ることで急に終わ
りを告げた。
「帰らなきゃ。」
そんなつぶやきとともに、少女は消え、少年の体には今まで肌を重ねていた温もりだけが生々しくも残っていた。
目を覚ますとそこは、見慣れた高校の教室だった。
好き嫌い。ヒエラルキー。偏見と差別。
そんな最低の言葉がはびこる教室。
自分とかかわる人間がクラスからハブかれ、陰口をたたかれる。
クラスメイトのほとんどに目を合わせてもらえず、腫物を扱うような状態。
クラス1の嫌われ者、芦名拓真。それが俺だ。
どうやらいつの間にか眠ってしまっていたらしい。
そして目の前には何枚もの原稿が散らばっていた。
手書きで何度も書き直された原稿。誤字や脱字、訂正の跡が残る紙。
これは俺の弁論であり、自分への戒めであり、もう会えない少女への手紙だ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-11 17:19:43
3996文字
会話率:70%
数百年後の未来、700以上の人類生存惑星が存在する1万4千光年の領域の中では、2つの陣営が160年以上もの間戦いを繰り広げていた。そんな宇宙で、401番目の地球(アース)が新たに760番目の地球(アース)を発見した。そこは中世の雰囲気漂う星
であり、宇宙から来た地球(アース)401の住人は、自陣営強化のため、彼らに技術や文化を伝え、宇宙艦隊を設立させるべく活動する。
だが、地球(アース)760は魔女のいる星。空を舞い、物を持ち上げる能力を持った女性が数百人に一人存在するという星だった。
そんな星で出会い、夫婦となった地球(アース)401所属の宇宙艦隊パイロットと、王国で最速の魔女。そんな2人が繰り広げる夫婦生活の物語。
200光年もの距離を隔てた異文化同士の交流と衝突、魔女への偏見と差別や魔女同士の争い、貴族との交流に軍隊生活、そして宇宙での他陣営との艦隊戦。常識も知識も技術も違う2つの文明の狭間で、夫婦が様々なトラブルに出会い、そして子育てに奮闘する。
※ 前日談をアップしました。
https://ncode.syosetu.com/n1789ew/折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-10-21 20:54:39
996694文字
会話率:44%
私が小説を書く理由は、PCを使いたいからである。
その中でも、現在は特にMacを使いたい。
そう。小説を書きたいから PCの類いを使うのでは無く、Macを使ってる自分に陶酔したいために、小説を書くのである。
いわゆる道具に使われる系、むしろ
道具のために自分が在る的な、道具以下の存在と言ってもいいだろう。
そのような者が、偏見と差別と無知を駆使し、独断と狭量を持って、どのように道具を使っているかの邪道を紹介しつつ、こんな事を書いていたら他の人から有用な情報をいただけるのではないかとゆー期待を込めた、そんな駄文を綴って行きたい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-01-21 22:16:01
10436文字
会話率:3%
人間とは違う力を持つ人、人間とは違う見た目を持つ人、それらは排他されるべき化物、法は彼らを守らない。偏見と差別に満ちたそれが、この世界の律である。
政府中枢、異能対策省総合監視局。ここは異能の力によって、異能が引き起こす犯罪を取り締まる組
織だ。
此度挑むのは暴威をなす宗教集団の闇。亜人や異能者で構成されるかの組織は、神の心のもと差別に満ちた世界を正し、あるべき真の世を取り戻すと標榜していた――。
異世界イオニアンを舞台にした、警察もの風ファンタジー。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-12-10 01:21:37
562064文字
会話率:37%
時は、民草が疲弊し絶えず殺し合い激動の戦国時代。
山奥の小さな村に住む白髪赤眼という異様な容貌を持つ女傑、辰巳神千火(たつみがみ ちか)は、その特異な風貌と人ならざる怪力を持っているがゆえに化け物呼ばわりされ、遂には討伐軍を派遣されることに
なる。
妖(あやかし)とも形容される風貌を持っていても尚慕ってくれる村人たちも化け物扱いされぬように、自分をここまで育ててくれた村を守るべく、千火は村人たちの反対を押し切り邪見に振るってまで単騎で討伐軍と対峙するが……。
これは、そんな怪物と呼ばれた女傑が異世界へと転生し、王を人間という下等種族に殺され怒り狂った竜族と、それに抗いむしろ滅ぼさんと戦い続ける人間との間に、平和の架け橋を掛けんと戦禍に身を投じる物語である。
一週間更新を目安に投稿するように致しますが、日によって投稿が遅れる可能性がございます。ご了承ください。
また、非常に一章一章の文が長いですので、読みにくいかもしれませんが、ご理解の方よろしくお願いいたします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-11-12 15:11:18
265518文字
会話率:38%
麻倉イザムは某国の兵士。若いながらも妻と娘を手に入れ、幸せの絶頂にいた。そんな矢先に妻が濡れ衣で殺害された。悲しみと怒りに震えるイザムは醜い偏見や差別に満ちている、この世界から消えたいと考えるようになった。ある日、娘と森に来ていたイザムは「
女神」に遭遇し…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-10-26 15:00:00
1021文字
会話率:0%
常識とは今まで生きてきた人生の偏見と差別を綺麗な言葉に言い換え、知りたくない事や知らなかった事、見たくないものや見たくなかったものを排除する為に使う言葉である。
最終更新:2015-04-05 01:06:05
3250文字
会話率:31%