――私はまぶたを開いた。そこは見知らぬ場所だった。
帰るべき家もない。
通うべき学校もない。
大好きだった妹も、いない。
四方を壁に囲まれた監獄のような場所で、動かせない身体を茫然と眺めるだけ。
時折やってくる派手な人達も、おいしいご
飯も悪くはないけれど――。
元の世界――家へ、帰りたい。
最愛の妹に会うために。
――何があろうとも、絶対にこの不可思議な世界から脱出する方法を見つけてみせる。
されどあてのない私の元に、「ロス」という女の子が手を差し伸べてくれた。
「我も同行させてもらう。掴んでいろ」
私には何も力が無くても、何も未来が見えなくても。
傍にいてくれる人がいる。道を指し示してくれる人がいる。
元の世界へと帰るその時まで、歩む足を止めてなるものか――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-29 13:54:30
106729文字
会話率:28%
異世界人が良く転生されてくる。
彼らの世界には魔法なんて存在しないはずなのに、何故か私達より使いこなして、この世界を支配している。
別に悪くはないけれど気に入らないから反抗してみよう。
そんな天の邪鬼な女の子の物語。
最終更新:2022-06-20 04:23:53
32397文字
会話率:48%
独身サラリーマン、北河信二(きたがわしんじ)は社畜である。
控えめに言ってブラックな食品会社で、営業として神経と体力をすり減らしながら働く北河。
しかし、彼には癒しがあった。
同期で入社した事務の隙田紗雪(すきださゆき)。
明るく可
愛らしい紗雪に、ほのかな恋心を抱く北河。
「隙田さん」
「北河くん」
仲は悪くはないが、名字で呼び合うぎこちない関係。
これは北河が彼女を名前で呼ぶまでの、甘く切ない物語
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-23 18:54:15
3115文字
会話率:42%
エレーナ・フォン・ブラウン侯爵令嬢は、5歳で呪いにかかり現在進行中で絶賛呪われ中である。呪いをかけた犯人も理由も分からないままだけど、大好きな家族やお嬢様思いの使用人たちに囲まれ何不自由がない生活を送るうちに、最近この屋敷で一生過ごすのも悪
くはないかもと思い出した。でも、お父様やお兄様は絶対呪いを解いてやると言ってるし・・・聖女の神託まで下りた。呪いをかけた犯人は?そして聖女は誰か?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-09 20:56:24
19822文字
会話率:39%
ごく普通の小学生であるさくらは、ある日母親から「乗馬クラブに行ってみないか」という誘いによって、自分の秘めたる才能を知る。
金持ちで馬術の世界で名を轟かせる両親を持つ中学生のすみれは、そのプレッシャーに押しつぶされそうになりながらも懸命に
努力する。
人との繋がりをうっとうしく思う小学生のつばきは、乗馬クラブでさくらとすみれのやり取りを見て人と仲良くなるのも悪くはないかもと思い始める。
これは、そんな三人の物語――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-24 17:40:20
54092文字
会話率:59%
――私は、お前と対等でありたい。
生まれつき、聴覚過敏という体質を持つ少女、春泉理音。
前の学校で揉め事を起こした彼女は、転校先では、
出来るだけ他人と関わらず、期待せず、学校生活を送りたいと願っていた。
しかし、そんな春泉の願いも虚
しく、他の人間の声よりも、
一際頭の奥に響く声を持つクラスメイト、執行愛と出会ってしまう。
他人を拒絶しようと思っていた春泉だったが、
執行や、他のクラスメイトである冬原、柊と共に過ごすうちに、
次第にこういう時間も悪くはない、と考えるようになっていく。
そんなある日、春泉は聴覚過敏を利用されるような形で、弁論大会への参加を余儀なくされる。
同じような悩みを持つ教師からの激励を受けて、参加に意欲的になった春泉だったが、
今度は、冗談では済まない悪戯がクラスで起きるようになり、
その解決にまで関わるようになって…。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-10 18:00:00
170670文字
会話率:26%
何処にでも居る普通の陰キャ、山田修也は目覚めると最強の鬼、酒呑童子に転生していた!………いやしかし、生活はわりと悪くはないらしい。
最終更新:2021-11-09 17:13:15
690文字
会話率:36%
「あはははははは!」
文字通りのクラスの中心に出来た人だかり。
その更に中心に私はいる。
大浦陽なた《おおうら ひなた》
このクラスの中心人物、になれてると思う。
自分でもびっくりするくらいの大きな声で笑っている。
黒髪ショート、シャ
ツ腕まくりの、スカート短め。
これでもかっていうくらいのメイキング元気キャラ。
男女問わずモテモテ、多分。
男子の下ネタも対応できてるし、女子の終わらない愚痴にもエンドレスリスニング。
地元情報サイトから地元の新店情報はばっちりだし、テレビもユーチューブも見れる限り見てるし、毎日情報サイト巡りも欠かしてないのでどんな話題もなんでもござれ。
成績は悪くはない。教えることも出来る。
運動は出来ない。けど、〇ポーツ出来ない芸人で学んだ私はそれを面白に昇華して魅せる。
笑顔もカンペキ、のはず。
誰からも好感度悪くない、はず。
今日もテンションMAXフー!
そんな日ワタシの幼馴染はワタシが元気が出るようにいつもお菓子を買っておいてくれている。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-29 18:58:42
6065文字
会話率:30%
「本当に欲しかったのは、常に隣を歩いて、自分がつまづいたら支えてくれて、相手が倒れそうになったら自分が助けて、時に悪友のようにバカやって、時には夢物語のような将来を語って、時に運命共同体のように協力する。そういう、たった1人でもいいから無条
件で信じて、信じられる相手。そうじゃないか?」
何気なく毎日を過ごしていた、高校三年生の嵯峨崎博人(さがさきひろと)は突然異界に転移した。
と、お決まりの説明はここでおしまい。
ごくごく普通の冒険者とその仲間たちと一緒に、いやいやそれおかしいじゃん! と、頭悩ませながら、ハラハラであわあわな、時にのんびりしつつも、全力な日常冒険譚。
たまには気楽にただ旅をするってのも悪くはない、かも? けど時間制限はあるよ!
そんな、英雄譚でも何でもない、誰にだってありえる物語。
え、なんで戦闘より逃げる優先!?
えぇ……食料って、なんで……?
いやいや、なんで魔族いるのにこんな状況なの!?
追放とかそういうの…え? デコボコで逆になんで解散してないかわからん連中ならたくさん?
例えば誰かが困ってるところをさっそうと……え、なんでそんな波乱万丈なデッドorデッド人生希望するって、どして!?
こう魔法ってさ、こんな感じの……夢見すぎってどゆこと!?
ところで、戻った時の時間経過って……考えたくない。
だいたい、そんな感じのお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-07 23:13:53
600453文字
会話率:44%
「足には意思がない、思考もきっとない。そのはず。足には頭がないから、自分の頭で考えることができないから、足は走っているだけ、何も考えずに叫んでいるだけで、足は悪くない。そう、誰も悪くはないんだ。きっと。そのはず。そのはずなのに」
この作品
は自サイト・ノベプラにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-29 18:00:00
786文字
会話率:0%
「か、勘違いしないでよね! 別にアンタを殺そうとしたわけじゃないんだからね!」
クラスメイトからの放課後の呼び出しは俺の期待した告白なんて甘いものではなかった。
ツンデレの公式に当てはめて彼女の発言を翻訳すると、向けられたのは好意
ではなく、殺意。
わけもわからないまま俺はクラスメイトに殺されかける毎日を送る羽目になったのである。
殺意だとしても美少女と絡めるなら悪くはないぜ……!
悪友に呆れられつつ、なんだかんだ助けてもらいながらすこしふしぎな日常を送る高校生のお話折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-12 19:41:18
139174文字
会話率:44%
脅す者と脅される者のお話。
胸糞悪くはないです。
弱みを掴めばそれもまた——ってね。
最終更新:2021-06-20 15:06:29
3667文字
会話率:47%
久しぶりの詩です。いいじゃないか、三流で。
最終更新:2021-06-08 22:27:59
645文字
会話率:0%
「エイガ。悪いが、パーティを抜けてくれ。これは、リーファやユニとも話し合った結果だ」
「……なんだと?」
レオンの言葉を受けて、俺は耳を疑った。
「お前の実力では、もう俺たちに付いてこれないだろう。足手まといを守って戦うのは、もううん
ざりなんだ!」
「冗談だろ? 確かに、戦闘では俺は足手まといだ。しかし、俺の成長促進のスキルの強さはお前たちも知っているはずだ」
俺はそう反論する。
「その心配には及びません。わたくしたちのレベルは、もう十分に上がりました」
「……ん。それに、今日手に入れた聖なる兜があれば、レオンさんの戦闘能力も上がる……」
魔道士リーファと僧侶ユニも、そう冷たい言葉を口にする。
あまりのことに、俺は呆然と3人の顔を見つめることしかできない。
3人の気持ちは変わらないようだ。
「分かっただろう? お前はもう用済みなんだ。……せめてもの餞別だ。退職金としてこれをくれてやる。それに、無事に魔王を討伐すれば、かつての仲間としてお前にも報奨金が出るだろうよ」
レオンがそう言って、袋を1つ渡してくる。
ずしりと重い。
金貨が何十枚と入っているようだ。
勇者パーティの活動資金全体からすれば、はした金だろう。
だが、一般人として生きるだけならば、悠々と生きていけるだけの金はありそうだ。
「ああ、そうかよ……。ありがたくもらっていくぜ。じゃあな……」
「ふん……」
俺とレオンたちは、たったそれだけのやりとりを最後のあいさつとして、別れた。
金はたくさんある。
だが、信じていた仲間から用済みとしてパーティを追放された俺は、胸にぽっかりと穴が空いてしまったかのような虚しさを覚えたのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-06 07:18:15
4251文字
会話率:35%
アレクドリア王都内…
その路地の一角…
特に目立った建物がない路地の奥に…一軒の店がある。
木造建築の古風な作り…
悪くはない作りなのだが、残念な事に…
立地条件と雰囲気のせいで人気が出るかと言われればそこまでなお店…
ただ、そ
のお店には…とんでもない秘密があった。
これは、“思い”を感じることができる青年と“思い”を食べる美女の物語…
「やぁ、終いの買取屋へようこそ」
「…ほれ、さっさと貴様の思い出の品を出さぬか!」
「いやいや……落ち着こうね…お客さん怖がっちゃうから…」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-07 08:02:00
1099文字
会話率:49%
【予告編】
「冷えるね」
「もうすぐ春よ。こらえどころね」
「この季節も悪くはないさ」
「あら、どうして?」
「こうして君に近付いていられる」
「周りがうるさいわよ? 『爆発しろ』とか」
「光るならいいさ。周りも照らせるからね」
銘尾
友朗様主催『冬の煌めき企画』参加作品折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-14 00:00:00
241文字
会話率:100%
勝梨恒人(かてなしつねひと)は16歳のハイスペック男子高校生である。顔良し、頭良し、運動能力良しと非の打ちどころはなく、性格も悪くはない。
しかし勝梨は一つだけ欠点があった。勝負をすると偶然何かが起きてしまい勝つことが出来ないのだった。
とある呟きをしてしまったせいでこの世から消えてしまった勝梨は、勝てない原因が自分の特異体質であったことが分かる。
チートを手にし、異世界に転移することになった勝梨は名前をウィン(Win)に変え、
過去に一度も味わうことが出来なかった勝利の味を求めて旅をするのであったが・・・折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-07 23:48:52
25590文字
会話率:35%
なんか、無性にダラダラブッパーって流血作品を書きたかったので過去に書いた短編をリメイクしました。
こう云うのも悪くはない?
最終更新:2021-01-25 21:49:22
1070文字
会話率:17%
烏山と白鳥は高校に入学してから半年の付き合いだが、妙に馬が合わないままなんとなくやってきた。だけどそんなぬるま湯でなあなあの関係は今日で終わりだ。
ついに二人が雌雄を決する日がきたのだ。この曖昧で、仲が悪くはないけれど友達とも言い切れないも
どかしい関係。今日で白黒はっきりつく。それだけは二人ともわかっていた。
だけど白黒ついた結果、どんな関係になるのか。それはまだ二人とも知らないまま、勝負の時が来た……!
と言う、特に壮大なことのないゆるい部活動内で繰り広げられる現代女子高生百合物。
他サイトにも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-02 10:00:00
36238文字
会話率:36%
15歳の時に女神様から強化スキルを授かった僕。
来る日も来る日も武器強化をしつづけて、もう15年。
強化スキルと言っても、たった2割しか強化できないから、あだ名は「2割おっさん」。
成人したばっかの剣士にも軽く扱われてる。
色んな部署か
ら無茶な量の強化を頼まれて、なんとかこなすために徹夜の連続。
給金は悪くはないけどさ。使う時間もないから意味ないし……まだ監獄に入れられた方が自由があるんじゃないかと悩む日々。
そんな30歳になったぱかりの僕が夢見るのは、スローライフ。
田舎に行って、畑でもしながらのんびり暮らしたい。
現実逃避していたら、なんと、それが叶ってしまった!
雇い主の貴族が派閥争いに負けて、僕は街を追われる立場になってしまった。
逃げて逃げて逃げて。やっと、いきついたのは街道も通らない開拓村。
その村で初めて、僕が持つ強化スキルの本当の価値を知った!
武器の2割だけ性能アップができるスキル、だと思っていたけど違っていた。
なんでもかんでも2割強化できるってこと。
このスキルが辺境の貧乏な開拓村を大陸一の街に変容させていく。
そして、その変容の波は王国を越えて全く新しい世界をつく上げていく。
「2割おっさん」が生み出す影響力の武器。
さえないおっさんの成り上がり人生が今、開幕した!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-25 10:26:11
49703文字
会話率:41%