この短編集に集めているのは、ヒューマンドラマです……ただし、その話の登場人物の中に、生きている者ではないナニカが混ざることがある、というだけの。
日常生活の中で、人を呪うような人に遭う頻度ってどのくらいでしょうか。
霊を見ることのできる身近
な人の話を聞いていて、幽霊というものは、人に害を為そうとしている者ばかりではなく、生きている時と同じようにただ行動している者も少なくないのだなと感じます。聞いた話の実例を挙げると、出来上がった学校でいまだに大工仕事をしている霊とか、後ろからつついて逃げるだけの子どもの霊、好みの女の子が来ているときだけその場所に顔を出す男の霊などなど。この世とあの世が交差する中には、恐怖とはちょっと位相がずれた物語がたくさんあって、私はその類の怪談話も大好きなんです。
先に挙げた例は(伝聞の)実話ですが、こちらに上げている作品は、全て創作となります。ある日突然、異界と接触してしまった人たちの想いを、丁寧に書いてみたいと思ったのです。
【2020.5.9】過去作品について、読みやすさのため空白行を追加。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-16 23:10:10
51373文字
会話率:24%
離婚届の用紙を前に向き合う、一組の男女。
「あとはキミが署名と捺印をすれば終わりだよ」と男(修二)が言う。
女は男の手が、好きだったーー。
※「ネット小説大賞十感想」と「ESN大賞4」参加作品です。
最終更新:2022-02-18 18:33:57
3207文字
会話率:33%
俺、|倉地 照明《くらち てるあき》18歳は、高所恐怖症である!
原因は子供のころ。建設会社経を営する親父に連れていかれた高所マンションの現場でおこった。転落しそうになったトラウマで、高い場所がダメになってしまったのだ。
それまでは、ふ
つーに遊んでいた近所の、なにもかもが、恐怖の対象になる。
そこらを流れる小川の橋を渡るのもダメ。建物も学校ならば、せいぜい2階まで。
足がすくんで動けなくなる。吐くこともあれば、気を失うときもある。
自分の部屋は、もちろん1階だ。
高校はそんな事情で、通わなかったが、この春から近所の国立大学に通う予定。
学校なんか行かなくても、手段はあるものだよ。
そんな俺が、とある事情で、会社のバンジージャンプを主催してしまった。
その結果……転生。
転生はいいが、なんで、高所ダンジョンなんだよ!!
2足歩行って、どんな科学技術だあ。なのに、家は貧乏な貴族って。
なんかいろいろと、しんどい事情に巻き込まれてる。
でもこの世界、スキルってものがあるという。
それを上手く使って、こいつ絶対に、地上に降ろして、安らかに暮らしてやる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-09 22:14:14
312898文字
会話率:33%
『廃墟化寸前の教会を建て直し、地域に取り残されている一人の信者を導きなさい』
無茶ぶりされたしがないヒラ天使は司祭・坂上護(35)として日本の片田舎に降り立った。
給料は出ない、奇蹟パワーの割り当ても少ない、おまけに悪魔が犬の姿でまとわりつ
いて邪魔をする!
厳しい条件のもと、信徒家族の理解と好感を得るため地道に交流を深めつつ、大工仕事にいそしむ、そんな天使のしょっぱい農村ライフ。
※2020年クリスマス番外編追加更新折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-26 13:35:12
138920文字
会話率:45%
大工仕事中に事故に遭った江戸っ子の八五郎は、なんと乙女ゲーム『トキメカル⭐︎オズミカル』の悪役令嬢ハチリアーヌに転生してしまう!
このままだと主人公ミラーノをいじめぬいて牢獄に行きになると知らされたハチリアーヌは、庭師グマニス(中身は八五郎
の弟分熊五郎)と共に正規エンド回避に立ち向かうが……。
魔法あり! 筋肉あり!! ラブコメは無い!!!!
悪役令嬢の皮だけかぶった江戸っ子野郎が魔法の国オズミカルで大暴れする!!!!
※「カクヨム」にも投稿しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-19 20:00:53
24552文字
会話率:65%
俺の町の郊外にハイゼル川には、ハイゼル・トゥーアという爺さんが住んでいる。
ちっぽけな鱒を釣って食べてはリラを弾いて寝ては…なんてつまらない一日を延々と繰り返している変な爺さんだ。
爺さんは月に何度か町にやってきて、いくつかの顔見知りの家で
大工仕事をこなすと、お礼の品をリヤカーにたんまり乗せて川へと帰っていく。やっぱり変な爺さんだ。
ある日、俺の町に初めての駅が開通した。
※この作品はカクヨムとエブリスタでも公開しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-27 10:25:07
1518文字
会話率:0%
室町時代。青空が映える日に、どこからかのこぎりをひく音が聞こえてくる。
源は、とある土倉が担保としている品を収納している、蔵からだった。
しかし、大工仕事を頼んだ覚えはない。
柱に切れ込みはあるものの、犯人の姿をとらえることはできなかった
……。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-11-18 18:11:42
3010文字
会話率:3%
明治時代初期。
事故から奇跡的な生還を果たした、とび職の老人は、大工仕事を引退。
彼は勉強をし、按摩の仕事をしはじめたのだった。
彼の仕事は印象に残るもので、それがまた忘れられないものを、人々の記憶に刻むことになる。
最終更新:2018-06-05 19:44:26
3229文字
会話率:3%