宮廷文化が花開く平安の世。
雅やかな世界に似つかわしくない怒号と足音が、今日も敦時の屋敷に響き渡る。
「妖退治に行くぞっ!! 敦時、ついてこいっ!!」
「いや、その台詞、せめて担ぎ上げる前に言ってくれませんっ!?」
陰陽師を生業とする敦
時は、今日も今日とて主にして幼馴染にして恩人の皇子・時臣に(物理的に)担ぎ出され、宮中で噂になっている『神泉苑の鬼』の討伐に臨むことになるのだが……
「こういうの、陰陽寮とか近衛府とかの仕事なのでは?」
「迅速に解決させないと御幸が破綻になりかねなくて大変困ってるんだ! 主に俺がっ!!」
型破りすぎて廃太子になった皇子と、呪い子と忌み嫌われた陰陽師が、自分達の前に立ちはだかる問題を物理的に呪力的にぶった切る!
占? 運命? 知ったことか!!
己の行く道は己で切り開くっ!! 占破りの御子と呪い子の平安絵巻!
※この作品は「カクヨム」にも掲載されています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-26 17:18:29
29905文字
会話率:43%
左大臣家の姫でありながら、漢詩や剣を扱うことが大好きなゆすらは、幼馴染の千尋や兄である左大臣|日垣《ひがき》のもと、幸せな日々を送っていた。
それでも、権力を持つ貴族の姫として|入内《じゅだい》することを容認していたゆすらは、
しかし入内すれば自分が思っていた以上に窮屈な生活を強いられると自覚して抵抗し、呆気なく成功するも、入内を拒んだ相手である第一皇子彰鷹と思いがけず遭遇し、自らの運命を覆してしまうこととなる。
平安時代っぽい、なんちゃって平安絵巻です。
春宮に嫁することを入内と言っています。
かなり前に、同人で書いたものを大幅に改変しました。
アルファポリスにも掲載しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-22 12:00:00
64447文字
会話率:50%
幼い頃から古典文学を愛して止まない大学院生の主人公。
専攻はもちろん古典、研究対象は平安時代の長編物語、『夜半の月』――彼女の恋愛バイブルでもある、ベッタベタの王道ラブストーリーだ。
ある日、教授に誘われ、京都の書庫(蔵)で『夜半の月
』の調査をした主人公だったが、その帰路で、突然眩い光に包まれてしまう。
目が覚めて、まず視界に入ったものは……烏帽子と着物!?
大好きな平安時代の夢でも見ているのかと思っていたら、
「ゆ、夢じゃない……?」
見事な長い黒髪に、華やかな着物と重厚な調度品の数々。
そこには、平安絵巻物で見た雅な世界が、確かに現実のものとして広がっていた。
状況が読めない中、姫様、と呼びかけられ、彼女は咄嗟に言った。
「私、記憶が、ないみたいなの」
* * * * * * * * * * *
現代の京都から、平安の京の都へ――
貴族の中の貴族、左大臣家の三番目の姫、三の君へ魂だけ転移した主人公は、記憶喪失のふりをしながら、現代へ戻る方法を探し奔走することとなる。
その中で、貴族の夜這い、天狗の出現、皇族からの結婚の申し込み……次から次へと問題がふりかかり、現代へ戻るどころじゃない!?
後半は時々シリアスありの平安王朝風恋愛小説。
※適宜ルビや注を施した箇所があります。
※恋愛はゆっくりめに進みます。
★アルファポリスさんでも連載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-29 01:11:08
354238文字
会話率:37%
それは……。
神々が住うと言う、遥か東の果ての国の、遠い昔に忘れさられた物語……。
記憶を失っていた水無月アヤメは、下総の地で平将門と言う豪族に拾われる。
将門は、自分の娘の様に接してくれた。
そして、将門の娘である五月姫も姉
妹の様に接してくれた。
広大な下総の大地で、何不十無く過ごすアヤメ。
このまま、永遠に続くと思っていた時間。
だが、一人の男との出逢いと共に、アヤメの運命が回り出す。
そして、迫り来る戦の風……。
新たなる破邪の剣の舞姫伝説が、ここに始まる!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-13 21:12:20
11161文字
会話率:51%
伯父厳治朗と暮らす九条豪太朗の手には、父親の形見の横笛「占月」があった。楽の稽古に明け暮れる日々、幼馴染の瑠璃子の同級生達が不審死を遂げる。件に関わりを持ってしまった彼女を看過出来ず追い掛けた豪太朗には、其処が鬼達の蠢く地獄への入り口だとは
知る由も無かった。九条家の血筋と神代からの使命、舞い踊る陰陽の札と想いを奏でる調べ。そして四番目の神器と現世の覇権をかけた戦い。未だ真実を知らず、未成熟なままの少年は運命という名の奔流に否応なく飲み込まれてゆくのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-31 17:00:00
96643文字
会話率:65%
華やかな貴族社会を更なる繁栄へと導いた二人の男。
藤原道長と安倍晴明
華やかな表舞台に生きる男達の私生活を知るのは、ほんのひと握りだった。
平安時代に実在した二人が大親友だったら楽しそうだなぁって妄想から始まったお話です。
「その名
を呼ぶもの」シリーズにつきましては、以知記のブログにて、ご説明させていただいております。
http://ichikiinfo.blog.fc2.com/blog-entry-59.html
不定期更新になりますが、どうぞよろしくお願い致します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-13 16:27:11
5284文字
会話率:35%
それは、ただ夢で。
アラビアンナイトのような平安絵巻のような中華王朝のような、混じり混ざった夢を見た。山吹色の髪に露草色の目をした皇帝に出会った。目覚めて、何度も、また同じ世界の夢を見る。
私は誰かの特別になりたくはない。あなたの執着など望
まない。夢の中で繋がった異世界の人間が、私に執着するというなら、私はあなたを壊す。あなたの世界を、優しく。滅ぼす。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-02 02:20:01
7079文字
会話率:53%
『更級日記』は、寛弘五年(1008)に生を享けた作者、菅原孝標女(スガワラノタカスエノムスメ)(本名は伝わっていない)が摂関政治の往時の勢いが失われていく時代の陰りの中で、十三歳の少女の日から五十歳で夫と死別後の傷心の日々に至るまでが夫の死
から二年余を経て晩年の孤独の日々の中で執筆された。原岡文子氏の解釈・現代語訳に沿って意訳し平安絵巻のイメージが伝われば幸いです。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2020-01-07 15:00:00
5228文字
会話率:17%
安倍晴明の息子である、二代目の晴明が、とある理由により、安倍家を離れることになる。
そして、兄と二人で、京の都の裏と表を守ることになる平安絵巻物語り。
最終更新:2018-06-07 01:12:09
10895文字
会話率:46%
平安の世、内大臣家のぽやぽや天然姫、もみじ姫は、恋も知らない十五の乙女。そんな姫はある日不思議な魅力の童、春香と出会う。春香は自分の主人の恋文を届けに来たというのだけど、何故だか、もみじ姫に甘い視線を投げかけてきて「俺のものになって?」そう
甘く囁く。でも相手はぽやぽやなもみじ姫。「う~ん?ものにはなってあげられないから友達になりましょう」とほんやりと笑顔で提案する。しかし、そんな関係を春香が良しとするわけはなく……。年上の女性に幼い振りして迫るませた少年とそんな少年の素顔に気付けないぼけぼけな姫のちょっぴりドキドキする、ほのぼのラブな話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-07-21 01:59:35
227755文字
会話率:34%
異世界平安絵巻。主人公、加賀美は大納言の六の姫として生まれるが、母の身分が低い為、神官の元に預けられ、父と大納言が他界した後、巫女となる。加賀美は他人にはない能力を、持っていた。加賀美をいつも守ってくれる、渡り、従兄の継俊と共に、呪術師の真
部人麻呂に立ち向かう。ちょうどその頃、都では月の姫という得体のしれない姫に、貴族の男君が求婚しては、無理難題を押し付けられ、臥せる者まで出ていた。町の衆では、土塀修理の九、屍運びの蓮などに出会う。加賀美と渡り、継俊の三人の心の動き、触れそうで触れない微妙な関係。蓮の初恋のような、でも、まだ恋までいかない感情。登場人物の心が、事件と共に動く。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-02-03 19:04:22
66336文字
会話率:38%