一浪の末大学に入学した主人公・秋山真宏は、大学内に友達は一人もできず、大学の講義に付いていけずにいた。そんな中、大学唯一のオタサーに入ることでキャンパス・ライフを好転させようと画策する。しかし、新歓イベントの明るい雰囲気に耐えられないばかり
か、入学早々にもかかわらず残酷な仕打ちに遭う。虚無感に打ちひしがれる中、母親の使いで、5年ばかり会っていない幼馴染の家に行くこととなる。さっさと用事を済まそうとすると、たまたま幼馴染・早川絵里が"宇宙系アイドルVtuber"の「諸星メルル」として配信を行っているのが判明してしまう。その後、真宏は絵里にとあるアクシデントで「5年ぶりの再会」を果たすこととなるが...。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-01 18:00:00
33191文字
会話率:29%
聖女が最初に産んだ女の子は12歳になったときに母親と同じく聖女の力に目覚める。しかしジャクリーン・ビューティにはその力がなく、なんと妹が数百年に一人現れる大聖女だった。
ジャクリーンは家族から愛され、聖女ではなくても大事にされていた。
その愛に応えるために空回りしながらも奮闘する、大聖女の姉の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-01 18:00:00
446086文字
会話率:61%
王国の五本指に入る有名貴族に生まれ育った悪役令嬢アヴァカンは表では華やかに過ごしながらも、裏では母親の徹底した教育や親が決めた婚約者以外と恋愛禁止など、心底うんざりしていた。
ある日のこと、アヴァカンは母親とついに大喧嘩してしまい、財布片手
に邸宅を飛び出した。
しかし1週間もしないうちに金銭はほとんど使い切り、アヴァカンはホームレス同然の生活をしていたが、そんな彼女の前にスーツを着た隣国の大統領ティランプが現れ「令嬢アヴァカンさん、私はダナルド・ティランプです。いきなりですが、あなたと付き合いたいのです」と唐突に告白されてしまう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-01 06:11:36
2836文字
会話率:29%
アルバルス暦685年。
ある雨のあがった早朝に、大通りで一人の旅人の女が倒れていた。
孤児の少年――ジンは彼女を助け、お礼に教養と魔法を教わる事になる。
旅人の女――ナタリアとジンが暮らし始めて10年目の秋、【魔王】によって【勇者】が殺され
る。
アルバルス暦695年、この世界を終わらせる【魔王】が動き出した。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-01 00:00:00
413539文字
会話率:53%
社会人の鳳健吾(おおとりけんご)と高校生の鮫島凛香(さめじまりんか)はアパートのお隣同士だった。
兄貴気質であるケンゴはシングルマザーで常に働きに出ているリンカの母親に代わってよく彼女の面倒を見ていた。
リンカが中学生になった頃、ケンゴ
は海外に転勤してしまい、三年の月日が流れる。
三年ぶりに日本のアパートに戻って来たケンゴに対してリンカは、
「なんだ。帰ってきたんだ」
と、嫌悪な様子で接するのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-10 13:59:33
1705027文字
会話率:57%
むかし、むかし
その世界には双子の姉妹がいたらしい
そのうち、一人は勇者の母親である「聖女」で
そのうち、一人はその敵の「魔王」だったらしい
僕が出会ったのは……
最終更新:2025-01-31 23:20:10
531158文字
会話率:30%
春子は今は亡き母と過ごした日々のことを優しく思い出す。
最終更新:2025-01-31 19:25:26
2062文字
会話率:0%
小さい頃母親から虐待を受けていた主人公は色々な感情が欠如していた。
そんな自分を大事にしない主人公を救ったのは雨の日に出会った彼女だった。
最終更新:2025-01-31 18:27:42
3875文字
会話率:39%
お題は「私はいま、事件の現場にきています」というセリフを冒頭か文末に持ってくること。
妹の誕生を心待ちにしていた男の子がある晩、怖い話のラジオを聞いてしまう。それは、産怪について語っていた。
その日から、母親の周囲をよくわからない物が
うろつくようになる。追い払えば消えるが次の晩にはまた来ている。妹の名を両親が話し合っていると、よくわからないモノは名前を呼ばれるたびに自分を指さしてよろこんでいる。
母親のおなかが大きくなるにつれてどんどん形がはっきりしてくるよく分からないモノ。
生まれてきた妹の顔は人間のようには見えなかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-31 07:33:54
2965文字
会話率:20%
異世界の「にほん」という国への駐在任務時に与えられる名前は「山田太郎」と決まっている。
新・山田太郎候補生の二人。
厳しい試験を勝ち抜き、異世界「にほん」へ行くのはどっち?
ゆるゆる設定になります。
『【完結】「お前を愛する事はない
」と言われたので「おう上等」と言い返してやった。が…言った事を取り消すまで早かった。…と思う。』
https://ncode.syosetu.com/n1371in/
の続編になります。
★ざっくりネタバレ★
母親の治療費を稼ぐためにクラブホステスで働いていた来夢。店のマネージャーをしていたハリオドールにより、ある日突然異世界に拉致られ、異世界で国を守護する存在「黒髪の乙女」ネロリとして生きる事になった。
しかし初日から旦那様であるベリルに「お前を愛することはない」と言われてしまう。
誤解を解きながら少しずつ距離を縮めた二人は。。。
あれから1年。幸せに暮らすネロリに舞い込んだ「お仕事」とは?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-31 07:23:32
6179文字
会話率:33%
ゲイをアウティングされてしまったことで、吹っ切れた高校三年生の久米香月(くめ かずき)が教師の縄手章畝(なわて あきや)に告白する。たったその行為が連鎖して、久米を取り囲むすべての環境が入り乱れながら急展開してゆく。家族とはなにか、自分とは
なにか、絆とはなにか、都合のいい言葉で何となくわかったようになってしまっていた日常が、目の前に鋭利な刃物として突き付けられてしまった久米香月が、全力で駆け抜けた高校最後の夏の物語。父親、母親、彼女、先生、婚約者、ドラァグクィーンetcそれぞれの思いが、久米を未来へと導く。今までにないボーイズラブの枠を越えて描く長編。
奈良県橿原市を中心に話は進み、大和三山、町名由来からキャラクター設定してありますので、場所など知る方はそちらの方もお楽しみできます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-30 20:52:03
142996文字
会話率:47%
いわく、人間を替えのきく資源だと思っていて、殺さなければいいんだろうとばかりに暴言を吐き散らし、実の母親すら自ら手にかけた非道の男──すべてではなくとも、一部事実である。しかし、そんなことはどうでもいい。ルイン・クロムウェル・シーティアは、
ひっそりと慕い続けた護衛騎士、アッシュ・スラージェとの別れを耐え難く思っていた。堂々と集めたアッシュの私物を握りしめ、近いうちに真っ当な罪で処刑されるであろう両親を尻目に、ルインは隣国へ逃げ出すが──⋯⋯♦♦♦主のことなんてまったく意識したことがない鈍感護衛騎士 × ずっと片思いしている嫌われ貴族♦♦♦*安心安全のハピエン**徹頭徹尾左右相手固定です***序盤は不穏な雰囲気がただよいますが解決します折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-30 18:30:00
7908文字
会話率:48%
伯爵令嬢ローザリアと隣の領地の伯爵令息オズモンドとサイラスの兄弟は幼馴染だった。男の子達の後を頑張って付いて歩き、野原を走り回ったり川で魚を捕まえたりと伸び伸びと過ごした。三人はとても仲の良い友人だった。ローザリアとサイラスが八歳の時婚約
が整った。ローザリアがサイラスを意識し始めたのは貴族学院に入ってからである。ずっと変わらない態度のサイラスに安心を抱いていた。最終学年になったある日友人と話しているサイラスの言葉を聞いてしまうまでは。
「ずっと一緒で飽きないのか」と聞かれ「まあな」と言った彼の言葉はローザリアの心を鋭いナイフで切ったかのように抉った。
その上偶然馬車で通りかかった時にサイラスが女性を連れて歩いていたのを見てしまう。更に気分転換に友人と街歩きに出た時の帰り道、例の女性に腕に縋りつかれながら連れ込み宿のある横道に入っていくのを目撃してしまいローザリアは恋の苦しさに気付いた。心が鉛を飲み込んだように沈み込み涙が止まらなかった。次期伯爵家当主として婚約を続けるのか否か大事な局面に来ていたローザリアは母親とサイラスの兄に相談する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-30 18:06:04
40472文字
会話率:50%
マーガレットはお茶会でルドルフと出会ったことをきっかけに自分が前世で読んだ小説の中に転生していることに気付いた。ヒーローはルドルフだ。
マーガレットは名前が少し出てくるだけのモブだった。十年経ちヒロインと結ばれるのを見たい。それだけで行動を
するマーガレットだが、ルドルフの母親の命を救ったことで、二人は一緒に過ごすことが多くなる。
姉のように見守りたいと思っているマーガレットとそんな彼女を何とか振り向かせようとするルドルフの想いは叶うのか、というテンプレな恋物語です。
いつものようにゆるふわな設定で御都合主義です。広い心で読んでいただければと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-31 10:07:50
16342文字
会話率:43%
母親との関係に悩む紗英。
母親と娘の、外からは見えないねばついた呪縛。
大学進学を機に上京して一人になった紗英は、徐々に自分の考えで生きていく。
最終更新:2025-01-30 16:06:12
86298文字
会話率:48%
没落貴族の子息シャルクは、転生して異世界で再び生きることになった。彼の魂はかつて名探偵として名を馳せていたが、今や能力は失われ、代わりに新たな人生を歩むことになる。母親ひとりでシャルクを育て、家計は困窮し、屋敷の中は静かでありながらも限界に
近づいていた。
シャルクは、自身の持つ推理力と観察眼を活かして家計の立て直しを図る決意を固める。無能力者としてスキルも魔法も使えないが、彼は知恵を使って金を稼ぐ方法を模索し、探偵事務所を開くことを決める。
ある日、屋敷の門前で財布を盗まれたと訴える貴族の少年と平民の少年が出会う。シャルクはその事件を解決することを決意し、推理を展開して財布が盗まれたのではなく、カラスに奪われたことを突き止める。そして、カラスの巣から財布を取り戻すための方法を考えるのだった。
シャルクは、困難な状況でも冷静に問題を解決し、探偵としての第一歩を踏み出していく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-30 11:09:01
4309文字
会話率:43%
2023年11月20日。急に性別が変わってしまった俺(夜桜魔沙斗)は同性の友人中津浦優斗に片思いをしていた。慣れ親しんでいる視点、軽くなった体。二回目の大学4年生(25歳)で内定も出ている中で変わってしまった体。就職、恋愛、結婚、親との確執
、アルバイト。日々の中でボロボロになりながらも懸命に生きる一人の少女。彼女は母親と分かり合うことはできるのか。
更新は不定期になるかもしれません。作品の都合上多少の性描写やいじめ描写があります。すれ違いを求めている人には物足りないかもしれません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-30 07:24:36
368010文字
会話率:51%
S県空の宮市中部に位置する中高一貫私立星花女子学園に通う学園の王子様・佐伯光は、自分の住む海谷市で偶然出逢った真っ直ぐで屈託のない新入生・沢村光に、あるアクシデントを通して星花女子学園で再会する。偶然にも同じ名前を持つ彼女たちは、最初はぎこ
ちないながらも時間をともに過ごすなかで少しずつお互いのことを知り、次第に仲良くなってゆく。しかし学園の王子様・佐伯光には、人には言えないある[秘密]があって────
***
波の音が聞こえていた。自分の隣で手を繋いでいる、まだあどけなさの残る彼女を横目で見れば、どこまでも真っ直ぐな澄んだ瞳が夜の海を見つめていて。悪いことを知らないその綺麗な澄んだ瞳がどうしようもなく羨ましくて、そして少しだけ憎かった。
繋がれたままの彼女の手を強く引けば、隣に立つ彼女が戸惑ったようにこちらを見て、不安げに僕を見上げていた。いくら大人びて見えても、やっぱりそんなところは子供だなんて頭の片隅で考えてつい笑ってしまえば、彼女は「なんだよ」と言ってその頬を不満げに膨らませた。
「……ねぇ、」「ん?」
あどけなさの残るその膨れた丸い頬に出来るだけ優しく触れれば、彼女は酷くくすぐったそうに目を細めて「なんだよ」と再度甘えるように笑った。母親に向けるようなその表情に優しく笑い返すと、その小さな耳もとで囁く。出来るだけ優しく聞こえるようにと願いながら。
「────僕と一緒に×××くれる?」
僕の言葉を聞けば、彼女はその柔らかな表情を一変させて驚愕したように目を見開く。「え」と言う甘く掠れた声とともにその澄んだ大きな瞳が僕を見つめるのをどこか心地よく思いながら、四つも年下の彼女に甘えるようにその華奢な肩に腕をまわせば、彼女はぴくりと肩を跳ねさせてから困ったように目を伏せた。
波の音がやけに大きく聞こえていた。それに耳を澄ませながら「光?」と優しく聞き返して彼女の返答を待てば、彼女にしては珍しくやけに頼りなげな声で呟いた。
「オ、オレは────」
***
主催:楠富つかさ様
出版:星花女子学園
掲載:星花女子プロジェクト第10期(12月号)
協力:星花女子学園、星花女子学園生徒・教職員の皆様、海谷市、空の宮市、海谷市漁業組合、佐伯光の御家族の皆様、沢村光様の御家族の皆様
キャラクター原案:藤田大腸様(沢村光様考案)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-29 23:32:40
10291文字
会話率:29%
複雑な境遇の中で育った櫻麻トキ。
トキは最強の剣士である父親を殺す事に全身全霊をかけて努力してきた。
しかしその努力は父親が毒殺された事で水泡に帰す。そしてその一週間後に最愛の母親が父親の死に伴って殉死させられる……。
トキは立て続けに生き
る目的と生きる支えを失い絶望の淵に立たされた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
母親の一年の喪が明けた早朝、櫻麻邸に呼び鈴の音が鳴り響く。
それは伝説の幕開けの合図だった……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-29 18:10:00
95529文字
会話率:42%
力徳(りきとく)ナギの祖父の家の庭にある祠。
その祠で祀られている白狐のシロは女の子の姿になりナギと一緒に遊んでいた。
ナギは小学生になると引っ越しを契機に、祖父の家に行かなくなる。
小学四年生の時、ナギは両親を交通事故で無くし祖父に引き取
られる。その時にはシロと会えなくなっていた。
時は流れナギとシロは16年ぶりの再会をする。そして物語が動き始める。
シロの母親はある事件から行方不明。
善狐である白狐は神力が上がると地狐、気狐、仙狐、天狐と神格が上がっていく。
シロは母親の行方不明の原因を探るためにも神格を上げ、狐神界の極秘情報へのアクセス権を得る必要がある。
母親の行方を追うために必死に神格を上げる努力をするシロ。
ナギはシロの眷属になり助けることを決意する。
悪狐である野狐、黒狐の暗躍。
狐の眷属になれる家の秘密。
【妖狐の世界の物語】
※妖狐の設定には多種多様の説があります。あくまでエンターテイメント小説としての設定ですのでご了承の程よろしくお願いします。
※前作(蒼炎の魔術師)と違いゆっくりと書いていく予定です。やる気が出れば更新ペースを上げていきます。
※一話の長さはiPhoneのメモで書いているため、管理がしやすい長さにしております。また場面展開したい時に切る場合もあり、その後の一話が短くなる時があるかもしれません。ご了承の程よろしくお願いします。
※最後までのプロットはまだしっかりと出来上がっておりません。何となくラストまで浮かんでいるところです。どのように進んで行くのか私にもわかりません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-21 20:33:27
84350文字
会話率:23%
トーズ王国の美しき王と王妃の間には、二人の愛らしい王子がいた。長男シャルルは15歳を迎え、将来の王子妃を見つけるために頻繁に開かれるガーデンパーティーで貴族たちと交流を深めていた。そんな中、小さな領地の子爵令嬢ヒルデガルドも社交界に顔を出し
、王子妃にはなれなくとも有力者との繋がりを築くよう母から教えられる。しかし、彼女は王子を取り巻く母親たちの熾烈な競争を冷めた目で見ていた。
ある日、パーティーの喧騒から逃れたヒルデガルドは庭のブランコで一人遊んでいると、シャルルと偶然出会う。二人は自然と打ち解け、秘密の場所で語り合うようになる。身分を超えた友情を育みながら、シャルルは17歳に成長した。
しかし、シャルルの生誕祭で突如として魔女が現れ、彼を自分のものにしようとする。王国は混乱し、魔女の呪いによってシャルルは忽然と姿を消してしまう。ヒルデガルドは初恋を忘れられないまま、大人になっていく。
彼女を取り巻く環境が変わる中、自分の思い描いていた大人像も変え、自分自身も頑張っていく中でシャルルの呪いに関する情報を手に入れて・・・折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-29 14:35:01
11574文字
会話率:54%
「もう我慢ならん。 お前との婚約は解消する!」
見目麗しい紫の髪の伯爵令息は、婚約者カローラ・ドンマイを自宅に呼びつけて婚約解消を告げた。
「わかりましたサム様。 今までありがとうございました」
深々と礼をして去っていくカローラは、悲壮感の
欠片もなく慎み深い微笑みだけを浮かべていた。
「なんでだよ、カローラ! 簡単に納得するなんて」
婚約解消を言い渡した伯爵令息サム・ロンベサールは、悔しげにその後ろ姿を脱力して眺めた。
その背後では母親のマリンが、うんうんと頷きながら近づき彼の両肩に手を置いた。
「やったー! 婚約解消できた。 マジぎりだった」
カローラは、婚約解消を心から喜んでいた。
どうやらここは、小説の中のようなのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-29 14:10:24
106920文字
会話率:31%
もう、いつもそれだ。お前は俺の母親か? もう聞き飽きたぞ。口を閉じろ! それにか弱いガーベラを睨むなと、何度言ったら覚えるんだ! お前の顔は怖いんだよ!」
「ですが、殿下」
「ええい、うるさい。もう去れ」
「………はい、失礼します」
私は第一王子の婚約者、ベロニカ・コールデンと申します。先程怒っていたのがその第一王子、ウィルデンガー・ゲインスト様です。
何やら私の言い方が良くないのか、最近すぐに怒られてしまいます。その上必要以上に距離の近い女生徒がいて、それは良くないことだとお諌めしていたのですが、4日程前に2人の仲睦まじい様子を見て、考えを改めました。
彼女の微笑みに目を細められる姿は、私には向けられないものです。彼女もまた目を輝かせて殿下を見つめていました。そして私を目に入れた彼女はニヤリと微笑み、殿下の胸に顔を埋めました。その後に殿下は私を睨み付けたのです。
私の雇う隠密の話によると、殿下は彼女の言うままに贈り物をし、彼女も殿下を喜ばせようと菓子を焼き贈っているそうです。
これぞ相思相愛。相互の意見を受け入れ尊重し、幸せに戯れて語る。
ああこれは、邪魔なのは私ですわ。
彼女が殿下をお諌めすれば、きっと殿下は良い方向に動けるのではないかしら?
そう思えるようになったのは、私の好きな小説『微笑むリトルフラワーは、僕の最愛』を読んだからですわ。内容は弱小貴族である、男爵令嬢と王太子との身分を越えた愛。国王や婚約者の妨害を乗り越えて、懸命な努力をし立派に成長した2人は、周囲を説得して結婚するのですわ。もう涙が止まりませんわ。愛ですわ。
そんな訳で私は傍観者に徹しようと思いますの。小説によると、私が女生徒の持ち物や本人に危害を加えるのですが、そんなことは出来ませんわ。だって未来の国母ですもの。
私はそっと身を潜め、彼らの目に入らないように致しましょう。幸い王太子妃教育は終了しておりますので、登城することもありません。出来る限りエンカウントするのは避けて、隠密からの報告を楽しみに待ちましょう。
楽しくなって来ましたわ!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-27 19:16:48
34534文字
会話率:39%
「やっと、愛する家族と暮らせる日が来た。可愛いフランシーヌとパシェルよ、ずいぶんと待たせてしまったね。でももう大丈夫だ。
それとアンネットよ、お前とはここでお別れだな。今日からは我が両親が養父母となる。迷惑をかけるんじゃないぞ」
「さ
よなら、お義姉様。わたしにお父様を譲ってくれて、ありがとう」
歪な笑顔で話す義妹。
それだけ言えば、もう関心はアンネットから離れ、フランシーヌ達に向うチェント。彼女達がお茶を楽しんでいた応接室から、アンネットと前伯爵夫妻は踵を返した。
「嫌な思いをさせて済まないな」
「ごめんなさいね、アンネット」
「心配しないで。大丈夫ですわ」
生まれ育った生家に別れを告げた、アンネットと前伯爵夫妻は感慨に浸りながらも歩き出し、その場を後にした。
アンネットは、アイモンドール伯爵家の長女。
フランシーヌは、彼女アンネットの異母妹だった。
チェント・アイモンドール伯爵は、彼女達の父親。
アンネットの母ジャクリーンは既に伯爵家にはおらず、今は平民の愛人であったフランシーヌの母親パシェルが伯爵夫人に納まっている。
ある日、渓谷で伯爵家の壊れた馬車が発見されたが、母と馭者の姿は発見されず、失踪届けが出されたのだ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-24 14:05:34
26601文字
会話率:21%
アリスは母親と一緒に、毎朝家の庭で、両親の経営している花屋の商品でもある、植物の世話をしている。その庭の一角に、ひときわ不思議な植物が植わっていた。ほかの花々も、母親が手をかけた結果、美しく咲き誇っているが、その植物だけは異常に強く、どこか
神秘的だ。アリスは、その植物の持つ力強さが気に入らない。何度も葉を引きちぎったり、引っこ抜こうとしてみたりするが、びくともしない。家の花屋を手伝うアリスは、もちろん、町の人々ともうまくやれず、家でも家族に冷たく接してしまう。毎日のように家業を手伝いながら、無意識に抱えた憤りを、庭の植物にぶつけるが、引き抜けないその植物とアリスが関わることによって、アリスの心に大きな変化が訪れるとも知らずに…。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-29 13:43:59
2358文字
会話率:56%