某日、唐突にエアコンから水漏れがして「故障やんけ!」となってからの激闘数日間のお話。
最終更新:2024-07-23 05:50:00
4930文字
会話率:4%
「木鉢に金継ぎするんですか?」
「はい、もう使わないので、金継ぎして下さい。
ちゃんとして、記念に飾っておきたいんです」
「山背ですが、修理した鉢をお持ちしました」
「こちらこそ、ありがとう御座います。
確認しましたんで、『たと
え水を入れても、漏れない』、と思います」
初瀬は、不思議そうに小首をかしげると、眼をいたずら小僧っぽく輝かす。
「では、試してみましょう。
ちょっと、お待ちになってください」
「えっ?」
水指の、あるべきところ。
水指のある位置に、鉢がある。
功治が金継ぎした、あの木鉢。
鉢が水指として見立てられて、使用されている。
「はい。
本当に水漏れせえへんか、試させてもらいました」
「いや、使ってくれはって」
「はい?」
「やっぱり、こういうもんは、『使われてナンボ』やと思うんで、
記念に飾るだけのもんにせず、ちゃんと使ってくれはって、
『嬉しいな』、と」
「こうすることによって、物も、寿命が延びるんですね」
初瀬が、感心して、言う。
「いや、物だけやないです」
功治が、初瀬の言を、引き取る。
初瀬の眼に、?が浮かんだので、言葉を続ける。
「人間も、です」
「人も」
「はい。
金継ぎして生きていくというか随時補修して生きていくというか、
『だましだましみたいに生きてっても、ええんちゃうか』、と」
「はい ‥ ?」
「う~ん ‥
‥ 例えば、ここに、六十歳過ぎの、癌の患者さんがいはります」
「はい」
「治療しても、そのままの生活スタイルだったら、
一番可能性の高い生存期間は、五年です」
「はい」
「でも、一方、今までの生活スタイルを見直し、
だましだましでも現状の身体に沿った生活スタイルに改めたら、
生存期間は、二十年になります」
「はい」
「片方は、六十歳後半で死ぬ確率が高いですが、
もう一方は、八十歳過ぎで死ぬ確率が高くなります」
「それって ‥ 」
「一方は、「早死に」って言われかねないでしょうけど、
もう一方は、平均寿命なんで、
換言すれば、『「天寿を全うした」と言ってもいい』、と思います」
「ああ、なるほど」
「だから、「だましだまし」と言うと、ネガティブなイメージがありますが、
金継ぎとか補修する感じで、
人生を『随時、見直すイメージ』でいたらいいんじゃないか、と」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-06 09:57:28
5250文字
会話率:32%
何の変哲もない静かな住宅街の一軒家。そこはゴミ屋敷だった。水漏れ修理に来た男性と探検をしに来た少年は、その地下にあった巨大施設へと落ちていった。地より深い闇の中。世にも恐ろしい空間へと……。
大変怖い作品になる予定です。
注)この物
語は、完全なるフィクションです。
There's no exit は(出口がないの意味です)
この作品は本篇を約8万文字にする予定の「level 4」のロングバージョンです汗
なので、level 4と内容の重複があります。
超不定期更新になる場合があります。本当に申し訳ありません汗
お暇つぶし程度にお読みくださいませ折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-21 08:49:11
11642文字
会話率:29%
地より奥深くへ。ようこそ……。
何の変哲もない静かな住宅街の一軒家。そこはゴミ屋敷だった。水漏れ修理に来た男性と探検をしにきた少年は、その地下の巨大施設に落ちていった。地より深い闇の中。世にも恐ろしい空間へと……。
この物語はソリッ
ドシュチュエーションです。そして、完全なるフィクションです。
改訂版です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-02 12:57:35
38448文字
会話率:21%
あたしの胸の水槽を干あがらせたりはしない。
最終更新:2023-10-28 07:11:52
519文字
会話率:0%
丸桶と尻尾。
おれは柄杓が好きだ。
最終更新:2023-01-11 07:00:00
471文字
会話率:0%
とある平凡な住宅地の交番に勤務する警官「俺」は、ある秋の夕暮れ、奇妙な相談を受けた。
相手は管轄地域内にあるアパートの管理人で、霊能者を自称する若い夫婦の部屋で何か起きたらしいから、一緒に来て欲しいと言うのだ。
同行すると、部屋の玄関か
ら生臭い匂いの水が漏れており、ドアベルを鳴らしても返事がない。
事件の可能性を考慮し、管理人に合鍵を使わせて中へ入る。
廊下の先にあるダイニングキッチンには、豪華な料理が腐ったまま放置されており、その料理のレシピを異常な程の情熱で記したノートがあるだけだ。
夫婦の姿は見えなかった。何処に消えたのか?
捜索を始めた警官と管理人が、水漏れの原因である流し台の詰まったシンクを調べると、底へ長い髪の毛が大量に沈んでいる。
そして、その髪に包まれた状態で切断された女の人差し指を見つけた時、部屋の中で密かに進行していた怪異が二人へ牙を剥くのであった……。
× × × ×
ノベルアップ+、アルファポリス、エブリスタ、にも投稿しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-14 07:42:48
6231文字
会話率:28%
仕事から帰ると、上階の水漏れで部屋が水浸しになっていた。修繕の間のホテル暮らし、少ない着替えを洗おうとコインランドリーデビュー。
機械音痴の私に洗濯の仕方を教えてくれたのは、大手家電メーカー勤務の好青年。
明るいポジティブ女子と、仕事
は有能な汚部屋男子が、苦手な部分を補い合ってくっつく話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-13 18:00:00
4364文字
会話率:56%
ある日、電車に轢かれそうになっていた女の子を助けたオレ、坂巻明彦は『ルージュ・ヴェール~五つの王国と絆の乙女~』という乙女ゲームの世界に転生してしまう。逆ハーレムエンド万歳なクソシナリオゲームに転生した上、すぐ死ぬ悪役王女だなんてツいてない
!オレは逆ハーレムなんて反対だ!一途な愛を貫きたい!というかイケメンじゃなくて女の子がいい!と思っていると、イケメン有能執事の様子がおかしい…。なんとこの執事、自分がゲームの攻略対象者であると知識をダウンロードされてしまっていた!こんなクソゲーのヒロインになんか攻略されたくない!と嘆くイケメン有能執事と今度こそ長生きしたいオレ。最強バディを組んでこのクソシナリオな乙女ゲームをなんとしてでも幸せに生き残ってやる!
※男→女のTS転生ものです。ヤンキーで水漏れ修理工な主人公♂が悪役王女な美少女になって、イケメン執事やスチームパンクなイケメン、白銀の髪を持つ武闘派美少年に愛されたり依存されたりされながら乙女ゲームシナリオと戦っていきます。
※アルファポリスでも掲載しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-11 23:17:25
55683文字
会話率:37%
46歳の中年男、水道屋の斉藤次郎(ジロー)は、下妻サーキットのトイレの水漏れ修理に来て偶然バイクレースを観た。そのレースに出ていた女性ライダーの浅野つばめ(ツバメ)が、優勝候補の青戸と壮絶なバトルを繰り広げる。ジローは、そのレースを観て大き
く心を動かされる。
ジローは、100ccのミニバイクを手に入れた。そして、下妻サーキットで紹介されたいこいサーキットというミニサーキットに仕事仲間のトシとともに行った。そこは、ツバメが所属し働いているサーキットでもあった。
そこで初めてサーキット走行を楽しんだ。そこでサーキット走行の楽しさを知った。
その後、レースに出ることになり、ツバメやいこいサーキットの賀茂田、常連たちやバイクショップの人たちと仲間が増えていく。ジローの上達や失敗、レースの興奮、ツバメとの関係そして、それぞれの生き方。
バイクが好きで、サーキットに集まる人々の織りなすヒューマンドラマ
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-09-22 18:18:50
113929文字
会話率:37%
実家から浄水器が送られてきた。悪徳セールスマンに売りつけられたというそれは、怪しげなほどに高性能だった。その透き通るような味わいと潤いに、私は徐々にのめりこんでいった。次第に、深夜に響く水音が気に成り始めた私だが、業者を呼んで調べても、水漏
れなどはないと言う。しかし、ある時に同僚から聞いた事件と、業者から聞かされた真実によって、その水音は恐怖の対象へと変わって行く。水音を恐れるべきものとして認識したとき、私の生活は崩れていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-10-06 09:21:11
12631文字
会話率:13%