迷宮と冒険者の街、ヘブロン。
元・冒険者のネジドは迷宮への立ち入りを禁じられて5年。探偵という名の日雇い労働者として、鬱屈した日々を送っていた。……過去の出来事が原因の、心の傷を抱えながら。
ある日、彼は街中で偶然1人の迷子を助ける。そ
の眼を見たネジドは困惑する。魔力を帯びた、金色の瞳。それは一生迷宮から出ずに過ごす迷宮の民――マタハットのものに間違いない。マタハットの、子供? 訝しがるネジドだったが、余命な事に関わりたくはない。ギルドにその子を預けて、これまで通りの日々を過ごすつもりだった。
しかし翌日、ネジドはギルドに呼び出される。
その子は伝説として語り継がれている『シビルの子』だったのだ。
――迷宮の魔女がその寿命を迎える時、シビルの子が生まれる――
迷宮を存続させるには、最下層にいる迷宮の主にシビルの子を捧げる必要があるという。
アイシャと名乗ったその子は、その事を知ってか知らずか両親に会う為に迷宮に戻りたいという。その護衛として再び迷宮に潜る機会を得たネジド。……真の目的は伏せたまま、二人の冒険が始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-19 11:30:00
23301文字
会話率:46%
魔王を討ち、世界を救った――そのはずだった。
異世界で英雄と称えられた勇者アルムと仲間たちは、戦いの終焉と共に元の世界へと帰還。
だが待っていたのは、栄光の報酬ではなく、社会という名の巨大な迷宮だった。
コンビニの深夜バイトで叱られる元
勇者。
資格試験に落ち続ける元賢者。
腰痛に悩む日雇い労働者となった元戦士。
医療資格の壁に阻まれる元僧侶。
年金は未加入、職歴は「ボランティア活動」扱い。
異世界での功績は、この国では「何の価値もない」と言い渡される。
しかし、かつての敵――魔王軍の元幹部たちは、それぞれ社会保険労務士や税理士、人事部長へと転職し、社会制度という“魔王以上の強敵”に順応していた。
「真に強いのは、制度を理解した者だ。」
希望を失いかけた英雄たちは今、再び立ち上がる。
次に彼らが戦うのは、年金制度、雇用格差、そして社会の構造そのもの。
“英雄”とは、社会の不条理と戦い、人々に希望を灯す者である――
魔王を倒した英雄たちの、その後の人生を描く異色の社会派ファンタジー、ここに開幕!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-03 18:00:00
25501文字
会話率:52%
東京にある中堅新聞社社会部の新聞記者・井川真由(38歳)は、ある日、山谷地区の簡易宿泊所で孤独死した男性・大谷章(享年61歳)の事件を取材することになる。表面的には冷静で粘り強い真由だが、東日本大震災で親戚を失った経験から、報道の使命感と記
号化される人間の人生への罪悪感の狭間で苦悩していた。
真由は取材を進めるうちに、山谷地区が日雇い労働者を支えたかつての活気を失い、現在は高齢化と社会的孤立が進む「福祉の街」へと変貌している現実を目撃する。さらに、かつてはITエンジニアとして安定した生活を送っていた大谷章が、バブル崩壊や雇用不安を経て社会から孤立し、見えない存在として人生を終えたことを知る。
若手NPO職員の柴田陽太(28歳)との協力や衝突を経ながら、真由は多様な貧困の形態――シングルマザーの過労、引きこもり青年の精神疾患、貧困ビジネスの闇など――を明らかにしていく。特に、子ども向けイベントで啓発活動を行うキャラクター「ぼよよん」を演じる元舞台俳優・三井沙耶香との出会いは、真由にとって「伝える」という行為の意味を問い直すきっかけとなる。
取材記事は大きな反響を呼び起こすが、同時に貧困ビジネス業者からの脅迫や社内の葛藤など、新たな困難も生む。それでも真由は取材を通じて、社会問題への関心を呼び起こし、人々が現実を直視する勇気を持つことこそが希望への第一歩であると強く感じる。
物語の終盤、真由のルポルタージュが本として出版され、社会の意識が徐々に変化を見せ始める。そして、真由は再び山谷を訪れ、人が生きることの意味を静かに自問する。
この物語は、現実の社会問題と向き合う記者の視点を通じて、読者に「貧困は他人事ですか?」と問いかけ、人間の尊厳や社会的排除、見えないところで苦しむ人々の存在に対する認識を深めることを目指している。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-21 13:36:49
30155文字
会話率:36%
10年間ひきこもりで完全に煮詰まった者。
10年間家から一歩もでないひきこもりを抱えた親。
30回見合いしながら結婚相手が見つからずもうすぐ40歳になる者。
10年間必死に努力したが夢をかなえられなかった者。
年収200
万円、たぶん10年後も年収200万円だと思う者。
10年間必死で頑張ったが正社員になれず雇止めされた契約社員。
20年間四畳半のボロアパートに住んでいるが誰もそんな自分の事を気にかけてくれない者。
アパートを借りることすらできずにネットカフェを転々とする日雇い労働者。
コミュ障で一人も友達がいない者。
しめつけるような孤独に苛まされている者。
好きな人に必死でアプローチしたらストーカー扱いされた者。
人からバカにされなめられ軽く扱われた記憶しかない者。一人前の人間扱いされた事のない者。
子供のときイジメられた相手を見返してやろうと思って必死にがんばったが成功せずイジメた相手の 方が自分の10倍稼いでいる者。
夫が必要な生活費を渡してくれない妻。
妻から1万円しか小遣いをもらえない夫。
あんたなんか産むんじゃなかったと言われた子供。
息子の家庭内暴力で救急車を呼んだことのある親。
3桁の借金を抱えて立ち往生している者。
貧しさに堪えかね兄弟に援助を求めたら虫けらのように扱われた者。
高校受験に失敗して灰色の学生生活を送り大学受験にも失敗して二浪の末ボーダーフリーのクズ大学に入学するも耐えられずに中退した者。
ブラック企業に入社したが耐え切れず退職しそのままうつ病にかかった者。
事故で回復しない障害を負った者。
決して回復しない持病を抱えた者。
障害を持つ同居家族と自分の未来が見いだせない者。
夜ごと悲哀と後悔に枕を涙で濡らしている者。
惨めな人生をやり直す時間がなくなった中年。
身寄りのない老残の身をさらす老人。
これからの人生にどう考えても希望が見いだせない者。
これはそういう人々のための人生論である。
心配しなくていい。快楽は限られた少数のものかもしれないが、幸福は万人に与えられるものだから。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-18 07:00:00
64222文字
会話率:4%
元会社員が過労の末に日雇い労働者になった話。
最終更新:2024-08-05 02:08:56
2353文字
会話率:19%
成司 優、享年15歳。若くして亡くなった少女は冥府で転生屋なるものに出会う。
もう痛い思いをするのは嫌だからと最強魔族への転生を願った彼女が転生したのは、最強の裸族「金剛裸漢」だった。
転生した世界でゼンナと名付けられた彼女は、無敵
の力「金剛力」をもって大陸を平定し、世界に8人いる魔皇のひとり、裸皇ゼンナと呼ばれるに至る。
だけど、彼女は不満だった。周囲にいる者達が、誰ひとりとして服を着ようとしなかったから……
むくつけき男達にブラブラ見せつけられることに我慢できなくなったゼンナは、とうとう家出を決意する。
己の居城を飛び出して向かった先は人族の国……
魔皇なんて位にあっても、真っ当な職歴ひとつないゼンナ。
定職に就けない日雇い労働者。すなわち「無職」となって人族社会で生きていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-21 12:00:00
475168文字
会話率:50%
妖怪×歯車パンク×時代劇!
江戸幕府が倒れて時代が『明機』になってから五年。
付喪神を憑かせた自律回転する歯車を動力源にして、日ノ本は大きな発展を遂げた。
歯車を埋め込んだ機械甲冑や重機が闊歩する街で、日雇い労働者の『歯車使い』烏合喜三
は妹とともに、貧乏ながらも平穏に暮らしていた。
だが、ある日、喜三は政府陸軍に追われる少女を助け、事件に巻き込まれてしまう。
それは、隠してきた喜三自身の過去と向き合う事件でもあった――。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-27 07:00:00
100022文字
会話率:45%
訳あって日雇い労働者になった僕は、誰とも馴染まず、目標に向かってただただ労働を繰り返す日々を送っていた。ある日、日本語が上手で礼儀正しいベトナム人、ラムと出会い、ともに仕事に行くようになる。ほかのベトナム人実習生とは一線を画した人材であるラ
ムさん、その笑顔の裏にある悲哀の因はどこにあるのか、、、?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-02 11:50:28
20787文字
会話率:47%
日雇い労働者の俺が異世界に転移したのはいいものの、そこでも底辺のような生活を強いられる…。
なぜならこの世界で俺は学歴も戸籍もなく、そんなやつが働けるのは日雇い労働だけだから…。
だが、俺は負けない。現世で培った『日雇いマインド=八つ当たり
学』でこの世界もしぶとく生き延びてやる!!!
非正規舐めんなよオラァ!
今!底辺たちの!反逆が始まろうとしていた!!!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-01 20:02:24
6459文字
会話率:33%
ナロワーク(職業安定所)からの帰りに事故で亡くなってしまった39歳の鈴原すずはら 全助ぜんすけ。
死後導かれた天界で会った神に開口一番に「すまん、才能ありすぎてハンデを与えたら超々晩成型で人間だと乗り越えられんかったわ。」と軽く謝られた。
「……ハァァアアアアアアア‼︎????」
その後神を殴りながら現れた天使から詳しく教えてもらっていたら復活した神が「詫びと言っちゃあなんだが才能を活かせる世界に転生せんか⁉︎」と食い気味に。
お詫びなら無双出来るだろと思って転生したファンタジーな剣と魔法の世界でも俺は定職につけない⁉︎
しかも転生した世界は職業ジョブが人生を左右する場合もある、だって⁉︎
神がお詫びとしてくれたのはジョブ【日雇い労働者】だけ。
それでも全助は貰ったジョブでこの世界を楽しむと決める。
神がくれた【日雇い労働者】で全助はどのように生きていくのか。
これは地球でも異世界でも無職を強いられた男が本来の才能をハンデがありながらも活かして新たな生を全力で生き、楽しむ物語である-------折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-14 03:05:44
1162文字
会話率:25%
二〇〇六年五月、世田谷区の一角にある河川敷で一人の日雇い労働者の撲殺死体が発見される。一見ありふれた殺人事件に思われたこの事件だったが、どういうわけか男のポケットから私立探偵・榊原恵一の名刺が発見。榊原本人はこの男と面識がなく、自分の名刺
が事件に関係したという事で榊原も捜査に協力する事になった。やがて、被害者の娘がある大企業の社長と婚約していた事、そしてその社長は五年前に当時の副社長を殺したのではないかという疑惑を囁かれながら、鉄壁のアリバイがあったゆえにその疑惑から逃れていたという事実が判明するのだが……。今回の事件を解決する鍵……それは文中の『ある事実』に気付けたかどうかの一点にかかっている! はたしてあなたは『気付けた側』になれるのか! 名探偵・榊原恵一の推理が冴える!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-24 02:32:47
101692文字
会話率:67%
新宿駅から池袋駅へ向かう途中、高田馬場駅手前の公園に差し掛かった時、学生時代この公園に日雇いのバイトに来ていた時の思い出。
最終更新:2020-09-21 10:22:20
6158文字
会話率:42%
18歳で引きこもりの俊介はホームレスの良さんと犬のチロと出会い友達になる。良さんのやさしさに触れ、その交流はだんだん心の支えとなる。
中学時代にいじめられていた俊介はそのいじめていた同級生木津と不良グループのリーダー竜二に偶然出会う、竜二は
親の河川敷開発の邪魔になるホームレス良さんを迫害し、ついに良さんとチロは不慮の死をむかえてしまう。絶望に打ちひしがれる俊介は父親と衝突し、家を出る。計画復讐を心に誓い、ある目的のため山谷に住み、日雇い労働者として建築現場で働きだす。山谷の師として初老労働者廉さんを慕い、優しい女の子と知り合い、現場で一生懸命に学んでいく。そして、ついにその時が来る。
この作品は「カクヨム」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-28 15:58:58
84793文字
会話率:15%
”箱舟”によって故郷を離れた人類は、世代を越える程の長い旅路の果てに資源衛星”サテライト7”に辿り着く。
水や酸素といったものまで1から用意しなければならない環境で活躍する作業機械、”オートラン”の操縦者である労働者”アサミヤ=ジロウ”
は、裕福とは言えないながらも日々労働に勤しむ日常を過ごしていた。
しかし、謎の武装集団の暗躍によって危機に晒されたジロウは、否応なく戦闘に巻き込まれてしまう。
まさしく絶体絶命の窮地。
そんな彼を救ったのは、商売道具として愛用していた掘削用の大型ツルハシであった。
本作は日雇い労働者”アサミヤ=ジロウ”がロボットで働く日常を中心とした物語です。
なお、上記のあらすじは多少脚色していますが事実です(苦戦するとは言ってない)。
本文は”1枚絵で表現できる程度”をコンセプトに全体的に短く抑えていますので、気楽な感じで読んで頂ければ幸いです。
<本編情報>
※アサミヤ=ジロウ編(全8話)完結済み。
・以下、他キャラの視点で同じ時間軸の話になります。
※タチバナ=サクラコ(全6話)完結済み。
※カニハラ=ダイゴ編(全4話)完結済み。
※キリシマ=エイジ編(全6話)完結済み。
※ナルサワ=コヨミ編(全5話)完結済み。
・以下はジロウ編開始前の時間軸になります。
※ヤガミ=ユキヒロ編(全6話)完結済み。
・以下は新章との間を繋ぐエピソードになります。
※間章(全1話)公開中。
※『E計画編』プロット構成中。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-02 18:06:20
45959文字
会話率:8%
ここは大阪の下町にあるコインランドリー。
いわゆるスラム街で日雇い労働者が多く暮らす街にポツンと建つ。
出身は新潟の離島で育った青年が、流れに流れて行き着いたのがこの街。
不思議なもので、どんな街よりも人情と温かみがある。
青年はいつも、
溜まった洗濯物を持ち、洗濯機と乾燥機が音を立てる中、
日々、異なる友達と酒をひっかけながら語り合う。
今も昔も関係なく受け入れてくれるこの街に急いで溶け込むように語らうその様子を、
あなたも覗いて、よかったら混ざってみてはどうだろうか。 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-01-15 15:20:51
2148文字
会話率:0%
おれは山谷でドヤに住む日雇い労働者であった。
ある日、仕事帰りに、妖怪のようなババアに、霊が付いていると言われる。
そして仕事帰り、おれにしか見えない少女が現れたのであった。
最終更新:2016-06-05 02:00:09
23401文字
会話率:35%
魑魅魍魎、人外が跋扈し入り乱れる世界。耳の長い種族<豚飼人(ぶたかいびと)>の羽舌(はねじた)は父に耳を切り落とされる。それが原因で日雇い労働者の町泥霧(でいむ)地区で働くことになった。しかしそこは暴力に支配された町でもあった
。羽舌は様々な事件に巻き込まれながら日々を暮してゆく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-11-13 22:59:55
67731文字
会話率:43%
映画の助監督の私は、自分の能力に限界を感じ、監督のもとから姿をくらました。そして、私は、無一文となり、札幌のとある飯場にたどりつく。
日雇い労働者となった私は、そこで、北風さんと知り合う。
北風さんは、いれかわりたちかわり飯場にやって
くる男たちの世話をやいていた。それは、見返りを期待しない無償の親切だった。
私は、北風さんという人物に惹かれていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-02-01 19:07:21
52532文字
会話率:51%
昭和28年、東京の市街を路面電車の都電が走り、日雇い労働者の日当が240円、ラーメンが30円だったころ、鹿児島県・屋久島からやってきた19歳のひんがら目の少年が、神田神保町の出版社の住み込み店員になった。そこは彼にとっての『私の大学』だっ
た。
─本稿は、他のサイト(「星空文庫」)に投稿したものに改行などの手直しを加えたものです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-04-23 20:02:28
19042文字
会話率:5%