――月は綺麗だね。
彼がその言葉を口にした瞬間、ドキッとして、あたしは何も言葉が出てこなかった。
『どうしたの? ぼーっとして』
「え、あ、ううん。その、あなたのこと想ってて……って、いや、あはは、あたし、何言ってるんだろ、あはは
……」
『ふふっ、想っているなんて、まるで遠くにいるみたいだね。目の前にいるのに』
「あはは、それはそうだけど……でも、やっぱり遠いよ」
あたしはそう言って、モニターをそっと撫でた。彼の顔に、その唇に指を伸ばす。
彼も手を伸ばし、あたしに触れようとした。でも、感じられたのはモニターの蛍光灯が作り出す体温に似た生ぬるさと、滑りの悪い手触りだけだった。
『ああ、確かにそうだね……』
「うん……でも」
でも? 何を言おうとしているんだろう、あたし……。いつか会えるよ、かな。でも、本当に? 本当にいつか会える? そう思ってる? ……それに、彼はあたしに会いたいと思ってくれているのかな。きっとそう訊けば、彼は言ってくれるだろう。いつも通りに、あたしが欲しい安全な言葉を。
それで、二人はまた無難なやり取りを続けて、通信を終えるんだ。いつものように……。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-08-09 11:10:00
4089文字
会話率:74%
秋という季節が嫌いだった。
真っ赤な紅葉と共に降り注ぐ、虫けらが大嫌いだった。
でもそれ以上に嫌いになった理由が一つ。
幼少期の記憶。木が燃える季節になると蘇る。
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません
。
注意事項2
毛虫いなけりゃ、もっと好きな季節ですよ。
久方振りの耽美奇譚です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-06 19:43:30
1220文字
会話率:42%
治癒魔法を使える女性(聖女)が多く生まれるエーリズ国で宮廷筆頭聖女を務めるソニアは、その日職場である宮廷から追い出された。
このままでは食いっぱぐれると思ったソニアは、そのままメインストリートへ行き街角で激安治療を始めた。のだが、そこへやっ
て来たのは銀髪紫瞳の美男子で。
「出張は行っておりますか?」
「患者が遠くにいるってことっスか?いっスよ」
押しの強い皇弟×色恋疎め聖女のハピエンストーリー。
〈全3話〉
※ざまぁはありません折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-15 11:32:06
82016文字
会話率:46%
ふるさとであって
ふるさとでない
住んでる人と遠くにいるひと
ふるさとの感じ方
最終更新:2022-10-13 19:06:21
314文字
会話率:0%
主人公、荒井亮介はSNSに依存していた。
そのSNS上で繋がっている、はるか遠くにいる亮介に密かに想いを寄せられた人は、死んだ。
悲劇を乗り越え、彼の人生の生きる意味を見つけ出す物語。
最終更新:2022-06-01 21:43:21
940文字
会話率:0%
美術部員の相田詩乃は同じ部の先輩である四条律子に恋をした。
だけど同時に、律子にはすでに心を寄せる人物がいることを知ってしまう。
そんな律子もまた、想いを告げずに片想いでいることを選んでいた。
彼女の瞳は今も遠くにいる片想いの相手へと向けら
れていてーー。
恋する女性に恋をしてしまった主人公の恋の行方は?
最後にはきっと元気になれるお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-27 13:14:42
7152文字
会話率:30%
「2022年2月14日 バレンタインデー
今年はあなたのリクエストに応えチョコクッキーです。…」
1年越しのラブレター
彼女から彼宛の手紙
彼へ届け
最終更新:2022-02-14 00:00:00
442文字
会話率:0%
遠くにいる人を思うときに、
楽しかったな、
また会いたいなと思える自分でありたいな。
最終更新:2021-11-10 20:46:22
484文字
会話率:0%
街のクリスマスムードが高まってきました。
遠くにいる友達、今は会えない大切なな人。
幸せな気持ちで過ごしていたらいいな、と思いながら、イルミネーションを眺めました。
最終更新:2019-12-06 21:50:57
460文字
会話率:0%
ふたたび、
今
こそ
黒咲臨允を主人公に登場 復活させて、
W主人公として活躍。
今作。
もう一人の主人公
剛蛇粲も、いつもの蛇柄役の担当ポジション
蛇柄補完 蛇柄的立ち位置の存在を担う
大抵
私の作者の作品は
金髪 蛇柄 主人公または
、それがメインキャラにいるので。
今回 W主人公として、片方にその役
を担当してもらうためにつくりました。
本来は 臨允の単独主人公のつもりでしたが。
また、名前も
金剛 粲にするよてい。
もとい または 白城(はくじょう)とか。
臨允が、黒 黒咲なので、
もう一人の主人公は、
白の姓にしたかったですが、
さすがに、わざとら すぎるため
金剛に、そこから
剛蛇 に なりました。
ごうだ
剛田 →剛蛇 ごうだ 粲 つばら
くろさき りんじょう
黒咲 臨允
ごうだ つばら
剛蛇 粲
今回は、かわりに
いつもの存在 最強 作者代理
追蛇 智 ついだ さとる は登場せずに
かわりに、蛇の姓をもつものとして
剛蛇を。新たにつくりました。
ですが、
智とは一切 血縁 親戚など 関係ないです。
一応
臨允のいた世界から 作品の原作から
2年たってる風 テイスト 方式なので、
臨允も、22歳から 24歳になってます。
髪も、 黒から栗毛→再び 黒髪に戻しました。
姉の円は少ししか登場しません。
代わりに遠い親戚の
遠坂というキャラを追加した
登場
意味はないですが、とりあえず海外
遠くにいる 必要として なんか
ロシアに。
短編物
なんやかんやで、すっかり
黒咲臨允を 気に入ってしまいました。
もしかしたら
これからも
別の作品とかで
スローペースで
登場 たびたび 登場するかも。
貴重 希少な女装メイン 男の娘キャラとして。臨允はいやいや女装をしてるわけではなく、そういう癖とか症状 悩みではなく 自身の意思 趣味で、すっかり 女装しか
しない、慣れてしまい、女装だけ着ます。
なので、すっかり女性キャラとして
風?に、作者も、主人公を
そういうキャラで扱います。
更新が遅くなりがちで、なかなか
できませんが、よろしくお願いします。
どうぞ。
また、ミザリンと書いてますが
イザリンでした。
あとで、訂正します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-19 11:05:35
3930文字
会話率:0%
テストを兼ねて初投稿。
最終更新:2021-08-08 05:06:17
201文字
会話率:95%
遠距離恋愛
遠くにいる彼に会う為に、彼女は…
最終更新:2021-07-30 13:59:17
4255文字
会話率:31%
タイトルの通り、物理現象など宇宙の普遍的な法則とかそういうのを基準にすることで宇宙人とも意思疎通をできるよな言語を作ろうじゃないかって計画です。
わたくし、高校生でございますがゆえに科学的知識なんてほとんど皆無!なので皆さんのお力をお借りし
てこの言語を作り上げようと思っております。(思考放棄)
宇宙ってロマンがあっていいじゃないですか〜( ´ ▽ ` )ノ アセンショーンって感じがするじゃないですかっ(≧∇≦)
そんな夢とロマンと希望と暗黒物質に満ちた世界のずっとずーーーっと遠くにいるのかもしれない知的生命体さんとおしゃべりできるかもしれないということなんですよ。それがこの計画です!宇宙好きにはたまらないでしょう?
あんま興味ないって人もね、うん、まあこうやってね科学的知識を乞うている学生がいるんですから...ね。読者さまがたの素敵なご意見をお伺いしたいんですよ。
皆さんの宇宙言語計画へのご参加お待ちしております。感想欄にあなたの宇宙単語をお書きください!数百年後にはそれが標準語として使われているかも...?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-01 00:00:00
799文字
会話率:0%
ただ伝えたい。”俺”という人間が貴方に救われたことを。
ただ知ってほしい。それが今につながっていると。
きっとどこかにいるあなたへ。
最終更新:2020-05-09 12:57:42
2146文字
会話率:11%
遠くにいる人に、祝福と感謝の言葉を届けたい。
最終更新:2018-05-24 22:30:00
420文字
会話率:0%
古き良き時代の日本、ある田舎町。わたしはこの町で商売をしているお父さんからお店の一つを任されることになった。隣町へ続く道にある電話屋。ここには色んな人が遠くにいる誰かに何かを伝えに訪ねてくる。
お客さんたちは電話で話したあとにわたしのいる小
さな小屋に寄ってくれる。お客さんの中で一番仲良くなったのは学帽をかぶったわたしよりも少し年上の男の人。わたしはこの人がやってくる事がいつも楽しみだった。いつしかわたしはこの人を待ち焦がれるようになっていたのだ。
この小説は自身のブログSweetish trip!からの転載です。
ブログトップ:http://sweetytrip.jugem.jp/
小説ページ:http://sweetytrip.jugem.jp/?eid=81
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-01 23:34:24
2425文字
会話率:4%
俺の世界は君が全てで、君以外は何も要らない。それなのに
俺の隣で笑ってくれる人はもう居ない。
隣にいてほしい人は彼女だけなのに。
もう、二度と君の声、仕草を見るどころか、
君に触れて温もりを感じることさえ、
二度と会えることさえ出来ないんだ
。
「20X0年 謎の病が流行る。」
その予言が俺らの運命を変えた。
「ねぇ、もし私が凍結病になったらどうする?
一緒に死んでくれる?」
「私のぶんまで生きて。
そして私がいなくなった後の世界を、
貴方が救った後の世界の話を
私に聞かせてね?」
彼女の言葉に隠された想いを知らないまま。
遠くにいる君の声に気づかないふりをして。
「どうせなら俺も死ねばよかったのに。」
何度願ったことだろう。
「俺、愛してる人がいるんだ。ごめん。」
君が居なくなっても、忘れないでいたい。
君の声、君の表情、君の温もり。
君の全てをずっと愛していたい。
「一目惚れって言ったら、信じる?」
俺らはどこにいっても出会う運命で
きっと何度でも君に一目惚れする。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-01-08 12:28:00
2313文字
会話率:29%
『遠くにいる、あのお方』からの突然のお題
「キンモクセイ」
「紙ヒコーキ」
「おでん」
日曜日に発表され、締切は同週土曜日……
作者は悩んだ結果、ホームドラマチックな話を書いてみました。
最終更新:2017-11-06 18:51:02
5790文字
会話率:18%
遠く。遠く。手の届かない果てしなく遠くにいる優に触れたくて俺はずっと頑張ってきた。
それなのに……
「東京に……!」
俺は目を丸くしながら優を見た。
「蒼太の事が嫌いなのに……なんでかずっと蒼太の事を思ってしまうのっ!
それが凄く変な感じで……!」
それから二年東京に行って戻ってきたときの優の右手は……
––––存在しないものへと変わっていた折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2015-08-26 18:07:54
72101文字
会話率:46%
遠くにいる彼を想っていた話。
最終更新:2014-06-30 19:35:44
3743文字
会話率:14%
大切な人がくれた、たくさんの「大丈夫」。
最終更新:2014-06-14 23:04:54
359文字
会話率:0%