都市に置かれた学校には、肌の色も、目の色も、髪の色も、本国の子供とは異なる生徒が混じっている。境界無き学び舎――自慢げに掲げられた建前を、誰もが鼻で笑っていた。異物ははじき出されるものだ。レールに置かれた小石のように。黒い髪をした“彼女”
のように。みなと笑っていなければ、私はここにはいられない。
前髪がひどく気にかかる。
ことあるごとに視界をよぎる、それは夜のように深い黒塗り。
“彼女”と同じ色をしている。
(2017年発行の同人誌の再録です)折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2021-09-26 12:13:18
28485文字
会話率:36%
異国の母親を持つ少年は、まわりに溶け込むことができなかった。
肌の色から放たれる悪意ある言葉が、毎日少年の心を傷付ける。
肌色。ガイジン――言葉の話せない母。
この国に溶け込むことを諦めた母親。
この国が生まれ故郷の少年に、母親が投げ掛け
る言葉は遠い異国の言葉のみ。
言葉に希望が見出だせない少年は、ある日ひっそりと佇む教会を見つけて――
まわりから突き刺さる悪意ある「言葉」
母親から放たれる見知らぬ異国の「言葉」
「言葉」の意味を見出だせない少年に、教会のシスターが優しく寄り添う。
本文中にて「肌色」の表記がありますが、敢えて表記しています。
ヤングジャンプ×魔法のiらんど『少年のアビス』短編小説コンテスト(2020年)に応募していた短編作品です。
現在、個人サイト、カクヨム、魔法のiらんどにも掲載しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-02 20:21:54
4001文字
会話率:35%
私は砂塵の村に生まれたんだ。辺りは砂漠しかない。
小さい頃から私は他人と違って、肌の色が白かった。だからみんなから迫害された。
最終更新:2020-06-06 19:23:26
4699文字
会話率:12%
改訂版です。
多くの歳月を人とともに重ねた物や道具には魂が宿ることがあります。
この世界では、それを“精霊憑き”と言います。
幼い頃に森で拾われた女の子は、カリンと名づけられ、田舎の村で育てられました。
黒髪に黒い瞳。不思議な肌の色。低い鼻
。この国では珍しい容姿のカリンは、人を相手にするのが苦手です。
村のいじめっ子たちから逃げ回るうちに、知らず知らずに魔力感知の能力を鍛え上げてしまい、お陰で“物の気持ち”までわかるようになってしまったカリン。
魔法学院に入学するはずだったのに、手違いで、小間使いに就職することになってしまいました。
「良かった。お城の小間使いなら洗濯物や掃除道具が相手。あまり人に顔を見られずに済むわ」
カリンは知りませんでした。お城にはいくつもの“精霊憑き”たちがいることを⎯⎯。そして、物にまつわる厄介事が彼女を待ち受けていることを⎯⎯。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-11 05:00:00
115792文字
会話率:9%
多くの歳月を人とともに重ねた物や道具には魂が宿ることがある。
この世界では、それを“精霊憑き”と言う。
幼い頃に森で拾われた女の子は、カリンと名づけられ、田舎の村で育てられた。
黒髪に黒い瞳。不思議な肌の色。低い鼻。この国では珍しい容姿のカ
リンは、人を相手にするのが苦手だ。
村のいじめっ子たちから逃げ回るうちに、知らず知らずに魔力感知の能力を鍛え上げてしまい、お陰で“物の気持ち”までわかるようになってしまったカリン。
魔法学院に入学するはずだったのに、手違いで、小間使いに就職することになってしまう。
「良かった。お城の小間使いなら洗濯物や掃除道具が相手。あまり人に顔を見られずに済むわ」
カリンは知らなかった。お城にはいくつもの“精霊憑き”たちがいることを。そして、物にまつわる厄介事が、彼女を待ち受けていることを――――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-09-03 07:26:34
92232文字
会話率:13%
1868年 異界
君主主義国家「モナルケス」
別名、差別国家
この国では二つの人間が存在していた。
「新人類」と「旧人類」
顔つき、肌の色、言語…全て同じだが差別される理由には決定的な物が存在する。それが超能力の有無であった。
新人類には
超人的な力を必ず一つはもって生まれてくる特殊な人種であり、選ばれし人間であった。その能力は様々で同じような能力の者同士もいれば唯一無二の能力者も存在し、その特別な才能を持った人間を「アヴソルト」そう呼んだ。強力すぎる故に政府直属の親衛隊に10歳になれば半強制的に所属する。
それに反して旧人類は特殊な能力を持たずサーバント(奴隷)と蔑まれていた。間違いなく体を壊す労働や生活、もはや我慢の限界に達していたが、勝ち目はない
二年前、大規模なサーバント達による反乱が起きたが僅か半日で決着、力の差は文字通り月とスッポン、勝利など到底有り得ない。
この絶対的な強さは超能力の有無だけではない。
新人類と旧人類の混血種、混合人類だった。
通常、新人類と旧人類の婚約は認められず、破った場合には旧人類は死刑となり新人類ですらも一生牢からは出られない。
新人類と旧人類の混血として生まれてくる人間は国を滅ぼしかねない能力を持って生まれてくるため、保護して国家への忠誠を叩き込み、操り人形として兵士となる。
ここで疑問に思うことがあると思う、国を滅ぼしかねないとはいえ前述のにあるように忠誠心を植え込めば強力な兵士になるではないか…と
確かにその通りだが、混合人類は5歳になる前に九割以上が衰弱死する。
今まで生まれた混合人類は750人確認できているだが…738人が5歳前に死亡している。体内の莫大なエネルギーを制御しきれず死亡することが殆どのため政府が行なったことはない。
しかし生き残った人間は政府の最終手段として配属している「十英騎士団」として戦う
今勘がいい人なら気付いた事でしょう…738人が死亡
12人は生きている、十英騎士団は十英、10人…つまり2人、人知れず生存している…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-15 15:00:00
1039文字
会話率:49%
ヒリヒリと赤くなった
僕の肌の色が溢れる
赤い血が君の青と混ざる想像をしている
最終更新:2020-01-27 02:00:00
281文字
会話率:0%
2019年立冬、日本でブームになっている異世界転生、転移の物語が僕の住んでいるド田舎までブームが侵略していた。なにもない町、あるのは畑と木造建築、東京と名古屋をつなぐ東名高速道路、そして世界とつながるインターネットだけだ。
「ちょ
っとトラックにぶつかってくる」
いてもたってもいられずそう言って家を飛び出した僕は、馬鹿正直に物語を信じ切った愚かな若者であった。
夜の東名高速、白いラインとオレンジのライン、たまに青いラインが引かれていく、冷えた空気によく映え僕の旅立ちを歓迎しているかのようだった。
体が動き出す。感性を感じつつ真っすぐ目の前に引かれていくラインに向かい少しずつだんだん早く
僕は轢かれた。東名高速に引かれる赤いラインとなり、異世界に惹かれる。
気づけば体は継ぎ接ぎだらけだった。あらゆる部分が縫われ、肌の色素が違うのが自分の指をみて確認できた。満足に動かせない体を必死に動かし確認できたのは僕が寝ていた部屋にあった一枚のタブレットが映す日付だった。
「2219年11月05日」
200年後の世界にトラックにひかれた状態で来てしまったのだ。
医療が進歩した200年後では身元不明な人間であろうが少ないリソースで治療される。
しかしながらも200年前からきた僕は身元不明であり、引き取り人もいない。
治療を終えはしたが、満足に体が動かないまま外にほっぽり出される。
200年後の世界に好奇心を抱きつつ必死に生にしがみつくも、儚く僕の生は路地の裏で餓死として終える。
はずだった。
これは時代遅れの僕が明日を生きるための物語折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-11-05 21:56:49
654文字
会話率:15%
車に轢かれた主人公は森の中で目がさめる。
森の中で出くわしたゴブリンに
「人間か、ゴブリンか」
と問われる。
無論「人間だ」と答えるが、それに対しゴブリンは言い放った。
「人間はそんなツノや尖った耳をしていないし、肌の色もそんなじゃない」と
。
少年は、黒いゴブリンとなっていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-10-14 12:42:57
8008文字
会話率:33%
これは、数世紀前にある科学者が生み出した技術によって、転生が当たり前となった時代の話。人々はリンカノイドと呼ばれる人工の肉体に魂を押し込めた。もう肌の色や背の高さでコンプレックを誰も抱くことはない。誰もがなりたい姿を手に入れる。
リンカノイ
ドには、エルフにドワーフにヴァンパイアといろんな型がありそれぞれ特徴があるけれど、みんな等しく魔法が使える。それは絵本に出てくるような万能の力ではなかったけれど、日常をがらりと変える程度には偉大だった。
そんな時代に産まれたジョシュアは魔法使いとして、世界でも有数の魔法学院へと入学することとなった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-21 01:13:46
710文字
会話率:0%
男はテンプレにより異世界転移し、歓喜した。
立ち上がり叫ぶ。
ふるちんで叫ぶ。
「異世界きたああああああああ」
男は人としての尊厳を取り戻すことができるのだろうか。
そして男が初めて出会う種族は、緑色の肌をしていて、耳が長く尖っていた。
混乱する男。
あれ? エルフか? いやでもエルフってこんなエキセントリックな肌の色だったっけ?
見たことのないような美幼女を前に男はどういった行動をとるのか。
この物語は様々なモンスターをばったばったと倒す物語ではない。
様々な見た目、特性をもったモンスターに出会い見識を広め、異世界を旅する物語である。
ふるちんから始まる異世界冒険譚。ここに開幕。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-01-21 23:42:02
52275文字
会話率:25%
竜人のお兄さんと、目が見えない少女の毎日。
幼い頃にヒトに母親ごと家を焼かれ、自分が知識のないせいで、助けられなかったと後悔している。竜人の特徴としての、鱗が身体にあり、肌の色は青っぽい緑。赤い目をしている。白肌が普通の世界であるた
め、幼い頃ヒトに見られた際に殺されかけている。
少女は、父親と母親が不仲であり、1人だけ赤い目である少女が原因だと言われ続けていた。兄もその影響からか、少女を憎む。少女の家族は少女を悪者にする事で、家族を繋ぎ止めていた。きえろと言われ続けていたため、自分がいなくなれと強く念じ、目が見えなくなる。
赤い目の共通点をもつ2人が出会い、不思議な形で支え合う話。
短編で出したものの続きを1話完結のような形でまとめていこうと思います。
出会いは、『人外と少女。』を読んでみて下さい!!!
ほぼ初めての連載なので、とても読みにくいかもしれませんが、頑張ります。ブクマ、評価、コメント、やってほしいことなど、お待ちしております。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-08-14 10:48:34
6486文字
会話率:26%
時は西暦三千年。ロボットは、人間のような綺麗な顔立ちで、容姿や肌の色も人間らしかった。そんな時代から、一つの計画が立てられた。その計画は、地球温暖化の影響で他の惑星にロケットで他の惑星に移住しようという計画。だが、その惑星に向かうことが出来
るロボットは、数が限られていた。そのロケットを巡って、争っていた。
そんな中、主人公、葉乃はある物を持っている少年と出会う。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-06-26 18:00:00
1027文字
会話率:22%
【短編 No.14】
その空間を満たすのは、いつだって悲喜交々(ひきこもごも)の喧噪だった。
オフィス街の中心部にあって、一際目を引く高層ビル。その上層階を占有する中堅投資銀行のディーリングルーム。
フロアに所狭しと並ぶデスク。
夥おびただしい数の液晶ディスプレイ、取引専用の端末、電話機と、それらの間を慌ただしく動き回る様々な肌の色のディーラー達……
――――――
当作品は夕凪もぐら様主催 2017年 忘新年会企画【帰り道を探して】参加作品です。
2017.12.31 初掲載折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-12-31 22:41:09
6397文字
会話率:42%
シュヴェスタン・ファ・イマー・シリーズとは、稀代の人形技師が残したとされる一連の作品群の総称である。
作品群と言いながら、総数は不明、髪の色、年齢、身長などは一貫していない。
せいぜい共通点と言えば体に付けられた小さなネーム入りの金属
タグだけである。
しかしながら、特徴的な温かみを帯びた肌の色と柔らかな雰囲気を持つ瞳、その全てが優しい雰囲気に魅せられた愛好家達が後を絶たない。
そのため、愛好家たちの間で人形達は“完全なる少女”と呼ばれ、今なお愛され続けている。
さて
何の共通性もない彼女達が、なぜシリーズと呼ばれているのか。
それは金属タグ以外にも「ただ一つだけ」共通点があったから。
そう……そのシリーズには魔法が掛けられていた。
そんな、愛しくも優しい、不思議な物語を贈ろう
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-11-27 03:00:45
333文字
会話率:0%
アルビノ〜白い個体〜
一匹のゴブリンがいた。
肌の色は白く毛髪も銀色に見える程白い。浅黒い深緑をした肌でコールタールの様な黒さの髪を持つ他のゴブリンと比べると明らかに異質。そんな、見た目が少し違うだけのゴブリンが生きる物語。
最終更新:2017-11-05 20:19:55
4080文字
会話率:24%
エセルは、人類学者アレスの一人娘。「高貴なる密林の民、ケシャ族」の調査をする父と一緒にジャングルで暮らすが、ある日、「蛮族」と怖がっていたケシャ族の少年と出会い――。
肌の色も身なりも言葉も違うけれど、少しずつ通じ合っていく少女と少年の恋物
語です。
※白ヶ音雪様主催の『蛮族の嫁イラスト企画』で、コマ様(@watagashi4)が描かれたイラストに、私なりのストーリーを付けさせていただいたものです。コマ様、許可ありがとうございます!
併せて、『蛮族の嫁企画』に参加させていただきました。
素敵な企画に参加させていただき、ありがとうございます!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-05-08 18:40:44
9692文字
会話率:31%
その女の子は心が病んでいるように見えなかった。
だけど元気よく、緑色で肌を塗っている。
この子は何か抱えているのだろうか……担任教師は悩んだ。
人間の肌の色は何色?
最終更新:2017-02-07 09:45:55
730文字
会話率:38%
人のイメージとは人が創り出したものを想像しているだけであって実際、実物とはかけ離れたものである事が殆どだ。
竜と言えば、蜥蜴が角・牙・爪・羽根を生やして炎を吐き空を自由に飛び回る。鬼と言えば、人の姿にやはり角と牙を生やした筋骨隆々な怪力を
持つイメージがあるだろう。
では天使とはどのようなイメージだろうか。
人の身に白い翼。肌は白く、古代ギリシャ人のような簡素な布を纏っただけの衣装で清楚・純粋・無垢の赤子の様な姿だろうか。性格は融通が効かず頭の固い子供。いや、人によっては慈愛に溢れ全てを受け入れてくれるような聖母のようなイメージかもしれない。
同じように悪魔はどうだろう。
やはり人の形をしているものの禍々しい色と鋭い羽根を持ち、尖った耳に山羊の様な角。そして肌の色は暗色であり、大きく裂けた口や瞳孔のない赤い目。性格は陰険で攻撃的、人を貶めてその魂を喰らうといったイメージから、何処かの執事を思わせる風貌で人を欺き自らの楽しみの為に画策をする等の狡猾なものかもしれない。
しかしそれ等は所詮、人の創り出した想像に過ぎない。宗教によって作りだされた恐怖感や願いを文字ないしは絵によって可視化された〈イメージ〉だ。
こう言ってしまうと元も子もないが、竜も鬼も、天使も悪魔も。その言葉・存在自体が人間の創作物である。ファンタジーとは得てしてそういうものなのだ。なのだが。
この物語は、そんな創作の過程で生まれてしまった一人の〈悪魔憑きの少年〉の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-12-24 20:24:39
871文字
会話率:60%
祖国の家族を養うために日本へ遣ってきたマリア。日本で結婚して子供を産んだ。幸せな未来が待っているかと思われた。けれど…。
最終更新:2016-11-24 00:00:00
4291文字
会話率:52%
「それは悪霊の仕業ですね」ちりん、と風鈴が鳴った……。王国歴1002年、勇者によって魔王が倒され、世界に平穏が訪れた。その後のお話。様々な国があり、様々な人種がいて、様々な魔法がある。文化が違えば価値観も異なる。違いを数え上げていけばきりが
ない。目の色、肌の色、文明、歴史、言語、習慣、分子間力、法律、もしかしたら目に映る景色も同じとは限らない。それでも支え合って生きていく。この物語は夢と希望のファンタジー。幸運を授けてくれる魔法に、今ならなんと魔物までついてくる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-10-31 00:32:10
626830文字
会話率:25%