ホッキョクグマは、流氷の上から海面に落ちてしまうとなかなか氷の上に戻れないらしい。這い上がろうとしても自らの身体が氷面を壊してしまうのだ。
地表はひどいブリザードに見舞われている。
私はいつか観たホッキョクグマのドキュメンタリーをぼんやり
思い浮かべながら
クレバスの底から地上の光を見上げていた。
—作者のつれづれなる雑記、詩集。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-01-31 01:21:56
4012文字
会話率:2%
地方の公立高校には珍しいアメリカンフットボール部を舞台にした青春小説である。約30年前、青空高校のサッカー部の1年生「うし」と「どろさん」を中心に、アメリカンフットボール部(最初は同好会)が旗揚げされた。動機は単純「かっこいいことしてみたい
」
ワル仲間を募り、学生時代にフットボールの選手だったという顧問の鬼塚先生を得て、連中はひたむきに練習に打ち込む。初めての練習試合では、当時日本一だった関西学院大高等部に120対0という大敗を喫したものの、翌年には60対7と詰め寄る。そして、創部から2年後には見事関西大会出場を果たすことになる。その間には中だるみもあり、一時は解散の危機に直面する。また受験という壁も立ちはだかる。しかし、鬼塚先生の揺るぎない信念と、キャプテンである「うし」の一途さが部員を結びつけて、創部2年での関西大会出場という快挙を成し遂げた。最後の檜舞台では、実力を発揮できないまま終わるが、連中は、この部活動を通じて生涯続く心の糧を得ていく。
閉塞感が蔓延し、若者が「生きている実感」を得られないまま、凶悪犯罪の低年齢化や、生きていくすべを知らないまま大人になるものが多く出ている現在である。本作品は、部員と顧問が一丸となって、片田舎で大きな夢を実現した過程を若者に示すことにより、多少なりとも若者が現在を生きていく上での助けになればと書き上げたものである。作品全体を通じて、主人公の「うし」
に対して語られる先生の言葉を通して生き方の、あるいはリーダーとなるべき者のあるべき姿を示唆している。
特に小学校時代の担任の先生のリーダーの役割についての諭を前向きに受けとめつつ、キャプテンの「うし」が単調な練習をいやがる部員との軋轢に対処するくだりや、鬼塚先生が、練習を怠けた部員に対して社会に出てからのために今の苦労があると諭す場面に、生き方の多くが示されている。
スポーツを通して心身ともに伸びゆく若者を描き、生きる上で大切
な心構えを押し付けがましくなく、表現したくて書いた作品である。
以前「まぐまぐ」に連載していた小説のリメイク版である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-12-31 18:02:57
71165文字
会話率:24%
少年は、日々の学校生活に息の詰まるような閉塞感を抱いていた。教師や同級生はもちろん、頭上を覆う青い空ですら彼にとって抑圧の要因だった。その日、学校を早退した彼は、帰り道に植生している矮小な植物たちに鬱憤の対象を投影し、それらを破壊すること
で憤りを静めていた。その行為に熱中していると、いつの間にか雑木林に迷い込み、やがて彼は金網に保護された緑地帯の前に行き着く。そこを金網越しに眺める彼に激しい嫉妬と羨望が襲い掛かり、金網を越えてその地に渡ろうとしたが、緑地を管理する老人に阻まれて侵入を断念した。彼は再び閉塞的な街の帰途につく。駅前を行き交う多くの人々の軌道には法則性はないが、その人々もこの世界にいる限り拘束を余儀なくされている。自分もそうなってしまう未来を予測した彼は、駅に隣接するスーパーマーケットに逃げ込む。そしてそこで万引きをしたことで、彼は閉塞感を打ち破る端緒を掴み、再び緑地へと駆け出した。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-12-28 17:03:59
15600文字
会話率:10%
日本での忍び道中で金魚すくいをしたルーシー。煌びやかな閉塞感の中で、彼女の意識がたゆたう先は…。
最終更新:2013-12-23 21:02:47
3206文字
会話率:33%
春の日差しと、どら焼き、紙、鉛筆、そして少しの諦めがあれば、十五分くらい、川や空を見ていることもできるはず。
最終更新:2012-02-29 23:40:06
3878文字
会話率:57%
魔王シュナイゼル。彼は人から同胞たちを守るために、世界を閉ざし、人を閉じ込め、一人戦った。そして勇者に敗れた。
魔王の命が尽きるその時、魔王は死を受け入れていた。
彼は自分のした事を後悔などしていない、死を恐れていない。
彼の仲間に大切なも
のを奪われた聖女ティアはそれが許せなかった。生きて償わせる。そのために彼女は魔王を連れ去り消え去った。
それから長い月日が流れた。
勇者は国をつくり、王となった。この新たな国は全てが順調ではなかった。月日がたち、勇者の名はかすみ貧困に、閉塞感を打破できるものを持っていなかった。
そんなある日、この国のお城に。王女であるニーナに合わせてくれと少年が訪れる。
ニーナは彼を見て理解した。彼が自分の一番の親友であるティアの子供であると、そして魔王ルの子供であると。
ニーナはシオンからティアの受け取ったそこに書かれていたのは彼女の謝罪と生きた記録
そしてシオンの事を守ってほしいと。
親友の願いを聞き届けたニーナはシオンを全力で守っていくことを決める。
純真無垢な彼には魔王の面影はどこにもない、ただ優しいだけの少年。
ニーナは彼と時間を一緒に過ごす中で、女王としての役割を果たすために、捨てざるえなかった大切なものを取り戻す。自分の息子に出来なかった事をシオンにしてあげたい。勇者の心は既にニーナにはなく、息子もまた、自分の母親に対して無関心だ。シオンはそんな壊れた絆を取り戻そうと奔走する。
しかしその過程で、シオンの正体が勇者にばれてしまう。勇者は、その義務を果たすために、シオンに、愛すべき妻に刃を向ける。シオンとの出会いで、戦う事ではなく、言葉で勇者にかつての自分を取り戻させようとするニーナ。しかし、その思い敵わず、ニーナの魔法で二人は水晶の中に囚われてしまう。だが、永遠の眠りにつくその瞬間、全てを失ったアルティールは大切な思いを取り戻す。君の事を愛していると、
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-08-17 21:32:47
88082文字
会話率:49%
いじめられっ子の”僕”。閉塞感が漂う毎日を過ごす”僕”。ところがある日、彼のクラスに、アキラ君というミステリアスな転校生がやってくる。そしてそのアキラ君は”僕”の代わりにいじめられるとそう言ったのだった…
最終更新:2013-08-10 16:25:53
10846文字
会話率:19%
閉塞感に苛まれる予備校の教師・祐樹は、飛び降り自殺を図るも、気づくと月が三つある異世界にいた。その異世界で祐樹は、かつて中世ヨーロッパにあったような城下町に辿り着き、ひょんな出来事から友人を得て、しばし平穏に暮らしていた。しかし、ある日、
その国の王子に不審者として捕えられ、王宮に連行されてしまう。王子は祐樹を試すべく難題を与えるが、祐樹は持ち前の知識と道具を生かしてそれを何とか乗り越えて信頼を得る。それがきっかけで、その国の王女アルマの家庭教師をすることになり、やがて衰退しつつある国の苦境をアルマとともに何とかしようともがきはじめるが――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-12-23 21:00:00
95975文字
会話率:45%
全校集会で、今まで僕が授業を受けていた先生が亡くなった事を聞かされ、死を今までよりも身近に感じる。同じ日に行われた席替えで僕はクラスの美少女の隣の席になり、幸福を感じる。
最終更新:2012-08-20 22:52:00
1614文字
会話率:0%
進展する気配も見えない新薬開発の日々。閉塞感を抱えた僕は、偶然見かけた旅行会社の広告に心を動かされる。
そして、色彩職豊かな惑星『サマーグリーン』へと旅立つのだった。
「空想科学祭2011」(RED部門 中編)参加作品…でしたが、期限内に
上がらずじまいです…orz
あ、あんまりSFになってませんよ?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-07-19 20:09:24
83133文字
会話率:34%
目覚めた男はすでに「女の部屋」にいた。見覚えのない、いや忘れてしまったのだろうか? 見知らぬ少女、テレビドラマ、時計の針、徐々に浮かぶ記憶……やがて男は悟る、「部屋」に隠された意味を。
記憶と過去にまつわる、閉塞感に浸された寓話。
※別バ
ージョンを以前某掲示板に投稿していました折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-07-01 04:03:59
6523文字
会話率:3%
いつものお題消化漫才です。
最終更新:2012-05-25 19:00:00
666文字
会話率:100%
夏の開放感と、閉塞感、思い出の中の夏は・・
最終更新:2012-04-08 01:31:46
219文字
会話率:0%
都内で連続して起こる高校生連続投身自殺事件。若者を取り巻く閉塞感と社会の歪みが実体化したようなその事件は世間にセンセーションを巻き起こす。
大人たちが再発防止に奔走するも、止まらぬ事件。その裏側に潜んでいたのは「自殺ネット」なるSNSだった
。
退廃的で鬱屈した学生たちの心理と悪意を救いなく描くモダン非青春系ドラマ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-03-08 23:32:21
60574文字
会話率:26%
経済が停滞し、閉塞感が覆う社会を舞台に主人公が野望を実現していくストーリーです。
最終更新:2010-09-20 13:03:21
615文字
会話率:50%
宇宙船から出られなくなった。仲間は死んで、もう私しかいない。私は宇宙服に籠り、長い時間を過ごしていた。
最終更新:2010-01-04 21:48:56
4328文字
会話率:23%
バブル崩壊後から早や5年。不景気は未だ出口の見えず、閉塞感に覆われる世紀末JAPAN。中堅商社、菅(かん)コーポレーションに勤めるOLたちが会社再建の為に繰り広げる、恋と権力闘争の群像劇。義理姉妹の契りを結んだ玄田徳子・関長子・張本翼と、彼
女らのライバルにして社内改革の急先鋒、操猛美、智謀の後輩、諸井亮子らの熱く切ない生き様を描く、行者BUSYOU渾身の【近過去小説】、第一部完!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2008-10-17 05:35:37
83371文字
会話率:45%
田舎から都会に出てきた僕は毎日が閉塞感でいっぱいだった。毎日せわしなく働いていても生きている実感のない毎日だった。そんな折、旧友から一枚の手紙が届く。それは同窓会開催の手紙だった。僕は自然と過去を振り返るようになり忘れていた記憶を探る。そし
て、一枚の古びた手紙を見つける・・・折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2007-11-12 23:41:03
7868文字
会話率:30%
高校3年生。勉強漬けの変わらない日常の閉塞感に、僕は愛車に飛び乗り家を飛び出した。途中で拾ったクラスメイトと共に9月の海へ。とりあえず、ジャンルを【恋愛】にしてますが、実は【その他】かも。06:15に本文を修正しました。「それなんてエロゲ」
という部分はカットしました(笑)07/01:54に再度本文修正。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2007-09-06 02:06:44
3069文字
会話率:49%