2287年7月、8歳のボクは、選抜された5%の移住者の一員として、火星へ向かうべく地球を旅立とうとしていた。中継地の月へ向かうスペースプレインで席が隣り合わせになった彼女。1歳年下の彼女の不安を鎮めようと彼女の手を握ったボク。彼女はボクの
手をずっと離そうとしなかった。火星行きのプレインが出航して、船内のピアノで一曲演奏するまで。
彼女は天才ピアニスト。プレインの船内に備え付けのピアノで練習に励んだ。ボクたちの両親は、いずれも恒星間天体マオのインパクトの1年前までに、「ターミナル・ケア」と呼ばれる安楽死処置を施されることになっていた。そして両親がケアされる前に、彼女の演奏するピアノ曲のビデオを送ることにした。
火星に着き、ボクたちの新たな生活が始まる。彼女は自分の個室にグランドピアノを設置してもらい、アカデミーのピアノ教師の指導を受け、めきめきと上達した。ボクは、いつか調査ミッションのメンバーとして地球に行くことを目標に、勉強とトレーニングに励んだ。
思春期の間、ボクたちは恋愛経験を重ねたが、お互いが恋愛対象になることはなかった。「恋人」ではなく、単なる「幼馴染」とも違う。血がつながっているわけでもないのに、二人の関係性は「兄と妹」という言葉でしか説明できなかった。
そして、ボクたちは、再び旅立つ…
※事情があって削除した長編を、少し再構成して、再び連載の形で公開します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-14 20:10:00
41524文字
会話率:32%
高校生の翔太は、夏休み直前にタバコを吸っているところを体育教師のゴリ沢に見つかってしまう。退学処分を避けるため、翔太は夏休み中毎日学校に来て校舎の掃除と草むしりをすることになった。
不満を抱えながらも仕方なく作業をこなす翔太。ある日、校内清
掃中に音楽室からピアノの音色が聞こえてくる。イライラした翔太は音楽室に向かい、ドアを乱暴に開ける。
そこで翔太が目にしたのは、グランドピアノの前に座る半透明の少年の姿だった。驚きと恐怖で声を震わせる翔太に、少年は優雅にお辞儀をして自己紹介する。
「僕は藤堂律。音楽室の天才美少年ピアニスト幽霊さ」
この予想外の出会いが、翔太の人生を大きく変えていく序曲となるのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-20 10:32:01
10098文字
会話率:45%
あたしのアジトにおいでませ♡
最終更新:2024-08-02 07:00:00
361文字
会話率:0%
「死にたいなら俺にその命をくれないか。俺は、こう見えて近々死ぬらしい」
古びたノートを鞄から取り出す美しい男子。流我奏(りゅうがかなで)。
「俺、不思議な予知ノートを持っているんだ。俺は事故に遭う運命で、長生きはできないって書かれていた。
予知ノートは、俺の家に代々受け継がれているんだ。これに毎日生きる意味を書き込むと自分の寿命が延びるって書かれているんだ。自分が生きるためには、誰かに死を交換してもらわなければいけないらしい」
織川美音(おりかわみおと)と同じ中学出身の流我奏は元天才ピアニストだった。
今は二人とも二十歳のフリーター。
ピアノを教えてくれるのならば、死ぬのを代わってもいいと申し出る。すると、
「俺の代わりに死ぬ価値があるか見極めたい」と言われる。
旧校舎のグランドピアノを深夜に奏でる時間。
一人ぼっちの夜は二人きりの夜に変わった。
二人の距離が近くなったころ、深夜に帰宅途中、交通事故に遭い、二人きりの音楽の時間が終わってしまう。
流我奏には、ずっと秘めた想い出があった。
深夜の旧校舎での出会いには秘密があった。
無意識な親切――。
生きる意味――深くて難しい問題だ。
生きる意味がない人、価値がない人なんているのだろうか?
生きる価値を見つける物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-27 23:31:55
18843文字
会話率:40%
ノート・スエードの時代。
彼らは、草原をただ歩いていた。
上質な革でできたカバンと、中に整頓された羊皮紙の束、そして、肩に担いだグランドピアノ。
「あぁ、いい風だ」
彼はそう呟いて、風にそよぐ髪をかきあげた。
彼の名は、ノニア。
音楽家であり、詩人であった。
彼には、特に秀でたところがある訳ではなかった。それどころか、絶望的に演奏が下手だった。
旅に出発した当初は、ヤジの投石で普通に死にかけることもあった。しかし、そんな彼も今や一流のピアニスト(物理)となり、多くの人に慕われる存在となっていた。
そんな彼がなぜ旅団に紛れることになったのか。それは、ある出来事がきっかけであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-02 05:58:03
7882文字
会話率:65%
私立山神高校には、昔から学校の怪談が存在する。毎年夏になると、音楽準備室に少女の亡霊が現われ、グランドピアノを奏でるというのだ。そこで探偵部きっての武闘家、久万秋進士がその真偽を確かめるために立ち上がった。部屋にWEBカメラを設置し、24時
間態勢で監視する作戦に出たのだ。結果、超常現象とともに、亡霊をカメラに収めることになるのだが、事態は思わぬ方向へ。何とその少女は、校庭から白骨化死体となって現れるのである。果たして山神高校探偵部は、この亡霊事件に終止符を打つことができるのであろうか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-07 09:01:18
145468文字
会話率:50%
追放された天使は赤い屋根の家で青年と出会う。グランドピアノに指を走らせる青年は天使を誘う。二人は音楽を通じてひかれあい、やがて二人一緒に過ごすようになる。二人で話し、笑い、音楽を奏でる日々はとても幸福な日々だった。だが、天使と人間には寿命の
差があり……
この小説は8/31に完結します折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-31 21:00:00
16903文字
会話率:26%
プロのピアニストではないがプロ並みの腕を持つみのりと、彼女を借金のカタに側に置いてグランドピアノを弾かせる口実で縛る美貌の麗人 郁実。
そんな郁実には隠された正体があった。
最終更新:2021-08-08 00:00:00
16911文字
会話率:28%
幽霊が出ると噂の旧校舎。その上階にある第二音楽室には古びたグランドピアノと二組の机と椅子しかない。そんな人気のない音楽室は、いじめを受ける彼と彼女の安息の場所となっていた。
最終更新:2020-05-20 19:10:09
6123文字
会話率:55%
とある地方の新興都市、川渡市。その玄関口となる川渡中央駅には、一台のグランドピアノが置かれていた。初めは物珍しさからこぞって弾かれたが、時と共に人々の関心は薄れ、調律は狂い、状態はひどくなった。第1話の主人公・羽越喜一はそのピアノの調律を手
掛けるが、そこで路上生活者と出会い、人生観が変えられる。ある時、その路上生活者が思わぬ事件の渦中に巻き込まれていくことになるのだが……。
その他、毎回異なる語り手とピアノとの出会いによって人間模様が繰り広げられていく、時にミステリー要素まで織り込んだヒューマンな小話集。
この作品はカクヨム、LINEノベルにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-16 12:00:00
123566文字
会話率:50%
『なんていう曲なの?』
夕暮れに染まる音楽室で、寂しげにグランドピアノを弾いている女子生徒に、そう声をかけた僕は本来そんなヤツじゃない。
山本 大地(やまもと だいち)
高校1年、良くも悪くもない意味で、有名。
不知火 美季(しらぬ
い みき)
高校3年、良くも悪くもない意味で、無名。
少し不思議な高校で、少し不思議な2人の恋の話。
※この作品は「エブリスタ」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-12-09 23:34:39
56898文字
会話率:43%
父が気まぐれで購入したグランドピアノ。母が熱中し、私は放棄。そして妹が才能を開花させたことにより、何かが変わってしまった。
最終更新:2017-07-22 23:26:17
2899文字
会話率:18%
グランドピアノの下にもぐったことぐらい誰にもあるって信じてますから僕は
キーワード:
最終更新:2017-06-24 00:58:07
404文字
会話率:0%
2014/1/19にElysian26で無料配布した掌編。
pixivにもup済み。
誰もいない場所で、たった一人誰かを探して歩き回っていた少女ヨナ。
ようやく出会ったのは、一台のグランドピアノだった――
最終更新:2015-03-03 17:29:09
4848文字
会話率:21%
いじめられていた少年、佐坂亮二は突然降ってきたグランドピアノに潰されて死んでしまう。次に目覚めた時に彼は卵型携帯ゲーム機、たまモンに登場するモンスターに生まれ変わっていた。
この物語はそんな彼の転生日記である。
現在更新不定期中
最終更新:2014-07-07 21:17:56
8765文字
会話率:18%
姉が少女時代に奏でていたグランドピアノが、明日処分される。弟の奏一は、姉とピアノが奏でたこれまでの曲を思い返す。姉は、捨てられてしまうグランドピアノに何を思うのか――
子供のころ何が好きだったか、何故好きだったかを思い返していただけるような
作品になっていればと思います。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-03-29 20:14:15
5759文字
会話率:22%
17歳の外山(そとやま)ショウは現代の男子高校生。総合商社に勤めている父を持ち、防音完備の自室には一台のグランドピアノ、誰もが羨むような生活を送っていたが、そんな彼にも悩みはあった。自分の人生をどう生きるか。与えられる事に慣れ過ぎてしまった
彼は、進路の事で父親と些細な事で口論になり、怒りに任せて外に飛び出して事故に遭遇してしまう。
目を覚ました彼は何もない「闇」を彷徨っていた。そこは数多の異世界の境界が交錯し、生きとし生けるものの魂が集まる「エーテルの雲」と呼ばれる絶対無の空間だった。彼はそこで言い知れぬ死の恐怖を感じる。「怖い」と思った彼が次に感じたものは「生きたい」という生への執着だった。そして彼は、地球ではない異世界で再び息を吹き返したのだ。ただし、16歳の少女、リエナ・アントーニアとして。
リエナは「マグナブルクの猛(盲)女」の別名を持つ大公国の姫君だった。異世界人というだけではなく、性別まで変わってしまった外山ショウは多いに戸惑うが、次第に彼はリエナを取り巻く不自然な状況に気が付いて行く。父親である大公の異常な偏愛、ごく僅かしかいない協力者、そして「悪竜」という謎の存在、そのどれもが童話のイメージの姫君とは大きく異なっていた。
そして事件は起きる。若干16歳にしてヴェンデン伯爵夫人の称号と領地を得たリエナだったが、戴冠式の1カ月前に家宝の宝刀を盗まれる。取り返そうとするリエナの前に現れた飛竜と謎の黒服の男。一見、単純な事件に見えたが次第にそれは列強の外国勢力の影と「悪竜」の暗躍が見え隠れするようになる。
外山ショウとリエナ、全く別々の魂が一つの肉体を共有する歪な関係は、やがて、リエナの野望を達成すべく一つの道を歩み始めるのである。
※小説タイトルは適当なので将来的に変更するかもしれません
※更新は不定期です。あらかじめご承知おき下さい折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-11-20 07:18:24
123961文字
会話率:40%
我が家の居間にあるグランドピアノに対する思い入れと愛着を赤裸々に綴ったノンフィクション・エッセイ。
最終更新:2012-04-18 03:50:10
5493文字
会話率:9%
とある中学校に現れた1台のグランドピアノ。
その時から時折校内に流れる不審な音楽…。
真相は何か。それを探るべく、4人の男女が立ち上がった。
最終更新:2012-02-17 20:20:28
3192文字
会話率:55%
中学3年生の水田奏音(みずたかのん)はある出来事がきっかけで
4年間まったくピアノが弾けなくなってしまった。
そんな中、中学校生活最後の合唱祭。
奏音のクラスにはピアノが弾けるのは奏音のみ・・・。
最終更新:2011-08-13 01:04:08
2274文字
会話率:51%