「あの子を見つけたとき、また面倒なことに巻き込まれたと思ったんだよ」
魔女のおばあさんはふぅ、と息を吐く。荒々しい口調で言葉を続けた。
「人間なんて拾うもんじゃないね。ただでさえ狭い家がもっと狭くなっちまうし、ひとりでゆっくりもできや
しない」
椅子に座りながら、膝に乗っている黒い猫を撫でる。猫は大きな瞳で魔女の顔を覗き込んだ。
「アタシは面倒なことは嫌いだからね。これでいいんだよ」
言い聞かせるように話す魔女を猫はただ見つめていた。
「灯りの家はどんな人も受け入れるが、去ることも拒まない」
魔女は猫を撫でる手を止めると、皺だらけの目元を細める。そして小さく呟いた。
「……きっと、親のもとで幸せに暮らしているはずさ」
そう言いながら目を閉じる。
そして、少女との出会いを思い出した。
これは年老いた魔女と幼い少女があたたかい家に住む話。
全16話
毎日17:20公開
最終話公開日:6/16折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-16 07:20:00
46806文字
会話率:52%
アッシュは売れっ子のメイドだ。依頼があると屋敷を訪れ、1週間から1か月メイドとして働く。アッシュの仕事は、ドアマットされている令嬢を救うこと。元々ドアマット令嬢だったアッシュ。魔女のおばあさんに助けられ、王子の寵愛を得るまでになった。今は他
のドアマット令嬢を助けるために秘密のバイトをしている。シンデレラがハッピーエンド後に仕事をしていたら、という物語です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-29 16:14:37
5367文字
会話率:61%
ある所に魔女のおばあさんがいました。
魔女のおばあさんは見たいものを何でも映してくれる魔法の鏡を持っています。
町のみんなは魔女のおばあさんに知られたくない秘密を覗かれてしまって、困ってばかり。
とうとう魔女のおばあさんは町から追い出
されてしまうのでした。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-12 12:42:23
4000文字
会話率:39%
ハロウィンの夜。町ではお化けの格好をした子どもたちで賑わっていました。
けれど、町外れの森に住む魔女のおばあさんは独り寂しく過ごしてはいませんでした。
何故なら、とあるお化けといたからです。
これは、魔女のおばあさんととあるお化けのお話しで
す。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-05-25 18:00:00
15555文字
会話率:25%