万歳を受け戦艦武蔵に乗った兄は戻ってこなかった。
母と私の実体験をもとにした小説です。
2・26事件の年に生まれた母は当時としても珍しい11人兄弟という大家族の末っ子。
ないがしろにされがちな戦争中の日々、可愛がってくれたのは優秀で眉目秀
麗な、年の離れた上の兄。
その兄と母との、運命の分かれ道のお話です。
実際と変えたところは、当時まだスマホはなくガラケーだったこと、アイパットは持っていなかったことです。
あの日、兄と離れ離れになってしまった母は、絶対に戦争を扱ったドラマやドキュメンタリーを観ようとしませんでした。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-29 19:44:03
11359文字
会話率:44%
新宿にあるとあるマンション。そこの204号室は理由もないのに人が居つかなかった。
大家の石井と不動産屋の斎藤は悩んだ末、霊能者の九十三(つくみ)に相談する。
マンションの204号室を訪れた九十三は、これは人間の霊が憑いているから起こっている
現象ではなく、自分の手には負えない、と石井と斎藤に告げた。
九十三と斎藤は、新宿にあるホストクラブを訪れ、八代紺にアポイントメントを取った。
紺は、妖(あやかし)である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-24 08:00:00
12440文字
会話率:45%
「神に近しき桑原家。魔術の大家の血を引く子だ」
夏休み、停電した店内で彼女と出会った。
科学と共に魔術の発展した現代日本。
生活の利便性という点で技術は日進月歩の進化を見せる。その一方で、新たな科学技術や違法魔術を用いた犯罪者たちも
年々増加の傾向にあった。
物騒で、しかしそれが当たり前となった社会の中。
ただの落ちこぼれであった澄夏の運命は出会いをきっかけに交錯していく。
狙われる!狙われる!狙われる!
奪い合う!!奪い合う!!奪い合う!!
魔術師が殺人犯が同級生が裏社会が発明家が政治家が大企業社長が教師が悪党が、なりふり構わず彼女を狙う。
桑原 詞音
『神の子』と呼ばれる術式を持った彼女を巡り、人はどこまでもパラノイア。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-15 22:06:41
28394文字
会話率:42%
超大型台風なんて上陸しようものなら、半壊してしまいそうな古惚けた木造アパートを母から相続した。浅草にあるその木造アパートは天狗荘という名だった。
ある真夏の昼下がり、大家である私は騒音の苦情を受ける。それは女性の喘ぎのように聞こえるらしい
。私はその騒音について調査を開始することにした。
巨鳥のような風貌の巨漢、戦後のごたごたで年齢不詳の天狗様、愛らしいフランス人形のような少女、様々な住人からの証言を元に調査を進めていくなか、超大型台風が上陸する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-11 23:57:57
17388文字
会話率:29%
ある日、長屋の大家のもとに住人達全員が訪ねてきた。
聞けば、地主にして油屋を営んでいる無類のケチである、通称”しわい屋”に対する不満が抑えきれない、何とかして仕返ししたいから知恵を貸してほしい、とのことだが…。
最終更新:2024-09-05 00:15:19
11973文字
会話率:1%
東京へ夢を叶えるために上京してきた女子大生・右芝 詩瑠(うしば しる)。初めて実家を離れて暮らす場所として選んだのは、都内でありながらのどかな風景にポツンと建つ長屋「あったか荘」。
様々な年齢や職業の人々が集う寄宿舎(シェアハウス)「あった
か荘」の入居ルールは
、たったひとつだけ。
それは……毎日朝ごはんにスープを作ってみんなへ振る舞うこと。
姿を見せない大家、月夜にだけ会える謎の美青年、大酒飲みの美女、胡散臭いイケオジなどなど、同居人はみんな優しいけどみんな少し変。
そんな個性的なメンバーを「スープ」であたためてまとめる、グルメなヒューマンドラマ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-04 22:10:00
99031文字
会話率:39%
視界が開けた
――この世界には二つの種族が存在している
「村か…行ってみるか?シャーリ」
――【人間】と【魔女】という2つの種族。
「……うん…」
―【魔女】…人間の魂を奪い己の糧とする女性だけの種族
―【人間】…魔女の恐怖から魔
女を撲滅しようと魔女狩りをする種族
「人が集まってるな…何かやってるのか?」
―互いの命を懸けた争いは今なおも続いている。
―これはそんな世界を旅するとある二人の物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-04 14:07:57
11657文字
会話率:44%
【能力者】
それは普通の人間には使えない力を持った人間のこと。普通の人間からすれば規格外の化け物に見えるだろう。そんな力は、善人にも悪人にも等しく授けられた。その為国は犯罪を抑制するため多くのことをこなしたが全部無意味に終わり、能力者同士の
争いは激化していた。だが、突然その争いが沈静化した。12名の能力者の手によって。
本来能力者というのは何かしら物を操ったり、生成したりするような力だがその12名は違った。
【支配能力者】と呼ばれるその能力は特定のものにおいて絶対的な力を有する。
その支配能力を持った12名によってこの日本という国は統一された。
そして、その12名は異階者(いかいしゃ)と呼ばれるようになり、異階者の中で序列がつけられた。
だが、12名もいれば国の在り方に対する意見に違いが出てくる。
故に国は決めた…異階者の中で帝王を決め、そのものに国の全管理を任せると。
異階者はそれを認め新たに作られた帝王の座に就こうとしていた。単純な強さ以外にも、国をまとめる政治力も必要なこの地位を目指す異階者たち。
そんな中異階者たちには別の呼び名が与えられた。
【帝王候補】と言われたその呼び名は序列がつく。
【帝王候補序列12位】~【帝王候補序列1位】のトップ争いが行われるのは、この国が管理する施設。【箱庭】にて日々過ごしている。
だが帝王候補に物事を教えられるものなど誰もいない。故に国から与えられたそれぞれの領土の治安維持に努めている。
「今日もほかの候補者たちはもう行ってるのか…」
俺は長い廊下を歩きながら玉座の間を見る。12個ある椅子すべてが空席だ。
【帝王候補序列12位~2位】までは国から領土が与えられ政治力が試されることになっている。
なら【帝王候補序列1位】は?そう問われるだろう。その答えは簡単だ。
【帝王候補序列1位】には領土が必要ない。なぜか?簡単だ。
俺は並んでいる玉座の一番高くほかの玉座を見下ろす位置に座る。
この椅子は【帝王序列1位】しか座ることを許されていない。
「空想世界具現化」
俺はそう宣言する。すると目の前が光に遮られ、その光が晴れたと思えば一人の少女が現れた。
「久しぶりだな【リエ】」
俺がリエといった少女は俺の前にひざまずき言う。
「お久しぶりでございます。帝王様」
序列1位である俺…黒牙海斗は、空想世界の支配者だからだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-13 11:08:30
1021文字
会話率:38%
さて…現代社会において【社長】という肩書を背負うものを想像してほしい。かっこいいスーツを着こなし社長室で業務をしている高収入高身長のイケメンを想像するだろうか…はたまたスタイル良くストイックで誰にでも愛されるような美女社長を想像するだろうか
。それとも天才ともいえるほどの才を発揮し若くして社長に上り詰めた天才少年少女を思うかもしれない。
だがこの物語で前述した例は当てはまらない。この物語での【社長】という肩書はそんなきれいなものではない。
どちらかというと…悪い意味で。
まぁ詳しい話はこの物語を読み進めていけばわかるだろう。
さて!ではこの物語はこう始めるとしよう。
これは、現代社会を生きる一人の学生社長の話である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-13 09:47:02
4637文字
会話率:47%
西暦2003年のクリスマスイヴ。突如として全天88の星座が消失した。後に『星盤消失』と呼ばれるこの事件は、天文学界に多大なる衝撃を与えたが、今なおその原因は解明されていない。
ーーそれから15年。人間社会に隠れて生きる怪物一家の三男・怪原
理里(かいはら りさと)は、自分を溺愛する姉・珠飛亜(すひあ)の奔放な言動に悩まされながらも、平穏な毎日を送っていた。しかし、高校の入学式の日に「神話の英雄」を名乗る男と出会ってから、彼の日常は一変することとなり……!?
『ギリシャ神話』と『異能バトル』が融合する、壮大なるローファンタジー開幕!
※毎週金曜日、18時30分ごろ更新です。
※設定資料集を本編と別に投稿しています。
※この作品はカクヨムでも投稿しています。
※この作品はフィクションです。実在の人物・団体・事件などには、いっさい関係ございません。
※タイトルを「邪眼の蜥蜴はイレギュラー」から変更しました。(2019.12.11.)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-30 23:43:50
333524文字
会話率:43%
ギリシャ神話×熱血異能バトル小説「星狩りのレプタイル」の設定資料集です。
最終更新:2020-06-06 20:45:29
16672文字
会話率:7%
花のお江戸、長屋の大家をしながら絵描きとして知る人ぞ知るハルノブと、その長屋に転がり込んで面倒を巻き起こす怪人・ゲンナイが巻き起こす事件未満・騒動未満の日常。
まずは全3回でお送りします。
最終更新:2024-08-15 19:00:00
11890文字
会話率:51%
ネットでライバーと呼ばれる配信者を閲覧し、人並み程度に知識を持っている少年、恵才三は夢に破れた少年だった。実家から逃げるように一人暮らしを始め、これからもきっとなあなあで生きていくのだろう。そう思っていた矢先、ある転機が訪れる。
バイ
ト帰りのある日、隣人の部屋のドアが開いてしまっていて、好奇心に負けて覗き込んだ恵才三。
ところが、その部屋に住んでいたのはライバーで、こともあろうに彼が命を賭して推しているライバーのコルセアというライバーだった。それだけでは飽き足らず、現実の彼女は配信のアバターと同じ姿で……。
混乱する恵のもとに大家さんから一つ、提案をされてしまう。
「ねえ、才三くん。コルセアちゃんの身の回りのお世話をしてみない?」
ファンと配信者の禁断!?の遠まわしな恋愛を描く恋愛ラブコメディ。
多少なりとも良いと思ってくださったら評価、ブクマ等をよろしくお願いします。今後の指標にできるので大変助かります。
※配信者と視聴者。その二人が奇跡的に出会い、恋愛をするという筋書きですので、そう言った『画面の奥を想像させてしまうお話』が苦手な人は覚悟をするか引き返すかをお願いします。
※配信者や視聴者、といった立場の言葉を多用していますので、どちらも興味がないとなると難しい表現が多いかもしれません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-10 19:00:00
192096文字
会話率:43%
かつて剣術の大家だった父の名誉回復をかけて、江湖の剣客に勝負を挑んでいる青年・律九珠。
ある日、竹林の隠者・簫無唱との戦いで九珠はあっさり敗れてしまう。ところが簫無唱は九珠を弟子にすると言い、最強の剣術と新たな「剣の道」を伝授して再び江湖に
送り出す。
一方、江湖では、九珠に伝説の剣客「李玉霞」の面影を見出した者たちが動き始めていた。様々な人々と交流するうちに、九珠はかつて繁栄を極め、内乱で滅亡した名門鏢局の真相を知ることとなる。
謎、名誉、伝説、凋落。
野心と陰謀が渦巻く江湖で、最後に九珠が見出した道とは——
【おもな登場人物】
・律九珠(りつ きゅうじゅ)
青年剣客。かつての誇りを取り戻すという父親の悲願のために江湖を渡り歩き、強者たちに勝負を挑んでいたが、簫無唱との出会いで変わり始める。
・簫無唱(しょう むしょう)
竹林の中の寂寧庵を守る女の隠者。圧倒的な実力を持ち、九珠の新たな道標となる。
・律峰戒(りつ ほうかい)
九珠の父。かつて江湖でその名を轟かせたが、大一番に敗れたことで落ちぶれ、その恨みを晴らすべく九人の息子たちに家伝の「律白剣譜」を仕込んでは名だたる剣客と戦わせている。
・飛雕(ひちょう)
大英雄になりたい弓使いの少年。九珠を兄と慕い、行動を共にする。
・常秋水(じょう しゅうすい)
江湖最強の剣客。律峰戒と同世代で、彼とは覇を競い合った好敵手同士。
・鄧令伯(とう れいはく)
商業都市・蘇口に拠点を置く大富豪。武術好きという一面を持ち、江湖の英雄たちとも交流がある。
・李玉霞(り ぎょくか)
かつて江湖の頂点に君臨した女剣客。その後鏢局を営む名門一族・公孫家の次男に嫁いだが、一族の滅亡とともに姿を消した。
※カクヨムからの転載です。カクヨムにて公開中の同名の短編を長編として加筆修正したものになります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-07 12:30:07
109042文字
会話率:46%
人々が妖の存在を忘れてしまった現代。
そんな日本にも、呪術師は陰ながら存在している。
大家葵は、旧家主義の呪術師界隈で忌み嫌われる “一般家系” の少年。しかしある事件をきっかけに、道徳をも捨てて力を求めるようになった葵は、蘆屋道満や弘法大
師など歴代の呪術師が蓄えてきた膨大な知識を “取り込み”、学校でも独りで資料に顔をうずめる日々を過ごす。そのせいで、クラスメートからも虐げられる存在に……。
そんなある日、教室で一人の少女が言い放った。
「私、葵の嫁だから」
千年の間封じ込められてきた妖が解き放たれ、変わり行く日本。再度妖を封じるため、全ての呪術師たちが “神の缶” と呼ばれる神器を探し求める中、葵はたった一つの願いのために、それを妨害する。
どんな敵でも味方に変える? 自分に無頓着で他人ばかり助けてしまう? そんな正義感では、救えないものがある。
これは最強のアンチヒーローが送る、最も古く、そして新しい呪術物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-02 19:12:38
142934文字
会話率:31%
僕は今現在、大阪市内に鉄筋コンクリート四階建てのマンションを一棟所有している。築年数三十年。戸数は僕の住んでいる部屋を含めて十六戸。小規模な賃貸マンションである。
僕は決して大家さんがやりたかったわけでも、ましてや大家さんに憧れていたわけで
もない。ただ母から譲り受けたもので、気が付けば大家さんになっていた。 こういうふうに書けば、傍目から見れば随分恵まれているように見えるだろう。実際、外で「私、マンションのオーナーやってます」と口外すれば、多くの人から「いいなあ」と羨望の眼差しを向けられる。僕自身もかつてはそんなふうに軽く考えていたが、実際にやってみて、それは大きな誤解であるとわかった。内情はそんなに甘いものではなかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-01 08:05:36
86606文字
会話率:34%
M谷さんと言う男性がうちのマンションにやって来た。一見非常にまじめそうに見えるが、彼はある疾患を患っているらしく、その行動言動に奇妙な点がいくつか見受けられた。「防犯カメラを強化してください。僕ね、追われているんです」と言う。
最終更新:2021-06-14 09:38:39
3331文字
会話率:23%
長年大家さんやっていますとね、いろいろな人に部屋を貸します。これはある時、うちのマンションに入居されたある男性のお話しです。
最終更新:2021-06-02 09:19:27
2696文字
会話率:23%
俺は東京下町の母一人子一人の家庭で育った。小さい頃から下痢気味の虚弱体質で、小中学校時代に話し相手は一人もいなかった。母子家庭で貧乏で虚弱体質、そして影が薄いことを、不思議と寂しいとも悲しいとも思ったことはない。俺は相当無気力で鈍感な子供
だった。
小学校5年生の時、校舎の裏で悪ガキ4人に取り囲まれて殴られているうちに腹の調子がおかしくなり脱糞した。そこで俺に付いたあだ名が「クソオ」だ。中学を卒業するまで俺は女子を含めたみんなから「クソオ」と呼ばれ続けたが、そのことだって気に病む程のものではなかった。俺には人並なプライドもなかった。
高校に入学するとすぐに母親が車にはねられて死んだので、俺は高校を退学した。すると担任が日本料理屋を紹介してくれて、そこで働き出した。俺は案外料理人に向いていたようで、店の同僚とそれなりにうまくやっていき、そこで社会人としての知識や振る舞いを身に付けて、15年が経った。このまま順調にいけば、俺は結婚して小料理屋を持って、妻と子供と一緒に、ささやかではあっても幸せな生活を送ることができたはずだ。
そんな俺が満員電車の中で腹を壊して脱糞し、その車両に乗り合わせていた人々は悪臭でパニックに陥った。この現場の模様はSNSで流された。このことがきっかけで、俺は料理屋を辞め、10年間住んでいた「カスミアパート」の四畳半一間の部屋に引き籠ることになった。
引き籠って10年が経った頃、いきなり大家のミドリさんが俺にアパートからの退去を通告してきた。俺が1年間家賃を滞納していたせいである。それでも退去するまでに2ヶ月の余裕が与えられた。
俺はホームレスになることを決意し、彼らが住む簡易テントを下見することにした。そこで親切にしてくれたサンちゃんが、若者のホームレス狩りにあってあっけなく殺された。次の夜、テントの中に寝ていた俺もそいつらに襲撃された。
俺は彼らへの復讐を計画したが、復讐する前にかれらはあっさりと警察に捕まってしまった。そこで俺は計画を無差別大量殺人に切り替えることにして、そのための準備を着々と進めた。ところが、この計画に末期がん患者のミドリさんが乗って来て、計画は大きく変更されることになった。「FBT」とミドリさんが名付けたおぞましいテロを、ハローウィンの日に渋谷のスクランブル交差点のど真ん中で、二人で実行することになった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-22 00:00:00
91244文字
会話率:39%
主人公は祖父から譲り受けたアパートを改築して、不労所得のスローライフをもくろんでいた。だが入居者はいっこうにあらわれず、借金をコンビニバイトで返す日々。ようやく現れた入居者は──高尾山からやってきた、エルフだった!
最終更新:2024-07-21 20:20:16
54335文字
会話率:58%
魔術家系に生まれた時点でその家の終わりを告げる最悪の忌み子『鬼人』として魔術師の大家に生を受けた少年カグラは、実験動物として家族に冷遇される日々を送る。
生きる事にも興味がなく、生まれてから一度も出た事の無い地下牢で静かに朽ちていくつも
りだったが、ある日自分の世話係となった奴隷の少女から外の話を聞き、地上の世界に興味を抱く。
脱走を図る一族の醜聞カグラを総出で抑え込もうとカガミハラは動く。
だが、彼らは知らない。
今まで、自分たちの方がカグラに生かされていたという事実に。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-08 05:28:37
2493文字
会話率:50%
キスの麻酔が切れる頃には、傘も差さずにずぶ濡れで帰宅。
失恋の余韻は決まって、ある人から貰ったゲームで解消していた。
だけどこの乙女ゲームをプレイする理由は別に現実逃避を目的としてはいない。
ある人、私の目標でずっと背中を追いかけていたあ
る人はもういない。
ここまで落胆すると後追いも考えるが、おそらくあの人は望んでいない。
半年もしていない部屋の掃除を、どういう心境の変化かやり始めた。
綺麗にしてみてようやく壁のシミとかに気付くのだが、もう大家さんに怒られるとか気にもしない。
外に停めてあるバイクに久し振りに跨がってみると、何故か戻れ気がした。
あの人と一緒に走ったあの場所。海の見える峠をガソリンが無くなるまで走り続ける。
雨の日にコートも着ないで走らせるのは気分が良い。ついでに酒も入っている深夜帯だから無敵だ。
目先のライトで照らされた急カーブのガードレールには気付いていた。
だけど知らないフリをした。もしかしたらあのゲームの世界に転生してあの人に逢える気がしたからだ。
何故だか【失意の薔薇園】をプレイしていて、そう思えたんだ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-05 21:18:46
17491文字
会話率:42%
新卒の社会人谷下希は勤め先がある隣町【羨門街】にバスでやって来た
明日からの出勤に緊張が昂騰する彼女は アパートに着くなり派手に元気な大家に出迎えられ
出勤先である市役所に菓子折を持って挨拶を済ましに向かうのである
彼女の周りは昭和の風が
満ち溢れ
さらに話す黒猫や幽霊 怪しい宗教やらイカれた銃マニアに始まり
過去からやって来た者や神様なんかも居たりする世界です
四日間というのは極めてあっという間と思いがちですが大切にしようと思えば少し価値観が変わって来ます
悠久の時代を超えて至る現在は果たしてファンタジーか? 飲み込めないだけでリアルか?
奇想天外荒ぶる枯渇した近未来で繰り広げられる社会派SFが香しいセカイ系冒険活劇
かつて現存した令和から一変する不思議な未来での小さく狭く されど確かな物語
この作品のテーマは〝あの時の私達だって生きてました〟
控えめに言ってこんな死を待つだけのクソみてぇな世界 寝て終わらせてやると思いました
だけど守るべき者が現れてしまったら落ち落ち寝てられない訳でして
正直普通に生きたかっただけの人生を泣きべそかきながらその人達の為に尽力しようと考えます
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-24 19:45:51
241279文字
会話率:88%
パトリスは魔法大家に生まれた元貴族令嬢だったが、魔法を使うことができないため、実家から勘当されてしまう。今は魔法の師である美貌の魔法使い、アンブローズ・オルブライトの屋敷でハウスメイドとして働いている。
路頭に迷うしかなかったパトリスを、ア
ンブローズは「パトリスが自分のやりたいことを見つけるまで」という期限付きで、使用人として雇ったのだ。
ある日、アンブローズが客人として、パトリスの兄弟子で片想いの相手でもある魔法騎士の青年、ブラッドを連れ帰る。
再会したブラッドは視力を失っていたため、パトリスがメイドをしていることに気づいていない。そこでパトリスは、ブラッドが目の見えない生活に慣れるまで、彼のもとで働きたいと申し出る。そこで、アンブローズはパトリスのために嘘をつき、ブラッドのもとに送り出した。
初恋に別れを告げようとするヒロインと、実はヒロインのことが好きだけど身分差のせいで諦めていた心優しいヒーローと、そんな二人を影から支える師匠のお話です。
※タイトルにガッツリ男の人の名前が入っていますが、主人公は女性です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-30 23:44:52
75609文字
会話率:33%
『自分にとって家族とは何か……ですか。そうですねぇ、うーん……絆……ですかね。自分と、この社会を繋げてくれる存在、え? もっと普通の感じでいい? いや、インタビューってこんな感じじゃないですか? ほら、黒い背景で椅子に座ってさぁ』
『もー
う、お父さんったら、試合前の格闘家じゃないのよ!』
『あはははは!』
『ははははっ!』
『ふふふっ』
小さな平屋に、にぎやかな笑い声が響く。男四人、女四人の八人家族。初のテレビ番組の密着取材に皆、少々浮かれ気味であった。しかし、無理もない。食卓を囲みながら、大家族に密着したドキュメントバラエティ番組を見るたびに、「うちもいつかは……」「でも八人じゃちょっと数が足りないかな……」「出たいなぁ……」とぼやくだけだった。それが、ついに自分たちが出演する日が来たのだから、笑い声のトーンが一段高くなるのも当然。狭い居間の窓がビリビリと震えるようだった。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-06-29 11:00:00
4706文字
会話率:50%
下宿屋『片喰荘(かたばみそう)』には、変人奇人が住んでいる。
想像力豊かな文学少女、予測不能のホモサピエンス(仮)、バイオレンスな陸上女子、夢に一途な馬券ミュージシャン、帰ってこない旅人、強面の大家さん。
大学生の僕は片喰荘の同居人に翻弄さ
れながら、文学少女サハラ嬢の執筆活動を手伝うのだが……。
妄想と現実の狭間でさまよう青春時代の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-16 10:09:55
193581文字
会話率:37%