目を覚ましたとき、自分は“ヒト”ではなかった。
記憶も名前もなく、成り果てたのは、触手が生えた奇怪な箱のような体。
けれどもその体には、他の生き物を取りこみ、姿や記憶を擬態する力があった。
それを手がかりに、迷宮を抜けて外の世界へ出たとき
、深く傷ついた女エルフと出会う。
彼女が伝えるのは、切なる願い。
それを継いだ“何か”は、森に残されたひとりの少女を守ることを選ぶ。
自分は誰か? 人とは何か?
名も答えもないまま、ただ、守りたいという想いだけを抱いて――“わたし”は歩き出す。
姿も心も偽りのまま、それでも“本物”になろうとする。
擬態する者の、静かな異世界譚。
※本作は全15話で第1部完結予定です。
週3回(月・水・金)を目安に更新していきます。
※【カクヨム】に同時連載中。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-06 20:00:00
7886文字
会話率:4%
風が吹かない村に、青年がひとり流れ着いた。
名前も語らず、ただ剣を持って、静かに焚き火を見ている。
この村では、名前を聞かない。
過去も語らず、未来も約束しない。
焚き火を囲み、パンを分け合いながら、ただ静かに日々を過
ごすだけ。
黒衣の青年が村に来たのは、そんな空気が当たり前になった頃だった。
彼は多くを語らない。剣を手放さない。
――だけど、風が止まった朝、彼の目だけがわずかに揺れていた。
これは、死ねなかった誰かが“まだ生きる理由”を見つけるまでの、静かな物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-31 10:09:36
444文字
会話率:20%
気づけばそこは、知らない森の中だった。
駅のホームで意識を失った高校生・悠真は、静かな異世界で一人の少女に助けられる。
彼女の名はリーシャ――幼い頃に森で拾われ、自らの出自を知らずに生きてきた。
一夜をともに過ごす中で語られる「異界の門」の
伝承と、ふたりをつなぐ不思議な縁。
やがてふたりは、自分たちの運命に向き合う選択を迫られる――。
これは、たった一晩だけ誰かの“勇者”になった、ひとりの少年の静かな物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-06 21:30:00
9591文字
会話率:44%
25歳ありきたりOLが飛ばされた先は「良い香りを持つものほど美しい」という価値観の世界。美少女と美少年にスーハーされつつ無難に静かな異世界ライフを目指すコメディ。
最終更新:2017-12-13 21:00:00
16871文字
会話率:24%
就職のために一人暮らしをすることになり俺は部屋の片づけをしていた。
不要なものを車庫に片付けに行こうと階段を降りようとすると
階段が消えて、落下してしまう。
目覚めたところは異世界の教会で・・・?
俺の静かな異世界生活が始まる・・・!
最終更新:2017-08-16 00:20:53
9804文字
会話率:42%